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第5章 「心が喜ぶ」×「得意」ゾーンの仕事選び

28仕事選びのポイントを定めようこの章では、いよいよ具体的な仕事選びに入ります。

第1ステップは、あなたが仕事選びで重視するポイントを整理することです。

2〜4章で「心が喜ぶ源泉」、「強みの種、あなたらしい特性」、「苦手で耐えられないこと」の3つを分析してきましたね。

これらをあなたの「仕事選びのポイント」と呼びます。

これがはっきりすることで、仕事選びはもちろん、面接対策に絶大な効果を発揮します。

ですから、3つの結果が一目でわかるようにシート㉓〔*〕の『天職のマトリクス』に自己分析の結果を書き込むことからはじめます。

ただし、書き込むときにちょっと考えていただきたいことがあります。

それは、あなたの本当の気持ちですか?あなたはこれまでにかかわった人々、親、親せき、学校の先生、友だち、先輩・後輩などから、さまざまな価値観を学んでいます。

そのため、これまでに学習してきたほかの人の価値観を自分の気持ちだと思って仕事選びをしてしまうことがあります。

いくつか具体例を出しておきましょう。

もっとも多いパターンは「自分の喜びの源泉」と親が喜ぶ仕事や会社が異なる場合。

あなたが活かしたいと思う特性と、親や先生からの期待にギャップがある場合もこれに該当します。

親や先生が喜ぶのを見てうれしいと感じているのか、自分自身が心の底から喜びを感じているのか、この違いはわかりにくいため、選択をぶれさせます。

さらに親や先生を否定したくない気持ちが、自分の本音に気づくのを遅らせてしまいがち。

親や先生は、あなたとはまったく違う人格です。

仕事選びのポイントも幸せな人生の定義も違っているのが当然です。

また、周囲の人たちに共感されないことを仕事選びのポイントだと認めるのは勇気がいります。

たとえば、本当は耐えられないことなのに、周囲から「たいしたことない。

気にするな」と言われたら、自分が間違っているような錯覚に陥りますよね。

または、「こんなことをしたい!」と思っても、周囲に理解してくれる人がいなかったら、不安や恥ずかしさを感じることがあります。

でも大丈夫。

天職コンサルティングで勇気をもって(?)ご相談いただくことがありますが、「そういう人、何人も知っていますよ」とお話しすることがほとんど。

身近な人に共感されなくても堂々と「仕事選びのポイント」に定めましょう。

定めた瞬間から、それを共有できる仕事や仲間を引き寄せはじめます。

では、親や先生、世間の価値観か、自分の本音なのか、ハートや肚と対話しながら、シート㉓の『天職のマトリクス』を完成させましょう。

『天職のマトリクス』の書き方ステップ12章で感じた喜びの源泉〔*〕をシート㉓a欄に書き込みましょうステップ23章で見つけた仕事で使う特性〔*〕もa欄に書き込みましょうステップ34章で考えた苦手で耐えられないことをb欄に書き込みましょうステップ4自分の本当の気持ちではないものは削除しましょう

29仕事をリストアップする次は、仕事や会社をリストアップしていきます。

日本には約150万の会社が存在します。

それぞれの会社の中にはさまざまな役割(職種や役職)があります。

就職・転職する場合、この中から、あなたにぴったりな仕事を探すのです。

しかし、わたしたちの生活で目にふれる企業は、テレビCMをしているか、ニュースや新聞で話題になる企業くらいです。

テレビCMで知る企業は、主に生活に密着したBtoC企業(企業(business)と一般消費者(consumer)間の取引のこと)ですし、ニュースで知る企業はそのときどきで偏りがあります。

あなたが知っている企業やなじみのある仕事の中から選ぼうとすると、マスコミ、広告、金融、消費財(家電、旅行、自動車、ファッションなど)、インフラ(通信、鉄道、航空会社、エネルギー)などに限られてしまいます。

