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第14章感―――成功のための第一三のステップ第六感は英知の殿堂への扉を開く

目次

●インスピレーションと勘と第六感

第六感は、成功哲学の頂点となるものである。また第六感は、成功の原理をマスターして初めて体得し、理解し、活用することができるものである。

第六感はまた、創造的想像力と関連を持つ潜在意識の一部である。さらにアイデア、計画、思いつきなどを受け止める〝受信装置〟でもある。第六感は説明することは不可能だ。

本書『思考は現実化する』の中のノウハウをマスターしていない人には、とても説明しきれるものではない。そういう人は、第六感に似たような体験をすることもめったにないからである。

第六感は、心の中で熟成して響き渡ってくる心の振動を、瞑想によって(あるいはリラックス時に)受け止めて、初めて理解できるものである。

したがって、あなたがこの本やナポレオン・ヒル・プログラムの中で述べられ、また収録されているノウハウをマスターしていれば、その存在を実感することができるだろうが、そうでない人にとっては少しばかり信じ難いこととして無視されてしまうことになる可能性が強い。

あなたはこの第六感の助けによって、身に迫る危険を予知することもできるし、チャンスを肌で感じることもできる。

第六感の活用に磨きがかかり、あなたがその命令どおりに行動しさえすれば、あなたの「守護神」はいつでも英知の殿堂の扉を開けてくれるようになるのである。

●第六感の不思議

私は「奇跡」というものを信じてもいないし弁護する気もない。なぜなら、私は「自然は法則から絶対に逸脱することはない」ということを十分知っているからである。

しかし、その自然の法則の中にも、どうしても「奇跡」としか考えられないものが存在している。第六感も、私の経験では「奇跡」であった。

私は、この世には神、あるいは英知とでもいう一つの力が存在していて、それが物質の最小単位(原子、素粒子、クオークなど)にまで浸透して、人間をとりまくあらゆる働きを司っていると信じている。

その英知、あるいは無限の知性が、ドングリを樫の大木に変身させたり、引力の法則に従って、水を低地へと流れさせ、夜の次に昼を、冬の次に春をというように、物事に正しい秩序と関係を持たせているのだ。

この英知は、成功ノウハウを通じて願望を具体的なもの、物質的なものに転換する働きを持っているのだ。

※どうせあるなら使える方が良い。

私がそう信じているのは、すでに多くの人々が実証済みであり、また私の師であるアンドリュー・カーネギーのみならず私自らも経験しているからである。

ここまであなたは一歩一歩進み、やがて最終段階に至ろうとしているが、あなたが今まで私が述べてきたことを本当にマスターしているなら、これから私が述べることに何の疑いもなく納得することだろう。

しかし、まだマスターしていないのなら、あなたは以下の話を事実だとかフィクションだとか断定する前に、まず今までの各段階を完全にマスターしてほしい。

●勘や第六感を生活に活かす

勘あるいは第六感が存在するということは、あえて主張するまでもないことだ。勘とは突然頭に浮かび訪れる〝適切な見当〟のことである。

多数の人は、この力をあまり使わないまま一生を過ごしてしまう。たまに使うことがあったとしても、それはほんの偶然にすぎない。慎重さと明確な目標や願望を持った少数の人たちだけが、この力を使いこなしているのだ。

言い換えるなら、この力を自由にそしてフルに活用し、その働きを理解している人々が天才といわれているのだ。

勘や第六感は、インスピレーションと同様、限りある人間の意識と無限の知性を直接につなぐものである。

宗教界の言葉でいう「天の啓示」や、技術社会における発明、発見などは、すべてこの第六感なりインスピレーションの働きによるものである。

●第六感、勘、インスピレーションはどこからくるのか

潜在意識の中でも格別な働きをする第六感、勘、インスピレーションと呼ばれている心の特別な働きは、次のような源泉から生じるものである。

  1. 一、無限の知性。
  2. 二、さまざまな印象や五感を通じて脳に達したものが蓄えられているあなたの潜在意識。
  3. 三、他人が持っている思考、アイデア、概念など。
  4. 四、独創的想像力(本書第6章参照)。

第六感やインスピレーションは、これまでの固定概念を打ち破るほどの解答を与えてくれるものだ。このように脳が刺激を受けているときは、望遠鏡で遠くを眺めているような状態になる。

高所から物を見るということは、たとえば飛行機に乗って上空から地上を眺めれば、今まで見えなかった地平線までがはっきりと見えてくる。

あるいは、飛行機で一万メートルほどの上空を飛ぶと、それまでは空は厚い雲におおわれていたのに、その雲を突き抜けた途端、目の醒めるような紺碧の天空と太陽の光だけの世界となる。

