Prologue
朝4時起きで人生が変わる出社してすぐ、怒涛のメールチェックを終えたと思ったら、上司からの呼び出し。
急な仕事の指示やクレーム対応に追われる月曜日の朝。バタバタしていて気づかなかったけれど、もう午後1時。どうりでお腹が空くはずだ。
気分転換に外にランチに行きたいけれど、まだまだ仕事は山積みで、外に出る時間が惜しい。仕方がないから、オフィスの1Fにあるコンビニで買ったレタスサンドをほおばりながらメールに返信。
やっと仕事が終わって気づいたらもう午後8時。今日は夕方の6時から飲み会があったのに、やっぱり行けなかった。しかも、あわてて仕事をしたから、普段はしないような凡ミスも連発……。
一所懸命、頑張っているはずなのに、どうしていつもこうなんだろう?「忙しい、忙しい」って口では言っているけれど、私は今日、どんな成果を残せたのだろう?そもそも私って、会社にちゃんと貢献できているのだろうか?とにかく、時間がいくらあっても足りない!日々の仕事や雑事に追われる毎日。
やりたいこと、やるべきことはたくさんあるのに、目先のドタバタに流されて、つい後回しにしてしまう。
そして一日が終わり、寝る前になって、「あー疲れた。あれ?でも今日、私、何をしたんだっけ?」振り返ってみると、じつはそれほど大したことはしていないことに気づく。
自分の周りのイキイキと活躍している人を見ると、「あの人に比べて、私はいったい何をやっているんだろう……。
明日はもっと頑張らなきゃ!」と誓うのに、次の日にはすっかり忘れ、またあわただしい日常に引き戻される……。
このままではいけないのはわかっている。でも、どこから始めていいのかわからないし、自分は要領が悪いから所詮こんなもんだ、とあきらめ混じりの溜息をつく……。
じつは、かつての私もそうでした。
でも、朝4時起きを日々の習慣にしたとたん、人生がいい方向に大きく回りだしたのです。
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ。でも忙しくてできない!どうしよう!」と、いつもテンパッていた私ですが、気がついたら、「忙しい」という言葉を口にすることも減り、いつの間にか「あれもこれも」実現させていました。
私は現在、23時就寝、朝4時起床の生活を続けていますが、この朝4時起きを習慣にしたおかげで、私はこれまでに次のようなことを実現させてきました。
・福島県にある田舎の公立中学校時代、教師から「君はIQが低い」と言われ、大学受験に二度も失敗した私が、半年弱の早朝勉強で私大文系難易度ランキング1位(1995年当時)の慶應義塾大学総合政策学部に入学できた。
・新卒で入社したワタミでは、あまりにも仕事ができず、店長にもなれないほどのダメOLだったが、朝の事前準備で仕事力をアップさせ、世界的な大手外資系戦略コンサルティング会社(以下、外資系コンサル会社)に転職できた。
・外資系コンサル会社では、時給1000円台の契約社員からスタートして正社員へ。さらに正社員の中でも上位ポジションのシニアスタッフへと昇進。
コンサルタントをサポートする立場でありながら、講師としてコンサルタントにパワーポイントの指導も行うようになり、年収は約2倍になった。
・外資系コンサル会社の殺人的な忙しさのなかで責任ある仕事をしながらも、趣味で取った飲食の資格(きき酒師、酒匠、ワインエキスパート、チーズプロフェッショナル、パン教室講師)を活かし、週末の時間を使って教室を開いたり、FMラジオやビール会社の公式サイトなどのメディアからの取材を受けたり、50人規模のイベントを開催したりした。
・会社を辞めて独立した直後から、さまざまな仕事のオファーが舞い込み、現在、「図解化コンサルタント」として、自由な働き方を手に入れている。
朝4時起きの生活になると、今まで時間に追われて作れなかった、誰にも邪魔されず、じっくりと考える時間が増えます。
考える時間が増えるので、きちんと段取りする力が備わり、やるべきこと、捨てるべきことの優先順位をはっきりさせることができます。
その結果、仕事でも成果を残しつつ、定時で帰れるようになります。残業が減った分、夜も自由な時間を確保できます。趣味のお稽古事、家族や友人との食事など、プライベートもどんどん充実し始めます。
早起きをしているので、夜は自然に眠くなり、規則正しい生活ができるようになります……。そうしていくうちに、仕事も趣味もあきらめずに、何もかも全力投球できる自分に、いつしかなっていました。
これは、「朝4時起き最強スパイラル」といえる出来事でした。
今考えると、「朝4時起き」は、他人と比べてクヨクヨしていた自分から脱却し、すべての結果を自分のこととしてとらえ、腹をくくって「攻める」姿勢に生まれ変わるための儀式だったのだと思います。
今はダメな自分だけれど、人が見ていないときに頑張れば、きっといつか日の目を見ることができる。
早起きは、同僚や家族に内緒で、こっそり自分の価値を上げたいという、私の「コソコソ勉強」意欲を刺激するものでした。
このように私を劇的に変えてくれた早起きでしたが、もちろん最初は苦痛でしかありませんでした。でも、徐々に苦痛から快楽に変わってきました。
なぜならば、得られるものがとてつもなく大きかったからです。目覚めのつらさを少し我慢すれば、望んだものがすべて手に入る。こんな喜びは、今まで味わったことがありませんでした。
朝4時起き。そう聞くと皆、目を丸くします。特に冬は、まだ外は真っ暗です。「朝じゃなくって、夜中でしょ?」と、突っ込みを入れられそうです。
「よほど自分を律する意志が強いんだね」「ストイックだよね」とも言われます。はっきり言って、朝4時起きはラクではありません。
でも、起きるつらさに比べて、得られるものがとてつもなく大きいのです。つまり、ストイックなのではなく、欲張りだからこそ、私は朝4時起きを続けられているのです。世の中には欲望があふれています。
新しい服が欲しい、ブランドバッグが欲しい、美味しい料理を食べたい、旅行をしたい、バリバリ仕事ができる人になって給料をたくさんもらいたい、痩せたい、幸せな結婚をしたい……。
快楽のための欲望もあれば、成長のための欲望もあります。ちょっと思い浮かべただけでも、キリがないほどです。その果てしない欲望が全部かなったらどんなに幸せだろう、と夢見る人も多いでしょう。
しかし同時に、「でも、そんなの無理……」と自分で自分にブレーキをかけている人が多いのも事実です。
あなたも「そんなに欲張ったらバチがあたる」「そもそも全部かなえられるほど時間はないし」などと思っていませんか?私も、最初はそう思っていました。
でも、そうではないことに気づいたのです。
