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CHAPTER07緊急の仕事を見分けよう

目次

スキルと整理、どちらが重要か?

この章では、仕事の進め方について考えてみます。

4章では「創造力」と「整理」のレベルについて、AさんとBさんとCさんの3人の例で説明しました。これを今度は「スキル」と「整理」の観点から説明してみましょう。

■タイプ1スキルは高く、仕事の整理ができない人

ジョーは腕利きの自動車整備士。何でも一人でやる職人タイプで、整理整頓とは無縁です。ジョーは点検や修理を頼まれると「いつでも持ってきて!」と引き受けてしまいます。

だから修理工場には、いつも10台以上の車が並んでいます。修理や点検待ちの車もあれば、作業中のものもあり、進み具合もまちまちです。

ジョーの仕事は、計画的とは言えません。故障の修理に飽きると、別の車の定期点検をするといった具合です。

「すぐ乗りたいから急いでくれ」と電話がかかると、その依頼主の車にすぐに取りかかって一気に仕上げます。

……これがジョーの日常。この店では、いつ作業が終わるのかがわかりません。

当然「ウチのクルマはどうなっているの?」とお客さんはいら立っているし、簡単な修理なのに時間がかかるという悪評も避けられません。

時々、頼まれていた修理が全部終わらない車を「修理済み」として、お客さんに返してしまうこともあって、クレームへのお詫びもしょっちゅうです。

「いつでも持ってきて!」は顧客にとってうれしいサービスですが、長い間、車が使えないのならよいサービスとは言えません。

お客さんが自分の車を取り返しに来ないのは「行ってもムダだ」とあきらめているからです。もちろん、ジョーもこんな状況を何とかしたいとは思っていますが、現実は変えられません。それでも腕はいいし、修理代は手頃なので、そこそこ繁盛しています。

これは、自動車の整備士に限った話ではありません。あなたの周囲に同じような仕事ぶりの人はたくさんいるはずです。

■タイプ2スキルは普通で、仕事の整理ができる人

ジョーと同じ町にはミックという自動車整備士がいます。整備士としての腕はジョーより落ちますが、管理能力は抜群です。

修理の予約状況を確実に把握していて、いつでも修理日の指定が可能です。

だいたいの修理日数も教えてくれるし、工場の修理能力を把握しているので、簡単なものは即日仕上げもできます。

さらに、ミックはクルマごとに修理項目のチェック・リストを作っています。作業モレはなく、着実な仕事ぶり。

取りかかってみたら、予想以上の難しい修理になってしまった場合は、できるところまでやって一度お客さんに連絡し、別の日の再予約を依頼しています。ジョーとの大きな違いは、ミックが仕事に満足していることです。

お客さんからの信用もあり、修理代が多少高くてもオーダーが減ることはありません。毎日、帰宅時間も一定で、家族との時間も大切にできています。

仕事の能力とは、専門的スキルだけではない

ジョーの仕事ぶりは、ダメなシステムの典型です。顧客の満足度という観点から見ても、仕事の効率が悪く、評判もよくありません。

お客さんを怒らせることも多く、せっかくの修理の腕が高い評価につながりません。「ダメなシステムの特徴」を挙げてみましょう。

あなたに当てはまることがないか、考えてみてください。

  1. 特徴1仕事に制限を設定していない
  2. 特徴2新しい仕事にすぐに反応する
  3. 特徴3同時にいくつもの仕事をする
  4. 特徴41日にできる仕事量を把握していない
  5. 特徴5毎日、1日分の仕事を終えられない

一方、ミックの仕事のシステムはまったく違います。修理の腕はジョーに一歩譲るものの、顧客からの評価は抜群です。「評価されるシステムの特徴」を挙げてみましょう。

  • 特徴1仕事に制限が設定されている
  • 特徴2集中力を散漫にしていない
  • 特徴3一事に集中している
  • 特徴41日にできる仕事量を把握している
  • 特徴5毎日、1日分の仕事を終わらせている

修理の技術はジョーの方が高いのですが、ミックの方がジョーの店より早く修理が終わります。ミックは仕事の整理ができているので、結果的にたくさんの車の仕事が可能になるのです。

