Speechissilver,silenceisgolden.雄弁は銀、沈黙は金トーマス・カーライル(19世紀/英/思想家・歴史家)
「はじめまして、○○と申します」「あ、はじめまして」「……」「いいお天気ですね!」「そうですね!」「……」「・・・・」
……話すのは、苦手ですか?
これまで延べ6万人と直接お会いし、対面営業の事業で世界2位の実績を挙げたこともある私の経験上ですが、「話すのが苦手だけど、沈黙も怖い。
だから少しでも間があくと、無理にでもしゃべろうとしてしまう」という人は、人間関係で悩みやすい傾向にあります。
さらに不思議なことに、そういう人は「仕事でも結果が出ない」と苦しむ人が多いです。
最高の人間関係を構築するうえで大事なのは、「しゃべりのスキル」ではありません。
口ベタでも、人づきあいが苦手でも、相手との信頼を築く手法はあります。
ポイントは「無理にしゃべろうとしない」こと。
いかがでしょう、興味はありますか?少しでも気になったなら、このまま先へ読み進めてみてください。
Chapter4最高の人間関係を築くために「意識するべき」こと
・やってはいけない3つのコミュニケーション・人と会って、あえてプレッシャーを受けよう・結局「スジ」を通す人が、可愛がられる・「障害はチャンス」なんて思えないときは、こうしなさい・末期がんのスーパースターが、控室で言った衝撃のひと言・コミュニケーションの潤滑油は、「無駄なバイアスからの解放」である・オンラインのテキスト上で揉めたら、4往復以内で切り上げるコラム4~これからの人間関係構築のカギ~これから必要なものは「チームビルディング」だ
Chapter5最高の人間関係を築くために「捨てるべき」こと
・ウソは、捨てる・「サボっちゃだめだ!」を、捨てる・怒るを、捨てる・「孤独は嫌だ」を、捨てる・「自分には無理だ」を、捨てるあとがき参考文献一覧ブックデザイン池上幸一
そもそもなぜ、私たちは人間関係でこんなにも悩んでしまうのでしょうか。
まずはそのメカニズムと対処法から、見ていきましょう。
「悩み」は人間関係が9割Chapter1
私たちが人間関係で悩んでしまうシンプルな理由Action「理想がある→思い通りにならない→悩む・凹む・怒る→あきらめる」のサイクルから抜け出そう
「すべての悩みは、対人関係の悩みである」アルフレッド・アドラーの有名な言葉です。
たしかに私たちは、つねに対人関係で悩みます。
意識しなくても、次から次に悩みごとが出てくるようにできています。
なぜか?プロローグでもお伝えしましたが、私たち人間は、つねに「思い通りにならないこと」にストレスを感じるようになっているからです。
会社の人間関係、夫婦関係、恋愛や友人関係、お金や身体(病気)のことなど、思い通りにならないことに対して、いつも悩みを抱えているのです。
私自身も、NECで会社員をしていた営業マン時代や、起業した当初、「思い通りにならないこと」に反発して、よく闘ってしまっていました。
「なんで、今月は達成できないんだ!」「なんで、もっと提案しないんだ!」「なんで、それしかアポイント数がないんだ!」「なんで、報連相がないんだ!」クライアント先でも、「どうして今週、会えないんですか?」「どうして、この見積もりじゃいけないんですか?」「どうして、うちじゃなくてA社なんですか?」振り返ってみると20代のときはいつも怒ってばかりで、相手をコントロールしようとする現場が多かった気がします。
思い通りにならないことに対して、すぐにカッとなって、闘っていました。
頭を抱えていると、「悩んでも仕方ないよ。
ポジティブに生きよう」と言われ、余計にイライラしたり……。
しかし、ムキになってイライラして、相手をコントロールして、思い通りにいったことなど、数えるほどしかありません。
たとえその瞬間うまくいったとしても、それは結果的に誰かを傷つけていることになるので、あとで人が離れていきました。
このような経験をたくさんしてきました。
人はわがままな生き物です。
理想もたくさん持っています。
ただ、「これじゃない!」という現実が起きることで、いつも悩んでいるのです。
そして、ほとんどの人は、理想がある→思い通りにならない→悩む・凹む・怒る→あきらめるというサイクルをつくってしまう。
