Chapter2優秀なアルバイトを集める7つの募集のコツ
採用原稿は自分で作る
当たり前の話ではありますが、「アルバイトだけでまわるチームを作る」ための第一歩は、まず必要な人数のアルバイトスタッフを募集して採用することです。
一昔前ならば応募情報を出すだけで簡単に人材を確保できていましたが、少子化や労働人口の減少のあおりを受けて、アルバイトスタッフの採用も困難になりました。
外食チェーン店を運営しているある経営者の方から、こんな話を聞きました。
「100万円のコストをかけてアルバイトスタッフの募集を行ったが、一人も採用することができず、2店舗が閉店することになった」というのです。
全国展開するような大企業であれば数店舗の縮小で済みますが、中小規模の会社であれば近年増加している人手不足倒産という最悪の事態にまで発展しかねません。
そんな状況の中、大変ありがたいことに、この7年間で当社のビジネスはプロモーション事業だけでなく、飲食やフィットネスへも事業を展開し、順調に成長・拡大しています。
こうした店舗型ビジネスの成功には優秀なスタッフの採用と育成、そして長期的な雇用が必要不可欠です。
当社の事業に対してアルバイトの採用募集が占める重要性の割合は増加していますし、これだけの数の学生やフリーターを採用するには、ただ募集情報を出して待っているだけではとても確保することができません。
そこで大いに役に立っているのが、イベントプロモーションで培ってきた採用活動のノウハウです。
イベントやキャンペーンの運営を手がけるという業務の都合上、体力があって活発に動ける学生や若者を多く採用する傾向にあります。
学生や若者というのはアルバイト採用市場で非常に人気の高い層となっています。しかも一回のイベントに必要なアルバイトの数は多いときには100人単位で、年間何件ものイベントを運営しています。この状況での採用の苦労が、人手不足の今では大いに役立っているのです。
この章では当社が行ってきた採用活動で培ってきたノウハウを、皆様にご紹介していきたいと思います。まず最初に皆様に取り組んでいただきたいのが、「採用原稿は自分で作る」ということです。
たとえばあなたが、職場でアルバイトの募集と採用を任される立場になり、求人募集サイトに求人広告を出すことになったとしましょう。
募集サイトに問い合わせの連絡を入れれば、すぐにサイト側の営業担当の方が営業にやってきて、「こういう広告をご用意します」とサンプルを提示してくれます。
あなたは何一つ面倒な作業をすることなく、登録料を払えばすぐに求人広告がネットに公開されているでしょう。実はこの人任せな広告の出し方が、よくある失敗の原因になっているのです。
サイトの営業担当は営業のプロではあっても広告のプロではありません。毎日数多くの企業に向けて提案を行っていますし、あなたの会社だけを他の会社より優遇したり、凝った広告を作ってくれるというわけではありません。
自らがアイデアを出し、細かな指示を出さないと、無数の採用情報に埋もれる内容になってしまうのです。多少大変であっても、担当者自らが主体性を持って原稿作りに参加しないと過熱する求人競争では勝ち残れない時代なのです。では、どうやって求人広告を作るのか、具体的にご説明します。
ライバル情報をチェックする
そこで大切なのが、まず自らが立地を見にいくことです。なぜ、求人広告の話で立地の話が出てくるのかと疑問に思うことでしょう。
たとえば、あなたが自分の店を出しているオーナーで、大型ショッピングモールに出店を計画していると想像してください。
出店料を払って店がオープンするまでの間、ショッピングモールに足を運んで立地や店構えを確かめたり、隣にどんな店が出店しているか、客層がどうなっているか、確認しないということがあるでしょうか?しかし、求人広告に限っては、自分たちの情報がどの場所に載るのか、まわりのライバルはどのような広告を出しているのか、自らが見に行くことをしてない人が多いのです。
