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高収益事業の見つけ方・育て方

目次

【3ー1】10年後の収益:「10年先、どんな事業で儲けるか」を常に考えよ。

もしこれまでと同じ商品やサービス、マーケットのままで、将来も商売を続けるというのであれば、競争のなかで利幅を増やすことは、至難の業だ。まあ、不可能に近いのではないか。

結局、長期にわたって利幅を減らさずに、利益率を高く維持しようとすれば、これまでより利幅のとれる新しい商品を見つけるか、利幅がどんどん減少する商品を切るか、あるいは少しでも高い値段で売れる新しいマーケットを開拓するしかないのだ。

したがって、私がここではっきりと伝えたいのは、社長は常に「10年先、どんな事業で儲けるか」を考え、新規事業を育て続けなければならないということだ。従来のままでは利幅が減っていくから、何としてでも利幅のとれる方向づけに知恵を絞り、手を打つ。こういう考えが社長には必要である。

佐藤肇著「社長が絶対に守るべき経営の定石50項」より

【3ー2】先行投資と社風づくり:足元の業績が良いときも悪いときも、将来への「先行投資」を怠ってはならない

企業の将来のために、常に新しい商品とか新しい事業のことを考えていかなければならないといっても、そうそう簡単に新たな事業の柱というのは生まれるものではない。

収益の柱となるような新事業の開発には、相応の資金と時間をかけていかなければならない。たとえば、何人かのプロジェクトチームを組んでマーケット調査、業界動向、企画、設計、試作…と一連の作業には、それなりの人件費がかかるし、経費もかかる。当然のことながら、ある程度の資金がなければ、新事業や新商品を収益の柱にまで育てることは不可能である。

したがって、社長は毎年の予算配分において「先行投資」という科目を設け、社員に積極的に予算を使わせることが、新事業あるいは新製品の開発の大きな原動力になるのだ。

先行投資とは、新事業の調査費や研究開発費、将来の事業拡大に備えた企業広告費、セミナー参加費などの社員の特別教育費の経費である。社長は、この先行投資に充てる予算を、会社の業種業態に関わらず、少なくとも一律2%くらいは、毎年きっちりと付加価値のなかから分配すべきである。

そして、たとえばエンジエアの社員が見本市へ勉強をしに行く。それが将来の勉強のためであれば、その出張旅費も先行投資の予算から使う。あるいは、新商品の情報収集を外部に調査依頼したら、その調査の費用、コンサルタント費用も先行投資の予算枠から使う。このように、振り分けた予算をきっちり使うことが、じつは非常に大事なことである。

なぜなら、「今年は利益が出なかったから来年は先行投資はしない」、「今年は利益が出たから、来年は先行投資を行う」と、社長のきまぐれで先行投資の予算枠を設けたり設けなかったり、あるいは予算枠はあっても有効に使っていなければ、先行投資という考え方なり言葉が社内に浸透していかず、新事業や新商品を生み出し続ける社風が、いつまでも築かれないからだ。

一方、先行投資をし続けるという風土が会社に定着すると、社員全員に「常に新しいものに挑戦しよう」という高いモチベーションが充満し、ひいては、高付加価値な事業なり商品なりを、将来にわたり開発し続ける企業体勢というのが自然と築かれる。

ゆえに、社長は「先行投資を怠っていたら、次の時代の発展はない。目の前の仕事だけではなく、将来の果実を得るために常に投資し続けるのだ」という強い意志を社員に伝えるために、足元の業績が良いときも悪いときも、先行投資の予算枠を毎期確保し続けなければならないのだ。

佐藤肇著「社長が絶対に守るべき経営の定石50項」より

【3ー3】「勝つ経営」より「負けない経営」:収益力が高い理由はとても簡単。儲かる商品だけをつくり、儲かる客だけに売っているから。

手前ミソで恐縮だが、わが社の特徴の一つは収益力が高いことだ。売上高営業利益率は14・7% (2018年12月期)。現在はいわゆるコロナ・ショックの影響で減収減益に見舞われているが、こうした危機にビクともしないのは、先代から受け継いだ高収益体質のおかげである。

