MENU

第 7章 酪酸菌は戦争も防ぐ

目次

東大では、毎日麻雀ばかりやっていた

私は、静岡東高校から 1浪し、東大理科 Ⅱ類(生物系の学部)に入学しました。しかし、入学から 2か月目、私は授業に失望しました。教授は生徒に背を向け、 90分黒板に書くだけでまったく面白くなかったのです。

期待を持って他の授業をとってみたところ、ほとんどの教授はやりたい授業を学生不在でやっているだけ。

既に本に書かれている知識だけを教える授業に幻滅し、同じ思いを抱いた同級生を誘って、近くの雀荘に通っていました。

やがて、学問は新しいことを明らかにすることが王道だという思いに至り、大学院に進学し、微生物の研究を始めました。

研究するならば未知の世界を勉強したいと思い、微生物に興味を持ったのです。微生物は本当に不思議な働きをしています。

目に見えないけれど、人間の体の中に生まれた時から宿り、共存し、私たちの体を健康にしてくれたり、病気にしたりします。

さらに、視野を何千万倍に広げると、地球の浄化にも役立っています。この目に見えない存在が、私たちの命に、そして、地球全体の存在にまで、根底から関わっているのです。

ですから、微生物を研究することは、人間の健康も作り出し、地球そのものを救う研究にもつながると考えているのです。

大学院で教授のイジメ、実験台もデスクもなし

私は上司に対しても言いたいことを何でも言う性格です。それが災いしたか、大学院では教授のイジメにあいました。

修士課程までは普通の机と実験台が与えられましたが、博士課程では、ガラス器具の洗浄室と建物の屋上にあるドラフト室で過ごす毎日。

ドラフトは有機溶媒を使用する時に、溶媒が空気中に揮散しないように強力に吸い込みながら作業をするチャンバーで、オウム真理教がサリンを作る時に使ったものです。

とても、研究ができる環境ではありませんでしたが、幸いにもよく引用されるような論文を発表できました。

博士課程を卒業すると、米国イリノイ大学の博士研究員となり、ここでもたまたま良い研究ができ、 3年後に富山大学の講師、 4年後には助教授、 9年後には東大の助教授になりました。

この間、私をサポートしてくれる上司はいませんでしたから、運にも恵まれました。しかし、私は研究の目標を立てると数年後には実現させる能力があると自負しています。

また、社会の将来を見通す能力もあります。

東京大学を退職して名誉教授となって、私は目標を作りました。それは「すべての病気を食べ物で治す」という目標です。

日本で最もアレルギー治療を熟知

現在は、名誉教授になってからの目標「すべての病気を食べ物で治す」をほとんど達成しています。

東大教授の時にアレルギーについて詳しくは勉強していませんでしたが、「何も知らないから治すことができるようなった」のです。

たった一つの解決の糸口、 「抗生物質がアレルギーをつくった真犯人で、腸内フローラを攪乱した」 「それをどうして元に戻すことができるか、簡単な手法は何か」 について、考え続ければ、解決策はすぐに見つかります。

もちろん、この仮説が筋違いであれば、永久に解決策は見えてこないのです。

もう一つ知っていることがありました。

「大腸の本当の善玉菌は、酪酸菌である」 「酪酸菌が Tレグ細胞を増やす」 ということです。

焦点は「酪酸菌を増やすやり方」です。

このことについても、私は「フラクトオリゴ糖が酪酸菌を増やす」ということを知っていました。

2017年 12月に、私はすでに「アレルギーの治し方」の具体的方法を頭の中に持っていたのです。

後は、確かめるだけ。2018年1月から人体実験を開始しました。

じつは、人体実験開始の時には「フラクトオリゴ糖は酪酸菌を増やして血糖値を下げる」ということに注目していました。

それまでにカフェ 500で接していた高齢者に糖尿病が多かったからです。もちろん、アレルギーのことも頭にありました。

その結果、フラクトオリゴ糖は軽い糖尿病には効くが、重症の糖尿病にはあまり効果がないということがわかりました。

糖尿病は老化によって起こる病気で、膵臓などの臓器の老化が原因です。

この人体実験が失敗するまで、老化という考えは持っていませんでした。

フラクトオリゴ糖でアレルギーは気持ちいいように治りました。花粉症、喘息、蕁麻疹は 1日で症状がなくなります。すぐに、リウマチの痛みはとれ、潰瘍性大腸炎の症状も緩和されました。

その他、さまざまなアレルギーの改善もありました。

さらに、うつ病、パニック障害、自律神経失調症、睡眠障害もよくなりました。

現在、私はアレルギー治療(炎症抑制技術)に関して、世界で一番詳しいと自負しています。

病気予防で人生の Q OLを改善したい

関節リウマチ、潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患になってしまうと、完治することはほとんどありません。何らかの薬で症状を抑える程度のことしかできず、基本的に一生その病気で苦しめられるのです。

断言はできませんが、フラクトオリゴ糖を摂って大腸の酪酸菌とアッカーマンシア菌を増やしておけば、自己免疫疾患を予防できます。

花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息も人生の QOL(クオリティーオブライフ)を下げます。これらは、確実にフラクトオリゴ糖で治りますし、予防ができます。

