実際に経営の差別化をはかるには、まず初めに、「どことどこ」を差別化するか、これをはっきりと決めておかなければなりません。 この場合、経営を構成する「大事な要因」が中心になります。「大事な要因」を見極めたら、次に、その「大事な要因」をどのような考え方で差別化するかをはっきりさせます。 この2つをきちんと整理したあとで実行に移すと、進む方向がはっきりしているので、短い期間で早く成果が出るようになります。 では、どことどこを差別化するか? 経営の「大事な要因」は何なのか? 改めてこう聞かれると、「うーん」と首をひねってしまう社長も少なくないと思います。 わかりきっているようで、意外とわかりにくいのです。 経営の中心は形がなくてつかみどころがないので、経営を構成している大事な要因はコンサルタントの間でもバラバラに説明されており、ひどくあいまいになっています。 これをはっきりさせるためには、まず次の手順によって、経営の「全体像」をつかみましょう。 人はものを食べて、カロリーや栄養を摂取することで生きています。必要なカロリーが不足すると、人の体は徐々にやせていき、やがて死んでしまいます。だから人間は、必要なカロリーを、安定して摂り続けなければなりません。 会社にとっては、この「必要なカロリー」が粗利益です。 個人企業も法人企業も、会社と呼ばれる組織体は粗利益によって生きています。人件費も、借入金の返済も、粗利益の中から支払われています。 もし必要な粗利益を安定して確保できなくなると、会社の体は徐々にやせていき、やがて死んでしまいます。倒産です。 毎年、何万社もの会社が倒産したり廃業したりしていますが、その最も大きな原因は粗利益の不足なのです。 このような事情から、決算書を見るときの第 1のポイントは、まず従業員 1人当たりの粗利益を出し、次はこれを業界の平均と比較してみることになります。 その粗利益は、お客のお金と、商品を交換したときに生まれます。
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