自分たちの立地に関しては、Web媒体でも紙媒体でも、ある程度の場所は担当者に聞けば教えてもらえます。ここで確認するべきは、やはりライバルの情報です。
一般的なショッピングモールとは違い、同業種のライバルが、隣になることが多いのが求人媒体。そのライバルが何を一番の訴求ポイントにしているのかをチェックするのです。
例えば、その企業が高い時給を売りにしているのか?働きやすさを売りにしているのか?福利厚生を売りにしているのか?特に時給に関しては、最近急騰しております。
牛丼チェーン店のアルバイト時給が1500円を超えたニュースは記憶に残っている方も多いことでしょう。
求人情報大手のリクルートジョブズが2017年7月に行なった調査では、アルバイト・パートの募集時平均時給は、三大都市圏(首都圏、東海、関西)で前年同月比2・4%高い1010円というデータが出ています。
49カ月連続で上昇が続き、現在でも上昇は続いているものと予想されます。地方では最低時給の環境は違いますが、その地域のマーケットの変化を確認しなくてはいけません。
それにも関わらず、1400円の時給のライバルの横で、時給1000円を訴求してみても誰が募集に来てくれるのでしょうか?単純に言ってしまえば「相場の見誤り」が原因なのですが、これもまた事前の調査によって対策が可能です。
時給を上げることが出来るのであれば、ぜひ検討をお願いいたします。
しかし、中小企業では簡単には時給を上げられない事情も多いはず。当社もその一つです。その場合は、他の強みを訴求しなくてはならないのです。
また、他よりもビジュアルで目立つことも大切です。ショッピングモールに例えると看板にあたります。競合他社が並ぶ店舗でどれだけ目立てるかということです。
Web媒体の場合、無数に並ぶサムネイル画面の中で目に留まらなくては、どんなに良い記事を書いても読んでもらうことすらありません。
まわりが暖色系の写真や装飾を使っているのであれば、あえて寒色系を使って目立たせる。キャッチコピーは面白い言葉や、挑発的な言葉を使うなど、まわりのライバルと差をつける努力をするということです。
世の中のあらゆるビジネスが顧客目線を持つことの重要性を説いているにも関わらず、求職者目線を考えないまま採用活動を行っている企業の事例は非常に多いです。
また、求人広告も広告という文字が使われているからには、マーケティング活動と採用活動のコツは同じです。
コストをかけて募集情報を掲載し、社員たちの時間を使って面接や採用活動を行い、人材という収益を得る一連の流れは、マーケティングの手法と同じなのです。
当社は企業向けのプロモーションを専門にしている会社ですので、マーケティングや広告といった事業に元々多くのノウハウを持っていました。
マーケティングと同じように広告効果を数値化して検証したり、仮説を立ててPDCAを回すことで、多量の人材確保を可能としています。
これから採用活動を始める方も、思うような効果が出せていない方も、まずは採用を社内業務としてではなくマーケティング活動であると認識を改め、取り組みの姿勢を変えるところから始めてみると良いでしょう。
あなたの会社・お店の強みは何か?
では、ライバルと差をつけるために、一体どんなところに着目して、何を訴求すれば良いか、みなさんは思いつくでしょうか?「大手と比べてしまうと、中小企業のうちなんて……」という言葉は私も何度も聞いた事があります。
そんな時、どんな募集広告を出せば人が集まるか、どんな広告に魅力を感じてもらえるのか、一体誰に尋ねてみるのが良いでしょう?例えばノウハウを持っているコンサルタントに高い契約料を払って相談するのも一つの手段ですが、当社ではもっと頼りになる人たちに、しかも無料でアドバイスをいただくことができています。
それは今まさにアルバイトとして働いてくれているスタッフたちに尋ねてみることです。
①なぜ、うちの仕事に募集したのか?
②このアルバイトに決めたきっかけは何か?
③今働いている理由は何なのか?
