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P/Aやってはいけないべからず100

目次

P/Aやってはいけないべからず100

①ハウスルールべからず10

②接客担当べからず35

③お客さまからの苦情対応べからず15

④調理担当者べからず40

 

「①ハウスルールべからず10」は第3章1で既に紹介していますので、ここでは割愛します。

 

これらは全業種・業態で使用できる内容となっています。

冒頭の「②接客担当べからず35」以降はフードサービス業を主体にまとめてあります。

これらを参考に自店の業種・業態やサービスレベルに合わせ内容をアレンジし、トレーニングの際などに使用すると新人P/Aにも分かりやすく大変便利です。

また、ベテランのP/Aに対しては基本の確認となります。

さらに、お客さまや働く仲間に対し良いと思うことなら、これらの「べからず」以外であれば、自分から積極的に行動することを奨励します。

「してはいけないマニュアル」として活用し、これらのこと以外は自分で良いと思ったことはどんどんと積極的に行動しなさいと指導することもできます。

その結果、自主性にあふれた各自の個性を生かしたサービスや明るく楽しい職場環境がはぐくまれます。

②接客担当べからず35

●サービス係の基本

■ユニホームに着替えたら身だしなみをいい加減にするべからず

ユニホームは店の看板を背負って歩いているようなものだ。いつも清潔で汚れのないものを着用し、化粧や髪の毛、アクセサリーもハウスルールに従うことが決まりである。名札もしっかりとつけ、靴のかかとも踏まぬこと。

■何があっても店内を駆けずり回るべからず

何かと急ぐ気持ちは分かるが接客係のあなたが店内を駆けずり回ったところで、料理提供時間などが早くなるわけではない。むしろお客さまは落ち着かず、かえって食事がまずくなる。

■待機中にだらだらしたり、作業中もでれでれと歩くべからず

待機中も客席や入り口に目を配り、気がついたらすぐにテキパキ、キビキビとスマートに動作を行うのがあなたの仕事だ。ホールは舞台、あなたはお客さまから常に見られているスターと同じ。自分の役を立派に演技せよ。

■常にお客さまに注目し、スマイル&ハッスルを忘れるべからず

勤務中はどんな場合でもお客さまに注目し、お客さまの立場で何をしてほしいか考えよ。お客さまから言われる前に求めることに気づき、それをするのがサービスだ。一生懸命、がんばりながら、ほほ笑みも忘れずサービスせよ。

■お客さまが呼んだり手を上げたら用があっても無視するべからず

お客さまに呼ばれたら、できる限り最優先でその要望に応えるのが接客係の基本だ。待機中ならすぐお客さまの所へ行き、作業中でもお客さまに「ただ今すぐに伺います。しばらくお待ちください」と一声掛けてから作業を続ける。

 

●入店時と新客作業

■「いらっしゃいませ」のタイミングを逃すべからず

たくさんの店の中から、わざわざあなたの働く店を選んで来店してくださったお客さまに、タイミング良く「いらっしゃいませ」を、明るくはっきりと言うことが接客の基本だ。全員の声がこだまする店はチームワークも良い。

■働く仲間の「いらっしゃいませ」を無視するべからず

「いらっしゃいませ」はお客さまの来店を告げる合図だ。作業中以外はすぐにあなたも「いらっしゃいませ」を言い、サービスステーション付近なら何人か確認し、新客作業(水、おしぼり、メニュー等)の準備をせよ。

■入店したお客さまが通過する際に、ぼけっとしているべからず

お客さまがあなたの前を通過するときは、待機中や作業中にかかわらず必ずいったん止まり、お客さまの方を向き、目を見て「いらっしゃいませ」と軽くおじぎをしなければならない。歓迎期待の心理に全員が応えてこそ、地域一番店だ。

 

■新客作業はすべての動作の基本。いい加減な気持ちで行うべからず

入店時の「いらっしゃいませ」と新客作業がその店の第一印象を決める。丁寧に確実に心をこめて行う必要がある。客席に行ったら「いらっしゃいませ」を丁寧にはっきりとお客さまの目を見て言い、次にサービスに入る。

■水やお茶の提供は、お客さまの口の触れる部分を持つべからず

新客作業や中間サービスで水グラスや湯飲みを持つ際には、必ず容器の半分より下を持つようにして提供したり、つぎ足しを行わなければならない。勤務に入る前や休憩の後なども手を洗い、常に滑潔に留意するのも常識だ。

