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2褒めることの絶大なる効果

行く先々で愛をふりまきなさい。まずは、自分の家から始め、子どもたちに、伴侶に、そして隣りの人に愛を与えなさい。あなたに会いに来る人を幸せな気分にして帰しなさい。──マザー・テレサ

目次

褒めることと潜在意識の仕組み

──前向きな言葉の効果「潜在意識」は、自分と他人の区別をつけないと言います。褒めることを通して人に良い言葉を与えると、自分の心にも良い言葉が入ります。

人から褒められるのを待っていると、なかなか機会は少ないかもしれませんが、人を褒めることによって自分もその恩恵を受けることになります。

「ステキですね」というあなたの潜在意識は、「自分がステキ」と感じているのです。顔もステキな表情になっていることでしょう。人を褒め続ける方の人生は、実はそういう意味で素晴らしいものになります。

今日すれ違う人で、ステキだなと思う人に、心の中で褒め言葉を唱えてみよう心の中で「ネクタイ、ステキですね!」、「かわいいバッグですね」、「今日もがんばってますね!」と具体的に思ってみる。

最初は本当にステキだと思う人だけで大丈夫!そのうち、すれ違うすべての人に褒め言葉を思いつけるようになります。

POINT

実践していくと、あなたの潜在意識は何度も「自分に対する褒め言葉」を聞くことになります。人を褒めることは自分のためでもあるのです。

ダメ出しより、ねぎらい、認めるという褒め方

ある時、進学校の中学校の先生を対象にした講座に伺ったことがありました。

その日は授業をしている教室もあったのですが、講座会場である視聴覚室に向かう時、あるクラスのドアが開いていて、先生の怒鳴り声が聞こえてきました。

「お前ら!こんな成績で人生やっていけると思うなよ!将来、大変なことになる!!やる気あるのか!?」生徒たちはみな、萎縮してシーンとしていました。

私は(わぁ、学校ってこんなところだったな……)と思い出していました。我を忘れて怒っている先生を横目に見ながら、全身ピンク姿の私が廊下を通っていきます。生徒の何人かがボクを発見して、目を丸くしていました。

私は心の中で、「生きる道はいくらでもあるぞ」とつぶやきながら会場に向かったのでした。

教育心理学の世界では、「子どもたちを怒ったり脅したりするのは、単に教師のスキルが足りないだけ」と言われています。

実際に誰もが、怒ってばかりの先生より、褒めてくれたり楽しい先生の教科が好きになり、成績も上がったという経験があるかもしれませんね。

人は自分からは変わりたいと思っていますが、人から変えられるのはいやなものです。

ほとんどの怒りは実は、「良くなってほしい!」という愛情から来ていることが多いのですが、「生徒の成績を上げたい」、「子どもが将来、困らないようにしたい」というのであれば、その伝え方で結果が大きく違ってきます。

怒ったり、ダメ出ししたり、脅して言うことを聞かせようとしても、大変な労力がいる上に何一つ改善しません。

逆に、自分のがんばりを認めて、ねぎらい、期待してくれる人にはそれに応えようとする心理が働きます。

日常で怒りそうになることは多々あるかと思いますが、本来の目的を果たすなら、怒らない方が得策のようです。ねぎらい、そして褒める怒りそうになったら、「目的は何か」と考える。

〈例1〉パートナーにイライラをぶつける目的:パートナーと良い関係を築く

(1)感情のままに怒る

パターン夫「俺はこんなにがんばっているんだから、家のことはちゃんとやってくれよ〜」妻「私だって子育て、大変なのよ」夫「……」

(2)ねぎらう褒め方

夫「いつも家のことよくやってくれてるね。子育ても一人で大変だよな。家事や掃除もなるべく手伝うようにするからさ」

妻「ありがとう。あなたも仕事大変よね、私ももうちょっとがんばる」

夫「ありがとう」

〈例2〉パートナーの食生活が気になる

目的:パートナーに健康でいてほしい

(1)感情のままに怒るパターン

妻「ちょっと!お醤油かけすぎでしょ!せっかく作った料理に対して失礼よ」夫「薄味すぎて美味しくないんだよな〜」妻「だったら食べなくていいわよ!」

(2)相手の立場になっての褒め方

夫「……?あまり味がしないなぁ」妻「そうね、外では味の濃いものしか食べてないかなと思って。ちょっと薄味だと思うけど、ずっと元気でいてほしいから」

夫「そうだね、自分でも塩分の摂りすぎは気をつけないとな」

妻「うん!あなたの体が一番だからね」

POINT

たとえこのように相手が変わらなくても、頭ごなしに怒るよりはるかに目的は達成できます。本来の目的を果たしたいなら、怒るよりねぎらうことです。

人を動かす褒め言葉

人は褒められると、次もその期待に応えようとします。また、その人の前ではその評価を保ちたいと思うものです。

「笑顔がいいですね」と言われると、その人の前ではなるべく笑顔でいようと思います。「おしゃれですね」と言われると、次に会う時は前とは違うコーディネート、おしゃれでいようと思います。

