まずは入学試験で合格するための目標を立てよう目標は志望校の数だけ定める/【試験日】を常に意識する/【試験の方式・科目】を把握する【問題の傾向・レベル感】をつかむ〈英語〉単語力がすべての基礎になる英単語を覚えるポイントは「つづり・発音・意味・使い方」/英単語を徹底的に覚える方法和訳問題 ~ 1語 1語丁寧に訳す ~/英訳問題 ~基本的な文法を正しく使うことが大事 ~リスニング ~単語に反応するスピードとメモの取り方が重要 ~長文読解 ~「接続語」に注意して論理を追う、中断しない ~/英作文 ~人に採点してもらう ~英語検定・ TOEFLなどでも過去問対策は怠らない〈国語〉国語こそ、論理的に解こう現代文 ~選択肢をとにかく切る ~/古文 ~単語と文法をマスターすれば必ず勝てる ~古文 ~「品詞分解」と「現代語訳」で基礎力をつける ~漢文 ~単語と句法をマスターすれば必ず勝てる ~
まずは入学試験で合格するための目標を立てよう目標は志望校の数だけ定める 各科目の対策に入る前に、入学試験における目標設定の仕方を考えます。
まず、どんな学校に入りたいかを考えて、そこに入ることを「大目標」として定めてみましょう。
複数行きたい学校があるなら、その全部を「大目標」と設定して大丈夫です。
具体的な学校名が浮かばない場合は、たとえば駅伝や水泳が強いところ、物理学科があるところなど、大まかな候補を定めるだけでもかまいません。
また、「学校の先生からムリだと言われた、自分にとって偏差値の高い大学を目標に定めていいのか」という質問もよく寄せられます。
これは、むしろ行きたいと思う気持ちがあるなら、目標の1つに入れておく方がいいと思います。
まずは、目標は自分の志望する分だけ複数定めてみてください。
現時点で進学できる可能性が低い学校と高い学校の両方に合格することを目標として設定すれば、安心感をもって高い目標に挑むことができます。
そして、現時点では少し非現実的な目標であっても、高みを目指して真剣に勉強を続けていくうちに実力がつき、現実的な目標となることはよくあります。
また、負担がかかるものを基準に勉強を進めた方が、後々目標を変更するときに対応がしやすいです。
たとえば 5科目対策しないといけない状態から 3科目の対策に切り替えるのはある程度容易ですが、逆の場合はすごく大変な気持ちになりませんか? 目標を高く定めておくと、取れる選択肢が広がりさまざまな事態に対応しやすくなると思います。
ここまでで「大目標」は決まりましたでしょうか? 次に「中目標」を定めるために、以下の事項を調べてみましょう。
【試験日】を常に意識する 試験日はいつで、今から何日後、何カ月後、何年後なのかを把握しましょう。
手帳に残り日数を数えて書き込んだり、スマホにイベントまでの日数を数えるアプリなどを入れて活用したりすると、あとどれぐらいの時間があるのかという感覚をつかみやすいです。
日頃から目につく場所に残りの日数を表示させることが大切です。
そうすることによって、試験が近づいているという意識が常に生活の中に生まれます。
また、試験までの期間を正確に認識できるので、計画的に学習に向かえるようになります。
【試験の方式・科目】を把握する 大学や試験の種類によって入試の方式、必要な受験科目、場合によっては科目ごとの出題範囲が違います。
まず入試の方式について。
たとえば一般入試・推薦入試・ AO入試・共通テスト利用・ FIT入試など、現在さまざまな種類があります。
さらにどの方式で受かるかによって、その後の学校生活が若干異なる場合も出てきます。
私の場合、東大の推薦入試と一般入試を併願していたのですが、同じ志望校であっても準備しなければならない内容が別々でした。
そのため、推薦入試に向けて履歴書・論文などを準備しつつ、一般入試の試験勉強を並行して行っていました。
このように何を準備しなければならないのかは、たとえ同じ大学であっても入試の方式によって大きく異なります。
また東大の場合、推薦入試で入った人には特別に、 1、 2年生で法学部のゼミに応募することが許可されていました。
どの方式が自分に合うのか、そして入学した後の自分にとってメリットが大きいのかを考えながら、入試の方法について調べてみるといいと思います。
次に受験科目について。
学校によって科目数が大きく異なる場合があります。