実は、企業間で取引するBtoBの企業がほとんどなのですが、その存在を知らないまま仕事選びをするなんてもったいないですね。

まずは、どんな仕事があるのか、あなたの仕事選びのポイントに当てはまる仕事をリストアップしてみましょう。

幅広く効果的にリストアップできるよう、コツを2つ紹介します。

直感でドンドン挙げてみるリストアップするのは、思いつきやイメージでかまいません。

その仕事が本当にあっているかどうかは気にせず、「あっているかも!」「おもしろそうだ!」と感じたら、どんどんリストに書き込んでいきましょう。

「この仕事には就かないだろうな~」と思っても、マッチしていたらあえて挙げてみるのも正解です。

それがきっかけとなり、次の発想が生まれるからです。

業界・職種にこだわらない業界や職種という分類が自分の軸とマッチする人もいれば、業界や職種では絞れない人もいます。

求人サイトが業界と職種で求人広告を分類しているからでしょうか、しっかり仕事選びのポイントが定まっていても、いざリストアップとなると希望の業界や職種を決めなくては、という考えにとらわれる人が増えてしまいます。

もちろん、業界・職種からスタートする仕事選びも有効です。

しかし、無理に業界・職種を絞る必要はありません。

4章で紹介したように「業界の革命児」に魅力を感じるなら、業界内に何社も存在しませんね。

自然と多種多様の業界に応募することになるでしょう。

また、企業も変わりました。

1社の事業内容は多岐にわたり、複数の業界に属しています。

たとえば、写真のフィルムメーカーだった富士フイルムは、フィルムづくりの技術を活かして化粧品や医療機器をつくっています。

これからの時代の仕事選びは「心が喜ぶ」と「得意」が重なる自分らしさからスタートするのが効果的です。

ではさっそく、仕事・会社をリストアップして次のシート㉔に書き込みましょう。

30『』前項で、候補となる仕事をリストアップすることができました。

次は、『会社サーフィン分析』で自分らしく輝ける仕事を見つけましょう。

この分析は、仕事に対するイメージと現実のギャップを埋め、仕事選びの『ポイント』の精度を高めることができる分析法です。

採用ホームページや会社説明会などをネットサーフィンするように見ていくことから、会社サーフィン分析と名づけています。

仕事選びでもっとも多い失敗は「思っていた仕事とは違った」「こんな会社だと思っていなかった」というイメージと現実のギャップです。

会社サーフィン分析で情報を集め、本当に自分の軸にあっているのかどうかをチェックしましょう。

また、これまで「喜びの源泉」「自分らしい特性」「苦手・ストレス」という3つの切り口で自己分析をしてきましたが、それぞれに見落としがあるかもしれません。

さらに、仕事を詳しく知ることによってイメージがふくらみ、漠然としていたポイントが明確になることもあります。

会社サーフィン分析をすることで、リストアップした仕事があっているかを確認すると同時に、見落としていたポイントを見つけたり、漠然としていたポイントを具体的にしたりして「会社選びのポイント」の精度を高めていくのです。

では、会社サーフィン分析をはじめるにあたり、注意点を2つお話ししておきます。

それぞれの業界ごとに特徴的な体質がありますが、数社を見ただけで「○○業界はわたしにはあわない」と決めつけてしまうのは性急です。

「広告の仕事をしたいけれど接待が多そうだ。

お酒の場は苦手だから広告業界は無理そうだなあ」と思ったとしても、もう一歩突っ込んで調べてみるのです。

・接待のない広告代理店はないか・会社としては接待をしているけれど、接待をしなくていい仕事がないか・自分が入社して、変える余地がないか・違う業界で広告の仕事ができないか業界の常識を覆すことで成長している企業もあります。

業界の風習を変えたいと努力している会社もあります。

社内にポツンと業界の風習にそまらない部門が存在することもあります。

自分流のやり方を認めてくれる会社もあります。

「業界」「会社」とひとくくりにせず、個別の企業、個別の仕事で見ていくことが本当にマッチした仕事に出会う秘訣です。

また、職種は、各社で意味あいが異なります。

「同じ業界の同じ職種なのに、仕事内容がまったく違う」ということもめずらしくありません。

たとえば、営業職は外回りをして契約を取ってくるというイメージをもつ人が多いですが、これはほんの一部です。

販促物製作のA社では、電話がかかってきたらそれは仕事の依頼。

営業職の役割は、顧客がつくりたいモノ(たとえばコンサートグッズや、有名人がデザインした雑誌付録のネイルチップなど)を大量生産する仕組みを考えて、納期と予算を間にあわせること。