「欲張り」──。本来は、あまりいい意味では使われない言葉です。でも、私は「欲張り」大いにけっこうだと思っています。
なぜならば、欲張りは、自分をもっともっとバージョンアップさせたいという意欲の裏返しだと気づいたからです。
今の自分よりも、本当の自分はもっとできる人のはずだ!自分はまだ本気を出していないだけだ!今の自分には到底満足できない!だからもっと頑張って、将来の「できる自分」に追いつきたい!そんな、前向きな気持ちの表れなのです。
どんな時代にも、「周りがどんなに遊んでいても自分だけは頑張ってやる」「頑張っていればいつかきっと報われる、お天道様は見ている」と思ってコツコツ努力する人は必ずいます。
私は、そのような気概がある人たちを親しみを込めて「欲張り」と呼んでいるのです。欲があってこそ、その欲を満たそうとしてエネルギーが生まれる。欲をかなえたいからこそ、必死でどうすればいいか考えるのです。
人間、何も欲を持たず、したいことがなかったら、いったい何のために生きているのでしょうか。ただ、時間の経過に身を任せ、老いて死ぬのを静かに待つだけですか?そんな人生、私は嫌です。
「勝ち組」といわれる人や成功した人をうらやむよりも、「私もそうなりたい!」と欲張り、それを目の前にぶら下がるニンジンにして努力したほうが、よほど健全ではないでしょうか?だから、もっともっと欲張っていいと思うのです。
欲張ったら欲張っただけ、創意工夫が生まれます。その結果、得られるものも多くなります。世は不景気の真っただ中。あと何年もつらい状況が続くともいわれています。いろいろな欲望を我慢しなければならない、といった雰囲気になっています。
でも、我慢のあげくに「こんなに我慢しているのに……なぜ?」と、自分の人生や他人の成功を呪うような人生を送ってほしくないのです。
自分が幸せになってこそ、周囲の人たちを元気にすることができます。自分の「欲張り」をもっと肯定してもいいのではないでしょうか。
あなたには、もっともっと、欲しいものを手に入れる権利も能力もあるのです。ただし、ここで注意しなければいけないことがあります。健全な欲望であっても、それには必ず我慢がついてきます。我慢のごほうびとして、美味しい果実が手に入ります。
たとえばダイエットしたい人なら食事を少し控える、試験に合格したい人は遊びの時間を減らす……と、人によって異なりますが、やはり頑張ることが必要だということです。
私の好きな言葉に、次のようなものがあります。
「忍耐の芽は固い。しかし、最後に結ぶ実は甘く柔らかい」浪人時代、予備校の先生に教わった言葉です。
私は、頑張っている人は必ず最後に、頑張らない人よりも甘い果実を得られると信じています。
最初は大きな努力で小さな成果しか得られない場合もあるかもしれませんが、努力の過程で得た経験はあなただけのものです。そして、努力をするからには結果を出したいもの。
ですから見当違いの努力をしないためにも、時間を効率的に使える朝の数時間をもっと活用しましょう!世の中は甘くありません。とはいえ、「ラクして」欲望を満たしている人がいるのも事実です。
こういうやり方は魅力的ですが、「ラクして」ということは、「自分の頭で考えないで」ということと同じです。ですから、ラクして得た知識は、その同じ環境下でしか応用が利きません。つまり、状況が変わると再現できないのです。
しかし、努力して得たものなら、たとえそのノウハウが使い物にならなくなっても、もう一度努力と工夫で新しいノウハウを得ることができます。
もちろん、何かの拍子にポキンと折れて心身に傷を負ってしまうような、見当違いの頑張りすぎはよくありません。
第2章で述べますが、私も昔は見当違いな頑張りで、過食症・拒食症を繰り返したこともあります。でも、朝4時起きをすることで、頑張りの方向を適切に修正できるようになりました。
「頑張る」とは、体力作りにたとえれば「筋トレ」のようなものです。普段から基礎体力をつけておかないと、いざというときに踏ん張りが利きません。
また、知識もなしにやみくもに筋トレしても、体を傷めるだけで強くはなれません。「頑張る」とか「根性」とかいうと、なんだか泥臭くてカッコ悪い、時代遅れだと感じる人が多いかもしれません。
でも、〝根性上等〟じゃないですか。大歓迎です。人の一生は、メリハリがついていてこそ楽しい。生涯、頑張らないで過ごすことほど、つまらない生き方はないと思っています。
凡才が天才や秀才に勝つためには、徹底的に頑張る時期が必要です。その一つが、これからご紹介する「朝4時起き」なのです。
この本は、「誰でも簡単に朝4時起きができます」という、絶対的なコツを教えるような夢の本ではありません。
私自身のさまざまな体験や情報から得た知識を組み合わせて検証、構築した早起きメソッドも紹介していますが、それも強固な意志があってこそ続けられるものです。
その点、単なるお気軽ノウハウ本とも違います。この本は、「早起きが簡単にできる本」ではなく、「早起きしてできた自由な時間と少しの自信で、どうやって夢を実現させていくかを決めるための本」です。
つまり、あなたの有限な時間を思いきり有意義に使うための手段として「朝4時起き」のライフスタイルを紹介する本なのです。
「私は早起きしたいからこの本を買ったのに、強固な意志が大事なんて、身も蓋もないじゃない!」と、お怒りになる人がいるかもしれません。
しかし、怒る前に一度、自問自答してみてください。
「私は、早起きをして何を実現したいのだろうか?」
誰でも朝は眠いものです。
目が覚めているときには「あれもしたい、これもしたい」と欲張っているあなたも、その思いが眠気に勝てなければ起きることはできません。
「早起きしたい」と思う前に、「何のために早起きをするのか」を考える。つまり、目的意識を明確にすることが、早起きを続ける一番のコツなのです。早起きのつらさを上回るメリットがなければ、けっして早起きはできません。
朝4時起きを続けることはたしかに苦しいかもしれません。つらいかもしれません。でも、歯を食いしばって早起きすることで得られる果実は、とてつもなく大きくて甘いものだということを忘れないでください。
自分は要領が悪い。何をやってもうまくいかない。
今はダメな自分で、落ち込むことも多いけれど、いつかは絶対に、目指す自分に近づいてみせる!そんな「欲張り」なあなたには、ぜひ朝4時起きをお勧めします。
朝4時起きの努力は、必ず報われます。朝4時起き習慣を身につけることで、少しずつ自分を肯定し、成功体質に近づいていけるようになるのですから。
あなたの力をこのまま眠らせておくのはもったいない!何の取り柄もないこんな私でもできたのです。あなたにできないわけがありません。
さあ、一緒に朝型生活を満喫しましょう!池田千恵