収益率が高い理由は簡単で、儲かる商品だけをつくり、儲かる客だけに売っているからだ。そんなの当たり前じゃないかと拍子抜けするかもしれないが、売上だけを遮二無二追っていると、案外この原理原則が抜け落ちてしまう。負けるかもしれないマーケットヘは絶対に勝負に行かず、身の丈にあったマーケットを選ぶ。そして、市場全体が斜陽化して「負けるな」と思ったら、さっさと逃げる。要するに、「勝つ」ことよりも「負けない」ことを最重要視して経営をしていると、結果として長く、確実に儲けることができるのだ。

佐藤肇「世界で戦う経営」CDより

【3ー4】中小企業が勝てる市場とは:小さな池をたくさん探して、大きな魚を獲る。

中小企業が利益率の高い商売をするには、小さな池で大きな魚を狙わなくてはいけない。つまり、大企業が参入してこない小さな市場で、トップシェアを握る、これが価格の決定権をもつ商売をする重要な点である。

具体的には、市場規模は最大でも2000億円以下。そこで2割、できれば3割のシェアを握る。この基準を下回る商売には、絶対に手を出さないことだ。

市場規模が大きければ売上が伸びると勘違いする経営者も多いが、それは逆で、市場は小さければ小さいほど、ライバルが少なくなってシェアを獲れる。

わが社の売上の7割を占める工作機械事業にしても、ニッチな特殊機械のため全世界の需要を合わせても1500億円程度で、大企業は見向きもしない。

競合は、ドイツ企業1社と日本の中堅企業2社と、全世界でわずか3社だ。ここに経営資源を集中させてシェア3割を獲り、プライスリーダーになったからこそ、営業利益率15%の商売ができるのだ。

ただし、小さな市場に事業を限定すると、業績が大きく伸びていかないという問題がある。資金力のない中小企業は、新事業の投資を早く回収しないとカネが回らない。わが社が1962年に、たった年商2億円の頃から海外へ工作機械を売りに出たのも、日本の市場だけでは小さすぎて、設備投資の資金回収が間に合わなかったからだ。

当時、社内には一人も外国語ができる者はおらず、何のツテもなかったが、先人たちは徒手空拳、海外のマーケットヘと挑戦してくれた。そのおかげで、いまのわが社の高収益。実質無借金の体質が築かれているのである。

そして現在、わが社の海外売上比率は85%だ。狙うのはすき間のように小さな市場ばかりだが、世界中にあるニッチ市場をかき集めて、全体として約600億円の年商を稼いでいる。

ちなみにわが社ではこれを「グローバル・ニッチ戦略」と呼んでいる。現在収益の柱となっている3つの事業は、どれもこの戦略にのっとって100億円から大きくても200億円程度の売上規模だ。

ここで私が言いたいことは、高収益体質にするためには身の丈にあった市場を選ぶことが第一であること。そして海外に出る戦略的な必然性があるならば、10年後の高収益体勢のために、できるだけ早く着手せよということだ。

これからの日本は、少子高齢化と人口減少でマーケットは先細りが必至となる。日本だけで商売をしていてもやっていけるならば、無理して海外進出することはないが、それが難しいようならばリスクをとって挑戦すべきではないだろうか。

佐藤肇「世界で戦う経営」CDより

【3ー5】生産拠点を選ぶ5大条件:海外で生産拠点を検討する5大条件は「インフ一こ「体感治安」「対日感情」「労働争議」「税の優遇」

これから海外に生産工場を建てようと考えられている経営者に、私がこれまでの経験からつかんだ「最低でも20年、腰を据えて商売ができる地域を選ぶ5大条件」を知っておいてほしい。

というのも、販売会社ならばその拠点で売れなければ簡単に撤退できるが、工場の設備投資は膨大なカネがかかるため絶対に失敗はできない。したがって、生産拠点選びについては吟味に吟味を重ねたうえで決断しなければならない。単に賃金が安いということだけで進出すると、必ず痛い目に遭う。わが社において、その決め手となる1つ目の条件は、「インフラ」である。まずは、電気・道路。港湾設備などのインフラについて、しっかり現状を把握しておいてほしいのだ。