チェック・リストのおかげでミックの店では修理モレもありません。顧客の評価も高く、整備の腕を超えた収入を得られることになります。

自分と仕事の間に距離を取る

2人の仕事ぶりの決定的な違いを一言で言えば「場当たり的かどうか」ということに尽きます。ジョーの仕事はすべてが場当たり的です。

「1日に何台修理するか」「今日、どんな修理をするのか」「このクルマの修理はいつ完了するか」。すべては状況次第です。

ミックの場合も、お客さんからの依頼がいつ来るかわからない点は同じですが、依頼が来たら、すぐに仕事を整理します。

それで場当たり的な要素をなくしているのです。

不測の事態があっても、即座に仕事のシステムに組み込んで対応するようにしているということになります。

では、ミックは、いつ来るかわからない仕事をどうやって整理しているのでしょうか。

答えは、ミックは「自分自身と仕事との間に距離を置いている」です。

別の言い方をすれば、次々に来る仕事を入れる「バッファー・ゾーン」を設け、そこで一度整理しているのです。

ジョーには、このバッファー・ゾーンがありません。

だからジョーは、仕事が来たらその都度、反応するしかないのです。

バッファー・ゾーンを持っているミックは、新しい仕事との距離を置くだけではなく、そこで仕事を整理しています。

距離を置くだけなら仕事を「先送り」してため込むだけになります。

実は、この「距離を置くこと」そして、そこで「仕事の整理をすること」が優れたシステムの基本になるのです。

EXERCISE新しい仕事にすぐ反応しない

夕方、今日1日を振り返り、発生した仕事にすぐ反応したことがなかったか、考えてみてください。

「急にその仕事に取りかかりたくなった」「誰か他人から頼まれた」「緊急事態が発生した」このようにすぐに仕事に反応するような状況はいろいろあります。

思いつくものをすべて書き出してみてください。

新しい仕事にすぐ反応してしまう場合、次のようなケースが考えられます。

●パソコンにメール着信の表示が出たので、仕事をやめてメールを読んだ。

●プロジェクトの仕事に手をつけず「忙しいだけの仕事」ばかりした。

●クライアントから電話で要望があり、仕事を中断して依頼に応えた。

●上司から仕事を命じられ、その日の予定をすべて変更した。

●「面白いウェブサイトがある」と聞いて、仕事を中断してそのサイトを見た。

●忘れていた仕事を思い出したので、予定を変更し、それに取りかかった。

どれも場当たり的な反応です。

一度、距離を置いて、仕事の整理をしていません。

つまりバッファー・ゾーンがないのです。

バッファー・ゾーンを作るか作らないかは、緊急のレベルをどう認識するかによるのですが、ここを間違える人が非常に多くいます。

大切なのは、バッファー・ゾーンで仕事を整理する上で、この「緊急のレベル」を3つに分けて見ていくことです。

緊急レベル1今すぐ緊急レベル2今日中に緊急レベル3明日やる結論を先にお伝えすると、この3つのうち「③明日やる」を基本にするのがベストです。

明日なら相手から「遅い」と言われることも少ないし、計画も立てやすくなります。

それでも、本当に緊急な仕事はすぐにやらざるを得ないので、それを「①今すぐ」か「②今日中に」に分類することにします。

順番に見ていきましょう。

緊急レベル1「今すぐ」

これは「何もかもやめて、すぐに取りかかる必要がある」というレベルです。

消防士や緊急医の救急対応がそれに当たります。

その他、お店の店員、銀行の窓口、郵便局員などの業務も、お客さんの要望に「今すぐ」の対応が必要です。