という3つのアンケートを取り、アルバイト募集の現場では何が重視されているのか定期的に調査を行なっています。
マーケティングでいったところの顧客調査のようなものです。
顧客に対して商品についてのアンケートをお願いする場合だと、協力してもらえる可能性は高くないので、特典を用意したりメール配信を行ったり、意見の収集にもかなりの手間がかかります。
しかし雇用しているアルバイトのスタッフたちに一人一人お願いするのであれば、快く協力してもらえるのでわずかな手間でデータが集めることができます。
当社でも長年このアンケート調査をスタッフたちにお願いし、価値観のギャップや意外なメリットについて気付かされました。
私たちが大してメリットとは感じていなかった些細な要素が、実は募集広告でもっとも強く推し出すべきポイントだったと気付かされることもあります。
時には、そのアンケート結果をそのまま求人原稿のキャッチコピーに使うこともありました。最近アンケートを取ったホワイトニング事業では、こんな内容が上がってきました。
応募したきっかけは「勤務地」かつ「飲食店は嫌だった」、現在働いている理由は「店長が好き」。そこから考えた訴求ポイントは、新宿駅直結(雨が降っても傘いらず)、簡単な受付業務のみ、そしてアンケート結果の第一位「店長の人柄が良い」という事でした。
実際に店長の実名写真入りでプロフィールと合わせて載せることなども行っています。また、社員応募の話にはなりますが、ここ数年の当社の社員求人キャッチコピーは「6年間離職率0%」を多用しております。
現在、社員も増えて離職者も出てしまったのですが、過去6年間に離職者が一人も出なかったことを今でも強調しております。つまり、働きやすさや人間関係の良さを数値で強調しているのです。
これも社員から教えてもらった事実でした。自分たちの強みがわからないという方は、まずは働くスタッフに聞いてみましょう。思いがけない強みがわかると同時に、その強みをさらに磨けば、他社との差別化が図れるようになります。
気が付くと、他社には真似できない大きな強みになっていると思います。
サムネイルの注意点
求人広告で、まず目を引くのは、広告に掲載されるサムネイル画像です。前項でお話ししたように、自社の強みをこのサムネイル写真に書くこともあるでしょう。ここについても大きな注意が必要です。
まずは写真についてです。募集サイトを巡ってみると、せっかく目を惹きつけるこの部分が、どこかから持ってきたバイトと無関係なフリー素材であったり、ありきたりな集合写真になっていることがよくあります。もっと最悪なのは、会社のロゴの場合です。
会社のロゴに想いがあることはとても素晴らしいことだと思います。ただ、よほどのブランド力のある会社ではないと、求人にとってはメリットにはなりません。
ここで重要視してほしいのが、求職者目線の写真を選ぶこと。会社の雰囲気をわかってほしいのであれば、それが伝わる写真。
写っている人は笑顔なのか?服装は?人数は?男性か女性か?つまり、その写真から何を伝えたいのか、なぜその写真を選んだのか、求職者の目線で選定してほしいのです。
ぜひ、Webでも紙でも良いので、求人媒体を覗いてみてください。なぜ、この写真を選んだのかと疑問に思う求人広告が少なくないと思います。おそらく、なにも考えずに作られている求人広告で間違いないことでしょう。
また、効果を上げるための画像の中に「給与」や「条件」といった情報を文字で入れることも多いと思います。また、御社の強みがあれば、ぜひそれを押し出してみるのも良いでしょう。
給料であれ他の情報であれ、ライバルとの差別化を意識した情報であれば、非常に目を引く場所になるので有効になります。ただ、ここで注意をしてほしいのが、文字の大きさです。
スマホの利用率は20代~30代で9割を超えて、全世代でも7割を超えたというのに、まだまだスマホを意識することを忘れた原稿が多いのです。
求人媒体やターゲットによっても差があるとは思いますが、それでもWeb求人媒体では、8割近くの利用者がスマホからの閲覧になります。
おそらく、作成者は会社のPC上で作業をしているので、見落としがちなのは理解できますが、サムネイルにどんなに訴求ポイントを書いたとしても、スマホで読めない文字の小ささであったら、まったく意味がありません。
ここも求職者の視点に立ち、スマホでも見える文字の大きさか、読みやすい改行がされているのか、必ずチェックをお願いします。
