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39  税金に頭を使わない

39税金に頭を使わない将来大をなそうと思うのなら、経営はガラス張りにすべきである。少しでも少なく税金を納めることに頭を使うくらいなら、今以上に儲けることに頭を使うべきである。 ――中小企業の発展する段階においては、人のつぎには税金でやはり悩むのではないかと思うのです。私どもも節税対策をさらに強化しようと考えているのですが、松下さんは発展段階において、税務署関係についてはどのようにされていたのでしょうか。松下  もちろん税務署関係はそのままですね。はっきりしています。税務関係のために事業を犠牲にしてはいけませんね。  税率は決まったとおりしか取りません。税金は一万円儲けたらなんぼと決まってますやないですか。だから税務署は儲け以外のものは取りません。あなたが儲けよりも少なく納めようと思うから、悩みがあるんです。(笑)  これはちょっと、いまこの問題が出たから言っておきますが、私のほうの取引先と申しますか、お得意先に販売会社があります。一部私どもが投資しているんですけども、全部これを私のほうで指導して、税金をごまかすということは絶対してはならないと言っております。そこの主人公の頭がつかえているのは、たいていそれですわ。  だから、税金は決まった以上には取られないんだから、そんなことに頭を使うことはない。それよりも、儲けることに頭を使いなさい。そのほうがずっと面白いんやないですか、ということを指導して、私のほうは全部公明正大にやらせたんです。それでずっとみな発展してきました。  将来大をなそうと思えば、そこまで踏み切らないといかん。けれども、このくらいにしてちょっと儲けてやろうというのであれば、それは今までのとおりでもよろしいですわ。(笑)これは非常に大きな問題ですね。  将来大をなすには、どうしてもガラス張りにしなければ、人を使っては危険ですね。自分でやるあいだは多少やりくりはできますが、相当な数の人を使ってやる場合には、私はそこに一抹の危険があると思うんです。そういうことを頭において仕事をすると、どこかにひっかかるから、いい知恵が出ませんわ。これは非常に大事な問題やと思いますな。将来大をなすか、なさないかという過程においてはね。  結局そういうような状態で、同じように同業者があって出発しましたけれども、私の会社はどんどん発展しました。そうしてみると、私の方針は誤っていなかったと思います。〔一九六三〕

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