こうした仕事では、仕事そのものが「今すぐ」に対応できるシステムになっているはずです。

ですから、緊急事態への対応も場当たり的になることはありません。

消防署は高度な通信機器と特殊な対応プロセスを備えているし、署員は訓練を受け、緊急時に備えて装備の点検を怠りません。

小売店、銀行といった来客相手のビジネスも同じです。

そのためのマニュアルやスタッフの研修制度が整備されています。

こうした組織で「今すぐ」の対応に不備があるなら、それは個人の問題ではなく組織の問題です。

救急車が事故現場に着くのに2時間もかかるなら「車両の整備が悪い」「台数が少ない」「救急救命士が少ない」「スタッフの訓練が不備」といった組織の問題。

同様に、郵便局の窓口に長蛇の列ができるなら「窓口や局員の不足」「研修の不備」「手続きの煩雑さ」などが問題です。

これも問題の根は組織にあります。

次に、あなたの仕事に「今すぐ」の仕事がどのくらいあるかを考えてみましょう。

くり返しますが「今すぐ」の仕事とは、そのために他の仕事をすべてやめなくてはならない仕事です。

EXERCISE「今すぐ」の仕事を見極める

次のうち「今すぐ」対応をする必要があるのはどれでしょうか。

<Q1>デスクの電話が鳴った。

<A1>電話に出るのは「今すぐ」の仕事です。

ただし、集中したい仕事があるなど「電話には出ない」と決めているなら話は別。

ここはあなたの決断次第です。

職場への電話が多すぎて業務に差し支えがあるなら、それは組織の問題として改善の必要があります。

<Q2>電話に出ると、クライアントからの質問の電話だった。

答えはすぐにわかりそうだ。

<A2>緊急の度合いは電話の内容で決まります。

この場合、すぐに答えられる内容なら「今すぐ」に処理をした方が簡単に片づくでしょう。

<Q3>電話に出ると、クライアントからの質問。

調査が必要なものだ。

<A3>「今すぐ」の仕事ではありません。

ただし、相手が困り切っていて、すぐにアドバイスを求めているなら例外とする必要があるでしょう。

要は話の内容次第です。

「電話だから、すべて至急の仕事とは限らない」ということを覚えておきましょう。

<Q4>窓から煙が入ってきた。

火災警報も鳴っている。

<A4>これは、典型的な緊急事態です。

「今すぐ」避難してください。

<Q5>パソコン画面に「メール着信」のサインが出た。

<A5>メールが届くたびに「今すぐ」反応してはいけません。

パソコンのメールの着信表示機能はオフにしておくことをおすすめします。

<Q6>上司があなたの机に書類の束を置き、「今日中にやっておいて」と指示していった。

<A6>早めの対処が必要ですが、「今すぐ」の仕事ではありません。

「今日中に」終わるように、まずは今日の仕事の計画を組み直しましょう。

<Q7>オフィスのコピー機が故障した。

直せるのはあなただけだ。

<A7>「今すぐ」の仕事と考えざるを得ません。

ただし、このタイプの仕事がたびたびあるなら、それは組織の問題。

修理のできる人を増やすべきです。

<Q8>パソコンが動かない。

故障したようだ。

<A8>「今すぐ」修理するしかありません。

仕事が休止状態になってしまいます。

<Q9>親友の誕生日を忘れていた。

<A9>(早めに対応した方がよいと思いますが)「今すぐ」ではありません。

そして「なぜ、誕生日を忘れたのか」を考えてください。

大切な予定を記録するシステムがなく、やることが整理されていないということではありませんか?<Q10>上司から「明日の午後の会議に出るので、この件への意見を聞かせてほしい」とのメールが来た。