外回りもしないし、契約も取らないのです。

同業他社では、同じ仕事をする人をディレクターやプロジェクトマネジャーと呼んだりします。

ですから、職種名にとらわれず、1社1社ていねいに仕事内容や仕事の進め方を調べましょう。

では、以上の2点に注意して、会社サーフィン分析をしてみましょう。

『会社サーフィン分析』の進め方ステップ1シート㉕〔*〕を使います。

ノートを使って大きく書き広げるのもよいでしょう。

ステップ2シート㉔でリストアップした会社・仕事について調べます。

まずは、インターネットで求人サイトや個別の企業のホームページを見てみましょう。

ステップ3インターネットを見て、魅力的だと思った仕事や会社をA欄に書き込みます。

その魅力やピンときたフレーズをB欄にメモしておきましょう。

ステップ4よく見てみると、「思っていたのと違った」という仕事はC欄に書いてください。

D欄には、違うと思った理由をメモします。

ステップ5また、会社選びのポイントにマッチする仕事であるにもかかわらず、違和感があったり、なんとなく嫌だと感じたりする会社も出てくるはず。

それもC欄に書いてください。

D欄には、ひっかかったキーワードや、違和感があった部分をメモしておきます。

ステップ6ひととおり書き出したら、コーヒーでも飲みながらリラックスして眺めてみましょう。

魅力的な会社の共通点はありませんか?嫌な会社の共通点はありませんか?これが新しい会社選びのポイントです。

シート㉓〔*〕の『天職のマトリクス』に書き加えておきましょう。

解説もう一度、仕事のリストアップを会社サーフィン分析をしたら、志望企業が少なすぎて不安な人は→31項へ〔*〕会社サーフィン分析をしても、志望企業が絞れずに不安な人は→32項へ〔*〕よし!応募しよう!とやる気になった人は→33項へ〔*〕会社サーフィン分析をすると、見落としていた「仕事選びのポイント」を見つけたり、漠然としていた内容がより具体的になったりします。

そうしたら、『天職のマトリクス』〔*〕に戻り、「仕事選びのポイント」を書き直します。

新しいものにしたがって、再び仕事をリストアップしてください。

そして、『会社サーフィン分析』……このように、繰り返していくことで、あなたの「仕事選びのポイント」はより鮮明になり、志望企業やチャレンジしてみた仕事は増えたり減ったりしながら、最終的に「ここで働きたい!」「この仕事をしたい!」と思えるものに自然と絞られていきます。

31志望企業が少なすぎて不安な人へ会社サーフィン分析法をしたら、候補となる仕事が少なくなり、不安になる人がいます。

志望企業すべてに落ちてしまったら……とか、方向転換したときには募集が終わっていたら……なんて思う人が多いようです。

志望企業が少なくなりすぎる原因は、大きく分けて3つあります。

①自分にあっている会社の存在を知らない②視野が狭い③世界中のどこにも、あなたの希望を満たす仕事がないあなたは、どれでしょうか?「仕事選びのポイント」を再確認して、人にぶつけてみることで解決できるどこか固定の数社(または1~2業界)がいいと思っている人は、相手をよく知らずに「あこがれ」で志望していたり、その会社や業界にほれ込んでいるために冷静に見ることができず、その企業のすべてがいいと思っていたりする可能性が考えられます。