自分に良い評価をしている人には応えたいものですよね。人を褒める人は「鏡の法則」により、ステキな人しか周りにいなくなります。

私も男にしては珍しく、いつもピンクのジャケットや花柄のシャツなどを着ていますが、「ステキですね」、「華やかですね」と言っていただけるので、その期待に応えてますます派手さに拍車がかかっています(笑)

今日会う人、目の前にいる人に、相手が喜ぶ褒め言葉を投げかけてみよう家族やパートナー、友人などに、「あなたってこういうところがステキよね」と言う。

POINT

あなたに対するその人の言動が、だんだん褒め言葉どおりになっていくことが実感できるでしょう。

予言的に褒める「予言褒め」

「この人、~~になったらいいのになぁ」と思うことがあれば、「あなたはすでにそうですよ」という褒め方もあります。

少し明るくなった方がいいかな、と思う人には「◯◯さんって明るいですよね」と言うのです。

「そうなんですよねぇ」と答える方もいらっしゃれば、逆に「いやぁ暗いですよぉ」と言う方もいます。

でも、「明るいと見られているんだ!」と感じることで、その人の前ではいつもより明るくなるものです。

反対に、「あなたは暗いから、明るくなりなさい!」と言われて、明るくなれるでしょうか?余計に落ち込んでしまいますよね!「そんな、心にもないことを」と思うかもしれませんが、相手の幸せな未来のためなら、「注意型」より「期待型」の予言褒めの方がいいですよ。

あるお母さまが、聞き分けのない4歳ぐらいの息子さんにすごく怒っているのを見かけたことがありました。

「そんなに怒らなくても……」と思いながら見ていると、なんとその子は、「お母さん笑ってるように見えるね」とニコニコとして言うのです。お母さまは、「はぁ?どこが!?」と言いながら笑い出してしまいました。

その時のその子の褒め力、純粋に信じる邪念のない力を「すごすぎる!」と、私は尊敬の眼差しで見つめたのでした。「予言褒め」は相手に伝わる──もう少し元気になったらいいのにな、と思う人には。

あなた「Aさんって、楽しい方ですよね」

Aさん「そうかしら?」あなた「そうですよ!一緒にいると楽しくなりますもん」

POINT

「他の人がどうであれ、私はそう思います」というスタンスは必ず相手に伝わります。

人は喜ばれると嬉しい

人は、「喜ばれると嬉しい」という生まれながらの特性を持っています。人は他人を喜ばせると、自分が幸せを感じるという仕組みになっています。サプライズのイベントやプレゼントは、それを考えている人が一番楽しいのです。

何かをあげて喜んでもらうのもいいですが、褒めるということが一番のプレゼントです。人を褒めることによって喜ばせることができれば、自分もすごく幸せになっていきます。

相手の良いところを勇気を出して言葉にしてみましょう。人の喜ぶ顔を見るのは本当に幸せなことです。

今日会う人に、サプライズや、事前に「こんなことを褒めよう♪」と用意しておこうあなた「ジャジャーン、プレゼント!」相手「え、お花?なんで!?」あなた「ちょうどたまたま花屋があったから(……ホントは計画的)」相手「嬉しい!」

POINT

相手が少しでも喜んでくれたり、笑顔になったり、ありがとうと言ってくれると、あなたも幸せを感じるはずですよね。

良い謙遜とは?

謙遜は美徳とは思いますが、場合によっては相手をガッカリさせることもあるのです。

美しい謙遜とは、褒められた時、「いえいえ、そんなことないですよ、でもありがとうございます」「もったいないお言葉ですが、ありがとうございます」「○□さんのようなステキな方に言われると、なおさら嬉しいです」と、謙遜しながら相手の言葉を最終的には受け取ることです。

逆に、相手をがっかりさせる謙遜とは、褒められた時、「いえいえ絶対違います、そんなことないです!」、あるいは「そんなウソ言わないでください!」という全否定型。これでは、「あなたの意見は間違っていますよ!」とケンカを売っているのと同じです。

実は照れ隠しに「もっと言って〜!!」や「何にも出ませんよぉ!」も気持ちよく受け取ったという印象にはなりません。もしお世辞だなと思っても、相手に2回も言わせる面倒をかけてはいけません(笑)。

大人の対応で、ありがたく社交辞令として一発で受け取りましょう。

褒め言葉を受け取ろう相手「ステキですね」あなた「いえいえ、ぜんぜんそんなこと、あっ!(否定しそうになることに気づいて)ありがとうございます」(あるいは)相手「かわいいですよね」あなた「(そんなバカな!)いえ、本当にありがとうございます(照)」

POINT

恥ずかしくても相手のために、がんばって「根性」で受け取る。

褒め言葉を受け取らないと、どうなる?

