特にお金の苦労を経験させる 二代目に社長を継承させる予定なら、気をつけておいたほうがいいことがあります。 私の持論では、社長が健在で元気なうちに、後継者にたくさんの失敗をさせることです。なぜなら、社長が健在のときは、失敗をしてもまだ取り返しがつくからです。 しかし、本人が社長になってしまったら、そんなに失敗ばかりをしていられません。 できたら、後継者に自分で一から会社を経営させてみるのが一番です。 特にお金の苦労をさせたほうがいいでしょう。お金の苦労をしたことがない恵まれた環境で育ってきたなら、なおさらです。 中小企業の社長で何が苦しいかというと、売上よりも資金繰りです。社長になる前に、ぜひ経験させてください。私が両親から教えられた経営と仕事 私の父親は超パワハラで、私は人間扱いされませんでした。 365日休みなしで、親父から呼び出しがあったときには、夜中でも 5分以内に電話しなければ激怒されました。1つ間違いを犯すと 2週間、社長室に呼び出されて延々と怒られました。 今にして思えば、重要なことだから、何度も何度も怒って注意してくれていたのだと思います。今はとても感謝しています。 自分が培ってきたスキルや経験をどのように伝え、学ばせるかが大切です。 父は私に対して、どの社員より厳しくあたりました。今、考えれば当然だったと思います。そのときは腹が立つことも多くても、後々感謝されるなら、後継者に対して厳しく育てるのも1つの方法でしょう。 しかし、世の中でそんな厳しいことをすれば、パワハラと言われ、自分の子供なのに、怒れない親も多くなりました。人生不条理なことがたくさんあるのだから、免疫力があるほうがいいとは思いますが、難しい時代になりました。 だから、親から「息子を頼む」と、親子の顧問をしている会社もあります。親が言えないことを私がうまく伝えたり、息子の心情を親に理解してもらうために、親が理解できるようにお話をしたりします。肉親同士ではうまくいかず、中和剤みたいな役割で、後継者を育てている例もあります。 私の母親も厳しくて、大学に入ってからは、「もうお父さんと呼ぶな」「家でもどこでも社長と呼びなさい」と言われました。寂しかったですが、それで良かったと思います。 家庭的な事情がありました。私は妾の子で、母親が苦労して育ててくれました。私が仕事ができないと、「育て方が悪い」と、父から母親が責められたのです。 ですから、必死に母親を守るためにも仕事をしました。父をいつか超えてやるとの思いで働いていました。 経営の厳しさを両親から多くを学ばせてもらい、感謝しかないありません(もう直接感謝を言えないのが残念ですが……)。
おわりに――安易に破産を選んではいけない銀行が自己破産をすすめてくる理由 残念ながら、経営に行き詰まり、銀行に借金返済を迫られると、自己破産を考える人がいます。 それは、銀行も弁護士も「自己破産すると楽になりますよ」と耳元で囁くからです。 本篇でもお伝えしましたが、銀行にしてみれば、破産してくれたほうが内部処理がしやすいのです。破産せずに粘られると、毎月ヒアリングして状況を本部に報告しなければいけません。彼らは、忙しいのに収益を生まない仕事はしたくないわけです。日本の自己破産制度が引き起こす、最大のデメリット ただ、破産したら基本的に終わりです。 破産から復活して、大きな商売をしている人はほとんど見たことがありません。 一方、破産せずにうまく生き抜く道を選択した人で、ビッグになった人は何人も見ています。 破産申し立てをすると、終結までに 1年ぐらいかかります。商売をして借金を払えなくなったことに対して、犯罪者扱いされると聞いたことがあります。破産するために数百万円の費用もかかり、精神的に追い詰められます。 とにかく、日本の自己破産制度は、本当にむごい。なぜ、政治家がこの法律を改正しないのかわかりません。人格を否定するような制度です。トランプ大統領も何度か破産しています。しかし、リセットして、さらに事業を大きくして大統領まで上り詰めました。 日本で自己破産した人で総理大臣になった人はいません。そのようなことを日本では許さないと思います。なぜなら、破産処理を前向きにとらえてくれないからです。 破産は、日本では悪いことをしたかのように見られてしまいます。 このとんでもない悪法 =破産法を変えないと、本当の先進国にはならないのではないかと思います。リセットしてスタートを切るための前向きな制度改革をしないと、若い人が失敗を恐れずにチャレンジできません。破産は N G! 人生をやり直す方法はいくらでもある 多くの人が自己破産を選ぶのは、取り立てに追い詰められて精神的に病んでしまうからです。「疲れました」「逃げたい」 そんな心境になるのです。ですから、銀行や弁護士から「楽になりますよ」と言われると、つい、その気になってしまうわけです。借金を抱えたときに、銀行の対処法がわからないからビビってしまい、余計に悪い方向に進んでしまいます。 銀行が何を考えて、どうして来るのかがわかって、対処法がわかっていれば、気持ちも楽になるでしょう。 しかし、ほとんどの人はそれがわからないから、病んでしまうわけです。 人生のやり直し方法はいろいろありますから、ぜひ私に相談してほしいと思います。 本書をお読みいただいた方には、無料個別面談( 30分)が可能です。この項の最後にある Q Rコードからお申込みください。 私は、絶対に命を落とすことがないようにしてほしいと願っています。 たかが借金のことで、命を落とすことはありません。 最後に、「こんな経営者が失敗する」という5つの共通点をまとめた読者特典をご用意しました。この共通点の逆の発想で経営に臨めば、きっと明るい未来が待っています。読者特典は、本書最終ページをチェックしてみてください。 あなたの会社と家族を守るために、何をすればいいのか? 本書がその羅針盤になれば、著者としてこれほどうれしいことはありません。 2024年4月三條慶八
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