たとえば、私の中学受験の話になりますが、国語・算数・理科・社会以外にも体育・図工・音楽などのテストが出る学校を受験しました。
そういった変わった受験科目がある場合もあり、人によってはその対策をしたいという方もいらっしゃると思うので、その点も早めに調べてみるといいと思います。
【問題の傾向・レベル感】をつかむ 問題の傾向・レベル感の把握をしましょう。
記述式なのか、選択式なのか、問題の形式に着目して過去問を数年分読んでみるといいと思います。
形式が特定できたら、どういった知識が必要で、どうやってその知識を使えば解けるのだろうか、と考えながら再び問題を読んでみましょう。
たとえば、「古文の現代語訳を書き記す」という問題を例に考えてみます。
この問題を解くには、 ①品詞分解をする、 ②分解した名詞・助詞・助動詞などの意味を正しく理解することが必要になると分かりますね。
こういったことを考えながら問題を読むと「中目標」が立てやすくなります。
ここまで調べ終わったら、「中目標」を設定してみましょう。
どのような知識が使えるようになるべきか分かっていると思うので、 ①期限・ ②対象・ ③レベル感、を明確にしながら数カ月おきの「中目標」を科目ごとに決めてみましょう。
「中目標」を決めづらいという方には、志望校対策の模試やある程度規模の大きい模試を1つの指針にするのも手です。
模試を解くために必要な知識を一通りインプットし、試験でアウトプットできるようにする、ということを数カ月おきの目標とすることをオススメします。
模試は結果が返却されるので、「試験日までに絶対にここまでできるようにしよう!」という意識をもって取り組みやすいと思います。
さて、ここまで来たら「小目標」を設定しましょう。
私の場合、まず問題を解く上で必要な知識をインプットする期間を先に設けていました。
次に例題で知識の使い方を覚えて、最後にたくさん問題を解いて定着させるようにしていたのです。
暗記系と思考系の科目でやり方を少し変えてはいたのですが、全体の流れとしては概ねこの通りです。
このように、「知識をインプットする期間、基本的な使い方を覚えるアウトプットの期間をいつ取るか」という意識をもって毎日や 1週間の予定を組むと勉強がはかどりやすいと思います。
私は、インプットとアウトプットは、算数・数学だったら分野ごとにまとまった時間を取ってそれぞれ行っていました。
社会や古文などは、全部のインプットを先にやった上で、問題を解く作業に移行することが多かったです。
みなさんそれぞれのやりやすい方法で、勉強の流れを決めて「小目標」を立ててもらえればと思います。
まとめ ○入試も「大目標」・「中目標」・「小目標」を設定する ○「大目標」は複数個あっても、現実的に難しくても OK ○①期限・ ②対象・ ③レベル感、が明確な「中目標」を定める ○「小目標」はインプットの期間・アウトプットの期間を考えて設定する
〈英語〉単語力がすべての基礎になる英単語を覚えるポイントは「つづり・発音・意味・使い方」 和訳問題、英訳問題、リスニング、長文読解、英作文。
これが英語の出題の大きな 5パターンだと思いますが、どんなときにも必要となるのが、「単語力」です。
たとえば和訳問題。
英語の文を正しく理解するには、それを構成するそれぞれの単語の意味をきちんと覚えておく必要があります。
英訳問題。
単語の意味を知らなければ、和文に対応する適切な英単語を選べないので、やはりそれぞれの単語の意味と書くときのためにつづりを知る必要があります。
リスニング。
会話がどんどん流れていくので、耳に入った文章の意味が瞬時に分かるようにしておく必要があります。
これには、単語の発音と意味が対応した状態に頭の中を整えておくことが要求されます。
長文読解。
これを解くには書いてある単語のつづりとそれに対応する意味を知っておく必要があります。
最後に、英作文。
英作文ができるようになるには、単語の意味・つづりだけでなく、使い方を理解しなければなりません。
たとえば、 hasteという単語。
「急ぎ」という意味ですが、これを知っているだけでは文章を書くのは難しいでしょう。
「 make haste」という使い方をする、という典型的な使い方を覚えておくことが大事になります。
「つづり・発音・意味・使い方」。
この4つをしっかりおさえながら、知っている単語を増やし続けましょう。