たとえば日本で停電は滅多にない異常事態だが、電力事情の悪いアジアでは日常のことだ。そこで工場に自家発電設備を入れるとなると、膨大な経費になってしまう。さらに、製品を工場から積み出す港まで運ぶ際の、道路事情や港湾事情も重要である。

条件の2つ目は「治安の良さ」、それも外務省が発表している「人口10万人当たりの強盗割合」などといった単なる集計・統計の治安情報ではなく、社長自身が現地で感じる治安を、私は重視している。

この体で感じる治安、すなわち「体感治安」と私が呼んでいるものは、たとえば空港や街なかで、思わずパスポートや財布に手が行ってしまうとか、身構えてしまうような、そういう不安を感じるかどうか、である。

大事な社員にそこで働いてもらうのだから、治安の良さは絶対条件だ。その大事な条件を満たしているかどうかは、やはり社長が自分の足と目で実際に「体感」していただきたいのである。

そのほか3つ目の条件は、「対日感情」だ。これまでの歴史で日本に対して悪い感情をもっている地域は避けたほうがよい。

4つ目の条件は、「労働争議の実態」。労働争議や労使紛争ばかりやって、操業が何度も止まるような地域はダメである。

そして5つ目の条件は「優遇税制のあり。なし」で、たとえば「製造業は5年間無税」といったように、国によって現地の雇用増のために、誘致企業への税制でいろいろな優遇措置がある。とくに新興国では、投資誘致策として、経済特区を設けて税制での様々な優遇措置が用意されているものだ。

以上、5つの条件を鑑みて、候補地選定にあたっては、十分に研究してもし足りないことはないと心得るべきである。

佐藤肇著「社員の給料は上げるが総人件費は増やさない経営」より

【3ー6】これからの日本の製造業の戦い方:台頭する新興企業に勝つための秘策は、「値札にないサービス」で付加価値をつけること。

いま、我々の競合は欧米のメーカーではなく、中国、韓国、台湾、東南アジアにいる。これらの国の製品が「安かろう、悪かろう」だったのはとうの昔の話で、製造技術力の勝負でみれば、もはや日本に優位性はないのである。今後10年先を考えると、中国や韓国の企業はスペックや価格といったハードウェアの競争において、間違いなく日本メーカーを追い抜くだろう。

スター精密の工作機械にしても、性能における差別化競争はすでに限界にきており、新製品を発売しても、5年もすれば中国や韓国のメーカーが同じ性能で、より廉価な製品を売り出してくる状況である。

そこで、わが社の工作機械事業は、ハードウェアではなく「値札にないサービス」で付加価値をつける、新しいビジネスモデルで勝負に出ている。値札にないサービスの1つ目は、完璧なアフターサービス体制である。スター精密の工作機械は1台数千万円と高額のため、お客さんから不具合が出たと連絡をいただいた場合は、世界中どの地域へも、現地スタッフが36時間以内に修理に向かう体制を築いている。

そして、値札にないサービスの2つ目はビフォーサービス、つまり、まだ購入していない見込み客にも、手厚いサービスを施しているのだ。

たとえば、購入を検討している実際の機械で、試し加工ができるサービスというのがある。試し加工は2〜3時間程度ではなく、数日連続で機械を動かして、加工秒数が一定か、同じ精度を維持できるかなど、実際の機械で納得のいくまで試してもらい、見込み客の不安要素を解消してあげるのだ。

さらには、実際に機械を操作する見込み客会社のオペレーターに対する講習会も開き、長いときは1週間程度かけて丁寧に技術指導をしている。もちろん、これらのサービスはすべて無償でやる。要するに、中国や韓国メーカーは製品の品質は急速に向上していても、こうしたソフトウエアサービスを実現できる体制はまだ不十分で、そもそも無償で手間暇がかかるサービスをやるという発想自体がない。