骨密度が低下して大腿骨を骨折すると寝たきりになることがあります。

寝たきりになると認知症になり、やがて死に至ります。

また、骨密度の低下では腰も曲がり、〝いかにも老人です〟という姿になってしまいますが、フラクトオリゴ糖を摂れば骨密度の低下を防いでくれます。

フラクトオリゴ糖を摂って酪酸菌を増やすことを普及させれば、多くの人々の Q OLを高めることができると期待しています。

炎症を抑えると戦争も防げる

2019年の時事ドットコムニュースの「地球コラム」に「砂糖大量摂取で健康問題深刻」という記事がありました。

中東地域の人は糖質を大量に摂るようで、小麦粉、砂糖、バター、チーズ、ナッツを大量に加えた菓子の「クナーフェ」というものを大好物としているようです。

バター、チーズ、ナッツは糖質制限食では大量に食べても問題ないものですが、小麦粉と砂糖は血糖値を上げて生活習慣病を促進する食品です。

その記事には、 「中東の人は、砂糖と小麦粉を大量に摂ることによって、急激に血糖値が上昇し、これをインスリンが急激に下げ、この時に低血糖を起こし副腎からアドレナリンとノルアドレナリンが出て興奮状態となり、攻撃性を増す」 と書かれています。

さらに、 「中東で戦闘が多いのは現地の人が砂糖を摂りすぎていることが原因の一つである」 とも書いていました。

これが真実かどうかはわかりませんが、糖質を大量に摂る食生活では、血糖値が下がると空腹感を強く感じます。当然、アドレナリンとノルアドレナリンも出て興奮状態になり、もっと糖質を食べたくなります。糖質制限をして血中ケトン体濃度を上げておけば、空腹感はほとんど感じず、興奮状態にもなりません。

さらに、「長沢オリゴ」で大腸の酪酸菌を増やしておけば、脳のセロトニン濃度が上がり多幸感が生じ、興奮状態にならないのです。

糖質制限と「長沢オリゴ」が世界平和につながるかもしれません。ぜひ、普及させていきたいと考えています。

カフェ 500で誕生した長沢オリゴ

フラクトオリゴ糖の効果は私の経営するカフェ 500で、お客さんを使った人体実験で確かめました。その数は、数千人です。この方たちは、横須賀市長沢周辺の方々。

じつは、評判はすぐに口コミで伝わったことから、利用者は、横須賀市、三浦市、逗子市まで広がっていました。

多くの方が利用してくれたおかげで、その効果が確認できました。そこで、私はオリゴ糖の商品名を「長沢オリゴ」と名付けたのです。

最高の体調は人生を幸福にする

私は現在 66歳ですが、人生の中でいまが一番体調がよいです。

フラクトオリゴ糖の効果の発見で、花粉症、蕁麻疹(アトピー性皮膚炎)、痔が治りました。一日中リラックスし、熟睡します。

糖質制限で、肥満、高血圧、頭皮湿疹が治り、記憶力などの脳の働きが格段によくなりました。

脳の働きがよくなったのはフラクトオリゴ糖も関係しているかもしれません。最高の体調を作ったことで、フラクトオリゴ糖の効果が確認できたと言えます。

現在、私は非常に幸福な人生を過ごしています。

正しい食事法を中学・高校で教育すべし!

アレルギー、自己免疫疾患、精神疾患、発達障害などは人間が作った病気です。しかし、それらは食事で簡単に治り、予防できるものなのです。

このような人が作った病気に悩まされないように、フラクトオリゴ糖の作用メカニズムを科学的に解明して、世界中の人々に知らせる必要があります。

一方、糖質制限を正しく行えば、がん、脳血管疾患、心疾患を強力に予防できます。これらの病気の予防のための最適な糖質制限法を科学的に解明して、世界中の人々に知らせることも重要です。

「最高の腸活」と「最高の糖質制限食」を中学、高校で教育する日が一日も早く訪れることを、強く願っています。

おわりに

私は「あらゆる欲を持たない」ことを信条としています。物欲は経済の発展につながりますが、自分たちの生活環境を悪くします。

名誉欲は他人を下に見る態度となり、不快以外の何ものでもありません。

欲するものを食べる食欲は、自分の体を壊します。食べるものが美味しい必要はないというのが私の考えです。

人は同時代と将来の人たちの役に立つことをすればよいだけです。とりわけ、長期的展望を持って、 将来の人たちのために努力することが重要と言えるでしょう。

いま、世間を見渡して見ると、ほとんどの人が自己中心的に、 人類の将来をまったく考えずに、近視眼的に生きています。

私の研究の成果が社会に貢献することを願ってやみません。

小柳津広志(おやいづ・ひろし)東京大学名誉教授株式会社ニュートリサポート代表取締役 1953年 12月 10日生まれ。静岡県出身。1977年、東京大学農学部農芸化学科卒業。

東大生の時、担当教授の研究方針を非難すると、しばらくすると机や実験台が使えなくなったが、それでも論文を発表し続けた。

その後、アメリカ・イリノイ大学留学を経て、世界中の微生物研究者に評価され、 43歳の若さで東大の教授となる。

富山大学教養部助教授、東京大学大学院農学国際専攻教授等を経て、 2003年より東京大学生物生産工学研究センター教授を務める。

2016年に東京大学を退職。現在は東京大学名誉教授に就く。専門は微生物系統分類、腸内細菌学など。

2017年3月、神奈川県横須賀市に高齢者を対象とした減塩カフェ「カフェ 500」をオープン。カフェのオーナーとして『世界一受けたい授業』にも出演。また、料理本も出版している。

同店でフラクトオリゴ糖の摂取をお客さんに勧めたところ、花粉症、喘息、皮膚のかゆみなどのアレルギーが改善。フラクトオリゴ糖を主成分にした「長沢オリゴ」を 2018年より販売。全国から反響を呼び、 1年で 1万個の販売実績を誇る。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次