●オーダー受けとセッティング

■メニューを見て注文の決まったお客さまに手を上げさせるべからず

お客さまに言われる前に気づくのがサービスだ。メニュー選びが終わりメニューブックから目線を外したときやメニューブックを閉じたときがオーダー受けのタイミングだ。すかさず「お決まりでございますか」と客席に行こう。

■よく出ている商品やフェアーメニューの商品知識を忘れるべからず

オーダー時によく内容を聞かれるメニューの商品知識は、あなたの言葉で説明できなければならない。上司や先避がどのように説明しているか研究し、お客さまの目に浮かぶようにおいしく楽しく、正しく言えるようにせよ。

■忙しいときほどテーブル番号の記入や入力を間違えるべからず

オーダー受け時にテーブル番号が間違っていると、できた料理が間違った番号のテーブルに当然運ばれる。運ばれたお客さまも迷惑なら、オーダーしたお客さまも迷惑だ。あなたの少しばかりのうっかりミスが、大きな苦情に発展する。

■どんな場合でもオーダー通しを遅れるべからず

お客さまの苦情で最も多いのは「料理提供時間が遅い」というものだ。オーダーが通らなければ調理場は料理が作れない。オーダーは受けた順に、できるだけ早く、一組ごとに正しい内容で調理場に通さなければならない。

■オーダーを受けたテーブルの料理セッティングを忘れるべからず

オーダーを受けたテーブルは、すぐに責任を持ってセッティングをするくせをつける。料理が運ばれてから慌ててセッティングしたのでは、お客さまが不愉快になるし、料理を運んだ従業員にも迷惑がかかる。一つ一つの作業を確実に行うべし。

●料理提供■出来立ての料理のおいしい提供タイミングを逸するべからず

調理場が心をこめて一生懸命に作った料理だ。熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに最優先で提供する。熱々の鉄板のジュージューする音、めん類やスパゲティのシコシコしたおいしさ等が料理の命である。

■ライスやサイドメニューなど調理場との連携を忘れるべからず

調理場の料理を提供する順やタイミングに合わせて、ホールサービス側も手際良くライスやみそ汁、サイドメニュー(付け合わせ)を準備しなければならない。そうしないと結果的に料理の提供が遅れ、お客さまが迷惑する。

■料理提供前に盛り付けやセットの内容等、確認を忘れるべからず

ディシャップ(配膳台)に料理が上がったら、ホールサービス側もお客さまの目で点検しなければならない。盛り付けや分量は問題ないか、焼き具合や揚げ具合はちょうど良いかなど、もし、基準と異なれば調理責任者に確認せよ。

■お客さまが楽しみに待つ料理を何も言わず、乱雑に扱うべからず

いくら忙しくても料理提供時に「お待たせいたしました」は必ず言う。あなたのサービスは一言添えることで輝きを増す。また、料理の盛り付けには向きがある。料理の正面をきちんとお客さまに向け丁寧にそっと置くこと。

■料理提供後、手ぶらでサービスパントリーへ帰るべからず

料理を運んで客席まで行ったのだから、帰りは必ずそのテーブルや近くのテーブルを見回り、中間下げ(食事中でも食べ終わり不要となったサラダやスープの器などの下げ)を行う。サービス係は助かり他の仕事や気配りができる。

●中間サービス■料理を提供した後も担当の客席に気を抜くべからず

本当のサービスは、料理を提供した後にどれだけフォローできるかである。料理はすべて間違いなく出ているか。ライスや付け合わせのソースなど不足していないか。追加オーダーや水、お茶、コーヒーの補充や灰皿交換などいくらでもある。

■自分の承ったテーブルの商品提供は最後まで責任を忘れるべからず

お客さまは、オーダーを受けたあなたが自分たちのテーブルの責任者だと思っている。他のサービス係が料理を提供してくれたり手伝ってくれても、最後まで確認はあなたがしなければならない。休憩等、引き継ぎのときも要注意だ。

■用もないのにサービスパントリーにたむろするべからず

お客さまに対する気配りがなくサービスレベルの低い店では、とかく従業員がパントリーに集まり、雑談や大きな笑い声なども聞こえることが多い。お客さまにとっては、自分のことを言われているようで嫌な感じで不愉快になる。

