インターネットの情報は、ほとんどが誰でも知ることができる情報であり、競合先の企業との差別化を図るための情報にはなり得ません。 儲かる社長は、もちろんネットで情報収集をしますが、それだけではなく積極的に人が集まる場所に出向いて、人との会話から生の情報を集めようとします。 建築材料卸売業を経営する g社長は、週に 1回は経営者が集まる交流会やセミナーに参加して、できるだけ自分よりも規模の大きい会社を経営している社長のところへ行って話をしていました。その時は、世間話的なものから始まり相手の業界の話など、その場の成り行きで話題を変えています。 g社長は、必ずメモを取りながら聞くのが習慣で、いつも「この人から何か得よう」という意気込みで会話しているそうです。 興味を持った相手に対しては、後日メールを送って「もっとお話がお聞きしたいので、一度一杯いかがですか?」という趣旨の打診をします。ほとんどの場合快諾が得られ、再度会って情報交換すると、必ずといっていいほど事業に関係するいい話が出てくるそうです。 具体的には、風雨を受けても汚れにくい外壁材をつくっているメーカーの情報や、当社と新規取引をしてくれそうな企業の情報など、事業の飛躍になるようなことです。これは、 g社長が日頃から求め続けていた情報であり、経営者が集まる場所に出向いたからこそ得られたのです。 よく「異業種交流会に参加しても意味がない」という人がいますが、「人から何かをつかもう」という強い目的意識を持って臨めば、 g社長のようにネットでは到底得られない情報をつかむことができるのです。 また、九州で美容院を多店舗展開している h社長は、年齢が 30代前半で自分が経営者として未熟だという意識を強く持っている人でした。 そのため、「著名な経営者に会って、指導を受けたい」と思い、毎月県内外の中堅企業の社長へアポをとって会いに行くことを実行したのです。 なかには、門前払いで会えない経営者もいましたが、大半の経営者は「勉強させていただきたい」という申し出を意気に感じて、会ってくれるのです。 h社長も、すでに 5店舗を経営するそれなりに立派な経営者ですが、地域で著名な中堅企業の経営者の話はとても参考になる内容に富んでいるといいます。とりわけ、経営者たちの話のなかで、これまで失敗したことや苦労したことをどのように乗り越えたか、という内容がもっとも h社長の刺激になりました。 また、 h社長が悩んでいた、社員をどのようにマネジメントすればいいかという問題についても、多くの社員を抱える経営者として、経験に基づきアドバイスしてくれたのです。 面会を持ちかけられた中堅企業の社長のなかには、その後も h社長のことをかわいがってくれて、継続的に指導をしてくれる人もいました。 多くの社長を見てきた私は、経営者が大きな失敗を犯してしまうのは、自分の経営能力を過信して、身の丈を越えた投資に走った時だと感じています。 h社長は、一見するとチャラチャラした若者で、「自信の塊」といった風貌です。 ところが、見かけによらず自分の未熟さを自覚しており、先輩経営者の指導を受けたいという強い向上心があります。それが、若くして事業経営を軌道に乗せる原動力になっていると思います。 多くの社長は、何かと忙しいので、直接事業に関係のない人に会いに行くのは無駄なことだと思うかもしれませんが、日頃から欲する情報を明確にして、どんな人からでも「何かいいネタを持って帰ろう」と思っていると、意外な人から求めていた情報が得られることがあります。 これは、多くの社長が同じようなことを経験談として語っています。 これを称して、「人と会って話をしていると、とても大きなものが天から舞い降りてくる」という表現をする人がいます。 あなたも、たとえ忙しくても、ぜひ時間を見つけて積極的に人に会うことを心がけてください。もしかすると、天から、思いもよらなかったすばらしいものが下りてきて、事業拡大のきっかけとなるかもしれませんよ。 43/儲かる社長は、経営に役立つ情報を自分の足で見つける!
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