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8  「相場」を無意味なものにしたりんご親父と I T社長

 成功する社長になるか、成功できないかのカギがまさに「作戦」です。  私のよく知っているある I T企業、株式会社 B a・ Lanzaの社長、須田さんはスキーがお好きで、信州にスキーに行ったとき、りんご農家をしている通称「りんご親父」と友だちになりました。  りんご親父はりんごが売れずに困っていたらしいです。そこで須田さんが、「私がホームページであなたのりんごを売ってあげます」と言ったそうです。  それを聞いたりんご親父は「ホームページで売れるなら苦労はしないよ」と言いました。  そりゃそうですよね、ホームページでりんごを売っていても、私も買わないと思います。  そこで須田さんは、「自分がホームページでりんごを買うなら、どんな風に売られていたら買うだろう?」と考えました。「普通じゃない売り方なら買うかも!」と思ったそうです。  そこで、彼は、りんご親父がなぜりんご農家になったのかを、なぜ一流企業を辞めてりんご農家を始めたのかをホームページで語ったのです。  ある日、りんご親父はスキーで信州に来ていて、窓から景色をぼんやり眺めていたそうです。そして「窓からこの景色が毎日見られたらよいな」そう思いました。  ただそれだけの理由で一流企業を辞めてりんご農家を始めたんです(笑)。  その場所には、「りんごの木のオーナー制度」というものがありました。 1本 15000円で、りんごの木のオーナーになってくれる人を募集するものです。  オーナーになってもらった木にはネームプレートが付けられて、その木から収穫されたりんごはすべてオーナーのもの。  しかも信州まで行けば、自分の木に会えるんです。家族で収穫に行き、自分の名前の書かれたりんごの木の下で、もぎたてのりんごをみんなで食べる、そんな体験ができるのが売りです。そして収穫したりんごは、親戚やご近所に「私の木からできたりんごです」と言って配れます。  須田さんはこう思いました。「オーナー制度という面白い制度と、りんご親父というユニークな人、これになら人はお金を払う!」  普通は「りんご」を売ろうとするが、彼はりんご親父という「人」を売った。  普通は「りんごを買って」と言うが、彼は「りんごの木のオーナーになって」と言った。  競争相手がいっぱいいる中でやるのは、本当にしんどい。  でも、競争相手がいなければ、本当に楽です。  須田さんの作ったホームページで、りんご親父の農園のりんごは、飛ぶように売れました。  さらにこんなメールがたくさん届いたのです。「子どもに自慢できました、ありがとうございます」「友だちに、『俺の木のりんごだ』と自慢できました。ありがとうございます」「近所の人たちに配って、とても喜ばれました。ありがとうございます」 etc。  須田さんはこうして、喜ばれる喜びと、違うことをしたら売れるということを同時に知りました。  それからはりんごの木のオーナー制度のようなアイデアをいろいろ考えていきました。  どんなアイデアも、その根っこは同じ「どうすればお客様に喜んでいただけるか」。  成功している人って、やっていることはこれだけなんです。  そして、「喜んでいただければ、お客様はきちんとお金を払ってくださる」。  買ってもらう喜びを体験して、変わりましょう。  そして、きちんとその対価を請求しましょう。

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