そこで、いまのうちにスター精密のブランドイメージを上げ、その評判でリピーターを増やし、価格競争に巻き込まれずに売上を伸ばしていく。さらに、サービス実施によって顧客接点を増やし、お客さんの様々な要望を吸い上げることで、世界各地のマーケティング情報を得る。こうした好循環によって売れる製品を開発し、収益力を高めていくことを狙ったものなのである。

製造業はモノ単体ではもう利益が出ない。アノ手コノ手で付加価値を高める、独自のビジネスモデルを構築しなければならない時代がきているのだ。

佐藤肇「世界で戦う経営」CDより

【3ー7】「良いモノ」とは「売れるモノ」:良いモノが売れるのではない。売れるものが良いモノだ。

恥を晒すようだが、わが社のいまの弱点は「マーケティングカの弱さ」である。

商品の企画や開発、値決めをすべて日本の本社がやっているが、実際に顧客と接する現地の販売会社からは、「本社が売れというものは、世界の顧客ニーズとズレている」と厳しい指摘を受けることが多々ある。

これはわが社だけの悩みではなく、技術や開発の社員というのは、自分の得手の分野で商品やサービスを考えるから、お客さんの望むものと大きなズレが生じ、造り志向でミスをおかしてしまうことがよくある。

しかし、すべての開発判断の源はお客さんの欲していること、困りごとの解消でなければならない。ゆえに、「良いモノとは顧客の欲しいモノであり、売れるモノである」という視点をいかに開発者にもたせるか、日下、これがわが社の大きな経営課題の一つだと思っている。

佐藤肇「決断の定石」CDより

【3ー8】マーケテイングカを高める仕組み:顧客ニーズにあった製品づくりをしたいなら、技術・開発の社員を市場に送り込め。

本来、メーカーは商品力が第一であるが、その商品力を育てていくためにはお客さんのニーズをつかまなければいけない。顧客ニーズに基づいて技術開発、商品開発をやらなければ、結局は価格競争に巻き込まれてしまうからだ。

とくに、わが社は世界各国で販売しており、ヨーロッパもアメリカもアジアも、それぞれの地域によって市場はまったく異なり、当然、顧客ニーズも様々である。

そこでスター精密の技術開発員は、30代のうちに1年半ほど海外の販売会社に放り込まれ、そこで外国人の営業マンと現場を回りながら、「こういうモノがお客さんに求められていて、値段はこれくらいが限界」という顧客ニーズを、とにかく皮膚感覚でいいからつかんでもらっているのである。

「百聞は一見にしかず」というが、とにかく売れる商品をつくるには、市場に人材をどんどん送り込む仕組みを、社長がつくらねばならない。

佐藤肇「決断の定石」CDより

【3ー9】外国人社員の人心掌握:海外法人の従業員に「俺たちは、日本の社長に信用されている」と思わせるよう心を砕け。

ただし、こちらは相手を信用してはいけない。

海外でビジネスを展開する場合に、端的にヒトの問題が大きな比重を占める。結論を言ってしまうと、現地法人のトップ以下、営業スタッフも現地社員を雇うこと。そして、彼らのモチベーションをいかに高めるかということにつきる。

わが社は戦略上、海外での販売は商社に任せず、海外販売会社を設立して直販体制を敷いており、責任者をはじめ、営業スタッフもすべて現地の人間を雇っている。

中国のように、人脈がないと商売ができない国では代理店を使っているが、基本的に各国で直販をしている理由は、商品知識をもった販売員が商品の魅力をきちんとお客さんに伝えてくれないと、売れない商品だからである。

高額な工作機械は、商社任せのカタログ販売ではやはり売れない。よって、見込み客の段階で丁寧なヒアリングを行ったり、試し加工をしてもらったり、機械のオペレーション指導をしたり、あるいは故障したときには36時間以内に修理にうかがったりと、手厚いサービスをやるのだが、これを外国人(日本人)がやるよりも、同じ言葉を話す現地のスタッフが行ったほうが、お客さんとうまくコミュニケーションがとれる。

そして大事なことは、現場に権限を与えることだ。何をするのもイチイチ日本の本社にお伺いを立てさせ、本社が上座で海外現地が下座というような態度では、当然ながら働く人のモチベーションは上がらず、成果も上がらない。現地の責任者に日本人を置かないのも、「どうせ日本人しかトップになれない」と思わせると、優秀な現地人が定着しないからである。