英単語を徹底的に覚える方法「単語力」を鍛える方法としては、英単語帳を使うと効率的に行えます。
私は、『鉄緑会東大英単語熟語鉄壁』( KADOKAWA)という単語帳を愛用していました。
みなさん、自分のレベルに合った単語帳で、使いやすいと思えるお好みのものを使っていただけたらと思います。
どうやって使うかというと、まずは見開き 1ページ分、単語帳に載っている「つづり・発音・意味・使い方」を覚えます。
単語帳に付属している CDなどがある場合は、それを活用しながら声に出して練習すると身につきやすいと思います。
次に、英単語から日本語への和訳ができるかテストをしましょう。
同時に、発音をしてみて、発音記号をチェックして合っているかどうか確かめます。
見開き 1ページ分、和訳と発音のテストが終わったら、今度は日本語を見て英単語が分かるかテストをします。
これができたら、また見開き 1ページ分進める、という風にしてどんどん進めていきましょう。
時間の余裕があるときには、苦手な単語については自分で例文を作ってみる練習をすると、さらに使い方が定着します。
もう1つオススメするのが、単語ノートを作ることです。
英語の勉強をしていると、「知らないな」と思う単語に出合うことがよくありますよね。
そういった単語の ①単語のつづり・ ②発音記号・ ③単語が使われていた文章(文章の一部)・ ④単語の意味をノートに記録していきましょう。
これらを頑張って自分のペースで進めると、単語力がついてきます。
和訳問題 ~ 1語 1語丁寧に訳す ~
「下線部分を和訳しなさい」といったタイプの問題で意識しておかなくてはならないのは、意訳ではなく原文の単語を忠実に訳すことが求められているという点です。
なんとなく雰囲気で訳してしまうと、減点が重なって足元をすくわれます。
文法に即して 1語 1語を丁寧に訳す、という意識が何よりも大事になります。
そのためには、単語一つひとつの意味を正確に理解すること。
そして文法のもつ意味をきちんと理解すること。
この2つが必須になります。
英訳問題 ~基本的な文法を正しく使うことが大事 ~ 英訳問題の採点をするとき、「文章として意味が通っているか?」ということが一番大事になります。
文法と単語が正しく使えていれば、文章の意味は自然と通ってくるので、まずは基本的な文法をきちんと使えるようにしていきましょう。
そのためには、基本的な文法の短い例文をたくさん暗唱できるようにすることをオススメします。
たとえば、中学 1年生のときの be構文。
I am、 You are、 He was、 She is ……というものです。
I am a student.など基本的な例文をある程度暗記することによって、英語特有の語順や形容詞の使い方など、基本的な型が身につきます。
単語を正しく使えるようになるためには、単語を使う練習をするといいでしょう。
どうするかというと、使い方が分からない単語が出たら例文を作って誰かに見てもらうことをオススメします。
正しい使い方ができているか確認してもらえるので、これを習慣付けると使える語彙がどんどん増えます。
リスニング ~単語に反応するスピードとメモの取り方が重要 ~ リスニングは、会話がどんどん流れていくので、耳に入った文章の意味を瞬時に分かるようにしておく必要があります。
ここでは単語に反応するスピードを速めることがカギになります。
そのためには、単語を音で聞いて意味を瞬時に答える練習を繰り返していきましょう。
繰り返すうちに単語の発音と意味が強く結びついてきて、すぐに意味が分かるようになってきます。
もう1つオススメしたいのは、会話の要点を書き取る練習をすることです。
リスニングのとき、一言一句聞き取れるならそれが理想ですが、現実的に難しい場合もありますよね? そういうときには、何がこの会話の肝なのか、注意しながら聞いてみましょう。
基本的に問題で聞かれるのは、会話の重要なポイントだけです。
英語を耳で聞く練習を繰り返すことで、会話での音の強調の仕方、テンポ感などから、「ここが重要だ」というところが抽出できるようになります。
そういう部分をメモする練習を重ねると、リスニングで点が取りやすくなります。
長文読解 ~「接続語」に注意して論理を追う、中断しない ~ 長文読解をする上で大事なのは、濃淡をつけて読むことです。
全部を一生懸命丁寧に読むと疲れてしまいます。