このサイクルこそが、人間関係の悩みの「負のループ」なのです。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか?解決策はあるはずです。
もう少し深く見ていきましょう。
念願の彼女との花火大会で、大雨に見舞われた男Actionネガティブなことが起きても、ネガティブなまま捉えてはいけない
プロローグでも書きましたが、日本の人口は約1・2億人。
世界の人口は約77億人。
人はそれぞれ容姿・体型・性格・考え方、そして理想とする世界が違います。
50人なら50人の「こうあるべき」があり、100人なら100人の「こうあるべき」があるということになります。
最初に知らないといけないことは、思い通りの世界など存在しないのだから、気にするのはやめるべきということです。
ひとつ例をあげて考えてみましょう。
あこがれの彼女を花火大会に誘うことに成功(ハイテンション)。
待ちに待った、花火大会当日。
その日は仕事も手につかず、ずっとソワソワしているあなた。
絶対にデートの時間に遅れることは許されないと、テキパキと仕事を片づける(ハイテンション)。
ふとブラインド越しに空を見ると、うすく雲がかかりはじめているのが見える。
気になりながらも、構わず仕事を終わらせて足早に退社(テンションMAX)。
彼女と合流するため、待ち合わせの駅に到着。
そして彼女も到着(テンションMAX)。
おまけに彼女の浴衣姿を見て、さらにテンションMAX。
いざ花火大会の会場へと向かっていると、あってはならないことが……。
雲に覆われていた空から、ぽつ、ぽつ、と雨が降りはじめ、そのうち歩けないくらいの土砂降りに。
花火大会会場のテントで雨宿りをしながら、テンションが下がっていくあなた。
それを見て、気まずそうにしている彼女。
そして、ついに、あってはならないアナウンスが。
「本日の花火大会は、雨天のため中止となりました」泣きそうになるあなた。
「なんでだ!なんでこのタイミングで雨が降るんだ!」「すぐにやむでしょ?なんとかならないんですか!」あなたがイラ立つことで、さらに気まずそうになる彼女。
一度、取り乱したムードは変えることができない。
その日は何をやってもダメ。
そのままデートは終了。
その後、彼女からの連絡も返ってきづらくなり、残念ながらお別れになりました。
いかがでしょうか。
ありがちですよね。
この話はまとめると、こうなります。
「雨ごときに人生を振り回されている、残念な男」雨に罪はあると思いますか?デートが失敗したのは、本当に雨のせいでしょうか?これは雨が降ったという「現象」を、この男がどう見て、どう捉えて、どんな感情を選択したのかという「選択の結果」にほかならないのです。
土砂降りになってテントで雨宿りをしている瞬間だって、心配で不安そうな彼女を元気づけたり、笑わせたりすることもできます。
「浴衣まで着てくれたのに大変だったね。
大丈夫?」と気遣うことができたら、逆にモテるかもしれません。
中止のアナウンスを聞いた瞬間、「花火大会で楽しいデートにすることは誰でもできる。
逆に『雨で中止になったのに、こんなに楽しいデートになるなんて!』と思わせるから、彼女が僕に惚れるんだ」と、捉えることができるあなただったらどうですか?彼女と約束ができてハイテンション→仕事をしながらデートの時間が近づいてきてハイテンション→彼女と合流してテンションMAX→雨で中止になりテンションダウン……ではなく、さらにテンションMAXにという選択だってできるのです。
要は、あなた次第なのです。
雨が降る・降らないは、あなたの管理下にありません。
「大事な日に限っては、快晴であるべきだ」そんな現実は、ないのです。
管理下にないことに振り回されずに、管理下にあることに集中することこそが、人間関係の悩みを解決する大きなヒントになるのです。
他人のことは、あなたの管理下にないのだから、気にしないAction変えられないものは無視しよう
私たちが人間関係で疲れる理由のひとつ。
それは、「できもしないことを、変えようとしているから」です。
なぜか人は、他人やまわりを変えようとします。
気になる彼がいたとして、「私のこと好きにな〜れ〜!」と呪文のようにコントロールしようとしても、相手は変えられないのです。
そもそも人は毎日、昨日とは違うテンションで生きています。
二日酔いの日もあれば、体調の悪い日もある。
家族や恋人とうまくいっていない日だってあるのです。