このまま応募すると説得力のある志望動機が語れないので、選考でうまくいかないという危険性も。

「この会社がいい!好きだ!」とおおざっぱにとらえるのではなく、その会社(業界)で得られる喜びをもう一度分析しましょう。

また、自分の特性がその仕事にあっていると思う理由を言葉にするのも効果的です。

そして、喜びの源泉を満たす仕事はほかにないか?その特性を活かせる仕事はほかにないか?を探してみましょう。

まったく違う業界でも自分の仕事選びのポイントが満たされる場合があります。

狭い範囲で考えていないでしょうか?可能性を広げるために、自分だけで考え込まず、人の発想や検索サイトの力を借りましょう。

面接でも天職コンサルティングでも「この会社しかありません!」という人にたまに出会います。

しかし志望理由を聞いてみると、その会社である必要を感じないケースがほとんど。

そんなときは別の会社について話してみます。

「たとえばこんな仕事は興味ない?」「そんな仕事もあるんですか?おもしろそうです」こんなふうに、あっさり選択肢が広がることが多いんです。

世界中のどこにも、ポイントを満たす仕事がない人はごくまれに「③世界中のどこにも、ポイントを満たす仕事がない」という人がいます。

そういう人は「自分でその仕事を生み出す」という道を歩む人です。

新しいサービスや新しい事業は、誰かの「こんな仕事があったらいいのに」「こんな仕事がしたい!」という思いつきから生まれています。

わたしが天職コンサルタントをはじめた2005年、個人からコンサルティング料をもらってキャリアの相談に乗る人や会社は、インターネット上にありませんでした。

当時は無料のキャリアコンサルティング・カウンセリング、就職指導が全盛でした。

ですから周囲からは「お金を払って頼む人なんていない」「仕事になるわけがない」と言われました。

しかしわたしは、相談者からお金をもらうことにこだわりました。

というのも、無料のサービスは、相談者からお金をもらわない代わりに、どこかにスポンサーがいます。

どうしてもスポンサーの利益を考えた対応をするため、個人のキャリアにとっては疑問に思うアドバイスがされることがあるのです。

派遣会社や人材斡旋会社(転職エージェント)なら、いかに、契約している企業に、興味を向けさせ、入社までもっていくかが売上・利益になります。

大学ならば、入試広報に有力な、大手企業・有名企業に誘導してしまうこともありますし、おつきあいのある企業に一定数が入社するよう、紹介したり、内定辞退したいと学生が相談したら、思いとどめさせたりします。

合同企業説明会などの就職イベント・転職フェアは、出展企業に、いかに訪問させるかがポイントとなります。

そして、これらには、独立起業や進学という選択肢がありません。

わたしは、心から、本気で100%相談者のためのコンサルティングをしたい。

ですから、純粋にご相談者に向かい、純粋にご相談者に寄り添い、純粋にご相談者の幸せを願ってコンサルティングをするために、お金を、ご相談者からいただくことにしたのです。

これにより、無限の選択肢の中からアドバイスをすることができます。

お陰様で初年度からお申込みがあり、全国(ときに海外)の人に喜んでいただいています。

やりたい仕事が世の中になかったら自分でつくってしまう。

そんなふうに天職にたどり着く人もいるのです。

自分で新しい仕事を生み出す道は起業だけではありません。

会社の中でも、新規事業を提案することができるのですから。

世界中のどこにもあなたの仕事選びのポイントを満たす仕事がない場合は、自分でその仕事を生み出す方法を考えてみてください。

このときのコツも人に話すこと。

質問やアドバイスをしてくれたり、否定されることで新しい発想につながったり、アイデアや情報をもらえたりするので、実現への可能性が開けてきますよ。

シート㉖〔*〕に、志望企業が少ない人のための『「喜びの源泉」を再確認するワーク』を用意しました。

仕事選びのポイントを見直し、あなたの可能性を広げる助けにしてください。

その次の『「特性」を再確認するワーク』で、仕事とあなた自身をつなげていきましょう。

32志望企業が絞れない人へここでは、志望企業が広がりすぎて絞れない人のためのアドバイスをします。

一般的な就職アドバイスでは「業界を2~3個に絞れ」と言われます。

ですから広がりすぎると不安になってしまうようです。

また、「応募が大変そう」、「自分で何をしたいのかわからなくなる」という声も聞きます。

あなたの可能性を閉ざさないように志望企業はどんどん広げていきましょう。

ただ、次の3つの理由から広がりすぎているのであれば、対策が必要です。

①仕事選びのポイントにあっているか確認したいが、ホームページなどの公開情報では判断がつかない②仕事選びのポイントが少ないため合致する仕事が多い③仕事選びのポイントが漠然としているため拡大解釈をしていることに気づきにくいこれらの状態から抜け出すには、まず「動いてみる」ことです。

