06ムダのない経営のコツは「 V E」に学べ「お客さまの満足度を下げない」コストダウンのやり方とは?ムダを削減すると言っても、それでお客さまの満足が下がっては意味がありません。ヒントは、バリューエンジニアリング( V E)という考え方にありました。 コストカットは「非付加価値活動」から考える 前項で経費の削減について触れましたが、ムダをなくす方法について、もう少し掘り下げたいと思います。 ムダを減らそうとするときに、一番に考えなくてはいけないのは、お客さまの満足度を下げないことです。 ムダを省こうとして、クオリティやサービスが落ちてしまったら、お客さまは離れていってしまいます。それでは逆効果なわけです。 つまり、お客さまが価値を感じる部分を削り、質を落とすようなことはしてはいけないのです。これは肝に銘じておいてください。 企業活動は、「付加価値活動」と「非付加価値活動」とに分けることができます。 付加価値活動とは、お客さまの満足度に直接関わる業務です。営業活動、製造業において製品をつくること、品質管理などは、付加価値活動です。 非付加価値活動は、お客さまの満足度に直接関わりのない業務。総務や経理の分野はこれにあたります。社内のミーティングなどもここに入ります。営業活動でも、社内の書類作成などの非付加価値活動はあります。 ムダのカットは、まず、この非付加価値活動から手をつける。これが鉄則です。 近年、総務や経理の仕事はずいぶんアウトソーシングされるようになってきました。それは、非付加価値活動なので社内でやるよりも外注に出したほうが効率的だからです。 会議のやり方は、いろいろ工夫の余地がありそうです。意味のない会議もたくさんあります。意味のある会議でも、会議の時間をもっと工夫して短くできるはずです。 例えば、いままで 3時間かけてやっていた会議を 1時間半に短縮できれば、「 90分 ×会議に出席していた人数」分の時間が浮きます。 あるいは、 10人出ていた会議を 3人で済ませられれば、 7人の時間がまるまる浮きます。そういうことができないか、一度考えてみることです。 オンライン会議が急速に普及し、みんなが同じ時間に同じ場所に集まらなくても会議ができるようになったのは、ムダを減らすためには大きな前進といえそうです。 会議だけではありません。ムダな書類が多い会社もあります。ムダな稟議や根回しもあります。リモートワークにより、ムダな仕事だけでなく、厳しいようですが、ムダな人員が浮き彫りになった会社も少なくありません。 そういう非生産的なことが通例になっていないか、見直しを図るのです。 顧客満足度を下げない「バリューエンジニアリング」の工夫 非付加価値活動の整理ができたら、今度は付加価値活動に目を向けます。 付加価値活動では、商品やサービスの機能の向上、あるいはコスト削減によって、お客さまから見た価値や満足度を最大化することを、「バリューエンジニアリング( V E)」と呼びます。少なくともお客さまの満足度を下げないことが大前提です。 この考え方に則ると、お客さまの満足度を下げないどころか、満足度を上げながら、コスト削減ができる場合もあります。 例えば、国際線のビジネスクラスで海外へ行くとき、以前は夜に出発する便でも一律に食事を提供していました。しかし、最近は、希望のある方にだけ提供するように変わってきたところがあります。それはサービス低下になるかというと、むしろ逆で、食事は要らない、機内で眠っていたいとか、集中して仕事をしたいという人は、食事のことを意識しないで済むので、満足度は上がり、サービス向上となります。 お客さまにとっても、航空会社にとっても、ムダを削減しながら満足度を高めることができるわけです。宅配便の配送時間指定も、お客さまにとっても業者にとってもどちらもメリットがありますね。 つまり、「お客さま目線で考える」というスタンスで、ムダの削減をすることが大切です。バリューエンジニアリングとは、「まずお客さまありき」の考え方なのです。
ダメな会社は、まずコストを削減することを一番に考えます。それでお客さまが望む QPSを提供できず、お客さまの満足度が下がり、結果としてさらに売上が落ちるという悪循環に陥ります。ムダの削減とはいえ、それが一番になってはいけないのです。 Pointコストカットもお客さま第一に考え、満足度を下げずにムダを省こう。
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