「朝4時起きで、朝型生活を満喫!」とお題目を唱えても、どうすればそんな突拍子もない時間に起きられるようになるのか、疑問を感じる人がほとんどだと思います。
誰だって、早起きはつらいものです。他のどんな欲よりも睡眠欲を優先させようとして、いろいろな言い訳を考えてしまいます。
「よし、明日から、絶対早く起きるぞ!」と思って寝ても、朝になると、「あー眠い。あれ?何で私、早起きしようとしてるんだっけ?今日絶対しなきゃいけないんだっけ?いや、起きなくても、何も不都合はないよなー、だからいいや、寝ちゃおう!」となりがちです。
こうした「早起きしなくてもいい言い訳」を排除し、早起きとはこういうものだと「思考を硬直化」し、自分があたかも機械になったかのように早起きするためにも、「割りきり」と「仕組み化」が必要なのです。
起きたら、ごちゃごちゃ考えずにこうする!と最初に決めてしまえば、徐々に体が反応するようになります。淡々と早起きするためのメソッドを、まずは覚えてください。
朝4時起きを楽勝にするための「割りきり」
割りきり朝起きるときは、早くても遅くても、誰でも眠い
二度寝の誘惑、よくわかります。でも、よく考えてみてください。二度寝しても、結局起きるつらさは変わらないのです。変わらないどころか2倍になります。
誰でもつらい、起きるという行為を1日に二度繰り返すくらいなら、一度ですませたほうがいいに決まっています。
二度寝の誘惑に負けそうなときは、くだくだと「早起きしなくてもいい言い訳」を探す前に、「朝起きるときは、早くても遅くても眠い」と呪文のように繰り返すことで、私は早起きの習慣を確実なものにしてきました。
割りきり目が覚めたら何も考えずに起き上がる、と決める
どうして二度寝する言い訳を考えてしまうのでしょうか?それは、横になってグタグタしているからです。考える余地も与えないように、目覚めたら反射的にガバッと起き上がってしまうのです。
一度起き上がってしまえばしめたもの。もう、体が「起きるもの」と理解するから、自然と目が覚めてきます。
割りきり朝の少しの我慢で、一日のストレスが格段に減る
朝4時起きすると、始業までの時間で仕事をどのように進めていくかのシミュレーションを十分に行うことができます。
段取り力が高まるので、残業も減ります。その結果早く家に帰ることができます。
したがって、家族との十分な時間も確保できるようになるのです。つらいのは朝の一瞬だけ。その一瞬を我慢することによって、一日を有意義に過ごすことができるのです。
夜の帰りが遅くて文句を言う家族はいても、早起きで文句を言う家族はいません。知り合いの主婦の話ですが、彼女は仕事で夜遅い夫のために、毎晩料理を作って帰りを待っています。
でも、「今から会社を出る」と連絡があってもなかなか帰ってこない。事故にでも遭ったんじゃないかとか、お腹が減っているだろうなとか、気が気でない。だから、やっと帰ってきた夫に、ついきつくあたってしまうそうです。
朝4時起きで段取り力を身につけた私は、このような話を聞くにつれ、早起きすれば早く帰れるのに、と残念に思います。
それに、朝なら、残業と偽って浮気?とか、悪い遊び?とか、あらぬ疑いをかけられることもありません。朝の4時なんて、そもそも24時間営業のファミリーレストラン(以下、ファミレス)くらいしか開いていませんからね。朝4時起きは、家族も幸せにしてくれるのです。
朝4時起きを楽勝にするための「仕組み化」
仕組み化早起きしない家族と、あえて一緒の部屋で寝る
家族と同居している人の場合、「自分の早起きのせいで家族が起きてしまって、迷惑をかけてしまったら悪いなー」と、思うかもしれません。
パートナーや子供とは部屋を変えて、迷惑をかけないようにしようと考えている人もいると思います。でも私は、あえて同じ部屋で寝ることをお勧めします。
その理由は2つあります。
1.寝る前の家族との会話が大事なコミュニケーションなので、その機会を奪ってまで早起きの目的を達成するのは本末転倒だから。
2.家族にかける迷惑を最小限にしながら、いかに一瞬で早起きできるかを自分の中でゲーム感覚で競うことで、どんどん早起きがうまくなるから。
私は夫と同じ部屋で寝ています。朝は私だけひと足早く起床し、夫が起きてくるのを待たずに出かけるので、就寝前の会話が大事なひと時です。
今日一日あったこと、感じたことなどを話して眠りに就きます。この時間は自分にとってとても重要なので、部屋を別にすることは考えていませんし、夫もそれを望んでいません。
そうなると心配なのは朝のこと。私の早起きに夫を巻き込むのは悪いので、目覚ましの音ではなく振動で起きよう。
そう思い、腕に着ける音なしタイプの目覚まし時計を使ったりもしました。たしかに振動で起きるのは効果的だったのですが、二度寝も簡単だった、という現実が!音が鳴らないから、夫に迷惑をかけていない。
そんな安心感から、一度起きた後にまたすぐ寝てしまうのです。そこで、目覚まし時計で起きることにしました。当然のことながら、目覚まし時計は音が鳴ります。鳴りっぱなしにしておくと、夫も目が覚めてしまいます。
それを防ごうと、目覚まし時計が鳴った瞬間、その音を一瞬で消して、すぐにガバッと起き上がるべく努力するようになりました。そうすることで夫への迷惑も最小限ですみます。
このプレッシャーをまるでゲームのように楽しむのです。最初はなかなかうまくいきませんでした。
一度止めた後、あと30分、あと20分……と、毎回だらだらと目覚まし時計の針を遅らせて二度寝、三度寝をする毎日。
安眠妨害を静かに我慢し続けていた夫がとうとう切れて、「いい加減にしてくれよ。俺の身にもなってよ」と、怒られたこともありました。
でも、この「目覚ましゲーム」をするようになってから、格段に二度寝が減りました。一人暮らしの人は、あえて隣近所に鳴り響くくらい大きな音の目覚まし時計をかけることをお勧めします。
隣近所に朝っぱらから迷惑をかけるわけにはいかない……、そのプレッシャーを前向きに活かすことができるからです。
コラム高機能な目覚まし「スリープトラッカー」
最近見つけて、愛用しているお気に入りの腕時計式目覚ましがあります。
「スリープトラッカー」というもので、腕に着けて寝ると、その人のレム睡眠(浅い眠り)・ノンレム睡眠(深い眠り)のリズムを把握して、設定した時間にもっとも近いレム睡眠のところで起こしてくれるというものです。
この時計を使うようになってから、早起きの苦痛が減り、目覚めがかなりよくなりました。
私が使っているのは「スリープトラッカープロ」というもので、このタイプだとバイブレーター機能があります。
家族に目覚ましの音で迷惑をかけたくない人にはお勧めです。