あなたの上司も、出社時とランチのときではテンションが違いませんか?そして退社間際の飲みに行く前の上司の機嫌のよさといったら……。
このように、人はいつもテンションが違うのです。
あてにならない他人の気分に振り回される人生は、本当にリスキーです。
では、なぜ他人は変えられないとわかっていても、変えたくなるのでしょうか。
それには、理由があります。
「うまくいってしまうことがあるから」です。
自分を変えるのはタフな作業だし、できれば避けたいと思っている人は多いです。
他人が変わってくれたほうが、自分が変わらなくて済む。
楽なのです。
そして、怒って暴れたり、泣いてすねたり、見返りを求めて他人をコントロールしようとすると、ごく稀にうまくいってしまうことがあります。
この「ごく稀にうまくいくこと」に味をしめてしまうので、我々は他人やまわりを変えようとしてしまう習慣があるのです。
ただし、ごく稀にうまくいくとはいえ、ほとんどの場合は見返りを求めて他人をコントロールしようとしても、失敗に終わってしまいます。
さらに、見返りを求めて行動している仕草は、他人に嫌な印象を与えます。
ごく稀にしかうまくいかないのに、他人の嫌がる行動をして自分の評価を下げるなんて、非常にもったいないことをしていると思いませんか。
ここで大事なことは、変えられないものに対して見返りを求めるのではなく、受け入れるということです。
そして、少しずつ理想に近づけていくことです。
いきなり完璧を求めるのではなく、加点方式で受け入れていく感覚が大事です。
「好きになってほしいけど、まずは、彼はどんな人がタイプなのか聞いてみよう」「彼が好意を抱くように、もっと魅力的な自分になるために、自己投資をしよう」「あと、ほかにできることはあるかな?」このように考えると、やることが明確になり、地に足がついて冷静になります。
そして、それを愚直にこなしていると、次第にプラス思考になっていきます。
逆に、いきなり完璧を求めると、できていないマイナスに目を向けて探すということになるので、減点方式で生きていくことになってしまいます。
そう、人間関係において「完璧を求める」はご法度なのです。
完璧を求めないためには、「人はそれぞれ、みんな違うんだ」ということを受け入れる必要があります。
そもそも、人は違うから好きになってもらえます。
全員同じ顔、同じ性格、同じ体型だったら、誰も好いてくれません。
愛してもらいたいのだったら、違うことを喜びに変えないといけないのです。
人の間と書いて、人間関係です。
「この人の足りないところは、私が救えるな。
私の足りないところは、この人に補ってもらおう」それが自分の生きる意味になっていくのです。
人との間に生きず、自分のなかだけにフォーカスして答えを見出そうと思っても、幸せになりづらくなります。
いくら自分だけにフォーカスしても、完璧な人間なんていないからです。
たしかに、均質化されたり、同質化されることで、仕事の効率が上がることはたくさんあります。
私もそれを追求しています。
でも、人間関係においては、それだけではダメです。
スーパーマーケットにおいては、同じ形や大きさの果物や野菜しか並んでいません。
バラバラだと効率が悪いからという理由で、不恰好なものは排除され、捨てられる野菜もあるそうです。
しかし人間関係においては、型にはめて、同じ形になってくださいというようにコントロールすると、とてつもないストレスがかかりますし、悩んでしまいます。
人間は、スーパーの果物や野菜のように、同じ形や大きさ・考え方に統一してしまうことはできないですし、許されないのです。
他人のことはあなたの管理下にありません。
みんな違って、当たり前です。
人間関係において、変えられないものは受け入れて、加点方式で、管理下にあることを徹底していきましょう。
客観的な目を養うことで、悩まない人になれるAction頭のなかを書き起こして、ものごとをスジ立てる力をつけよう
思い通りにならないことは気にせず、管理下にあるものにフォーカスすることの大切さを述べましたが、それでも振り回されてしまう人もいると思います。
そういう人は、どうすればいいのか。
そもそも、思い通りにならないことに振り回される人は、出来事を客観視できていないという特徴があります。
自分の主観でしか出来事を見ることができず、視野を狭くしてしまって、いつも悩んでいるのです。