<A10>これも早めの対応が必要ですが「今すぐ」の仕事ではありません。

<Q11>同僚がやってきて、休暇の話をしはじめた。

<A11>2、3分の雑談なら「今すぐ」の仕事にしてもよいでしょう。

しかし、おしゃべりがあまりに多いなら組織の問題と考えるべきです。

<Q12>同僚がやってきて、プロジェクトの進捗状況に関する話をしはじめた。

<A12>5分以上の話なら、別に時間を設けた方がよいでしょう。

<Q13>午後のプレゼンの準備に追われていたところへ、クライアントからの電話があった。

問題が発生したようで、午前中に解決しなければならない。

<A13>「今すぐ」の仕事ですが、今すぐクライアントの問題に取り組んではいけません。

「今すぐ」やるべきは現状の把握です。

今すぐ少し時間を取って、現状を分析し、理解しましょう。

これで「プレゼンの準備を誰かに頼んでも大丈夫だ」という形で対応の整理ができるはずです。

<Q14>電話に出ると、製品に関する顧客からの問い合わせだ。

<A14>「今すぐ」の仕事として対応してください。

ただし、同じような電話が多ければ、対応策を考える必要があります。

緊急レベル2「今日中に」

「今すぐ」か「今日中に」かを区別するのは容易ではありません。

大きな違いはないように思われるかもしれませんが、システムの観点から見るとまったく違います。

「今日中に」とは「『今すぐ』ではないが、その日のうちにアクションを起こすこと」です。

こう言い換えると、扱いが非常に難しいと感じられるのではないでしょうか。

実際、タイムマネジメントの専門家も「今日中に」の扱いは「今すぐ」より難しいとしています。

「今すぐ」の仕事に問題がある場合というのは、その原因は個人でなく、組織に起因することが多いからです。

ここではまず組織には問題がない前提で考えてみましょう。

もしも「今日中に」とするべき仕事を、片っ端から「今すぐ」と認識したら、新たな刺激に反応するばかりで、どの仕事も中途半端になってしまいます。

そこで、仕事との間に距離を置く訓練、つまり、整理のための「バッファー・ゾーン」を作る練習が必要になります(117ページのQ13がよい例です。

もう一度、参照してください)。

緊急事態に活躍するのは〝衝動の脳〟です。

しかし、行動計画を作る場合にはそれが障害になります。

そこでバッファー・ゾーンを設けて、〝衝動の脳〟から〝理性の脳〟へと主導権を移すのです。

そのための最善な方法は簡単です。

あなたの意図するところを書き出してみればよいのです。

ペンを持って書き始めた途端に〝理性の脳〟は活発に動き出します。

実際に、体験してみましょう。

まずは、ペンと紙を用意して静かに座り、自分自身の心の動きに注目してください。

そして、「コーヒーが飲みたい」とか「◯◯のサイトをチェックしたい」といった衝動が起こるのを待ってください。

そのうちに、何らかの衝動が起きるでしょう。

そのときに、衝動に従って、すぐ行動してはいけません。

その代わりに「コーヒーを入れる」「サイトで◯◯を調べる」などとノートに書きとめてください。

書いた後なら、コーヒーを入れても、サイトを調べても結構です。

すでに、それは衝動への反応ではなく、あなたが考え計画した上での決断となっているからです。

ここで、次のような規則を作ることにしましょう。

「『今日中に』か『明日やる』かの判断に迷った場合は、紙に書いてみること」専用のリストがあればなおよしです。

これで、どちらかを判断することができるはず。

「今日中に」する仕事を最小限に抑えられます。

専用のリストの作り方については、10章でお話ししましょう。

EXERCISE「今日中に」を見極める

次のうち「今日中に」するべき仕事はどれでしょう。

<Q1>

今日が提出期限のレポートがまだできていない。

1週間前から気になっていたが、手がつけられなかった。

<A1>今日が期限なら「今日中に」書き上げるしかありません。

なぜ、もっと早く手をつけなかったのでしょうか?これは「ニセの緊急事態」の典型的な例です。

すなわち、処置の遅れが緊急事態を招いているのです。

<Q2>クライアントから電話で、情報が欲しいとのこと。

資料はファイルにあるので、メールで送るだけだ。

<A2>クライアントが「緊急」と言ってはいないので、「今日中に」対応する必要はありません。

緊急度合いは相手の要望によります。

「電話=緊急」ではありません。

<Q3>クライアントから電話。

情報が欲しいとのこと。

調査が必要な内容だ。

<A3>これもQ2と同じです。

メールを送るだけでも、調査が必要な場合でも対応方針に変わりはありません。

大切なのは相手の要望の度合いで、仕事の難易度ではありません。

<Q4>「これ、今日中に仕上げてほしいんだ」。

上司がそう言って、机に書類の束を置いた。