「動いてみる」と自然に絞られる説明会、社員訪問、展示会などに足を運んでみましょう。

電話やメールで問い合わせをしてもいいですね。

直接話を聞いて、はじめてあなたの仕事選びのポイントにあっているかどうか判断できることもあります。

ホームページでは気に入っても、実際に雰囲気を目の当たりにしたら嫌だと思う会社も出てくるはず。

こうして、自然と好きな会社は減っていきます。

「動いてみる」のもう1つの効果は、踏み込んで調べることで、仕事選びのポイントが具体化したり、新たに見つかったりすること。

新しい仕事選びのポイントにしたがって志望企業を見直すとあわない企業が出てきます。

会社研究と自己分析が進めば自然と志望企業は絞られていくのです。

ですから、無理に優先順位をつけたり、たいして重要だとは思っていない条件で絞り込んだりする必要はありません。

情報収集(=行動)に力を入れましょう。

志望企業が増えたり減ったりしながら、天職に近づいていきます。

33自己分析は「行動」と「分析」のセットで「らせん状」に深めるそろそろ本書も終わりに近づいてきました。

わたしが天職コンサルティングで行なう分析法はほかにもまだまだありますが、本書で紹介するワークはあと1つだけ。

「えっ!まだ夢もやりたい仕事も見つからないよ……」と不安な人。

「やりたい仕事、行きたい会社が見つかった!」という人。

「どこまでやったら自己分析は完ぺきなの?」と思っている人。

今あなたがどんな心境でも、ここまでのステップは成功です。

本項では、この先の仕事選びをより効果的に進めるために非常に大切なことをお話しします。

幸せに成功している人たちが無意識に行なっている自己分析の習慣についてです。

まず、お伝えしたいのは、「自己分析とは、1回したら終わりではなく永遠に続くものである」ということです。

自己分析とは、永遠に続くものである「自己分析は永遠に続くもの」ですが、それは、答えにたどりつけない永遠の旅というわけではありません。

その時々で小さな答えを見つけながら深めていくものです。

自己分析の深さに応じた喜びがあります。

まず、生活のために嫌々働くライスワーク(ricework)ではなく、好きな仕事をするライクワーク(likework)が実現します。

ライクワークに就いている人は、やりがいをもってパワフルに活動しています。

もう少し進むと、自分らしさを活かして人を豊かにし、喜びを共有するライフワーク(lifework)。

ライフワークに生きる人は、夢や希望に向かって使命に沿った仕事をしているので、好き嫌いを超えた喜びや感謝でイキイキと輝いています。

そしてライトワーク(lightwork)。

わたしは天命と定義しています。

天からの命令にしたがって動かされる自我を超えた活動です。

天職に就いたはずだし、不満もストレスもないのに、なんだかモヤモヤする人、どうも最近、滞っているという感覚がある人は、次のステージへ進みたいタイミングかもしれません。

