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資金繰りは月次 B/ Sと月次 C/ Fを併せてチェックすることから

資金繰りは月次 B/ Sと月次 C/ Fを併せてチェックすることから  社長の中には、 C/ Fは、 P/ Lや B/ Sに並ぶ、3つ目の決算書類と思っている人がいますが、実はそれは違います。   C/ Fをひと言でいうと、「 B/ Sの一部であり補足資料」です。  具体的には、 B/ Sの中の1つの勘定科目であるキャッシュ(現預金)に着目して、その増減について、理由ごとに分類したものが C/ Fです。  キャッシュの増減が営業的な理由によるものなのか、投資活動によるものなのか、金融機関などからの借り入れや返済によるものなのかなど、きちんと理由が見えるようにした補助書類なのです。  弊社では、単月 B/ Sと単月 C/ F、累計 B/ Sと累計 C/ Fを、毎月社長にセットでお見せして、財務とお金に強い経営者になってもらう努力をしています。  中小企業の社長が資金繰りをきちんとしていくためには、毎月、単月と累計の B/ Sを見て定点チェックをしたうえで、必ず単月と累計の C/ Fを見ること、つまり2つを併せて見ることが必要です。   C/ Fは、中小企業の資金繰りには絶対に欠かせないツールですが、単独で使うものではなく、 B/ Sと併せて使うものなのです。   C/ Fと併せて見ることで、 B/ Sの理解も進み、深く読めるようになります。  社長がつかむべき情報は、当期にいくら借金をして、いくら返済したのか、これからどれくらい返済するのか。また、今期になっていくら設備投資したのか、その資金はどこからまかなわれているのか。そして重要なのは勘定科目の増減です。  単月 B/ Sだけでは、社長が本当に知るべき情報がつかめないのです。  特に、累計 C/ Fは、累計 B/ Sの借方と貸方の増減を要因別にまとめた、経営において不可欠な資料です。「現預金」の額はもちろん、借金の返済や買掛金・支払手形の支払いなど、お金の流れを把握し、原資となる現預金が手当てできているかどうかを確認できます。 ●月次 B/ Sと月次 C/ Fはこう読む  まず月次 B/ Sを見て、資金の流れを大まかにつかみます。  具体的には、月次 B/ Sの「現金」「預金」の数字が書かれたところを毎月、定点観測します。現預金の増減と手元に残るキャッシュの残高を把握します。「現金・預金合計」の「期首残高」、今月の増加分(借方の欄に記載される)、減少分(貸方の欄に記載される)、そして当月の残高……というように、「現預金」の流れを押さえるのです。  月次 B/ Sに載っている当月の現預金が 3000万円でも、どんどん減った結果の額なのか、あるいはずっと安定して 3000万円前後をキープしているのかによって、状況はまるで違います。前者は資金ショートのピンチですし、後者はもしかすると順風満帆かもしれません。  さらに、月次 B/ Sの「負債」の欄にある「長期借入金」「短期借入金」などの残高、その増減、さらには「買掛金」「支払手形」など、取引先に支払わなくてはいけない「信用債務」の額とその増減も併せてチェックします。  そして次は、月次 C/ Fをチェックしていきます。  月次 C/ Fからは、毎月の現預金の増減とその理由がハッキリとわかります。  月次 B/ Sの「資産」の一番上の「現預金」の残高が、どんな理由でいくら増減したのかが明確に示されています。  会社のビジネス、すなわち営業活動による増減なのか、それとも投資活動(土地建物や設備等への投資や有価証券投資など)によるものなのか、はたまた借金の返済やさらなる借り入れに理由があるのかがハッキリと見て取れます。  月次 B/ Sでは、現預金の残高と増減額はわかりますが、その原因まではわかりません。現預金の増減はさまざまな事業行為が合わさり、その合算結果として月次 B/ Sに出ているので、これだけを見ていても何が原因で、どれだけ影響しているのかは見えません。必ず月次 C/ Fと併せて見る必要があるのです。  私は中小企業の社長が B/ Sを読めず、資金繰りがわからない理由は、会計事務所が累計 B/ Sと累計 C/ Fを作成しておらず、 B/ Sの目的と見るべき勘定科目を教えていないからだと思っています。おそらく、 P/ Lの目的・読み方、 B/ Sの目的・読み方もきちんと説明していません。ましてや、毎月 C/ Fを作っているところはほとんどありません。  それは、多くの会計事務所が「正しい税金計算をすることのみがわれわれの仕事だ」と仕事の範囲を狭くとらえ、中小企業で必要とされるお金の儲け方と、お金の残し方に興味がないからです。中小企業の社長が数字に弱いのは、会計事務所の怠慢だといわれてもしかたないと思っています。  ですから、中小企業の社長は、経理担当者や税理士に月次 C/ Fを毎月出してもらうようにしてください。良い道具を使うことで、数字の意味がつかめるようになるはずです。

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