鬼 100則 48広げるな掘り下げまくって己を磨け 塾生たちに今後 3 ~ 5年間の計画を問うと、例外なくほとんど同じ答えが返ってくる。 「店舗を ○店に、売上を ○円に、利益を ○円に、社員も ○人に」という答えが。 それに対し、 1人当たりの売上や利益、生産性を上げたい、労働環境を整えたいと答える人はごく一部だ。要は、新規事業への進出などと、全て拡大志向なのだ。 だが、経営規模の急な拡大は内部崩壊を招く。事業で大切なのは、まず、じっくりと事業のあり方を掘り下げることだ。 人が育っているか、サービスの提供あるいは生産のための仕組みがうまく回っているか、そもそも人が活き活きと働ける環境が整備されているかなどを、自問自答してみるといい。規模の拡大は自らを磨く上で、むしろチャンスロスになる。 私にとって救われるのは、私の塾に入塾して社長力を高めたい、自分を磨きたいと答える人が増えてきたことだ。 与えられた現状でどこまで考え抜くか。また、与えられた経営環境、経営資源の中で、どこまで生産性を上げられるか。実はこのテーマに取り組むことこそが、社長の経営力を磨く最高のチャンスなのだ。平時にこのテーマと戦っておかないと、経営力を鍛えあげる貴重な時機を逃してしまう。 社員が退社してチームから 1人欠員が出たときなどは、まさにこれに当たる。 1人の退社を機会に、組織の組み直し、オペレーションの改革、チームメンバーのレイバースケジューリング、他部門とのやりとりなどを行う。 1人当たりの効率がアップし過ぎたなら、即ち、勤務シフトが限界にきたら、そこではじめて 1人追加すればいい。社員の退社は神様がくれたビッグチャンスなのである。 このように拡大志向を抑制し、現状の中でいかに戦うかをじっくり考えることで、会社をブラッシュアップし直し、生産性を向上させられるのである。逆に、拡大にばかり目が向くと、足元の改善努力を怠り、会社全体が水ぶくれ状態になってしまう。 悲劇のほとんどが、地道な足元の改善努力を疎かにして拡大志向に走ったものであることを忘れないで欲しい。
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