どんなに優れたビジネスモデルや戦略を考えても、実行する現地スタッフの頑張りがなければ決して成功しない。だから海外販社には、「日本の社長は俺たちを頼りにしている、がんばろう」と思わせることに、私としては心を砕いているのである。

ただし、信頼して権限を委譲するといっても、おカネだけは絶対に日本でコントロールしなければならない。給料用の預金はローカル銀行を使うが、取引に使う運用預金は日本のメガバンク以外は使わないし、ある一定以上のカネを動かすときは、本社の役員のサインが必要な仕組みにしている。

死んだ親父は常々、「海外支店の社員を、うまく編せ」と言っていた。編すというと聞こえは悪いが、要するに、文化も信条も違い、日常的に顔を合わせることも叶わない海外の社員に対しては、日本にいる社員以上に、巧みな人心掌握が必要だということである。

佐藤肇「世界で戦う経営」CDより

【3ー10】儲かる多角化の考え方:中小企業は、コブを人体の一部にするように多角化せよ。

多角経営について説明するとき、私はよく、新規事業をコブに見立ててお話しする。

人体(会社)というのは新鮮な血液(資金)が末端まで常に循環しているから健康体を維持できるのであるが、コブ(新規事業)に血液が回らなければ、当然コブは壊死する。問題はコブだけが腐る分にはまだよいが、コブが腐ることによって本体まで腐り始めてくるということである。

一方、新規事業が軌道に乗れば、ついにはコブが完全に皮膚の一部となり、会社全体のボリュームが増えることになる。

だから、新規事業には中途半端なことをせず経営資源を集中しなければならない。すなわち、安易な多角経営は厳に慎むべき、かつ、常に高付加価値を目指して、儲かる新規事業に経営資源を注力せよということである。

佐藤肇著「社長が絶対に守るべき経営の定石50項」より

【3ー11】新事業開発の時間軸:当たるか外れるかわからないものに先行投資しているのだから、商売は宝くじを買うのと同じ。

企業体力にもよるが、わが社では新規事業は3年赤字で撤退と決めている。

「3年で見切りをつけるのは早すぎる」と思われるかもしれないが、3年で黒字化できなければ、利益に貢献できる期間が5年に満たなくなるからだ。

つまり、1年目と2年目は赤字で3年目にトントンにしても、4年目、5年目の利益はそれまでの累損に充てられる。そうなると、利益がプラスに転じるのは実際には6年目からとなるが、商品のライフサイクルは10年が限界で、結局は5年間しか利益に貢献できない。だから赤字は3年までなのだ。

とはいえ、「5年続けていれば、いまごろ大儲けだ」と、死んだ子の歳を数えたくなるような案件も、じつは何百件に1つか2つはある。しかし、新規事業は宝くじと同じだ。当たるか外れるかわからないのだから、カネと期限で上限を設けなければ、会社の健全性と収益性は保てないのである。

佐藤肇「決断の定石」CDより

【3ー12】新規事業開発を活性化する社内ルール:新規事業は期限と予算を設け、これを社内で徹底せよ。

新規事業について撤退のルールを設け、これを社長が遵守することは、社員のモチベーション管理のうえでも非常に重要である。

多くの中小企業においては、年功や業務の違いで処遇は変わっても、赤字部門にいようが黒字部門にいようが給料に差がつくことはない。そうなると、黒字部門の社員にすれば「あの新規事業部門は赤字続きで、会社の足をひっばっている」とばかりにモチベーションが下がってしまうものである。

わが社では、「3年で黒字化しなければやめる」とルールを設け、これを遵守することで、こうした社員間の軋礫や不満が起こらないようにしている。

ちなみに「1年で黒字化しないとダメ」とやってしまうと、誰もチャレンジする気にならない。やはり将来の収益と社員のヤル気維持のちょうどよいバランスを保つには、「3年目に黒字化」というルールがベストなのだ。

佐藤肇「決断の定石」CDより

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