「戦略」とは何か
世間にマーケティング戦略といわれるものが数多くあり、幅広く展開されている。そこに
は戦略という言葉が使われてはいるものの、果たして「戦略」だろうか。「戦略」と「戦術」と「戦
闘」という言葉が混同されて使われている場合があまりにも多いのではないか。
「戦術」を「戦略」といったり、「戦闘」を「戦術」と誤認して使っている。私は、本書の執筆に
当たって「戦略」「戦術」「戦闘」の概念について一応整理をしてみた。
あるところに一本の大樹があるとしよう。この本を移動させるとき、やるべきことはまず、
根回しといって根の回りの中小の根を取り除く。枝の部分では小枝、中枝も取り払ってしま
う。残るのは大枝の分岐点と幹の部分と太い根元だけである。
私の言う「戦略」とは、その根幹をいう。時代の変化や環境いかんによってあまり左右され
ない経営の根幹を成すところが方針である。
「戦術」とは、その根幹から派生してくる大枝の集まりであり、元根の成長を助ける分根な
どである。

「戦闘」とは、さらにその先の枝葉末根のたぐい
をいうことになる。
根幹となっている部分は、見た目に変化はなく、
年々太くたくましく成長している。枝とか葉や花、
分枝などは年々変化し、環境次第で著しい変わり
ようである。
戦術。戦闘は環境に対応して変化していく。特
に戦闘などは朝令暮改もあってしかるべく、戦術
は相手企業の対応の変化によっては、大転換を迫
られる。しかし、どんなにファッション化、近代
化の波が襲ってこようと、戦略という根幹―基本
は不易のものとして樹立されているものであると思っている。
広告宣伝という分野でみるならば、CI(コー
ポレイトアイデンティティ)活動がある。CIは
戦略といわれているが、私はむしろ戦術としてのウェートが高いと判断している。
マークやロゴは、経営戦略によっては変更しなければならないもので、永久不変のもので
はないからだ。
また、広告は戦闘になるのではないかと考える。戦闘としての広告のあり方は重要であり、
今後さらに必要性は高まると思うが、広告だけではモノは売れない。あの手この手の広告の
やり方を変えていく、まさに戦闘そのものである。
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