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CHAPTER13大切な仕事の先送りをなくす

誰でも、プレッシャーのかかる仕事を前にしたり、仕事の遅れで気が滅入ってくると「後でやろう」と仕事の先送りをしてしまうものです。

反対に仕事が順調なら、気持ちも前向きになって、仕事の先送りは少なくなります。WILLDOリストを使い始めると、仕事の先送りはほとんどなくなります。

しかし、完璧というわけではありません。そこで、この章では〝仕事の先送り対策〟を集中して考えていきます。

目次

仕事の先送りを防ぐ8つの方法

仕事の先送りについては「防止法」と「対処法」の2つの側面から考える必要があります。ここでは、まずは防止法について見ていきましょう。「先送りの防止法」には8つの有効な対策があります。それでは、これらを詳しく見ていきましょう。

■対策1採点方式で、毎日の仕事を終わらせる

WILLDOリストの項目がすべて終われば、その日は1ポイント獲得です。できなければ、1ポイント減点としてください。出張など特別の日は、採点対象外としてもかまいません。

しかし、どの日が採点の対象外かは事前に決定しておきましょう。1ヶ月ごとに点数を合計し、今月、何点取れるかにチャレンジしてみましょう。毎日の結果を日記に記録しておけば、励みになります。

どの程度、仕事を完了させられているかをチェックするときにも、この採点方式はおすすめできます。

■対策2「ダッシュ法」を使う

文字どおり「一定時間、ダッシュするように働く」という方法です。実は、先送り防止に最も役立つ決定的に重要な手法がこれです。とても重要ですので、今回の完全版では新たに章を立てました。このあとの14章と15章で詳しく説明します。

■対策3計画的に休憩を取る

休憩を取るか取らないかで仕事の成果は違ってきます。ダッシュ法が有効なのは、集中力を高める効果が高いからですが、休憩も同じ。大切なのは、休憩の開始と終了時間を決めておくこと。時間を決めずに休むよりリフレッシュ効果は大きくなります。

■対策4しっかりランチを取る

「忙しいからランチ抜きにしよう」などと考えないこと。結果はマイナスです。リラックスする時間を減らせば、集中力は低下し、仕事の効率は下がる一方です。ランチに多少の休憩を加えれば効果は絶大。この場合も、ランチ休憩の開始と終了時間をきちんと決めておくことです。

■対策5仕事の終了時間を決める

毎日、決めた時間に仕事を終了すると、成果は大きく違ってきます。さらに、これができれば、プライベートな時間の損失も防ぐことができます。何時に終了するかは、ランチタイム同様、あなた次第です。

ここでも大切なのは、時間になったら必ず仕事をやめると決めておくことです。

■対策6仕事の途中で休憩を取る

休憩がすべてよいわけではありません。予定にない休憩を取れば、仕事に戻るのが嫌になることもあります。

疲労感や集中力の低下を感じたら休憩を取ってよいのですが、一度休むと、仕事に戻りたくなくなることがあります。そのおそれがある場合は、次の考え方で対処しましょう。

人間の精神は完璧を追い求める傾向があるので、この性質を利用します。

「休憩したいな」と思った場合「仕事のきりのよいところまでがんばろう」と考え、そこまでやって休憩するというパターンの人が多いのではないでしょうか。

しかし、このやり方はマイナスです。きりのいいところまで仕事を終わらせると、脳に「仕事は終わった」という認識を与えてしまい、完璧を求める欲求が消えてしまいます。

その結果、仕事を再開するのが難しくなってしまうのです。そこで、無理にでも仕事の途中で中断して休憩に入りましょう。こうなると、脳は「仕事は終わっていない」と認識します。

つまり「仕事に戻りたくて仕方がない」という気分になりますから、仕事への復帰が楽になります。「いつ休むか」のベストのタイミングは「新しい仕事を始めてすぐ」です。

ですから、「新しい仕事に着手してから、休憩を取る」をルールにしてください。

■対策7気分と充実感を意識する

仕事の先送り、ストレス、プレッシャー、疲労……こうしたマイナス要因を1つでも抱えてしまうと、気分は充実しません。逆に、気分さえ充実していれば、先送りもストレスもプレッシャーも疲労もなくなります。

つまり、常に自分の気分を理解しておくことが、先送りを防止する大切なポイントです。「気分を理解しておくとはどういうこと?」と思われるかもしれませんが、ここは簡単に考えて大丈夫です。

まずは練習をしてみましょう。

本書を読み進むのを一休みして、自分に「今の気分は?」と問いかけてみてください。答えは10点満点で出してみましょう。

緊張していたり、落ち着かないなら4点、予定以上に仕事が進んでいるなら8点、という風に難しく考えず、頭に数字を思い浮かべてください。

さて、あなたの今の気分は何点でしたか?「充実とは何か?」という疑問もあるはずです。これも、あえて定義しません。

「今、どの程度、充実感があるか?」を単純に考え、答えを出してください。こう考えることで「どうすれば充実するか」「その要素は何か」が見えてきます。

定義にはこだわらず、この練習を続けて、自分なりの「充実」の意味を理解していけばよいでしょう。それがあなたの「充実」の定義になります。特別な努力をする必要もありません。気分の変化が理解できれば充分。

それが気分を意識することにつながり、自然に気分を充実させられるようになります。さて、ここでもう一度「今の気分は?」と自分に問いかけてみてください。

多少、点数がよくなっていませんか?もしそうなら、気分が意識できたからです。もちろん、点数が変わらなくても気にすることはありません。

■対策8〝衝動の脳〟をダマす

1章でお話ししたように、〝理性の脳〟が計画を作り〝衝動の脳〟はそれに抵抗します。ただし、〝衝動の脳〟はウソを見抜けません。この特性を利用し〝衝動の脳〟をダマして、抵抗力をなくすことができます。