■アフターオーダー(食後の注文)を忘れるべからず

気分良く食事が進行し満足していたお客さまも、アフターのデザートやコーヒーが忘れられたのでは不愉快になる。担当したテーブルは自分が最後までしっかりと確認しなければならない。引き継ぐときは個人名で指名するとよい。

■ピーク日、ピーク時間帯は中間下げの徹底を忘れるべからず

お客さまの待つピーク日やピークの時間帯はどの店も決まっている。手が空いたら全員が中間下げを徹底すると、お客さまの立った後のテーブル下げが早くでき、待ち時間も減って喜ばれる。客席回転数もおのずと上がる。

●下げもの■下げものは素早く行いテーブルの下のチェックも忘れるべからず

下げが早いと次のお客さまも早く案内できる。また、下げものの際、テーブルの下は最初にチェックし残飯やゴミを拾い、次にいすの汚れチェック、最後にテーブル上の下げものと、3ステップで行う習慣をつけるとよい。

■特に幼児・子供のいた客席の窓のガラス面やテーブル下を見落とすべからず

あなたもそうだったように、幼児や子供は食事中にテーブルを汚すものだ。また、窓のあるテーブルの場合は窓ガラスも触りたがるものなのだ。これらの客席は、下げものの際に特に念入りに清掃し、次のお客さまのために備えよ。

■客席のお客さまの忘れ物チェックを忘れるべからず

ついうっかりと忘れ物をするお客さまは大変多い。下げものの際に忘れ物のチェックを必ずしなければならない。お客さまも忘れ物をすれば困るし、すぐに気がつけば間に合うことが多い。間に合わなければ上司に報告せよ。

■鉄板や鍋物の後、いい加減にテーブルを拭くべからず

ステーキ専門店や焼き肉専門店、鍋物をよく扱う店のテーブルはどうしても汚れがちになる。徹底してテーブルの側面を含めテーブルの拭き掃除をしなければならない。このような店では週に2、3度は壁面の清掃も必要となる。

■下げた後、カスターセットや灰皿のセットも忘れるべからず

下げものを終わっても下げの作業は終了ではない。次のお客さまに備えて、カスターセットや灰皿の準備を忘れてはならない。時間帯によりテーブルセッティングをしている店ではそれも行い、次のお客さまをご案内したい。

●お会計とお帰り■食事が終わり席を立った会計のお客さまをレジで待たせるべからず

帰る気になったお客さまはせっかちになっている。レジで待たせることは、お客さまの気持ちを必要以上にいら立たせ、それまで全員で積み上げてきた自店の料理やサービスの好イメージも台なしになる。最後まで気を抜くな。

■レジ操作と現金の受け渡しをいい加減にするべからず

レジはサービスの締めくくりであり、従業員全員の努力が最終的に売上げとなってレジに入金されるのだ。あなたの給与もお客さまからいただいている。確実なレジ操作を行い、正しい現金の受け渡しを行うことが基本である。

■1000円札でも紙幣は会計終了までレジに入れるべからず

釣り銭ミスの中で最も多いのが、釣り銭の渡し間違えだ。あなたのちょっとした勘違いでお客さまも不愉快になるし、店側でも現金ギャップが発生し原因追及に無駄な時間がかかる。1000円札でもレジに仮置きし、清算後に中にしまう。

■現金を乱雑に扱い、お客さまの目を見ずに釣り銭を手渡すべからず

釣り銭を渡すときはマニュアルに従い確実に金額を数え、お客さまに確認していただいた上で丁寧に手渡さなければならない。乱雑に現金を扱ったり、よそ見をしたり、乱暴に手渡してはあなたの人格も疑われる。最後まで丁重にせよ。

■お帰りの際に全員で「ありがとうございました」を忘れるべからず

サービスの締めくくりに言うのが「ありがとうございました」だ。外食産業は来店頻度(客数)で勝負が決まる。お客さまが席を立たれたとき、会計が終わり出口に向かい歩いて行く際、できる限り正対して全員が丁寧に心をこめて言おう。

 

③お客さまからの苦情対応べからず15

■お客さまが不満な顔や表情で見ていたら知らぬふりをするべからず

苦情処理のポイントは、苦情になる前に気づくことだ。そのためには待機中や料理提供時にお客さまの表情を確認し、満足しているかどうかをチェックするとよい。何かおかしければ「お料理はお口に合いますか」などと尋ねること。