ターゲットの考え方は、一般広告と一緒
マーケティングの世界では、ターゲットを詳細まで明確にするというのは一般的な話です。
ただ、あまり仕事でマーケティングについて触れることのない方も多いと思いますので、ここでターゲットについての考え方をお伝えしておきます。
ターゲットの詳細化とは、求人においては、どんな人に来てほしいかということです。
男性なのか、女性なのか?年はいくつなのか?学生か、フリーターか?一人暮らしか、同居か?兄弟はいるのか?趣味は何か?好きな音楽は何か?読んでいる雑誌は何か?等々。
ここまでの情報が必要なのかと思う方もいるかもしれませんが、ターゲットが詳細かつ明確であればあるほど、求人広告は作りやすくなります。
男性も女性も両方欲しいという企業も多いとは思いますが、広告に関して言えば、どちらかに絞って明確な広告を打ち出したほうが、サブターゲットと呼ばれるターゲット外も含めて結果は良くなるのが普通なのです。
例えば、寮や社宅がある会社では、東京に出てきて働きたい人をターゲットに強みを打ち出すことが出来ます。
当社の場合は、以前バンダイナムコさんのお仕事で、全国のキャラクターショップの運営を行ってきました。
キャラクターなので、著作権の問題で求人広告にキャラクターを安易に使うことは出来ませんでした。
しかし、そのキャラクターが好きなターゲットを狙うために、写真や文章に可能な限りキャラクターが想像できるようにヒントを散りばめました。
また、店長のキャラクターを打ち出す時などは、店長の趣味などを記載して一緒に趣味を楽しめる人募集というような求人も効果的です。
要はここでも求職者の気持ちになるために、その求職者がどんな人なのかを明確にするということです。そして、その人に向けてラブレターを書くつもりで原稿を作ると良いものが出来上がります。
また、ターゲットを明確にする良い方法があります。これも非常に簡単で、今あなたの会社で活躍しているスタッフの中で、「この人みたいなスタッフが来てほしい」と思う人をターゲットにすることです。
前述したように、その人からのアンケートを参考にその人に向けた求人を書くことで、ターゲットが明確になった良い原稿が出来ると思います。
ぜひ、試してみてください。
数値化できるPDCAサイクルを習慣化する
PDCAサイクルとは、P(Plan=計画)、D(Do=実行)、C(Check=評価)、A(Action=改善)を繰り返し行うことです。
求人活動において、意外と行われていないのが、このPDCAサイクルを回すこと、特にCheckとAction、評価と改善を行っていないことが目立ちます。
原稿を作って(Plan)、募集をかけて(Do)、沢山来たから良かったとか、全然来なくて困ったとか、良かった悪かったの結果(Check)まではわかるものの、具体的に募集単価がいくらだったかという明確な数値で答えられない採用担当者は少なくありません。
ここで重要なのが、明確な数値として把握することになります。
ここで必要な数値項目は次の3つです。
①募集単価求人費÷応募数(例:募集費30万円÷30人=1万円)
②面接単価求人費÷面接数(例:募集費30万円÷15人=2万円)
③採用単価求人費÷採用数(例:募集費30万円÷10人=3万円)
まず募集単価についてですが、この結果からわかるのは求人広告の結果です。
職種や場所や季節によって大きな差が出る部分なので、できるだけ同じ条件で比較する定点観測が必要な項目です。その為にも、常に数字を集め続け、まずは自社の基準値を見つけることから始めてください。
仮にデータが少なくとも、常に過去のデータと比べることで、今回の求人原稿の良し悪し、あるいは結果に対する原因は原稿なのか、季節変動なのか、常に検証し改善することを続けてください。
可能であればABテストをすることをお勧めします。
ABテストとは、同条件において、ある項目を変えて反応を見るテストのことですが、広告に関しては季節を同条件にすることは一年後の同時期に募集をする必要があり、現実的ではありません。
求人における季節変動はターゲットによりますが、学生がターゲットの場合、3月4月は反応が高く、テスト時期や年末年始は反応が低い傾向があります。
この辺りは媒体の営業担当に言えばすぐに提出してくれますので参考にしてください。