それと同じように、頭脳の働きが刺激によって高められると、それまで日常の衣食住のことにとらわれすぎていた思考の限界が取り外されて、無限大に解放されるのである。

このようにして思考が高まると、創造力は解放されて自由に行動するようになる。第六感や勘、そしてインスピレーションが機能する道が開けるのだ。それが、普通の状態では決して発見することのできないアイデアを生み出してくれるのである。

●偉大な人物によって自分を磨け

私にも、英雄崇拝をしていた時代があった。そのようなとき、私は尊敬する人物の真似ばかりしていたものだ。成長してからはある信念を持って、尊敬する偶像(むろん、まともな人物だが)の真似をしていた。

そのことが私を〝人真似の名人〟にし、それがまた思わぬ形で、私の成功への大きな力となったのである。

私にはまだ英雄崇拝の習慣が完全に消え去ってはいない。偉大な人物の感情の持ち方や行動の仕方などをできるかぎり見習おうとする心構えそのものが、当人を〝実際に〟偉大にする、とても有効な方法だからである。

私はこのことを経験から教えられた。かなり前のことだが、ある日私はスピーチ用の原稿を書いていたとき、ふと私自身の習慣のことを思い出した。

さっそく、私が最も強く印象づけられた九人の人物を思い浮かべた。そしてその九人の生き方や仕事のやり方を真似することによって、自己開発を行おうとしたのだ。

さてその九人とは、エマーソン、ペイン(トーマス・ペイン。政治哲学者。一七三七~一八〇九)、エジソン、ダーウィン、リンカーン、バーバンク(園芸家)、ナポレオン将軍、フォード、そしてアンドリュー・カーネギーである。

私は一年以上にわたって、毎晩この「目に見えない相談役」と想像上の会議を開いた。そのやり方はこうだ。夜寝る前に目を閉じて、彼らと一緒に会議用のテーブルについているイメージを思い浮かべる。

そこでの私は、これらの偉大な人物たちと同席しているばかりでなく、議長として会議の進行を取り仕切っている。

私がこの想像上の会議を毎晩開いたのは、きわめて明確なある理由があった。

それは、これらの想像上の相談役たちの個性を吸収して、自己開発し、私の性格を改善することであった。私は若いころ、無知と迷信の渦の中で育ってきた。そのハンディキャップを、いつかは克服しなければならないとつねづね思っていたのである。

私は熟慮の末、こうした方法で自分の性格を生まれ変わらせようとし、そして事実、生まれ変わったのである。

この方法は第六感やインスピレーションを得るための方法の一つとして、大変に役に立つことを強調しておきたい。

●深層自己説得による性格づくり

人間は自分が考えたとおりの人間になる。このように人間をつくり上げているものの一つは思考である。そして、もう一つは願望である。

人間の心の奥底に眠っていた願望が目覚めて腰をあげると、いよいよ現実的なものに転換していくことになる。そしてそれはやがて本当に現実的なものになるのだ。

また深層自己説得は、性格を構築する強力な要素であり、深層自己説得だけが、実際にこれまで以上に素晴らしい性格にあなたを築きあげるただ一つの最大の要因なのだ。

※深層自己説得が一番大切。性格にも結びつく。

私がこのような心理学についての原則を知っていたことは、性格をつくり直そうとするうえで、大いに役に立ったものだ。

私は想像上の会議の席上で、各相談役を指名しては必要な情報や知識を吸収していった。私ははっきりとした言葉で、相談役に次のように言った。

「エマーソンさん。あなたの人生をあの素晴らしい詩の世界へ導いた大自然について、あなたの魅惑的な話を聞かせてくれませんか。あなたが大自然の法則をどのように知り尽くしたのか、どのようにしてその中に自分を溶け込ませていったのか、どんなことでもいいですから、あなたの心をとりこにしたものについて話してくれませんか。それを私の潜在意識に植えつけてください」

「バーバンクさん。あなたはどうやって、あのトゲだらけのサボテンを食用に転換してしまう大自然の法則を発見したのですか。それを教えてくれませんか。単子葉植物〔訳注…ラン科、イネ科、ユリ科などの植物で発芽時には一つだけしか子葉が出ないもの〕しか育たないところに、どうして双子葉植物〔訳注…発芽時に朝顔のように双葉となるもの〕を育てることができたのか、そのことも教えてくれませんか」