主観的にしか見ることができない人は、気づきにくい人になってしまいます。
逆に客観的な目を養うことは、気づきやすい人になっていけるのです。
客観視するために効果的なこととして、文章を書くことがあります。
文章を書くことは、視野を広げ、ものごとを俯瞰的に見る力を高めます。
文章を書くことで、ものごとを構造化する能力が磨かれるのです。
「なんで、この人はこんな言い方をするのかな?」と思う人は、だいたい「想定外」が多いという特徴があります。
逆に、人間関係で悩まない人は、つねにいろいろなケースを想定しています。
「こう来たらこう返す」「こういう人にはこうアドバイスをする」というように、つねに網羅されているので、その局面局面でベストな選択肢・行動が取れるのです。
そのような思考の網羅性を高めるには、「書く」ことが有効です。
その際、ただ単に自分のジャストアイデアを書き並べるだけでなく、構造化して考える必要があります。
人の気持ちの抜けやモレを防ぐためには、構造化することが必要です。
そして、構造化するためには、書くことが一番なのです。
文章を書くとき、まず、もっとも伝えたいことを決めます。
そして、その結論を導き出すために、全体の構成を考えます。
さらに、主張したい結論に対して起承転結を組み立てて、その項目の骨組みに対して、肉付けをしていくのです。
書くクセが身につくと、最初から全体像をイメージしながら仕事ができ、目の前の部分だけに集中しすぎて全体を見失うということが防げます。
会議のアジェンダをつくる、ブログを書く、人前で話すときの原稿をつくるなど、文章を書くチャンスはいくらでもあります。
思い通りにならないことに一喜一憂しないために、普段から文章を書き、構造化してものごとを考える力を養いましょう。
Column1これからの人間関係構築のカギ世界が変わり、コミュニケーションがより重要になった世界は変わりました。
第4次産業革命が進み、世の中はAI・IoT・ブロックチェーン・シェアリングの時代となりました。
さらに驚くようなスピードで変化を続けています。
キャシー・デビッドソン教授(米・デューク大学)は、「2011年の秋に小学生となった子どもの65%は、将来、いまは存在しない仕事につく」と発表しました。
こう考えると、まだまだITによる人類の発展は数%に過ぎない段階なのかもしれません。
現代では、よりよい便利なツールが生まれ続けます。
それによって、「世の中にない」ものはほとんどなくなりました。
こうなると、時代が「モノ」消費から「コト」消費へと移り変わります。
とくに新型コロナウイルスという感染症を経験した世界は、かつて見たことのないほどのペースで倒産や失業が相継ぎ、「縮小」の傾向がしばらく続きます。
それにより消費者もお金がなくなり、必要なものしか買わない、モノが売れない時代が到来します。
もはや海外旅行やブランド品、高級車やタワーマンションは売れない時代になっていくのです。
そうなると、より加速していくのが「共有」の世界です。
人々はお金がなく、必要最低限のものしか買わない、あとは個人間で「シェア(共有)」をしていくという流れが加速します。
この「共有」は、すでに私たちの生活に普及しはじめています。
カーシェア、コワーキングスペース、メルカリ、エアビーアンドビー、ゴーストレストランなどがそうです。
共有経済の最大のメリットは、金銭的な節約ができること、そして、コミュニティの結びつきが強くなることです。
この共有経済により、以下のような事業がさらに加速します。
・「空間のシェア」民泊、コワーキングスペース・「モノのシェア」メルカリ、ヤフオク!・「移動のシェア」ウーバー、カーシェア・「スキルのシェア」クラウドソーシング・「お金のシェア」クラウドファンディング会社・企業は次第に必要なくなり、物質主義から精神主義、モノ消費からコト消費へ時代が変わっている──。
そして、そのコト消費の時代にもっとも必須なスキルが、そう、「コミュニケーション」なのです。
人間関係で悩んでしまう人・悩まない人は、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
5つずつ特徴があるので、ご紹介します。
あなたはどれかに当てはまるでしょうか。
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