ただ、それより大切にしてほしいのが、季節変動に関してはあまり気にせず、積極的なABテストを行うことです。
年末などの大きな差が出るタイミングだけ、加点や減点で影響の大きさを打ち消すように調整すれば、あまり難しいことを考えずに積極的にチャレンジするほうが重要だと私は思ってます。
そして、もう一点注意をしてほしいのが、反応が良かった場合は、原稿を絶対に変えないこと。当たり前のことのようですが、チャレンジ精神旺盛な人は、次々と変えていってしまう傾向があります。
残念なことに、どんなに創り込んだ求人原稿も仮説検証の上に行われるものなので外れる時もあるのです。言い換えれば、当たったときはとにかく変えずに、しばらく使い続けることが効果的な方法とも言えるのです。
次に面接単価についてです。
この結果でわかるのは、面接までの案内手順が正しく行われているか否かです。例えば、沢山募集は来たけど、実際に面接まで来た人が少なかった場合など。ここの結果が悪い場合の理由は大きく3つが考えられます。
❶応募に対する反応
スピードスピードが命です。1日の違いで倍以上来社率が変わります。3時間以内の反応が理想です。残念なことに、アルバイト募集では複数同時応募は当たり前で、どこに募集したかすら応募者本人が覚えていないことも珍しくありません。
❷電話の応対
丁寧な対応が全てです。うちは大丈夫だろうと思わず、結果に問題がある場合はオペレーションを見直してみてください。
❸面接までのリードタイム
こちらも応募に対するスピードと同様、面接までの期間で来社率は大きく変わります。可能な限り早いタイミングでの面接を実施してください。アルバイト求人では、先に採用をした企業を優先するので、何社か比べて入社を決めるということはほとんどありません。以上、面接単価が低い場合は必ず社内スキームをチェックしてみてください。
そして最後に採用単価についてです。
こちらでわかるのが、担当者の面接対応になります。
リクルートの面接コンサルタントに聞いた話ですが、店舗に面接を任せているとあるスーパーでは、いまだに店長が煙草を吸いながら面接をしていたことがあったそうです。
さすがにそのようなことは稀だとは思いますが、アルバイト採用では面接担当者が業務で忙しい中で面接を実施することも多く、大柄な対応を露骨にしてしまうこともあるようです。
まず事実として、確認しなくてはいけないのが、面接では合格になっているにも関わらず、当日に勤務に来ない等、つまりバックレが多い場合は要注意です。
面接担当者の対応に問題がある可能性があります。
また、丁寧な対応をしていても、面接対応者によって採用フィルターが厳しい場合や緩い場合など個人差があることは当然です。このフィルターについては、企業の状況により千差万別だとは思いますが、社内では統一したフィルターが必要です。
面接方法に関しては後述しますが、採用単価にバラつきがある場合は、担当者のチェックが必ず必須となることは覚えておいてください。
このように、あらゆる可能性を把握するために、数値化するのは必須な作業となります。今では当社もリクオプやジョブオプといった外部サービスを使って採用管理を行っております。
他にも多くの採用管理サービスがありますので、興味のある方は探してみてください。もちろん、そこに費用を使えないという企業も多いとは思いますが、当社も以前まではアナログで全ての採用管理を行っておりました。
担当者にとって面倒な作業ではありますが、データを蓄積することで、御社にとって大きな価値に変わることは間違いありません。
この本の読者の皆さんは、自分が採用担当である方も経営者の方もいるとは思いますが、未だ数値化を行っていない企業は、この先の採用競争で勝ち抜くのは難しくなるでしょう。
あなたの会社の未来のために、ここは頑張って欲しいと思います。
紹介制度を活用する
最後にアルバイト応募を効率的に集める方法をいくつか紹介しておきます。まずは、現在いるスタッフに見込みのある友人や知人を紹介してもらうという方法です。
彼らの持つ人脈を活かして、採用エージェントとしても働いてもらうのです。もちろん、「良い人がいたら紹介してほしい」と口でお願いするだけでは効果は上がりません。
こちらが本気で危機感を持って制度として取り組むことで、はじめてアルバイトスタッフたちも本気で人材紹介に取り組んでくれるのです。