褒め言葉を受け取らないと、もうその人はあなたを褒めたくなくなるかもしれません。何度褒めても否定されると、気分が悪くなるからです。

相手を否定してまで謙遜したくなるのは日本人の特性かもしれませんが、謙遜するのは「大成功」してからでいいのです。

成功していく人は、褒め言葉を謙虚に受け取ることがとても上手です。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉もありますが、謙遜したり、褒めことばを受け取らないのは大成功してからにしましょう。

松下幸之助さんのような大実業家が、「たまたま運が良かっただけですから。実力じゃあないですよ」というのはカッコいいですが、実ってないうちはすべての褒め言葉を「ありがとうございます!」と受け取り、栄養とし、青々とまっすぐ立ちましょう。

受け取り方上級編──相手を笑わせながら、褒め言葉を100%受け取る

〈例1〉

相手「ステキですね」あなた「なんとも正直な方ですね(笑)」相手「ハハハ!(つられて笑う)」

〈例2〉

相手「ステキですね」あなた「聞こえたんですけど、もう一度言ってもらっていいですか?」相手「ハハハ、何度でも!」あなた「冗談です(笑)すみません、ありがとうございます」

〈例3〉

相手「ステキですね」あなた「たかが〝銀河一〟の私を褒めてくださり、ありがとうございます」相手「ハハハ、面白い方ですね!」

POINT

面白い受けとり方をしている人がいたらマネしてみよう。

右記の例1~3はかなりの確率で笑いが取れる、私の鉄板「褒め言葉の受け取り方」ですよ♪

照れながら褒める

「失敗は恥」という文化の元となっているのは、儒教の教えを日本の権力者が捻じ曲げて解釈したことが原因と考えられています。

歴代の日本の統治者が、自分の地位を守るためにこの間違った教えを広めました。天下を守るのに一番都合がいいのは人を行動させないことです。

「失敗して恥をかいてはいけない」という雰囲気にすると、挑戦するほど恥をかくわけですから、人は萎縮してしまい、「行動しなければいい」って思ってしまうのです。

でも本当は、失敗しなければ成功できません。「褒めるのは恥ずかしい」という方もたくさんいらっしゃるでしょう。照れるというのも、「挑戦しても、失敗して恥をかいたら恥ずかしい」という思いから来ているのかもしれません。

最初は恥ずかしかったり、うまく思いが伝わらないこともあるでしょう。褒めることや、うなずくこと、ボディーランゲージやジェスチャーを入れるのが恥ずかしい時は、「そのまま照れながら」やってみましょう。

そこに、可愛らしさが生まれます。相手が自分に対して照れているのを見るのは、本当は嬉しいものです。

憧れの人に勇気を出して褒めよう「あ、あの……ステキですね」あるいは、「……いいですね」何でもいいので褒め言葉を発してみましょう。

間が悪くなることや、逆に気まずくなることがあるかもしれませんが、確実に成長の階段を登っています。

POINT

その勇気ある一歩が人生を変えるのです。何度でもトライしよう。

やる気より、その気

妊婦になると、街中を妊婦さんが歩き出す……。車を買おうとしたら自分の買いたい車が街を走り始める……。

もちろん、妊婦さんが突然増えたわけでもなく、昨日からその車はたくさん走っていたのです。脳科学の観点からすると、脳は意識したものを現実から探そうとするのです。

脳は言葉に強く影響されるといいます。そして、言った言葉を意識し、それらを現実から検索します。

朝、「今日はいい日だ!」と言えば、いい日になることを脳が探してくれる。「悪い日だ!」と言えば、それを証明することを見つけてくる。言葉にはそんな影響力があります。

「あなたはステキです!」と言われれば、そんな気になってくるものです。自分のやる気を高めようとするより、「なんだかできるかも……」と、その気になるのが一番です。人も同じです。

やる気を出させるより、その気にさせてあげましょう。素晴らしい能力が発揮できるようになるはずです。

その気にさせる──アートが得意な友人に。

  • あなた「個展したら?」
  • 相手「え?そう!?」
  • あなた「絶対できるよ、センスあるもん」
  • 相手「そうかな……」
  • あなた「みんな感動すると思うよ」
  • 相手「やったことないしなぁ……」
  • あなた「今はけっこう気軽にできるらしいよ」
  • 相手「そうなの?」
  • あなた「ギャラリーに君の絵が飾ってあるの見たいなぁ~」
  • 相手「なんかいいかもね!」
  • 自分「個展でオープニングパーティーとか、カッコよくない?」
  • 相手「おお、なんかその気になってきた」
  • 自分「そこで売れたらもうプロだよ」
  • 相手「ちょっとやってみようかな」
  • 自分「ぜひぜひ!お祝いの花を持っていくよ♪」

POINT

相手よりも相手の成功を信じることが大切です。

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