また、付属のソフトウェアをダウンロードすれば、睡眠データをPC上に「眠りの履歴」(レム睡眠・ノンレム睡眠の変遷)として記録することもできます。
ただし、スリープトラッカーは睡眠時間を縮めるものでありません。
あまりに睡眠時間が短かったり、熟睡の度合いが高かったりする場合は、鳴っても気づかないことがあります。絶対に遅刻できない場合は、普通の目覚まし時計と併用するほうがいいでしょう。
仕組み化熱いシャワーでシャキッと目覚める
「目覚ましゲーム」で一気に起き上がった後は、思いきり伸びをし、冷蔵庫で冷やしておいたおしぼりを首筋に当てます。
そうすると、一気に目がパッチリ。その後、すぐに熱めのシャワーを浴びます。
お風呂やシャンプーは前日にすませてあるので、体をさっと流して、顔を洗い、歯を磨くだけですが、この儀式をすませると、もう朝の戦闘モードです。
寝ている間は、冬場でもコップ1杯程度の汗をかくといわれています。シャワーで汗を流すことで朝から清潔で、気分よく過ごすことができます。
また、朝のシャワーは流水による肌への刺激や温度によって、交感神経を刺激するそうです。交感神経が活性化すると興奮し、やる気が高まります。
東京ガス都市生活研究所の研究によると、朝にシャワーを浴びた場合の目覚めの効果は、「コーヒーを飲んだとき」よりも大きいそうです。
このシャワーによる朝の儀式、たまたま汗かきの夫が習慣としてやっていたものを真似しただけなのですが、これが効果抜群でした。
コラム目覚めのお勧めアロマ
いい香りは人を幸せにします。お気に入りの香りのシャンプーやハンドクリームなどを使うだけでも気持ちがリフレッシュできるものです。
また、精油を使ったアロマオイルには、リラックス効果の他に、体調不良を改善させるような薬効的な効果もあるそうです。
アロマスクールを経営している知人に「朝に効くアロマ」として教わって以来、私は毎朝グレープフルーツのアロマオイルをタオルに数滴垂らし、香りをかぐようにしています。
すると、さわやかな香りに気分がシャキッとして、目が覚めるのです。
彼女によると、さわやかで頭がスッキリする「ローズマリー」「ユーカリ」「ペパーミント」「レモン」などの香りもお勧めだそうです。
ただし、これらのアロマは高血圧にはよくないそうなので、気になる人はグレープフルーツの香りがいいと思います(ちなみにローズマリーは二日酔い防止にも効果があるそうなので、私もこれから常備したいと思っています)。
仕組み化ブログで不特定多数に向かって早起き宣言をする
私は、ブログに目標を宣言すると夢がかなうと思っています。
これまでワインエキスパートを受験する際も、チーズプロフェッショナルを受験する際も、ブログ上で宣言してきました。
なぜなら、ブログに書いて、家族や友人、その他不特定多数が見ている環境を作ると、後には引けない状態に自分を持っていくことができるからです。
この経験から、今、2009年ホノルルマラソン完走を目指して、ランニングの記録をブログに書いています。
自分をどんどん追い込んで、目標を達成せざるを得ない状況、達成しないと恥ずかしい状況を作ることで自分の行動を前向きに矯正します。
ブログに勉強の進捗状況や時間の使い方などを書き込むことによって、自分との小さな約束、読者との約束を積み重ねていくのです。
また、ブログに淡々と勉強の記録や走行記録をつけることで、後で見返したときに、「自分はこれだけやったんだから、大丈夫!」と、根拠はないけれど、確固たる自信を持つことができます。
プレッシャーを前向きに転換させることができる、もっとも身近で手軽なツールがブログなのです。さらに、ブログに書くと記憶が定着するという効果もあります。
ワインエキスパート受験のときは飲んだワインを写真に撮って記録することにより、「あ、この前ブログに書いたあのワインだ!」と記憶のフックになりました。
朝4時起きも同様に、ブログに書くことで周囲の目を利用してみましょう。最近は、次のようなサイトも公開されているので、うまく活用する方法もあります。
・「朝時間.jp」(http://www.asajikan.jp/)の中の「ひとこと朝宣言」会員登録して、ネットで毎日、朝の宣言ができるものです。公開、非公開設定がありますが、自分にプレッシャーをかける意味では、公開設定がお勧めです。
・「生活改善応援サイト早起き生活」(http://www.hayaokiseikatsu.com/)無料会員登録すると、自分が何時に起きたかのグラフを作成できます。できたグラフはブログに貼りつけることもできます。
・「ねむログ」(http://www.nemulog.jp/)起床時間だけではなく就寝時間もチェックできるので、体のリズムを知ることができます。携帯電話からも入力できて便利です。
仕組み化あえて「やり残し」を作り、自分を追い込む
自分を追い込んで、未来の自分と現在の自分のつじつまを合わせる方法がもう一つあります。朝、絶対起きないと間に合わない仕事をやり残す方法です。
外資系コンサル会社時代、そろそろ帰ろうかというときに急な仕事が入ってくると、私は可能な限り、次のように交渉していました。
「夜だらだら時間をかけてできたものより、朝、限られた時間で一気に作ったもののほうがクオリティは高いですよ。
私は朝型で、朝は何時でも出社することができるから、朝にしませんか?夜、早く帰らせてもらう代わりに、朝なら思いっきり成果を出します」こうやって仕事を朝にあえて残すことによって、間違いなく早起きができます。
というより、早く起きないと仕事に穴をあけて大変なことになります。
もちろん、朝の時間だけでは到底間に合わないような仕事を安請け合いすると、自分の信用に関わってきますので、何でもかんでも朝に回すというわけにはいきません。
しかし、緊張感を持ってハイパフォーマンスで臨むために、仕事をわざと翌朝に残すのも一つの有効な方法です。
仕組み化前日に「朝やることリスト」を作り、自分を追い込む
「仕組み化4」の追い込み方式は、ちょっとリスキーで心臓に悪そう……。
そう思う人は、今日やるべきことは今日すませたうえで、次の日の「朝やることリスト」を寝る前に作成しておきましょう。
人間は、中途半端なことを気持ち悪いと思う習性があります。
たとえばテレビをつけると、つまらないと思いつつも、区切りのいいCMのところまで……と、つい見続けてしまう。そんな経験があると思います。この習性を前向きに利用するのです。
詳しくは第3章の「手帳活用法」で説明しますが、「明朝やる!」と決めたリストを寝る前に書いておきます。自分は早起きして何をしたいのか、何のために起きるのか。それらを明らかにして、やるべきことを一つひとつリストアップしておくのです。そのリストを「済」マークで埋めたい、まだ埋めていないから気持ちが悪い、と思えるようにします。