「ナポレオンさん。あなたは闘争によって人々を奮い立たせ、人々を鼓舞して立ち上がらせることについては偉大な脳力を持っていますね。私もあなたを真似ることによって、そのような脳力を身につけたいと思っています。あなたを闘争に勝たせ、敵を打ち破ってきたその忍耐強い信念の力を、私も学びたいと思っています」

「ペインさん。あなたをそこまで有名にした自由な思想と勇気、それに人々を心服させてしまうその明快さを私にも教えてくれませんか」

「ダーウィンさん。あなたの驚くべき忍耐力や、あなたが自然科学の分野で実証した、何の先入観や偏見にもとらわれなかった研究態度に、私もあやかりたいと思っています」

「リンカーンさん。あなたの正義感、忍耐力、ユーモアのセンス、人を理解する脳力、寛容な心など、あなたをそこまでの大人物にした性格を私にも見習わせてください」

「カーネギーさん、あなたが偉大な事業を成し遂げるのに用いたあの成功の黄金律とさまざまなノウハウを、私は完全に理解したいと思っています」

「フォードさん、あなたが貧困を乗り越え、一人ひとりの労力をまとめて組織化し、単純化した忍耐力と決断力と冷静さと自信について、私はあなたから学びたいと思っています」

「エジソンさん、あなたは自然界の秘密を数多く解明してきました。その信念の力と、うんざりするほどの失敗にもめげなかった不断のチャレンジ精神を私にも分けてください」

●想像上の円卓会議

想像上の会議での指命の順番は、いつも一定ではない。それは当面する問題の性質によって変わった。私は一所懸命に彼らの人生の記録をたどった。この毎晩の会議を開いてから数カ月たったとき、驚くべきことが起こった。

このイメージ上の人物が突然、正真正銘、現実の姿となって私の前に現れたのである。いや、それは確かに〝現実の姿〟であった。私は彼らがそれぞれ独特の個性を持っていることに驚嘆した。

たとえばリンカーンは、厳粛なパレードでも一人ゆったりと歩いていた。また彼は、いつもしかめっ面をしていたので、私はついに彼の笑顔を見ることができなかった。他の人たちも例外ではない。

バーバンクとペインはいつもウィットに富む会話に夢中になっていた。いつだったか、バーバンクが定刻に遅れてやってきたことがあった。彼は部屋に入ってくるやいなや、興奮しながら弁明した。ある実験をしていたので遅れたというのだ。

どんな種類の木にでも、リンゴの実を実らせることができるのではないかということを証明するための実験だそうである。

その言葉にさっそく、ペインが噛みついた。

「それならバーバンクさん、男女間を窮地に陥れるってものは、すべてリンゴのせいだっていうことかい?」それを聞いていたダーウィンはニヤニヤしながら言った。

「もしリンゴを集めに森に入るなら、小さなヘビにも気をつけたほうがいいよ。いずれそのヘビも進化して大きくなるんだからね」エマーソンも口をはさんだ。

「ヘビ居らざれば、リンゴもなし」「リンゴなきところに国家なし」。こう言ったのはナポレオンであった。

こうして、会議は次第に現実味を帯びてくるのだが、私は数カ月の間、恐れおののいてことの成り行きを見つめていた。

この経験はあまりにも神秘的であった。

そのため、その会議は想像上〔訳注…正確には「自発的幻覚上」というべきかもしれない〕のものであったにもかかわらず、つい現実のものと思ってしまうこともあった。

このことを発表する気になったのは、今が初めてである。

私はこの経験のことをよく覚えてはいたのだが、これまで沈黙を守ってきたのは、そうしたことを話す際のこれまでの私の態度からすると、人が変わってしまったように受けとめられ、とかくの誤解を受けるのではないかという恐れがあったからである。

だが、今は違う。この経験を本にして出版する勇気がある。最近では、世間の噂などにあまり気をとめなくなったこともある。

なぜなら、アンドリュー・カーネギーとの約束の二〇年〔訳注…五八ページ参照()〕は経過し、約束も果たしたので、世間の噂によってこの一大事業が頓挫する可能性がなくなったからだ。

何かことを成すには世間の噂などどうでもいいことだが、カーネギーから全面的に委託された成功ノウハウの体系化の事業は、慎重にことを進めないと誰も相手にしてくれなくなってしまう特殊性がある。

それでも、やはり誤解は気になる。そこで一言断っておきたい。私と相談役たちとの会話は、確かに想像上のことには違いないし、彼らとの会話も私の頭の中で組み立てたものには違いない。