なので、大事なところは集中して読んで、そうじゃない部分は流し読みをすると文章読解の精度が上がります。
重要な部分とそうでない部分を区別する基準は「接続語」があるか否かです。
基本的に、文章の中で大事なところには接続語が使われていることがほとんどです。
たとえば、「だから」を表す Therefore、 So、 Hence……などの後には結論を表す重要な文が続きます。
「しかし」を意味する However、 Butなどの後には、筆者の反対意見やその理由付けが続くことが多いです。
こういう「重要だよ」というサインである接続語を見逃さないようにすることで、読むスピードが上がりますし、重要なところを印象付けながら読むことにつながります。
もう1つ大事なのが、英単語や表現などで部分的に意味が分からない箇所があるとしても、読み進めることを中断しないことです。
一から読み直してしまうと、ムダに時間がかかってしまい、時間切れになってしまいます。
前後の文脈からなんとなく何を言っているか予想して、振り返らずそのまま読み尽くしましょう。
その際、分からなかった部分には丸をつけたり下線を引いたりしておくと、どこが読み取れなかったかを忘れずに読み続けられると思います。
英作文 ~人に採点してもらう ~ 二次試験では英作文の問題が出題されることがあります。
この対策としては、問題集や過去問をいくつもこなして、基本的な解答の型を自分の中で確立しておきましょう。
ちなみに、東大受験で出題される英作文はだいたい 90ワードくらいで、長文は求められません。
よくあるのが「 ◯◯についてどう思いますか」という問題です。
これに対しては「私は ~と思う。
理由は ◯つある。
1つ目は ~、2つ目は ~、…… ◯つ目は ~。
したがって私は ~と思う」といった答え方のテンプレートを自分の中に作っておき、それに沿って解答していくに限ります。
このほかにも、過去問や問題集をこなすうちに出題されやすいパターンが見えてくると思います。
自分の中で処理手順をきちんと確立し、それに合った英語の表現や単語を習得しておくといいでしょう。
また、このような英作文の採点は、自分で行わずに学校や塾の先生にお願いするのがオススメです。
主語と動詞の不一致、冠詞のつけ忘れ、異なる時制の使用などの文法の間違いは自分では気付きにくいからです。
英作文の採点スタイルは、全体をざっと読んだ心象に加え、文法ミスがあれば減点していくものなので、細かい部分も正確に表現することが大事になります。
難しい表現をするよりもなるべく平易な表現を使うようにして、小さな減点を徹底的になくしていくことを目指しましょう。
英語検定・ TOEFLなどでも過去問対策は怠らない 近頃、大学受験や留学のときの応募資料として、英語検定・ TOEFLなどの民間試験を活用する動きが高まっています。
私の場合、中学 3年生のときに英検 1級を取得したのですが、これを大学受験で語学力の証明として使用できたので、入試の準備が少しだけ楽になりました。
みなさんの中にも英語の資格を取りたい方がいらっしゃると思うので、対策の上で大事なことについて少しご紹介します。
まず、出題内容を把握するためにも、過去問は必ずチェックしましょう。
どんな試験でも、過去問を解いて傾向を把握し、その対策方法を自分の中できちんと確立しておくことが何より大切です。
特に英検の場合は、受ける級によって出題形式が違うので級に合わせて確認しましょう。
さらに、本番と同じ形式の模試を一度は受けることをオススメします。
特に TOEFLの iBTという試験は、全部パソコンで行われるので、画面の使い方に慣れていないと、誤って前の設問に戻れなくなってしまうこともあります。
本番通りの環境と時間で一度は受験をしてみましょう。
まとめ ○英単語はつづり・発音・意味・使い方、をおさえる ○和訳は 1語 1語丁寧に訳し、英訳は基本的な文法を正しく使う ○リスニングは要点のメモを取る練習をする ○長文読解は接続語に注意して最後まで読み切る ○英作文は典型パターンをストックしておく
〈国語〉国語こそ、論理的に解こう現代文 ~選択肢をとにかく切る ~ 先に断っておくと、私は物語や小説の記述式問題はものすごく苦手です。
しかし、そんな私でも選択式問題は点数が取れてしまいます。
センター試験の国語は漢字の問題以外満点でした。