ぼんやりした目標しか頭にないと、それは急ぎじゃないし、いいや……と、「起きない言い訳」ばかりを考えてしまいがちです。
しかし、翌朝やるべきことを前日にリスト化しておけば、二度寝しそうになったとき、「あっ、そういえば私、今朝、これとこれをやろうとしていたんだ。やらなきゃ!」と思えるようになります。自分との約束を守る。それが自分の自信につながっていくのです。
仕組み化休日の朝はマル必の予定を入れ、朝寝坊を防ぐ
平日は気合を入れて朝4時起きしていても、土日にはつい寝坊してしまうことがあるでしょう。
たまには、それもよし、とは思いますが、あまり長く寝るとかえって体の調子が悪くなったり、気づいたら午後で、せっかくの休みを無駄にしてしまった気がして落ち込むこともありますよね。
このような事態を防ぐには、わざと、土日に朝イチでアポを入れてしまうことです。
しかも、遅刻しても笑ってすませられるような予定ではなく、遅刻したら大変なことになるような予定を入れるのがお勧めです。
美容院や歯科医院といった事前予約が必要なところは、自分より前に予約した人の都合で開始時間が前後する場合があります。
でも、朝イチで予約を入れればあなたが一番先なので、次の予定がズレるということも防げます。
たとえば私の場合は、ドタキャンすると迷惑がかかる行きつけのサロンを予約したり、大事な打ち合わせを自宅から1時間以上かかるところで行ったり、ということをします。
そういったプレッシャーがあると、金曜の夜でも飲んだくれて朝までコース、などということはなくなります。
コラム「アゲスイッチ」を仕込んでおく
朝の気分で一日が左右されるといった経験は、誰しもあるでしょう。
たとえば、いつもは見えない富士山が朝の電車からキレイに見えたり、会社までの信号が全部青だったり、そんな些細なことでラッキー!と思うものです。
こうした「ラッキー」な気分は、意図的に作り上げることができます。あなたが朝起きて、一番にすることは何でしょうか。私は現在、朝起きてすぐ仕事を始めることが多いので、起きたら最初にパソコンを立ち上げます。
つまり、パソコンの画面が朝イチで目につくものなので、そこに自分のテンションが上がるようなものを表示させておくのです。
私の場合は、かつて引いた「大吉」のおみくじをスキャンして、スクリーンの真ん中にドカンと置いて、いつもながめられるようにしています。
すると、「そうだ、私って大吉のラッキーレディなんだ!」と、朝からテンションが上がるのです。お子さんの写真でも、お気に入りのワンちゃんの写真でも、何でもいいのです。
朝一番に目につくところにテンションが上がるものを置いておくだけで、朝のエネルギースイッチがオンになります。
仕組み化早起きできた自分にごほうび
大作戦1週間続けて朝4時起きできたら、ちょっと贅沢なエステを奮発したり、美味しいワインを開けたりと、小さな目標を達成するごとに自分にごほうびをあげましょう。
このように目の前にニンジンをぶら下げると、早起きの原動力になります。達成度を目に見える形でグラフ化することも効果があります。その際のポイントは、決して人と比べずに、過去の自分と比べること。
たとえば、「仕組み化3」でご紹介した「生活改善応援サイト早起き生活」では、他の人が何時に起きたかどうかなどの情報もグラフになって出てきます。
それを見て「あの人は4時だけど、私はいつも6時にしか起きられない」などと落ち込むのはナンセンス。
自分の今までの起床時間を把握し、それよりも早く起きられた日が1日でも増えたかどうか、を気にしてください。
小学生のころ、テストでいい点を取ったとき、先生に「はなまる」マークをつけてもらえると、くすぐったいような、うれしいような気分になったことを覚えていますか?この感覚が、じつは早起きの達成のためにも使えます。
早起きができた日は手帳に「はなまる」をつけるのです。「はなまる」がついたときの達成感は格別です。手帳にいっぱいになった「はなまる」を見るのが楽しくなります。
「よし、明日もやるぞー!!」と、元気がみなぎってきます。「子供じゃあるまいし……」と思われるかもしれませんが、そんな小さな積み重ねが自分の成功体験となり、早起きを後押ししてくれるのです。
また、家族に褒めてもらう作戦も効果的です。よく、「叱咤激励してこそ部下は育つ」と勘違いしている上司がいますが、それは昔の話。最近は「褒められて育ってきた」人が多くなりました。
人にもよると思いますが、少なくとも私は褒めてもらいたい、認めてもらいたいのです。私は小さいころから、どちらかというと「褒められ下手」でした。
褒められることに慣れていないから、反射的に「いや、でも、たいしたことないよ」と否定してしまっていました。ところが、結婚によって変わったのです。
夫は、ほんの些細な目標を達成したときにも、大袈裟なくらい喜んでくれます。最初のころ、宣言どおりに朝4時起きがなかなかできなかった私を、「何でできないの?」と責めることなく、1週間に1日でもできると「よくやったね」と褒めてくれました。
「褒められたいから頑張ろう!」という気持ちが盛り上がる。その繰り返しが小さな達成感になり、小さな達成感がやがて大きな成果につながっていきました。だまされたと思って、家族に「褒めて!」とお願いしてみましょう。
最初はお互い照れ臭いかもしれませんが、ゲームのように褒め合っているうちに、だんだん心から認め合うようになり、目標がどんどん達成できるようになっていきます。
家族と同居していない人でも、メールや電話で励まし合うという方法もありますし、友人に褒めてもらう手もあります。自分一人で頑張ろうと思わずに、周囲をどんどん巻き込んでしまいましょう。
コラムたまには「ごほうび睡眠」で自分を癒そう
区切りごとの「十分な睡眠」を「ごほうび」にするという手もあります。
私は過去に、ワインエキスパートやチーズプロフェッショナルなど趣味の資格に合格した日は、「うわー!!!やったー!!!!」と思いっきり喜んで、頭が痛くなるくらいまで寝たこともあります。
それがごほうびになって、また新たに自分が生まれ変わっていくような感覚があるのです。自分は精一杯やった。
明日はゆっくり寝る!と思えるくらい充実感のある一日だったら、いくら朝4時起きの習慣が身につきつつあったとしても、いったん休憩してギリギリまで寝てもかまわないのです。
人間は達成感を欲しがる生き物ですから、「よくやった、私!」と評価できた段階で区切りをつけてしまえばOKです。
そのメリハリが、人生に彩を与えてくれます。
自分の睡眠パターンを把握する6~8時間睡眠があらゆる人に適しているわけではない
朝4時起きは素晴らしい。でも、朝4時起きじゃなくても大丈夫。