<A4>「今日中に」という上司の指示ですから「今日中に」対応するべきでしょう。

ただし、他の仕事への影響が大きいなら、上司に状況を報告して判断を仰ぐべきです。

<Q5>「これ、今週中に仕上げてほしいんだ」。

上司がそう言って、机に書類の束を置いた。

ちなみに、今日は火曜日だ。

<A5>もちろん「今日中に」対応する必要はありません。

<Q6>パソコンが故障して動作が遅くなった。

イライラするが、仕事は何とかできる。

<A6>「今日中に」対応する必要はありません。

仕事を中断するデメリットの方が問題でしょう。

特に、パソコン修理は予想よりずっと時間がかかるものです。

<Q7>友人からメールが届いた。

内容は「この店のサイトは必見。

オフィスのすぐそばだ」。

<A7>明日になっても店は逃げません。

「今日中に」見る必要はないでしょう。

<Q8>職場の仲間からメールが届いた。

内容は「このサイトは必見。

プロジェクトに必要な情報がつまっている」。

<A8>「プロジェクト」の緊急性については言及されていませんから「今日中に」対応する必要はありません。

<Q9>職場の仲間からメールが届いた。

緊急性の低い問い合わせだが、返事は簡単に済む。

<A9>「今日中に」対応する必要はありません。

対応の緊急度合いは、難易度には関係なく、依頼の緊急度合いによります。

私のおすすめは、「至急お願い」とのリクエストがない限り、その日の対応は避けることです。

例外を作れば、どんなメールにも「今すぐ」返信するようになる可能性があるからです。

それに、返事が早いと、相手とのメールのキャッチボールが長引く可能性もあります。

<Q10>情報不足で、レポートの作成がストップしていたが、ようやく必要なデータが届いた。

<A10>レポートの緊急度合いが不明です。

すぐに資料を見たくなる気持ちはわかりますが、「今すぐ」手をつける誘惑と戦ってください。

どんなに大切なことでも、緊急事態に反射的に反応しては、仕事によい影響はありません。

緊急レベル3「明日やる」

くり返しますが、すべての仕事を「明日やる」のカテゴリーに入れるのが理想です。

そうすれば、仕事の計画が事前に立てられるからです。

要は「仕事に必要以上の緊急性を与えない」こと。

「明日やる」で問題がない仕事は、「今日中に」する必要はまったくありません。

どんな仕事も、まずは「明日やる」ことにするのが正解なのです。

EXERCISE「明日やる」を見極める

次の仕事のうち、「明日やる」にするべき仕事はどれでしょう?<Q1>通勤途上でアイデアが浮かんだ。

よく考えたいし、忘れたくない。

<A1>「明日やる」です。アイデアを書きとめておいて、改めて明日考えましょう。

<Q2>会議が終わった。カバンの中は対処が必要な書類とメモでいっぱいだ。

<A2>「明日やる」です。デスクに戻ったら、カバンから会議の書類とメモを出して「明日やる」のトレイに置いておきましょう。

<Q3>ビル・ゲイツから直接、電話がかかってきた。「あなたの開発したソフトをウィンドウズに組み込みたい」「いつ返事をもらえるだろうか?」との質問だ。

<A3>人生で二度とない絶好のチャンス。「今すぐ」対応してください。プレゼン資料を作成し、直近のフライトでビル・ゲイツのオフィスに向かいましょう。

<Q4>パソコンの時刻表示が間違っているのに気づいた。

<A4>「明日やる」です。メモしておいて、明日修正しましょう。

<Q5>ある仕事について、「今日中に」するか「明日やる」のどちらにするか迷っている。

<A5>「明日やる」です。これが標準設定。特別な理由がない限り、変更する必要はありません。迷っているなら「明日やる」にしてください。

<Q6>留守番電話にクライアントからのメッセージが入っていた。折り返し電話が欲しいとのこと。

<A6>「明日やる」です。クライアントが「至急」と言っていなければ、メモしておいて明日電話をしてください。

<Q7>引き出しの中が整理されていないのに気づいた。

<A7>「明日やる」です。これこそ要注意。仕事に抵抗を感じた場合、最もありがちな逃避行動が机の整理だからです。メモをしておいて、明日整理しましょう。

<Q8>今日はメールが106通も届いた。

<A8>メールの対応は「明日やる」が基本です。特にメールを頻繁に使う人は、気をつけないとメールの返信で1日が終わります。着信メールから、本当に緊急なメールを見極めて、それだけを処理しましょう。その他は明日です。メールはまとめて処理すれば効率も上がります。

<Q9>同僚が「今日中に仕上げるレポートのために至急データが欲しい」と頼みにきた。

<A9>「明日やる」です。この場合、ぎりぎりまで放っておいた相手に責任があることは明白です。他人の無計画につき合って、自分の計画を壊してはいけません。「明日まで無理」と答えてください。