自己分析の深まりにしたがって、仕事のステージが上がり、喜びと充実感はどんどん大きくなっていくのです。

このようなステージアップの途中には、新しい特性を発見する喜びにも出会えます。

自己分析が深まると天職が見えてくる自己分析が深まると不思議なことが起こります。

思いもよらなかった仕事や会社が、自分にぴったりだと感じる瞬間がやってくることです。

地上にいると、こっちで地面を掘っている自分と、あっちで地面を掘っている会社には接点がないように見えます。

しかし掘り下げてみたら、同じ地下水脈や同じ油田を掘っていたことに気づきます。

掘り下げていかないと、地下の深いところでつながっていることがわからないのです。

「喜びの源泉」でつながった仕事を見つけるためには、自己分析が必要なのです。

そして、自己分析が深まれば深まるほど、エネルギッシュになります。

井戸水とマグマでは、マグマのエネルギーのほうが大きいですね。

地表に近いところにあるものよりも、核に近くなればなるほどエネルギーが大きくなります。

人も同じ。

自分自身の核に近づけば近づくほどエネルギーがわいてきます。

エネルギーが大きい人は人を引きつけますし、仕事をしてもうまくいくことが多いのです。

幸せな成功者はいつも自己分析をしている自己分析は、「らせん状」に弧を描きながら深めるものです。

しかし、普通の人は大きな階段を降りるように直線的な自己分析をしています。

普通の人が自己分析をするのは3回。

①仕事選びをはじめるとき、②面接がうまくいかないとき、③入社する会社を決めるときです。

3回では、らせんは描けません。

入社してから自己分析をするのは、人事評価のときくらいです。

ですから、入社したらまったく自己分析のチャンスがない人もいます。

多い人で3カ月に1回。

平均すると半年から1年に一度でしょう。

この人事評価のタイミングに半年なり1年なりの行動を自己分析しますが、翌日には普段の生活に戻ります。

このように少し深めて、そのあとは平ら、という階段を降りるのです。

幸せな成功者は、階段ではなく「らせん状」に自己分析を深めます。

自己分析の頻度が圧倒的に違うのです。

1つひとつの仕事をやり遂げるたびに自己分析するのは当然のこと、その過程に起こる日々の小さな出来事も自己分析の材料にしています。

この習慣は幸せな成功者にとっては無意識であることが多いです。

「幸せに成功する秘訣の1つは自己分析だよ。

そのやり方はね……」と教えてくれる人が少ないのは、無意識に行なわれている、成功者の特別な習慣だからでしょう。

彼らは喜びの源泉を満たす得意な仕事で自分らしく働きながら、「私の喜びの源泉は○○だな」「○○がストレスだな」と、さらに自己分析をします。

ですからどんどん仕事選びのポイントの精度が高くなります。

そうすると、ますます「心が喜ぶ」×「得意」な仕事を追求できるので一層幸せで充実した毎日になるのです。

このように幸せな成功者は、日常の小さな出来事を材料に日々、自己分析をし、らせんを描くように自然と自分の核に近づいていくのです。

自己分析を深める秘訣は、「行動」と「分析」をセットで繰り返すこと核へと深めていくには、「行動」と「分析」をセットで繰り返すことが重要です。

どちらかが欠けると深まりはストップします。

本書で取り組んできたように、立ち止まって分析する時間は非常に大切です。

しかし、ずっと考えているだけだと、らせんの回転を2~3周したところで思考が止まってしまいます。

そこで行動しましょう。

行動することで新しい経験と感情・感覚を得られ、らせんが再び回りはじめるのです。

一方、行動だけだと、同じ位置でループしてしまって深まりません。

堂々めぐりをしている人は分析が足りないか、分析の仕方に工夫が必要だということです。

もちろん仕事選びの情報収集も、面接で質問されたことも自己分析の材料となります。

「行動したら分析。

そして行動、また分析」「行動」と「分析」をセットで繰り返してはじめて、自己分析は深まっていきます。

本書で紹介してきたワークが「分析」と「行動」のセットになっているのはこのためなのです。

次項は、いよいよ最後のワークです。

これまで、過去・現在を見つめてきました。

次は未来です。

幸せな未来をつくる『キャリアビジョンの描き方』についてお話しします。

34キャリアビジョンは、「どうありたいか」で描こう仕事選びが進むにつれて自然と将来の自分を想像し、キャリアビジョンを描きたくなるものです。

面接で聞かれることも出てくるでしょう。

キャリアビジョンが描けたら仕事選びが一層楽しくなりますし、本気で仕事に向かう力にもなります。

一方で、キャリアビジョンを描くのは難しい、という人が多いのも事実。

キャリアビジョンを描こうとすると、「すること」を考えがちですが、わたしはまず「どうありたいか」を意識するようにおすすめしています。

「どうありたいか」とは、・どんな人と、どんなふうに、何のために仕事をしますか?・人としてどう生きていきたいですか?・どんな人生を歩みたいですか?これらを考えることです。

なぜ「どうありたいか」に注目するかというと、最初から「何歳で○○をする」という形式のキャリアビジョンを描ける人は非常に少ないからです。

業種・職種にこだわらずに仕事選びをしている人は、入社する会社によって仕事内容は180度異なります。

ローテーションで異動する人は、何歳でどの部署で何をするか、決めるのは自分ではなく会社です。

「すること」で目標を描くのは、現実的ではありません。

また、この「何歳で○○をする」方式のキャリアビジョンでは、根本的に間違う可能性があります。

せっかく心が喜び、本来の自分が輝ける仕事を探してきたのに、知らず知らずのうちに既成概念にとらわれて、本来の自分の喜びとはまったく異なることを目標にしてしまう危険性を含んでいるのです。

