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03いつも「 For the company」を最優先するトップの「公私混同」が、会社を頭から腐らせる

03いつも「 For the company」を最優先するトップの「公私混同」が、会社を頭から腐らせる社長の「私利私欲」は組織を瓦解させる根源です。公私のけじめある姿勢は「資源の最適配分」の土台なのです。 社長が陥る「これくらいは……」の落とし穴「資源の最適配分」のために、社長として心得ておくべきことの2つめは、「公私混同しない、私利私欲で会社を動かさない」ことです。  会社がうまくいかなくなる原因はいろいろありますが、社長が「私利私欲」をはさまず、「 For the company:会社のために」を常に最優先する意識を持つことも大切です。そして、そのほうが結果として利益が出ます。お客さまや社員もそんな会社のほうが好きだからです。  これは、どんな大企業でも零細企業でも、オーナー社長でもサラリーマン社長でも同じです。  多くの企業の目的(存在意義)は、自社の商品やサービスを通じての社会貢献にあります。自社の商品やサービスでお客さまに喜んでもらいたい。そういう志のもと、経営者は「これは会社のためになることか」を一番に考えていなければなりません。  ところが、私を含めて人間というのは弱いもので、どうしても自分のことを先に考えてしまいがちです。「社会に貢献する」「会社のため」「お客さま第一」と常々言っていても、そのために頑張っている自分自身が損をしたくない、という気持ちがあります。  そうすると、「私利私欲」──自分の欲や感情が頭をもたげてくる。「これくらいは役得として許されるのではないか」という気持ちが湧いてくる。そのうちに「これくらい」の基準がどんどんルーズになっていくのです。  権限を持っていますから、やろうと思えばいくらでも自分勝手にできてしまう。  私利私欲があると、会社のお金やものを「私する」だけでなく、権力を自分の利益のために行使するようになります。やがて、自分にとって都合のいいことや人事を優先させるようになる。「会社のために」という大前提の前に、「自分」の欲や感情が出る。いつしか、「 For the company」ではなく、「 For myself」になってしまう。こうなると完全に公私混同です。 部下が同じことをやっても許せるか?  経営者が「自分のために」を優先する姿勢は、すぐに分かるものです。  社員はそんな経営者のもとで自分たちが幸せになれるとは思えません。  いくら業績が良くても、口では格好いいことを言っていても、「自分が利益を得たいだけだろう」としか思えなくなる。  さらに、「社長だってやっているのだから」と思えば、社員の気持ちも歯止めが利かなくなり、組織の秩序、モラルもガタガタと崩れていく。  社長の公私混同、私利私欲は、組織を弱体化させる大きな要因なのです。「私利私欲」「公私混同」を、社長自身がいかに止められるか、厳しく自らを律する気持ちが、とても重要です。  私は、リーダーが自分自身を省みる鏡として「部下が同じことをやっても許せるか」というものさしを持つことを勧めています。  自分のやっていることを部下がやっても許せるなら大丈夫ですが、そうでないなら、それはやめるべきことです。  部下が、会社のお金で車を買ったり、家を買ったりするのを、許せるのか。  自分の個人的な好き嫌いで部下を評価しているのを知ったら、許せるのか。  仕事をサボってゴルフに行くのを、許せるのか。  部下にそれを許さないのなら、自分もやるべきではありません。  社長というのは、会社のために何が一番いいのかをずっと考え続けていないといけない立場です。 「For the company」でやっているか、「 For myself」になっていないか。  これは、公正に、必要なところに必要なものを配分する組織であるための、基本中の基本です。 「動機善なりや、私心なかりしか」

 会社を大きく育て上げただけでなく、人を率いていくトップとして尊敬されている経営者は皆、「公私のけじめ」の大切さ、自らを厳しく律することの必要性を切々と説いています。  つまり、私利私欲に流されてしまう気持ちというものは、それだけ人が陥りやすい落とし穴であるということなのです。『論語』を考え方の範としていた渋沢栄一も、私利私欲に走ることを強くいさめています。  松下幸之助さんは、成功する経営者と失敗する経営者とを分けるものは、判断に「私心」が入るかどうかの違いである、ということを、次のように言っています。「ちょっと自分の私心が入ると、非常に差が出てきます。(中略)一国の首相となる人はまったくの私心のない人やないと、ほんとうにうまくいきません。会社の社長でも、私心があったらあきません。」  社長とは、会社という公器を率いていく立場、公の立場に立って物事を進めていかなくてはいけない存在です。だからこそ、私的な欲望に打ち克つことのできる経営者が成功する。そこに私心をまじえてはいけないのです。「動機善なりや、私心なかりしか」  これは、京セラ名誉会長の稲盛和夫さんの言葉です。「経営者にはひとかけらでも『私』があってはならない」とも言われています。  少しでも私心が入れば、判断は曇り、間違った方向へ進んでしまいます。  動機は善であるか、私心はないか。  これは「善である」と自信を持って言いきれることなのか。「私心」「私利私欲」といったものが入り込んでいないか。  常に肝に銘じていなければいけないのです。そして、それを貫いた経営者のほうが成功しているということも歴然たる事実です。そのほうが、結果としてうまくいくのです。  私利私欲に走らない、公私混同しないことは、「リーダーの器」としてとても重要な要素です。  稲盛さんは、「人生の方程式」として「考え方 ×熱意 ×能力」とおっしゃいます。熱意や能力はゼロ点から 100点まであるが、考え方はマイナス 100からプラス 100点まであるともおっしゃっています。マイナス点の考え方を持つといくら能力や熱意があっても成功しないのです。「私利私欲」は最も大きなマイナス点となります。私心のない「正しい」考え方を持つことが成功するためには大切なのです。 Point動機は善であるか、私心はないか。自分を厳しく律する心が、大成功する社長の共通点。

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