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13  死ぬときは死ぬ覚悟はあるか

13死ぬときは死ぬ覚悟はあるか本能のままにものを考えるのではなく、本能と違ったものの見方を見いだしたのが、武士道という精神文化である。「死ぬときに死ぬ」という覚悟を常に持していたい。 ――辞めてほしい辞めてほしいって言われて総理大臣が辞めるときは、しんどいでしょうね。松下  あれはしんどいでしょうな。 ――辞めろ辞めろってデモかけられてるのに、いまだに辞めんとね。やっぱり引き際っていうのは考えないといかんな。ぼくも考えよ。(笑)松下  結局、人間は死ぬときは死なんといかんということや。死ぬというとおかしい言葉やけれどね。ぼくは死ぬときに死ぬということが、いちばん大事やと思うな。死ぬということは、辞職にも通ずることやし、いろんなことに通じますわ。その覚悟が常にできている人やないといかんと思うな。昔はそれを教えたんやからね。 ――葉隠れ武士道精神みたいなことを言いはりますな。松下  いや昔はそれが武士の心得として大事やったんやもん。今の頭でいうと、そんなことはとらわれたことやとか、いろいろと問題もあるけれどね。しかしそれがなかなか得がたいことや。できないことをやろうということを彼らは考えたわけやな。ぼくはやっぱりそれは一つの精神文化やと思うな。本能のままにものを考えるんやなくしてね、本能と違ったものの見方を見いだすということは、ぼくは精神文化やと考えているんです。それさえ考えておったらたいしたもんでっせ、人間は。死ぬときは死のうというわけですな。 ――武士道精神に通じますな。サムライとは死ぬことと覚えたり。松下  そやそや。あれはほんとうやで、きみ。そういうようなことで、まあいけたわけですな。〔一九六一〕

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