たとえば、1人で実務に向かうのが好きな人が、「昇進してたくさんの部下をマネジメントする」とか、向いてない仕事に対して「〇〇はつぶしがきくから」といった具合です。

自分ではコントロールできない結婚や出産を予定に組み込むことで、可能性を制限することもあります。

ですから、「どうありたいか」で描くキャリアビジョンをおすすめするのです。

「どうありたいか」と聞かれて、パッと思いつくことは少ないでしょう。

ですからイメージするためのワークを最後に用意しました。

次のワークをはじめる前に、ちょっぴりお話しさせてください。

最後のワークにそえて──後悔のない人生を送るために突然ですが、「あなたが死んだあと、集まった人からどんな人だったと言われたいですか?」と問われたら、どう答えますか?これは、わたし自身が面接で聞かれた質問でもあります。

この質問を念頭に置いて、わたしの亡き父の思い出を読んでください。

父は生前、わたしにこう言っていました。

「葬式に何人の人が集まってくれるかで人生の価値が決まるんだ」十代のころのわたしは、「友だちは数より質が大事」と反発していました。

「大きなお葬式をしたいなんてかっこ悪い」とも思っていました。

それから20年近くが過ぎた、夏。

父が亡くなった翌日、お通夜での出来事です。

地元の斎場で一番大きな会場に入りきれないほどの人が集まっていました。

お通夜が終わっても、なぜかみなさん帰らないのです。

仕事関係の方、同窓生、近所の人、わたしの同級生……。

そして、みなさんが声をかけてくれました。

「おいちゃんに励まされたのが転機になって、ここまでがんばってこれたのよ」「うちの子のことをよく気にかけていただいて、こんなに立派になりました」「人生を投げ出しそうだったとき、治さんに助けてもらったんです。

ありがとう」「人づきあいが苦手で友だちが少ないわたしが商売をやってこれたんは、お父さんのおかげでね、本当に感謝しちょります」「お世話になってばかりだったから、『お願いがある』って言ってもらったときは本当にうれしくて、今でもはっきり覚えているよ」親せき、よく家に遊びに来ていたおじちゃん、よく知らないおじさま・おばさま、たくさんの人に声をかけていただきました。