ウソをつけるのが〝理性の脳〟の強み。観念的な思考ができない〝衝動の脳〟にはこんな芸当はできません。

衝動の脳に「そんな仕事はしない」あるいは「ちょっとだけしかしない」と思わせ、抵抗力を弱めた上で仕事を始めてしまいましょう。

1章の復習になりますが、「仕事をするわけじゃない。ちょっと見るだけだ」と声に出してみるのです。他にもこんなセリフが有効でしょう。

「今、レポートを書くわけじゃない。ちょっとファイルを取り出すだけだ」

「今、怒っているお客さんに電話をするわけじゃない。電話番号を調べるだけだ」「今、机の整理をするわけじゃない。クリップを定位置に戻すだけだ」何かきっかけになる行動を起こせれば、第1関門は突破です。

これで、次の行動に自然につなげることができます。

先送りがたまったら、システムの復旧で対処する

ここまでは、仕事の先送りの防止についてお話ししてきました。これでWILLDOリストの完了は保証されたようなものです。

しかし、先送りが重なってしまい、システム崩壊の危機の日が来ないとも限りません。その場合に備え、すばやく事態を復旧させる対処法を学んでおきましょう。

先送りの仕事が積み重なってしまったら、そこで自分を責めても何にもなりません。ここは自分を責めずに、仕事のシステムの回復に集中することです。

そのためには、何をおいても明日のWILLDOリストを作成することが必須。

「忙しくてリストを作る時間なんてない」と思うでしょうが、それこそシステム崩壊につながる道です。

今日がどんなにひどい日でも、どれだけ仕事の先送りが重なっても、WILLDOリストに取り組めれば、いつでも新しい1日を迎えることができるはずです。

WILLDOリストを作らなければ、場当たり的な仕事をするしかありません。そうなれば、その翌日のリストを作るのも不可能です。

最後に「段階的なシステムの復旧法」についてお話ししておきます。システムが崩壊寸前だとしても、これさえ実行できれば、必ずリズムを取り戻せるはずです。

■第1段階WILLDOリストを作成する

まず、今日発生した仕事を明日処理するペースを取り戻してください。これで、今日発生した新しい仕事への対応が可能となります。

■第2段階やり残しの仕事をファースト・タスクにする

仕事の遅れが深刻なら、仕事の「やり残し」をファースト・タスクにして処理してください。これで少しずつでも、必ず遅れを取り戻せます。

■第3段階システムを点検する

ここまでの対応をしてから、あなたの仕事のシステム全体を見直して、問題点がないか点検しましょう。

あなたは充分、効率よく働けているでしょうか?あなたは仕事を抱えすぎてはいないでしょうか?あなたは仕事のために充分な時間を確保しているでしょうか?

EXERCISEタイム・マネジメントの失敗・混乱に対処する

次のような場合、どうすればよいでしょうか?それぞれのケースへの対処法を考えてみてください。

<Q1>いつも机の整理ができていない。何とかしようといろいろがんばってはみたが、どれも続かなかった。

<A1>必ずしも机が整理されていないのが悪いとは限りません。問題は、仕事ができる状態にあるかどうかです。デイリー・タスクの項目に「机の整理」を加えておけば充分。毎日、短時間でも整理すれば、机は間違いなくきれいになるでしょう。

<Q2>いろいろな仕事術を試したけれど、いつも、うまくいくのは1週間程度。それ以上は機能してくれない。

<A2>仕事のシステムがないことが原因です。その場しのぎの方法で、再挑戦してもムダ。まずはWILLDOリストの作成に注力してください。その上で、次のステップを考えることです。

<Q3>もっとよい仕事のシステムを取り入れたいが、その前に仕事の遅れを取り戻したい。

<A3>順番が逆です。まずシステムを確立した上で、遅れを取り戻す努力をしてください。

<Q4>ランチの後、仕事に戻るのに苦労する。

<A4>これもシステムがない場合の典型です。機能するシステムを導入しましょう。具体的には、ランチタイムの開始と終了時間を事前にはっきりさせることです。タイマーなどを使って時間厳守に努めてください。

<Q5>WILLDOリストの仕事を完了できる日はまずない。午後になると途中で息切れしてしまう。

<A5>改善の方法はいくつかあります。まずは、時間を決めて毎日午後の休憩を取ってください。さらに仕事を終える時間も明確に決めることです。毎日、結果に応じて採点するのもよいでしょう。

<Q6>仕事が少ない日は時間の制約もなく、1日中どうでもよい仕事をしがちだ。

<A6>時間のプレッシャーを課せば問題は解決します。

例えば、午後をオフにするなど、終了時間をくり上げてみましょう。ただし、設定した時間は確実に守ってください。

CHAPTER13まとめ

●仕事の先送りを防止する8つの方法を取り入れる。

  1. 1採点方式で、毎日の仕事を終わらせる
  2. 2「ダッシュ法」を使う
  3. 3計画的に休憩を取る
  4. 4しっかりランチを取る
  5. 5仕事の終了時間を決める
  6. 6仕事の途中で休憩を取る
  7. 7気分と充実感を意識する
  8. 8“衝動の脳”をダマす

●先送りがたまったら、システムの復旧で対処する。そのためには、何を置いても明日のWILLDOリストを作成することが必須。やり残した仕事をファースト・タスクにして遅れを取り戻し、システムを点検する。

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