こう書くと、矛盾しているように思われるかもしれませんが、私は誰に対しても「朝4時起きは素晴らしい!」と強調するつもりはありません。
なぜなら、人間の生活パターン、体質、体調、性格などによって、最適な睡眠量は違うからです。人それぞれの早起きのスタイルを探り、早起き生活の手助けをすることが、この本の目的なのです。
私も朝4時起きに落ち着くまでには、さまざまな試行錯誤がありました。大学受験のときは、22時就寝5時半起床の7時間30分睡眠。次に、23時就寝で5時30分起きの6時間30分睡眠へ移行。
そこから徐々に調整して、現在の23時就寝4時起床の5時間睡眠に落ち着きました。
「いつも6時間寝ているから」「6時間寝るべきだとテレビで言っていたから」といった安易な理由で睡眠時間を取っていませんか?その6時間は、本当に自分にとって最適な量なのでしょうか?なんとなく、一般的にそう思われているから続けているという人も多いのではないかと思います。
巷では最低でも6時間睡眠、できれば8時間睡眠が理想という説が流布しています。しかしこれは一般論であって、すべての人がこれだけの睡眠が必要というわけではありません。
1日に2000キロカロリー以上食べても全然太らない人もいれば、1200キロカロリーだけでも太ってしまう人がいるのと同じです。
6時間から8時間睡眠がベストという説が自分にも当てはまるのか、ちょっと疑ってみるべきです。
そこで、自分の最適な睡眠リズムをつかむためにも、集中力が維持できて生産性も上がるギリギリの睡眠ラインを検証しましょう。この検証は、だいたい2~3週間かかります。そのためのステップは2つです。
1.最初の1週間、90分単位で睡眠時間を増減させてみて、自分が最も集中力を維持でき、かつ意識がもうろうとしてこないギリギリのラインを探る。
2.次の週から1.をもとに、自分の3つの睡眠時間ライン(最低・適正・超過)を設定する。
まず1.ですが、人間はレム睡眠(脳は動いていて体が休んでいる状態)とノンレム睡眠(脳も体も深く休んでいる状態)を繰り返します。
レム睡眠のときに起きると目覚めがよく、その周期はおよそ90分単位で訪れます。そこで、90分単位で睡眠時間を短くしたり長くしたりして、その日の体調、眠さを1週間検証してみます。
一般的には4時間半、6時間、7時間半の3パターンを2日ずつ(残り1日の睡眠時間は体調や状況に応じて判断)試してみるのがいいでしょう。
ただし、この時間は実際に眠りに入ったときから数えて90分単位です。
横になったとたんすぐに寝られる人は別ですが、そうでない人は20分~30分プラスした時間、つまり、90分×(3or4or5)+αの時間をベッドに入る時間として試してみましょう。
その際、手帳に、何時間眠ったとき自分はこう感じた、と記録しておきます。
すると、「この睡眠時間では眠すぎて、仕事が手につかなくなっちゃう」とか、「この睡眠時間だと、最初は眠いけど、なんだか調子がいいかも」というように、自分の体のリズムを知ることができます。こうして1週間、自分の体と対話し、何時間睡眠なら大丈夫かを探ります。ここで割り出されたのが適正睡眠ラインです。
- 最低睡眠ライン=次の日ちょっと眠いけれど、なんとか大丈夫なライン
- 適正睡眠ライン=1.で検証したライン
- 超過睡眠ライン=寝すぎて頭がボーッとしてしまうライン
このラインが自分でわかってくると、例えば以下のように、自分で自分の睡眠をコントロールすることができるのです。
・夜、飲み会があって帰りが遅くなったけれど、最低睡眠ラインさえ守って寝ればギリギリ集中力が維持できるから、今日は○時間睡眠にしておこう。
・今日は疲れているし、明日も余裕があるから、適正睡眠ラインから超過睡眠ラインの間まで寝よう。
ちなみに長年の調整の結果、横になったとたんすぐに寝られる私の最低睡眠ラインは4時間、適正睡眠ラインは5時間、超過睡眠ラインは8時間だとわかりました。
したがって23時就寝4時起床にしているのです。
飲み会などで就寝が遅くなってしまったときは、その分後ろに就寝時間を伸ばし、次の日の予定によって4時間か5時間後に起きるようにしています。
ただし、ここでいう適正睡眠ラインは、集中力が出て、眠くならない「ギリギリ」の時間なので、ひどく疲れているときや特に予定がない休日は、5時間以上8時間以下の睡眠時間を取ることもあります。
失敗した!というときはどうする?朝4時起きに失敗しても、6時前
「あー、今日も寝坊しちゃった……。私って、ホント意志薄弱だー……」寝る前にあれだけ固く誓った早起きができなかったら、誰でも落ち込みますよね。
でも、そんなときはちょっと発想を変えてみてください。朝4時起きしようと思っていたのに、たとえば「あと10分……」を10回繰り返してしまったとします。
それでも、まだ5時40分。ほら、まだ早起きでしょう?「私は朝のまどろみが好き。〈あと10分〉がない生活なんて考えられない!」そんな人でも、4時に時計をセットすれば、寝坊しても6時前に起きられるのです。
いつも7時や8時に起きている人にとっては、6時前に起きられたらだいぶ充実度が違うと思います。
だからだまされたと思って、朝4時起きに挑戦してみましょう。そして一番大事なのは、早起きに失敗しても自分を責めないことです。
頑張って起きると、一日が長く感じられて得した気分になります。新たな目標に挑戦するときって、ドキドキワクワクしますよね。
そんな気持ちを抱けたというだけでも、素敵なことだと思いませんか?最初は行動が伴わなくてもかまいません。
そのうち、自分の宣言と行動が伴わないことに気持ち悪さを感じるようになります。その気持ち悪さを「埋めよう」と思うことによって、少しずつ前進していきますから大丈夫です。
「続かないからやめる→また始める→やめる→……」の繰り返しから最終的に脱却するための秘訣は、「けっしてめげない」ことなのです。
お酒を飲んでも気にしない
私の趣味の一つは飲み会です。〝転勤族〟の父親を持ち、転校を繰り返したせいか、長年、コミュニケーション下手に悩んでいた私ですが、お酒の場がもたらすリラックスした雰囲気の中だと、自然と心を開くことができるようになりました。
だから飲み会の誘いにはなるべく参加するようにしています。
そんな飲み会好きの私の話を聞くと、「飲みながら早起きするなんて、嘘じゃない?」「ホントに起きてるの?」と疑いを持たれます。
じつは、私はあまりに夜遅くまで飲んだ翌日は、朝4時起きはしていません。なぜならば、朝4時起きは目的ではなく、あくまでも手段だからです。
飲み会の翌日、フラフラなのに、かたくなに朝4時起きしてその日の仕事に支障をきたす、などということになったら社会人として失格。本末転倒です。