わたしの同級生でさえ、知らないところで父とかかわっていて思い出を語ってくれました。

わたしの父だからではなく、父自身とのお別れをするために来てくれていたのです。

翌日のお葬式。

昨日のお通夜に来ていた人が、また来てくださっています。

みな、ひつぎにお花をたむけたいと、娘のわたしに2順目が回ってこないくらいの人だかりでした。

純粋に父とお別れをするために集まってくださった人たち。

心のつながりをもった、大切な人たちがたくさん来てくださいました。

来てくださった方への感謝とともに、こんな生き方をした父ってすごい!という実感がわいてきました。

「葬式に何人の人が集まってくれるかで人生の価値が決まる」ってこういうことだったんだ……。

はずかしながら、このときにはじめて気がついたのです。

父はこうも言っていました。

「この世に未練はあるが、後悔はない」夢に向かって生きていたらいつまでたっても「やりきった」と思うことはないのかもしれません。

しかし、これまでにしてきた選択に納得していたら「後悔はない」と言えるのではないでしょうか。

もし、これまでの人生に後悔がある人はどうするかって?大丈夫です。

〝過去〟は変えられますから。

もちろん、起こった出来事は変わりません。

しかし今、幸せなら過去のすべてを愛せるようになります。

これからの生き方次第で、今感じている後悔も消える日がくるのです。

「後悔はない」、そう言える未来をつくりたいですね。

そのカギは「どうありたいか」を考えることです。

では、わたしの面接の場面に戻りましょう。

「あなたが死んだあと、集まった人からどんな人だったと言われたいですか?」と聞かれて、とっさに出た言葉は……。

「『人を輝かせるのが上手な人だったね』と言われたいです」ひつぎの中のわたしは、笑顔の人たちに囲まれています。

そしてわたしを囲む人たちは口々にその人自身の人生がどれだけ幸せなのかを語っています。

反発していたはずなのに、たくさんの人たちに見送られている姿が目に浮かびました。

本書は、そんな未来を実現する仕事の1つとして、心を込めて書きました。

あなただけの喜びの源泉を追求し、あなたらしい特性を存分に活かしてください。

本書が夢を見つけるきっかけとなり、よりあなたらしさを輝かせるパートナーとなったらこれほどうれしいことはありません。

では、最後のワークです。

あなたが死んだあと、集まった人からどんな人だったと言われたいですか?次のワークで、あなたは「どうありたいか」を考えてみましょう。

おわりに世の中にはたくさんのノウハウがあるのに、どうしてなかなか満たされないのでしょうか。

それは、自分にあわないノウハウを選んでいるからだと思います。

誰かの成功パターンと、あなたにあった成功パターンは異なります。

あなただけの成功法則をつくっていってください。

ただそれは、ゼロからつくるのではありません。

あなたはすでに、たくさんの魅力をもっています。

「喜びの源泉」と「特性」が重なるところ。

本当のあなたはすでに輝いていて、まわりを覆うものが、その輝きを曇らせているのです。

あなたにあわないノウハウ、「わたしはダメだ」という大前提、常識、親・友人・先生・世間という他人の目、「ちゃんとしなきゃ」「べき」という思い込み、正誤・損得での判断……これらの曇りを取り、心の奥にある火種を、大きく育てていきましょう。

あなたの輝きを押さえているもう1つは、原始反射の残存です。

わたしはこれを、「才能へのロック」だと解釈しています。

原始反射については、本書では一部しか触れられませんでしたが、身体が育つことで、心や思考力、意志が育ちます。

苦手・ストレスが減り、特性を活かしやすくなり、結果、自分らしさが自然と出せるようになります。

生きづらさを抱えながらがんばっている人や、すでにうまくいっているけれど、もっと才能を開いて次のステージへ進みたい人は、ぜひ、原始反射の統合に取り組んでいただきたいと思います。

わたし自身も、そのサンプルとして、ブログやインスタ、ツイッター、フェイスブックなどで発信していきますね。

本書が、あなたの本来の輝きを放つ一助になることを願い、あなたらしさが「一番輝く」仕事につながることを信じて、パソコンを閉じます。

感想をSNSにアップされたら、タグ付けしてくださいね。

あなたの輝きが見られることを、楽しみにのぞきにいきます。

ブログ、フェイスブック、またはどこかの会場でお会いしましょう!梅田幸子

梅田幸子(うめださちこ)天職コンサルタント・採用育成コンサルタント。

有限会社グローカル取締役。

1973年山口県生まれ。

大学卒業後、東証一部上場企業からベンチャー企業まで3社にて採用・育成を中心に人事全般を担当するも、個人のキャリアを継続的にサポートしたいと2005年に独立。

4000名を超える人を面接してきた経験に加え、心・思考・身体の3方向からのアプローチで、自分らしい天職を生きるための講演やワークショップ、個人コンサルティングを行っている。

また、採用育成コンサルタント、研修講師として、自社にマッチした人材を見出し、社員の個性と可能性を引き出したいと考える企業を、一部上場企業から中小企業まで幅広くサポートしている。

著書に『はじめての転職100問100答』(明日香出版社)、『だから内定をのがす!もったいないカン違い45』(日本経済新聞出版社)、『「就活」成功の秘訣』(洋泉社)がある。

■梅田幸子ホームページhttp://withc.net/■著者ブログhttp://ameblo.jp/11oya/■この本の内容については、著者メールアドレスへsachi@glocalltd.jp

あなたが「一番輝く」仕事を見つける最強の自己分析梅田幸子2017年11月16日発行ver.003©SachikoUmeda2017本電子書籍は下記にもとづいて制作しました『あなたが「一番輝く」仕事を見つける最強の自己分析』2017年11月16日初版発行発行者川金正法発行株式会社KADOKAWA●お問い合わせhttps://www.kadokawa.co.jp/(「お問い合わせ」へお進みください)※内容によっては、お答えできない場合があります。

※サポートは日本国内のみとさせていただきます。

※Japanesetextonly

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