■簡単だからといって当たり前の作業をいい加減にするべからず

苦情の中で最も多いのは、当たり前のことができていないために発生した苦情だ。自分の持ち場や自分の担当した作業は責任を持って最後まで確実に行わなければならない。全員が徹底すれば苦情はほとんどなくなる。

■どんな小さな苦情も勝手に判断せず上司への報告を怠るべからず

お客さまの苦情の内容は正しく聞き、勝手な解釈や推測をせずにできるだけ早く上司へ報告し、判断をあおぐことが最善の方法だ。経験を積めば自分で処理してもいい苦情もあるが、上司への報告は必ずしなければならない。

■お客さまが苦情を言い始めたら最後まで聞き途中でさえぎるべからず

苦情を言ってくるお客さまには、それなりの理由がある。また、かなり店側の行為をがまんした後で苦情を伝えているのだ。従って、お客さまが苦情を伝える間に言い訳をすれば、より不愉快な感情を高めるだけだ。聞き役に徹せよ。

■明らかに自店のミスの場合はまず謝り、先に言い訳をするべからず

苦情処理に当たり店側のミスのときは、素直に過ちを認め、謝ることから始める。苦情を言っているお客さまも当方の立場を理解してくれることが多い。しかし、お客さまに甘えずにきちんと処理をする。

■苦情を生かし、お客さまに教わることを忘れるべからず

苦情を言っているお客さまは、その店に自分が期待したレベルのサービスや料理を得られず、店に裏切られたからだ。顧客満足を高めるためには苦情を生かし原因を追及して、二度と起こらないようにすることだ。

■店や商品のことをお客さまに聞かれたら、いい加減に答えるべからず

店や商品に関する質問を、いい加減に答えることほど無責任なことはない。勝手に知らないと言ったり適当に答えず、不明な点は上司から説明してもらう。そのときにそばにいると、店や商品に関する知識が自分のものになる。

■料理が遅いと言われたら伝票確認と上司への連絡を怠るべからず

最も多い苦情の一つは料理の遅れだ。まず、調理場で伝票を確認し確実にオーダーされているか、後どのくらいでできるのか提供時間を確かめて上司に伝える。そうすれば上司からお客さまに早く正しく伝えることができる。

■料理がメニュー写真と違うと言われたら、あいまいに答えるべからず

お客さまはメニューやサンプルを見てオーダーしている。提供された商品の内容が、それらと異なっていれば詐欺だ。すぐに上司に報告し対応しなければならない。商品内容によっては、メニュー基準の見直しも必要となる。

■お客さまが料理を3分の1以上残したら下げて洗い場に直行するべからず

提供された料理はお客さまが買ったものだ。「料理に不手際がありましたか」等、なぜ残したのか必ず聞く必要がある。もし、味を含め品質のミスなら調理責任者や店長に確認してもらい、作り直して提供することも必要となる。

■ピーク時のウエーティングの順番を間違えるべからず

お客さまは今か今かと、自分の順番が来ることを待っている。順番を間違えることはお客さまにとっては非常に不愉快なことだ。空いたテーブルの席数に合わせて案内することで順番が入れ替わるときは、待ち客にはっきりと伝える必要がある。

■他のお客さまに迷惑な行為をするお客さまをそのままにするべからず

ひどい酔客や禁煙席で喫煙するお客さまなど、明らかに他のお客さまに迷惑な場合は、店長に早めに伝え、判断を急ぎ対応する必要がある。お客さま同士のトラブルとならぬよう、事前に手を打つのも店長の大切な仕事である。

■お客さまの要望はとにかく聞き、できませんと勝手に答えるべからず

店内のテーブルの位置や料理の内容の変更など、お客さまの要望はできるだけ聞くことが望ましい。もし、要望に添えないと自分で判断できる場合も、勝手に判断せずに上司から理由を説明し、お客さまに納得してもらうことが最善である。

■忙しいランチタイム、一人ずつの別会計に嫌な顔をするべからず

ランチに利用する会社員のほとんどは、一人一人の支払いとなる。計算機を準備し一人ずつ確実に伝票をチェックして、順に会計を済ませる必要がある。釣り銭も間違えないようにし、次の方には「お待たせしました」を言うこと。

■レジの打ち間違えを自分で勝手に処理するべからず

ピーク時の会計や急な割り勘などの場合、レジの打ちミスが発生しやすい。お客さまに正しいレシートを手渡した後で、間違ったレシートはレジにそのまま保管し上司に報告する。正しくは、決められた方法と時間に社員が訂正を行う。