飲み会の次の日は5時半起きに変更、土日は7時起きに変更などとフレキシブルに対応するのが、朝4時起きを長く続けるコツでもあるのです。
では、飲み会があるとき、具体的にどのようにして調節しているのか。
先ほど説明したとおり、私の最低睡眠ラインは4時間なので、最低でもそれだけは死守するようにしていますが、それ以外にも気をつけていることが3つあります。
- 1.お酒を飲むと同時に、お茶やお水などの水分も一緒に摂る。
- 2.飲み会の開始時間はなるべく早く設定し、終了の時間もなるべく早くなるよう、段取りを工夫する。
- 3.なるべくコース料理を注文し、気の進まない二次会には参加しない。
最近、日本酒を出す気の利いたお店だと、お酒と一緒に「和らぎ水」という同量のお水を出してくれます。
日本酒と同量のお水を、交互に飲むことによって悪酔いを防ぐことができますし、お酒のせいで判断力を鈍らせることがなく、楽しくお酒を飲むことができます。
さらに、酔いが翌日まで残りにくくなるので、早起きも問題なくできます。また、飲み会は、さっさと始めて、さっさと終わるように心がけます。そのために、自分が主催者になるのがよい手です。
スタートが早ければ、その分終わるのも早いので朝にも支障がありません。スタートを早くするためには仕事を早く終わらせる必要が生じますが、段取り力が問われるこの作業も、早起きしてしっかり考えておくようにします。
だから、ダラダラ朝まで飲む、ということはめったにありません。飲むときは飲む、でもメリハリをつけて飲む。その気持ちがあると自然と心が引き締まります。
さっさと終わらせるためのコツをもう一つ。コース料理を注文することです。
アラカルトで頼むと注文は際限なくできますが、コース料理は基本的に2時間程度で全部の料理が出揃います。料理が出揃い、食べ終わった後は自動的に終了モード。
ここでお茶を飲みながら長居するのは美しくないし、お店にも迷惑がかかるので、自動的にお開きの雰囲気になります。
終了時間が読めるので、睡眠時間が減ることを心配する必要もありません。
また、コース料理だと、料理もたくさん出てくるのでお腹もほどよくいっぱいになり、満足感があります。
その結果「何か物足りないから、二次会に行くか!」ということがなくなります。
フレンチやイタリアンのコースともなると、お値段もそれなりに張りますが、二次会で食べもしない料理を囲みながらダラダラと貴重なお金と時間を浪費することを考えると、美味しいものをゆっくり楽しんだという満足感があるので、最終的にはよっぽどお得です。
「5時間睡眠があなたの適正睡眠ラインだということはわかった。でも、寝る時間と起きる時間が一定していないと、体がついていかないんじゃない?23時に寝て朝4時起きしたかと思ったら、次の日には夜中の2時に寝て朝7時起き。それじゃあ調子が狂うでしょ?」これもよく聞かれますが、自分の睡眠ラインをしっかり把握していれば大丈夫。
自分が何時間寝ればこうなる、ということさえ知っていたら、予定が少しくらい狂っても軌道修正なんて簡単です。
眠れない!というときの5カ条
早起きが習慣になると、自然に夜は眠くなって、ぐっすり眠れるようになります。
私の場合、たいていはベッドに入ったら10分以内に熟睡できるので、寝つきの悪さに苦労することはありません。ポイントを守って早起きの習慣を作ることができさえすれば、不眠からは解消されます。
それでも、朝型に切り替える移行期や、たまに夜遅くまで根を詰めて仕事をしたときなど、その興奮をベッドまで持ち込むせいか、眠れなくなるときもあるでしょう。そんなときはこんな工夫をしてみてください。
- 日本酒のお燗や温かいカクテル(ブランデーミルク、ホットウィスキー、ホットワインなど)を飲む。お酒が苦手な人は、三年番茶を飲む。
- 朝の電車で寝てもOKだが、帰りの電車では寝ない。
- 寝る前に軽いストレッチをする。
- 「睡眠仲間」を作る。
- 眠れなくても死ぬわけじゃない、と割りきる。
●ホットドリンクが安眠を誘う
私はお酒が好きなので、眠れない場合は、よくお酒の力を借ります。
お酒は興奮するし、次の日起きられなくなるからよくない、という説もありますが、それは大量に飲みすぎたときの話。
私の経験では、寝る前にちょっとお酒を飲むと、ふんわりと眠気がやってきて、気持ちよく眠れます。日本酒のお燗は、日本人の主食、お米でできたお酒です。
蒸留していないのでアルコール度数も焼酎より低く、他のどのお酒よりも日本人の体に負担をかけないお酒だと思っています。
純米酒だと、製造段階で醸造用アルコールを添加していないせいか、ツンとするアルコールの刺激臭も少なく、体に負担がかかりません。
今は簡単にお燗をつけることができる酒燗器も安く売っていますので、持っておくと便利です。
ブランデーミルクは、温めた牛乳や豆乳にブランデーを適量入れたものです。
甘党の人はブランデーの代わりにカシスリキュールやカルーア(コーヒーリキュール)を入れても美味しいです(ただし、カルーアはカフェインが入っているので控えめに)。
ホットウィスキーは、ウィスキーをお湯で割り、レモンをしぼって、お好みで砂糖を少し入れます。ホットワインは、赤ワインにオレンジを輪切りにして入れて煮立て、シナモン、クローブなどのスパイスと、お好みで砂糖を加えたものです。
寝る前にお酒を飲むときのポイントは、温かい飲み物にすること。冷たい飲み物だと胃袋がびっくりしてしまい、目が覚めてしまうのでよくありません。
私はよく三年番茶も飲みます。三年番茶とは、茶葉を3年寝かせて、じっくり焙煎したお茶です。やかんに茶葉を大さじ3杯程度入れて10分ほど煮出し、漉して飲みます。
熟成されているのでカフェインなどの刺激物が少なく、やさしい味がします。したがって、心を落ち着かせる効果がありますので、お酒が飲めない人にはこちらをお勧めします。
●朝の電車で寝てもOK
だが、帰りの電車では寝ない早起きだけれど寝つきが悪いという知人が心がけていることは、帰りの電車で寝ないことだそうです。
電車の揺れは心地好いですよね。仕事でぐったり疲れた会社帰り。電車に乗って、やっと目の前の人が降りた。さあ、座れる!このスキにちょっと寝ちゃおう……。そんな誘惑があなたを襲うと思います。
でもちょっと待って!朝の電車で寝てしまったとしても、帰りの電車で寝るのは控えましょう。なぜなら、ここで睡眠を取ってしまうと、その分、頭が冴えてしまう可能性があるからです。誘惑には負けずに、睡眠は家で横になるまで我慢しましょう。
●寝る前に軽くストレッチをする
前述の寝つきが悪い知人が心がけていることの一つが、就寝前のストレッチです。仕事で筋肉が凝り固まっているところを、ベッドの上でゆったりほぐしていくそうです。
