四つ目は、財務力、金の力である。金は、自社の信用の担い手である。資本主義の世の中では、金の力で解決できることが多い。このことが、むしろ、極端な逸脱に対する歯止めとなっている。
社会主義や共産主義では、思想や理想が全面に強く打ち出されているから、反対派がいたら、根を絶つために粛清せざるを得ない。資本主義のように金が媒介している場合、金の途を断てば人の命まで断つ必要は無い。この点を考えれば、資本主義の方に利がある。
ただし、資本主義にも欠点がある。その最たるものが、貧富の差である。個々人の間だけではなく、会社という法人の間で、しかも同業の間で相当の貧富の格差ができる。また、国の貧富の格差は、いろいろな意味で、これから確実に大問題になる。
私達は、競争が原理の資本主義を選択している。資本主義の世の中で、強い会社になることは、金の力、財務力をつけることである。
そのためには、まず第一に、経常利益を出し続けることが大切である。経常利益が出せない会社は、銀行も金を貸してくれない。銀行による格付けがCランク以下になれば、資金調達が苦しくなる。A、Bへのランクアップのためには、まず、経常利益を出すことが大事だ。
次に、経常利益をコンスタントに出せるようになったら、経常利益を恒常的に減らしていって、余った分を資産形成に回すことが必要だ。経常利益を減らすということは、資産形成分を償却資産などの経費で落とすことで、浪費することではない。
たとえば、 一億円の経常利益を出すところを、八千万円しか出さないで、二千万円を経費で落とせるものに使って、償却資産を貯める。
経常利益を出している会社に、銀行は優先的に金を貸してくれる傾向が、最近、特に強まってきたのは事実だ。それでも、昔からの習いで、資産を多く保有する会社は、それを担保に金を借りることが容易である。
いずれにしろ、自社努力で財務力をつけていくのが基本である。売上を増大し、コストを下げ、経常利益を出し続けていく。
あるいは、上場して資本市場から資金を調達する方法もあるが、これには非上場でいきたい経営者もいるし、また長所短所があるので、後でもう少し詳しく書く。
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