 

④調理担当者べからず40●仕込みと洗浄作業

■決められた衛生管理作業を実行し、食中毒を出すべからず

手洗いの励行はもちろんのこと、閉店時のまな板の洗浄と乾燥や各種ふきんの漂白殺菌作業など、調理場で行われる衛生管理作業は確実に行う必要がある。また、クレンリネスの徹底はハエやゴキブリ、ネズミなどの対策にもなる。

■仕込み用電動調理機器のコンセントを使用後に入れておくべからず

スライサーやミキサー、フードプロセッサーなど電動の仕込み用調理機器の電源(コンセント)は使用後に必ず抜く習慣をつけ、万が一スイッチが入っても動かないようにしなければならない。そうしないと大きな事故になる。

■仕込みマニュアルを見ないで作業するべからず

仕込みは、調理の基本となる味や分量などを決める重要な作業だ。従って、必ずマニュアルを見ながら行い、使用するずん胴など調理機器の大きさや食材の分量、調味料の量、決められた手順、火加減などを確実に守る必要がある。

■仕込み後の調理機器や道具を出したままにするべからず

作業は必要な機器や道具の準備から始まり、作業後にそれらを元の状態に戻すことで完結する。やりっ放し、出しっ放しは他の作業者のじゃまになるだけでなく、手を切ったり火傷など思わぬ事故にもつながる。

■ほんの少しの時間も水道の水を出したままにするべからず

洗い場や仕込み、調理の補佐など次々と作業が発生するのが調理場だ。そんなとき、すぐ使うからといって水道を出したままにするのは、お金を垂れ流しているのと同じだ。節水・節電など省エネは習慣にしなければならない。

■ふたをせずにお湯を沸かすべからず

仕込み作業の中には、先にお湯を沸かすことが多く発生する。ふたをしてお湯を沸かせば熱の効率が良くなり、短時間で沸騰し蒸発も防げる。ガス代の節約にもつながる。良い習慣として、機会あるごとに後輩にも指導せよ。

■調理機器のヒートアップを早い時間から行うべからず

フライヤーやグリドル、洗浄機などヒートアップ(スイッチを入れてから、すぐに使える温度に上げること)に必要な時間は通常15~20分だ。早めにつけても電気代やガス代の無駄となる。決められた時間を守ること。

■目分量で仕込み作業を行うべからず

塩やスパイスなど微妙な分量で味はすぐに変化する。仕込みに際しては必ずメジャーカップや軽量スプーン、秤など決められた道具を使い正確に測る必要がある。米も研いだ後、水の分量は平らな所で測らなければならない。

■生米に水が浸せきしないうちは炊飯のスイッチを入れるべからず

米の味や硬さは、主食だけにその店のレベルを評価される大きな要素の一つだ。いくら良い米を使用しても、洗米後に通常は20分以上の浸せき時間(水分が生米にしみこむ時間)を守らなければ、お米はおいしく炊き上がらない。

■ライスは炊き上がったら「しゃり切り」を忘れるべからず

炊飯器で炊けたライスは、上下や周りと中心部など若干の炊きムラが発生する。従って、この炊きムラをなくし、均一な炊き上がりにするのが「しゃり切り」作業だ。また、余分な蒸気も飛ばされ保管状態も均一に保ちやすい。

■スープなど大量の仕込みの際はその場を離れるべからず

大きなずん胴で仕込む大量のスープなどは、持ち場を離れずに必ずつきっきりで仕込みを行うことだ。ちょっと油断して目を離したり、他のことを手伝っている間に焦がしてしまっては、量が多いだけに大変なロスとなる。

■虫のついたサラダや異物の入った料理を出すべからず

食べる物だけに異物混入のショックは大きく、お客さまの苦情も激しくなる。異物で特に多いのは、レタスなどにつきやすい虫や髪の毛の混入だ。サラダ類の仕込みは細心の注意を払い、帽子も必ずきちんとかぶり作業する。

■洗い立ての温かい容器にサラダや刺し身を盛り付けるべからず

冷たく提供する必要のある料理は、容器も冷たく冷やしてから盛り付けることが基本となる。間に合わないからといって、洗浄機から出たばかりの熱い器にサラダや刺し身を盛り付けては最悪だ。不足なら食器の数を補充する。