ここでは、現代文が苦手な方でも選択問題で点数を取れるようにするためのテクニックを紹介しようと思います。
感覚で解かずに論理的に判断すれば、選択肢の正否はきちんと判断できるようになります。
知識問題は除き、選択式の問題すべてで心がけていたのは、選択肢の文章をひとまとまりごとにスラッシュで区切ることです。
たとえば次のような選択肢の文章があったとします。
「現代の科学は、伝統的な自然哲学の一環としての知的な楽しみという性格を失い、先進国としての威信を保ち対外的に国力を顕示する手段となることで、国家の莫大な経済的投資を要求する主要な分野へと変化しているということ」 (2017年センター試験「国語」現代文の選択肢より) このままだと少し難しいですね。
これは、読点に沿って次のように区切ります。
「現代の科学は、/伝統的な自然哲学の一環としての知的な楽しみという性格を失い、/先進国としての威信を保ち対外的に国力を顕示する手段となることで、/国家の莫大な経済的投資を要求する主要な分野へと変化しているということ」 続いて、ほかの選択肢も同様にスラッシュで区切ったとしましょう。
そして、区切った部分ごとに問題の内容と本文とを照らし合わせて、それぞれの正否を「 ◯」「 △」「 ×」で判定します。
つまり「現代の科学は、」「伝統的な自然哲学の一環としての知的な楽しみという性格を失い、」「先進国としての威信を保ち対外的に国力を顕示する手段となることで、」「国家の莫大な経済的投資を要求する主要な分野へと変化しているということ」のそれぞれで正否を判断していくのです。
この際に大切なのは「感覚」で判断しないこと。
あくまで本文と照らし合わせ、対応する記述があるかどうかを基準に判断します。
「確実に合っているな」と思った部分にだけ「 ◯」。
「確実に違うな」と思った部分にだけ「 ×」をつけ、「よく分からない」と思ったら「 △」にしておきます。
すべての選択肢で判定ができたら、「 ×」がついていないものを優先に一番ふさわしい選択肢を選びます。
この方法を使えば、つい感覚的に解いてしまいがちな国語の問題を、論理的に処理することができます。
現代文を苦手と感じている方にこそ試して欲しい方法です。
また、本文に目を通す際には、基本的に「結論はどこだろう」と考えながら読み進めてみましょう。
「結論」「つまり」「しかし」「故に」「ところが」など、まとめにつながったり、それまでの流れを転換したりするような特徴的な語が出てきたときは要注意です。
その部分に下線を引くなどして印をつけておきましょう。
こうすることで、文章全体の構造を把握することができ、大事な部分を見落とさずに済みます。
古文 ~単語と文法をマスターすれば必ず勝てる ~ 国語の中でも古文は最も伸ばしやすい分野です。
多少センスが必要になる現代文と比べ、古文は単語と文法さえマスターすれば、ほとんどの問題は確実に処理できるからです。
古文単語の勉強には『マドンナ古文単語 230』(荻野文子/学研プラス)を使っていました。
これをなぜオススメするかというと、図解や語源まで丁寧に描かれているので覚えやすいというのが1つあります。
また、基本的な語彙は全部網羅されている、というのも1つ。
そして、単語帳にできるカードが書籍の中に入っているので覚えるときにものすごく便利だから、というのがさらに1つ理由としてあります。
このテキストにある古文の単語を見て現代語訳ができるようになれば、古文単語の基本はしっかりと 1冊でおさえられます。
文法に関しては、学校で使うテキストなどを使用するといいでしょう。
私のオススメは、『必携 古典文法』(明治書院)という本です。
学校の古文の授業で使っていたのですが、動詞・形容詞などの分野ごとに演習問題がついていたので、インプットとアウトプットが交互にできる、とても使いやすくまとまったよいテキストでした。
使うのはどんなテキストでもいいと思うのですが、なるべく覚えたての文法を練習できるものを選ぶことをオススメします。
古文 ~「品詞分解」と「現代語訳」で基礎力をつける ~
こうやって古文の文法と単語のインプットが終わったら、まず真っ先にして欲しいのは「品詞分解」と「現代語訳」をセットで練習することです。
古文を読むとき、最初に品詞分解をしてそれぞれの活用形や意味を確認してから、現代語訳の作業に移ってみてください。