<Q10>クライアントからデータを送ってほしいとのリクエストが来た。

<A10>「明日やる」です。「明日、間違いなく送ります」と答えておきましょう。「今すぐ」と「後で」にしか分類しないミスには要注意緊急レベルの分類を間違えたらどうなるでしょうか。ここで考えてみましょう。

よくあるミスには2種類あります。1つは、何でも「今すぐ」にすること。もう1つは「後で」にしたまま、取りかかる時期を曖昧にしておくことです。実際、仕事を「今すぐ」と「後で」の2つにしか分類しない人はたくさんいます。

しかし、この分類では「後で」はほぼ「やらない」になります。それを自覚しているから「今すぐ」を手いっぱい抱え込むことになってしまうのです。

「今すぐ」が多すぎるということは大問題。仕事に振り回されて、集中できず、毎日がストレスだらけになるからです。自動車整備士のジョーがその好例でしょう。

顧客の要望に応えようとする姿勢は、当初は喜ばれますが、結局は、計画的なミックには勝てません。

何度も言いますが「今すぐ」の対応が必要なのは「特殊な職業の場合」または「本当に緊急の仕事」だけです。

それが問題になるなら、あなたの問題ではなく組織やシステムに原因があるのです。

「今すぐ」「今日中に」「明日やる」の3つに分類をする場合、特に「今日中に」が問題であると考えてください。

「今日中に」は1日の計画を狂わせる原凶です。最小限にとどめるに越したことはありません。そうなると仕事の分類の選択肢は基本的に2つになりますね。

他の仕事を犠牲にしても「今すぐ」済ませるか、悪影響のないように注意しつつ「明日やる」かです。

EXERCISE仕事の緊急レベルを分類する

あなたの仕事の緊急レベル状況を考えてみましょう。

突発的な仕事を、どう分類しているかを見てみるのです。

現状にこだわらず、どこに入れればよいか考え、次の文章を完成してください。

1「今すぐ」の対応が必要な仕事は()%。

2「今日中に」対応する必要のある仕事は()%。

1と2の合計は()%。

3「今すぐ」にも「今日中に」も対応する必要のない仕事は()%。

■パターン1「今すぐ」が多い人の場合あなたは来客と接する機会が多い仕事ではないでしょうか。

それ以外の仕事で「今すぐ」が多いなら、緊急レベルの分類に問題がある可能性があります。

もう一度、この章を読み直して、緊急レベルの分類を見直してください。

■パターン2「今日中に」が多い人の場合理由を徹底的に調べる必要があります。

トラブル処理を仕事にしている?仕事のシステムに不備がある?仕事が遅い仲間をカバーしている?何が何でもすぐに対応する職場環境?上司が「すぐやれ」と口うるさい?……思い当たることがあるでしょうか。

「今日中に」の仕事が多いのは、仕事の効率がよい状況とは言えません。

■パターン3「今すぐ」も「今日中に」もほとんどない人の場合あなたには整然と仕事ができる素養があります。

どの仕事を「今すぐ」にすればよいのかが理解できれば、ご自身の仕事について考える余裕が生まれるでしょう。

もちろん、仕事の種類によっても、緊急度の割合は変わります。

ですから、放っておいた仕事がどんどんたまるという状況にしないためには、どんな仕事についても「今すぐ」か「今日中に」か「明日やる」かのどれかを決めることです。

そして、特別な事情がない限り「明日やる」がベストだということを覚えておいてください。

CHAPTER07まとめ

●職業的なスキルが高くても、仕事の整理ができなければ成果も評価も得られない。

●評価されるシステムには5つの特徴がある。

  1. 特徴1仕事に制限が設定されている
  2. 特徴2集中力を散漫にしていない
  3. 特徴3一事に集中している
  4. 特徴41日にできる仕事量を把握している
  5. 特徴5毎日、1日分の仕事を終わらせている

●新しい仕事は必ず一度整理することが優れたシステムの基本。

●緊急レベルには「今すぐ」「今日中に」「明日やる」の3段階がある。「明日やる」を基本にするのがベスト。

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