■洗浄機は洗浄ラックが食器で一杯になる前に作動させるべからず

洗浄機は一回作動させれば、一回分の水道代と洗剤代、電気代が当然かかる。従って、洗浄ラックが食器で満たされてから作動させなければならない。また、洗浄ノズルの穴の清掃や中の残飯捨ては、小まめに行う必要がある。

■洗浄機の洗浄ラックは食器を分類せずに使用するべからず

洗浄ラックは中がフラットなもの、突起のあるもの、仕切りが付いたものなど多種類ある。自店で使用する食器ごとに分類して用いなければ、破損したり汚れが落ちにくいこともある。また、食器を並べる向きも同方向を守る必要がある。

■保存は決められた方法や保存期間を破るべからず

食材は缶詰や冷凍食材でも、時間が経てば劣化する。自店で仕込んだり開封した食材は劣化も早い。従って、決められた保存方法と保存期間を厳守する必要がある。先入れ先出しなどのルールや保存期間の表示は、そのためにある。

■冷蔵庫、冷凍庫などの決められた時間での温度確認を怠るべからず

冷蔵庫、冷凍庫などの温度管理は調理担当者のデイリーワークだ。この結果、保管時の品質基準が維持される。冷蔵庫のフィルター清掃や冷凍庫の霜取りなども定期的に実行し、電気代の削減も行わなければならない。

■保管時にラップを使い過ぎるべからず

調理場で使用する消耗品の中で、ラップは単価、使用量ともばかにならない。従って、決められた食材や商品の保管に限り、必要最小限の量で使用すべきだ。通常、保管に際してはできるだけ半透明の蓋付き容器を使用する。

■冷蔵庫、冷凍庫、倉庫など自己流の置き方をするべからず

保管は、決められた場所に決められた方法で行うことが原則となる。その結果、他の作業者もものを探したり、先入れ先出しなど使用する順を間違えなくて済む。保管のルールや並べ方、積み方を守る定位置管理は、品質管理の基本だ。

■検品のルールを厳守し、いい加減に行うべからず

慣れてくると、業者から納品があった際に検品を省略するようになる。検品のルールは発注書で行うことが原則だ。また、検数、検量だけでなく、生鮮食材などは鮮度の状態やサイズ、熟成の度合いなどのチェックが必要となる。

●調理作業■調理作業マニュアルで決められた手順や温度、時間を破るべからず

調理する手順や温度、時間は、メニュー担当者が実験を繰り返して決めマニュアルとしたものだ。従って、それらを完全に励行し徹底して、初めて商品の品質が保たれる。その通りに作業してもおかしいときは、調理責任者に報告する。

■ピーク時間帯に入ってから担当料理の食材準備をするべからず

担当する料理の仕込み済みの食材や器は、ピーク時間帯前に自分でチェックし準備しなければならない。でないと、一つの食材やソース、タレなどが切れたり、レードル1つ準備を忘れたために追われ仕事となり、品質管理もできない。

■ピーク時間帯は、次に何が出るかを確認せずに作業するべからず

ピーク時はホールをはじめ調理場全員が仕事に追われている。調理責任者の指示をよく聞き、次に何が出るのか、何をしたらいいのかを常に意識して作業しなければならない。息の合ったチームワークが料理提供の早さのポイントとなる。

■料理に関するお客さまからの苦情に対し、対応を遅れるべからず

サービス係を通して入るお客さまの料理に対する苦情は、例え自分が間違っていなかったり、自分のミスでないと思っても、素直にその内容を聞き、即時に対応することが原則だ。同じ料理をもう一度作り直すことも必要となる。

■同じ伝票の料理の上がり時間を別々のタイミングとするべからず

同じ伝票のメイン料理は同時提供が原則となる。理由は、お客さまが一緒に食べ始められるように配慮するためだ。また、結果的に客席回転が早くなり、ピーク時の売上げも上がる。各料理の調理時間を考慮した作業が必要となる。

■調理に自信のないメニューや不慣れなメニューを作るべからず

調理マニュアルがあっても、調理には技術と経験がどうしても必要となる。従って、自信のないメニューや不慣れなメニューは、調理責任者のOJTを受けながら作るべきである。品質基準以下の商品が提供され続ければ客数減となる。

■調理の決められた状態チェックをせずに提供するべからず

スパゲティや麺類などは、ゆで時間と麺のゆで上がり状態のチェックが必要となる。また、フライ物は揚げ時間と揚げ色のチェックが必要となる。メニューによっては味見をして確認すべきものもあり、これらは経験を要する。

