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自社の番頭に注意

 経営者として人間として尊敬されている社長がいました。その社長はさまざまな事業を展開していますが、子会社が多くなったため、不採算の会社の整理を番頭役員に頼んだそうです。  あるとき、子会社の一つの社長が私のところに連絡してきました。「井上さん、ひどいんですよ。番頭役員が子会社を資本金の金額で買い取れと言ってきたんです。私が去年から引き継いだ会社は、親会社の社長が資本金を全部使ってしまい、お金はゼロ。事業を一から構築しなさいと言われて、ひとりでがんばってきました。それを突然、子会社を整理するから資本金の金額で買い取れと言われたんです」  私も系列会社を整理したことはあります。成功してお金があり、儲かっている系列会社の社長に「そろそろ自分の会社にしたらどうだ。俺の資本金が入っていると後々面倒だろ」と言ったことはあります。もちろん返してもらったのは本人に現金で渡したお金に関してだけです。自分自身が使ったお金を他人に請求するなんて考えてみたことはありません。  本人が 1円も使ったわけではない債務超過の会社を押しつけて、資本金の金額で買い取れとはあまりにひどいので、番頭役人に「登記にかかった費用分を支払えと言われるならわかりますが、社長自身が債務超過にした会社を出資金で買い取れとは意味がわからない。社長の名前に傷がつきますよ」と電話しました。  しかし結局、子会社の社長は泣く泣く資本金の全額を支払いました。「自分が使ってもいないお金を払わされるくらいなら、自分で会社を設立するんだった」と嘆いていました。  その後、このことが周りの社長の知るところとなり、みんながっかりです。あの人はいいことばっかり言っていたけど、守銭奴だったんだね。器の底が透けて見えるっていうのはあの人のことを言うんだなと、評判はガタ落ちです。  もしかするとあなた本人が知らないところで、番頭があなたの評判を下げているかもしれません。自分の名誉に関わりそうなことは慎重に行ったほうがいいと思います。

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