だが、それが私を栄光ある冒険の道へと旅立たせたことは事実だ。私に真に偉大なものを再認識させ、創造的な仕事への勇気を与え、この真実を発表させる勇気を与えてくれたことだけは断言しておきたい。

●第六感を呼び起こす

人間は脳のどこかに、第六感や勘の振動をキャッチする装置を持っている。

第六感を受け持つ場所がどこにあるのか、現代科学ではまだ解明されてはいないが、そのことはたいした問題ではない。

厳然たる事実として、人間は五感以外の器官を通してさまざまな情報を受け取っているのだ。

普通、そのような情報(つまり「手がかりなし」に現れる〝適当な見当〟)をわれわれが受け取るときというのは、人間の精神状態が格別に活性化されているときである。

感情を興奮させ、心臓の鼓動を速めさせているときに、第六感が呼び起こされるものだ。

運転中にヒヤリとした経験のあるドライバーなら、そのような場合のことをよく知っているはずだが、第六感が緊急出動してくれたおかげで、一瞬の差で重大事故から免れることができたりするのである。これらの事実は、私がこれから話そうとすることの前置きである。

私が、「目に見えない相談役」と会議を続けていた期間中、私は第六感を通じてアイデアや思考、情報を得ていたのである。

あるとき、私は生命の危険を感じさせるような緊急事態にも直面したが、この「目に見えない相談役」たちの奇跡的な導きによって、ほんの一瞬の差でピンチを切り抜けることができた。

この会議を開いた当初の目的は、深層自己説得の法則に従って私自身の潜在意識を刺激して、望んでいた性格を身につけるためであった。

最近では、その実験は当初の目的とはまったく違った方向に進んでいる。今や私自身の問題だけではなく、依頼人の難問まで抱え込んで会議に臨んでいる。

すべてをその会議に委ねているわけではないのだが、相談役のもたらすその解答にはいつも驚くべきことが多すぎるのである。

●ゆっくりと確実に進め

第六感というものは、思いのままに身につけたり取り去ったりできるものではない。この偉大な力は、この本に書かれている他のノウハウを応用することによって、ゆっくりと身についてくるものなのだ。

あなたがどのような人物であるにせよ、またこの本を読む目的が何であるにせよ、この章で述べているノウハウが理解できないなら、あなたはこの本からは何の利益も得ることはできないだろう。

ことに、あなたの目的が富を築くことであったり、さまざまな財産をつくることだったらなおさらのことだ。

この本は、人生の目的が何であろうとも、精神的な富であれ物質的な富であれ、その目標や願望を完全に達成させるために、ナポレオン・ヒル・プログラムの紹介も兼ねて書かれたものである。

そのために、この「第六感」の章が設定されている。あらゆる成功の出発点は願望だ。

その終着点とは、自分を理解し、他人を理解し、自然の法則を理解し、幸福を認識し理解する、そういう理解力なのである。

それは、第六感に親しみ、十分に使いこなしてみて初めて理解することができるものなのだ。この章を読むにつれて、あなたは自分の精神状態が異常な高ぶりを示しているのを感じることだろう。

それは素晴らしいことだ!今から一カ月後に、もう一度ここのところを読み返すといい。そして再び精神の高まりを経験していただきたい。

その間、どれだけのことを学んだかどうかということには関係なく、この高ぶりだけでも繰り返し経験してほしい。

そうすれば、あなたは失意から立ち上がり、恐怖やためらいの心を克服したうえで、自由に想像力を使いこなすことができるだろう。

そのときあなたは、かつての偉大な思想家、指導者、芸術家、音楽家、作家、政治家などを動かしてきた「あること」に触れることができるだろう。

そうなれば、あなたはあなたの願望を自由自在に、富やその他のものに変換できることになろう。

それは、ちょっとした反対に出会ってあきらめたり挫折することよりも、あなたにとってもっと簡単なことなのだ。

エッセンス⑭

▼第六感は成功哲学の頂点となるものである。第六感はまた、本書に示した他のすべてのノウハウをマスターすることによって、初めて体得し、理解し、応用することができる。

▼第六感が発達すれば、あなたの守護神は、いつでも英知の殿堂の扉を開けてくれる。

▼勘や第六感は、インスピレーションと同じように、限りある「意識」と「無限の知性」とを直接につなぐものである。

▼あなたは、どの時代の偉人にも共通する「何か」に気づいたはずである。その「何か」が、芸術、科学、ビジネスなどの分野で奇跡を起こしているのである。

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