■フライドポテトなどフライ物を揚げ置きして使用するべからず

たいして忙しくもないのに、フライドポテトなどフライ物をオーダーが入る前から揚げ置きし、間に合わせることが悪い癖になっている店が多い。揚げ物はすぐ調理でき、劣化もしやすいので、オーダーに合わせその都度揚げ、熱々を提供する。

■サラダの3Cを守らずに調理するべからず

サラダのおいしさは、コールド(冷たく冷やして)・クリスプ(パリパリした状態)・クリーン(清潔で新鮮)の3Cが最も大切な要素となる。新鮮な素材を適切に調理(カットや水切りなど)し、よく冷やして提供することが基本だ。

■ピーク時間帯にライスやみそ汁、スープの品切れを起こすべからず

ライスやみそ汁、スープなどン料理に付属するサイド料理は、ピーク時間帯に品切れを起こすと調理に時間がかかり、お客さまに迷惑をかけることが多い。事前準備を徹底するとともに、常に残を確認し作業することだ。

 

●盛り付けとディシャップ■盛り付けや料理の分量を間違えるべからず

料理の基本は均一な商品を提供することだ。味の一定化はもちろんのこと、分量も決められた量から多過ぎても少な過ぎても失格だ。また盛り付けは、メニュー写真やサンプルと同じにすることで、お客さまの信用が得られる。

■器の汚れ、破損のチェックなしで料理を盛り付けるべからず

いくら素晴らしい料理でも器が汚れていたり、チップして(欠けて)いては料理が台なしになる。不衛生だし、お客さまが口などにケガをしかねない。盛り付け前には、器を必ずチェックする習慣をつけなければならない。

■ソースの汚れや指紋を拭かずして料理を提供するべからず

料理の盛り付けをきれいに行っても、器にソースやタレがかかっていたり指紋が付いていたのでは何もならない。提供前にもう一度確認し、もし汚れていれば、きれいなふきんで器の回りをよく拭き取らなければならない。

■客席に提供されるタイミングを予想し料理のシズルをなくすべからず

料理は客席に提供されたときにシズル(おいしさを感じさせる状態)がなければならない。鉄板ならジュージュー、鍋焼きならグツグツ、カツ丼なら卵の黄身と白身の火の入り具合など、客席で最善となるよう予測し調理する。

■調理責任者の最終チェックを経ずして料理を提供するべからず

料理の最終チェックを行うために、ディシャップ前には通常、調理長や調理の時間帯責任者が立つが、これら責任者の最終チェックを経ずに料理を提供してはならない。この徹底により、調理部門のP/A化を進めても品質が管理される。

■よく出る料理の盛り付けや分量を頭に入れずして作業するべからず

どの店にもよく出るメニューが必ずある。それらはできるだけ早い時期に盛り付けや分量を頭で覚え、いちいちマニュアルを見なくとも作業できるようにしなければならない。そうすればピーク時に慌てずに済む。

■品切れや料理遅れは、早めに連絡し黙って作業を続けるべからず

何らかの事情で料理の品切れや、料理の遅れが予測されるときは、調理責任者やサービス係に事前に直接連絡しなければならない。品切れや遅れが分かっているのに黙って作業を続けたのでは、お客さまに連絡もできず、後で苦情となる。

■ディシャップ台は常に整理し、少しの汚れも残すべからず

ホールとの接点であり、調理場から出来上がった料理を載せるディシャップ台は常に整理し、余分なものを置かぬことだ。また、器の下面にディシャップ台の汚れが付き、お客さまのテーブルを汚さないためにも、手が空いたら常に拭いておく。

■料理提供の順番とテーブルナンバーのチェックを間違えるべからず

ピーク時間だけでなくディシャップに同じ料理が並ぶことは多い。料理を提供する順番やテーブルナンバーのチェックを間違えると、同時提供ができずお客さまが迷惑する。また、調理場内でも調理手順が狂い全員が迷惑する。

■ピーク時には調理長とサービス係は料理提供確認を怠るべからず

自分が担当する作業の途中で伝票の進行順が分からなくなったときは、遠慮せずに調理長に確認しなければならない。また、調理担当者も提供したかどうか不明な料理はサービス係に確認し、伝票ごとに料理一品一品を確実にチェックする。

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