すると、体が温まり、熟睡しやすくなります。体を動かすことはストレス解消にもつながります。
●「睡眠仲間」を作る
私は、「朝9時までの時間で、ビジネスの基礎体力をつける」をテーマに、「Before9プロジェクト」という勉強会を主宰しています(詳しくは後述します)。
このプロジェクトを始めるにあたって、朝に興味がある人たちと話していて盛り上がったのが、「決まった時間にみんなで一斉に寝るように、メーリングリストやSNSのコミュニティでお休みメッセージを出し合うのがいいんじゃない?」というアイデアでした。
つまり「早寝の会」を立ち上げて、早寝のノウハウをどんどん共有していくという試みです。
今後、こうしたプロジェクトも進めていきたいと思っています。
●眠れなくても死ぬわけじゃない、と割りきる
最後のポイントは、無理に寝ようと頑張りすぎないことです。睡眠時間が少なくなるから、早く寝なければいけない!と考えれば考えるほど、どんどん目が冴えてしまうものです。
そこで、逆に寝られないのはいい機会だと思って、今まで考えてもみなかったことを想像したりして、頭を開放してみましょう。
「短時間熟眠法」で知られ、自らも3時間睡眠を実行されている藤本憲幸氏は、「眠れなければ、これはチャンスだ、と思うのである。この時間を活用して、昼間できなかった考えごとをじっくりとまとめてみる。
あるいは、忙しさにまぎれて、ふだんはできない楽しい想念にふける」そうです(『頭のいい人の短く深く眠る法』三笠書房)。
泣いても笑っても同じだけ時間は過ぎる。それなら、前向きに過ごしたほうが絶対におトクです。
1日睡眠時間が短くても死ぬわけではありませんから、眠れない夜は無理せず気軽に楽しんでみるのも、また一興です。
番外編1・朝、皆で集まってみる
早起きには何度も挑戦したけれど、どうしても起きられない!そんな人は、朝の仲間を作ってしまいましょう。
声をかけ合って「朝食会」を開催したり、いろいろな団体が開催する朝の会に参加するのも効果的です。
私はホテルのレストランに、朝7時に待ち合わせて打ち合わせをすることがあります。
朝からホテルのビュッフェを利用してミーティングをするなんて、なんだかエグゼクティブっぽくてカッコいいですよね。
そういった日はなぜかパワー全開で、普段では思い浮かばないアイデアがどんどん湧いてきます。ある日の朝の打ち合わせは大雨でした。
一人でなら気が萎えてしまったかもしれませんが、約束をしていたおかげで、頑張って行かなきゃ、という強制力が働きました。
相手も同じ気持ちだったようで、「早起きしたかったら、早起きの仲間と付き合えばいいんだね!」と話していました。
また、外部主催の朝の会に参加するのもお勧めです。私がこれまでに参加した会には次のようなものがあります。
皆さんの地域にもあるかどうか、探してみてはいかがでしょうか(巻末にそれぞれの会のURLを記します)。
・Tokyo「EarlyBird」グローバルタスクフォースが主催。ビジネスリーダー候補向けに月1回、第一金曜日に東京都内で朝7時30分から勉強会を開催。ショートスピーカーの話を聞き、そのあとに朝食を摂りながら交流を深める会です。
・築地朝食会主にビジネス書作家をゲストに迎え、朝7時から築地でお寿司を食べながら話を聞く会です。少人数制で、著者を囲んでさまざまなお話を聞くことができます。
・文房具朝食会月に一度以上、休日の朝を使い、お気に入り文房具を持ち寄ったり、文房具の使い方を意見交換したりする会です。場所は、都内や千葉県などテーマによって異なります。
ビジネスの場で必ずお世話になっている文房具について、それぞれの参加者のこだわりを探ったり、普段の仕事のやり方にも役立つアイデアを交換することができます。ちなみに私も、次の2つの朝会を主催しています。
・Before9プロジェクト「朝9時までの時間で、ビジネスの基礎体力をつける」をテーマに、平日の朝7時~8時半、東京駅近くの会議室にて勉強会を開催しています。
パワーポイントを使った図解作成講座、ビジネスで活躍している人たちやビジネス書作家を講師として招いた勉強会などを開催しています。
遠方で平日参加が難しい人のために、休日9時スタートのセミナ+お昼から飲み会つきの懇親会「After9+5959(ゴクゴク)」も、数カ月に一度開催しています。
・早朝グルメの会「早起き×美味しい料理×ステキなサービスで朝からアゲスイッチを仕込む!」をテーマに、毎月一度、朝7時~8時半、10人程度で集まって、都内の高級ホテルのレストランで朝食を食べながら、本を持ち寄って勉強会をしています。
夜だと数万円する高級ホテルのサービスを、朝なら数千円で体験できます。
参加した人が異口同音におっしゃるのが、「朝集まると一日が長い!」「一日を有意義に使える!」という感想です。
朝7時から集まり、談笑とともにディスカッションもします。頭がクリアなせいか、議論もどんどん弾むうえ、終わるのは朝の8時半。
朝イチのクライアントのアポだって十分に間に合う時間です。一人で頑張っていると、何かの拍子にくじけてしまうこともあるでしょう。でも、仲間を作っておけば助けてもらえます。こうした方法も利用してみましょう。
番外編2・PCツールを使って自分を追い込む
さまざまなツールを活用した時間管理術の研究で知られ、「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」(http://cyblog.jp/)を主宰している大橋悦夫さんは、PCツールを使って自分を追い込む方法で、早寝できるように工夫しているそうです。
お勧めは「Sticky」(http://www.zhornsoftware.co.uk/stickies/)という、PC上に「ふせん」を貼ることができるツール。
例えばこれを、自分で決めた就寝時間の15分前にポップアップするようにセットしておくと、その時間になるとPC画面に「ふせん」が表示されます。
これが画面を見るのにとても邪魔なため、ネットに没頭してうっかり就寝時間を過ぎてしまった……ということが防げるわけです。
また、『朝専用!「モーニングカウントダウンクロック」』という商品も愛用しているそうです。
これは、出発時刻までの残り時間を逆算し、「あと1時間です」などと音声で知らせてくれるという、朝専用の逆算時計です。
「朝専用」とありますが、例えば23時に眠りたいときに、22時から眠りに就く時間をカウントダウンするために使えば、ゲーム気分で寝る段取りを組むことができそうですね。
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