ここで活躍するのが、先ほどの採用単価です。なかなか採用活動が上手くいかず、採用単価が10万円を超えてしまっている職種もあることでしょう。当社も仕事内容によっては、そのような苦労があった時期もありました。
しかも、このときかかったスタッフの採用コストは10万円ですが、募集情報を掲載するために社員がかけた手続きの時間や、募集記事の制作時間をコストに含めれば、それ以上のコストがかかっているかもしれません。
さらに、もし運悪く一度の募集で必要な人材を採用することができなければ、採用活動の期間を延長しなければなりませんので、コストはどんどん膨れ上がっていきます。
どうせ一人採用するのに10万円とかそれ以上のコストがかかるなら、現在いるアルバイトスタッフに有望そうな人材を紹介してもらって、紹介してくれたスタッフに5万円、10万と少し多いかなと思う金額を報酬(インセンティブ、ボーナス)として渡すことにしてみたらどうでしょう。
かかる採用コストは十数万も削減できていますし、募集のためにかけていた社員の時間を他の仕事に充てられるという金額以上のメリットがあります。
すでに居るスタッフに縁のある人間であれば、無責任にやめられてしまう心配も少ないですし、知人同士という関係性が雰囲気を良くしたり、定着率も長くなるといった多くのメリットが存在します。
私たちも今まで友人紹介キャンペーンという題目で、社内向けのアルバイト募集キャンペーンを繰り返してきました。
結論から言えば、常に有効な募集方法だと思います。もちろん、制度として導入するには様々な準備や制度づくりが不可欠です。
中には制度を悪用して、インセンティブ目的で質を吟味せず大量に紹介を行い、面接にかかる時間やコストが増えてしまったり採用した人間がすぐ辞めてしまったりといった問題も起こり得ます。
これを防ぐために当社では、「紹介された人材が3か月または半年以上勤続してくれた段階」で、紹介してくれたスタッフに報酬をわたすようにしています。
また、ここには確実な法則があるのでここでご紹介しておきます。
それは、A級はA級を連れてくる、B級はC級を連れてくるという友人紹介の法則です。
人をA級B級の区別するのは失礼で申し訳ないですが、過去のデータを分析すると、優秀なアルバイトスタッフは優秀な人を連れてくることが圧倒的に多かったのです。彼らは自分たちの仕事をよく理解しています。
よって、その仕事を誰かに頼もうと思った時に、向き不向きをしっかり考えた上で人選をして、自分の評価を落とさない信用ある友人を連れてきてくれているのだと思います。
反対に、優秀でないアルバイトスタッフに紹介を期待しても良い結果になることはほとんどありません。人選をせずに人を連れてくるから、その本人を超える人を紹介してくれることはほとんどないのです。
これが顕著に表れるのが、外国人採用です。現在の求人環境で採用しやすいのは、外国人、主婦、高齢者だと言われています。コンビニで外国人スタッフの活躍は良く目にすると思います。
特に環境的にも文化的にも、横のつながりが強い外国人の場合、多くの友人を紹介してくれる傾向があります。そのときには、やはりはじめに紹介してもらう人を間違えると、露骨に社内の文化が変わってしまうこともあり、苦労している経営者の話も珍しくありません。
ただ反対に、はじめに声をかけた人が素晴らしく、とても良い人脈に助けられているということも良く聞く話です。そのためにも、誰かにアルバイトの紹介をしてもらう場合は、優秀なアルバイトスタッフに頼むのが良いでしょう。
アルバイトを単なる労働力としてではなくパートナーとして扱うことで、採用活動をも助けくれる心強い戦力になってもらえることでしょう。
また、有料の求人媒体を主軸に話してきましたが、今では無料の求人媒体やジョブセンスに代表されるような採用課金型の求人媒体も数多く存在します。
これらの求人媒体を使った経験からすると、爆発的な募集の期待は出来ませんが、間違いなく掲載はしておいた方が良いと思います。
忘れたころに応募があっても、こちらのタイミング次第では大いに助かることもあります。
他にも最近ではIndeedや自社HPでの採用方法など、新たな採用手段が出てきていますが、大切なことは、できることは全て実施しておかないと、これからの求人競争に勝つことはできないことだけは、繰り返しになりますがお伝えしておきます。
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