この方法には、活用形を確認できる、各々の助詞・助動詞の意味を確認できる、すべての単語の現代語の意味も確認できる、というメリットがあります。
つまり、短い文章を訳すだけでも古文に関する基礎力全部が身につくのです。
ですので、古文初学者には一番オススメの方法です。
ちなみに、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞などの活用を覚えるには、第 2章の暗記のテクニックをたくさん活用できます。
「ルール」や「原則」を理解することもとても有効な方法ですし、声に出して活用の変化を唱えることも効果的なので、ぜひ取り入れてみてください。
定期テスト対策には学習共有サイト『マナペディア』を活用することもありました。
このサイトには、教科書に載っているような題材の現代語訳や単語をまとめたものがたくさんアップされています。
自分で訳したものを答え合わせしたり、単語を覚えたりするのによく使っていました。
さらにプラスアルファとして、古典常識や文化を身につけたい方には、手軽に学べるものとして漫画『あさきゆめみし』(大和和紀/講談社)もオススメです。
女性は男性に顔を見られてはいけないなどの当時の文化は、現代の感覚ではいまいちピンときませんが、この作品を読むと「なるほどな」と感じられました。
古典常識は一朝一夕に身につくものではないので、戦略的に捨ててしまうのも1つの手だとは思いますが、興味がある方はスキマ時間に読んでみてもよいかもしれません。
漢文 ~単語と句法をマスターすれば必ず勝てる ~ 漢文に関しても、基本的には古文と一緒で単語と句法(古文でいう文法のようなものです)をマスターするのみです。
古文ほど覚えることが多くない上、言葉もどちらかといえば現代語に近いので、苦手意識をもつ必要はありません。
私は漢文の単語については特別な参考書は使わず、教科書を読みながら知らない単語が出てきたら、ノートに記録するという形を取っていました。
句法については、学校で配布されたプリントを使って勉強をしていました。
みなさんも、お好きな句法のテキストをしっかりおさえるところから勉強をしてみてはいかがでしょうか。
「レ点」「一二点」などの「返り点」は馴染みがないもので、文章をすらすらと読めるようになるには時間がかかると思います。
ですので、たくさん音読をして慣れてしまうのが早いでしょう。
まとめ ○現代文の選択式問題は「感覚」で解かずに「論理的」に処理する ○文章は特徴的な語に注意して結論を探しながら読む ○古文と漢文は単語と文法をマスターすれば必ず勝てる ○古文は「品詞分解」と「現代語訳」を必ずセットで練習する
〈数学〉徐々にレベルを上げていく数学は基礎が固まるとバーンと成績が跳ねる まず初めにお伝えしたいのは、「数学は基礎固めが終わると急に伸び始める」ということです。
信じられない方のために、私の実体験をお話ししましょう。
高校 2年生の冬休み直前、「数学が苦手なので、できるようになりたいです」と塾の先生に相談しました。
そこで定番問題ばかりが載った問題集を勧められ、それを難なく解けるようになるまで、ひたすら冬休み中繰り返すようにしました。
始めは何の変化も感じませんでしたが、高2の終わり頃には突然開眼したかのように数学が分かり始め、一気に成績が伸び始めたのです。
世界史や地理のように暗記量が点数に直結する科目は、努力に比例してゆるやかに成績が伸びていくイメージがあります。
しかし数学は違います。
最初のうちは伸び悩んでいたとしても、基礎をコツコツと積み重ねて、数学の全部の分野を 1周すると、ある日突然バーンと成績が跳ねるタイプの教科だと思います。
それは私で実証済みです。
すぐに結果に結びつくわけではないので独特なつらさがありますが、結果が出る日を信じて、腐らずに頑張り続けるのがカギになると思います。
解法パターンを地道にストックしていく 難しい問題を早く解けるようになりたいと思うかもしれませんが、やみくもに取り組むよりも、まずは公式をきちんと覚えることを大事にして欲しいです。
みなさんは、三角比の余弦定理や正弦定理など、ややこしい公式をきちんと暗記できているでしょうか。
もし自信がなければ、問題を解く前にまずはゴロ合わせなどを使って公式を覚えるところから始めましょう。
たとえば、三角関数の加法定理だと ●「 sin( + ) = sin cos + cos sin 」 →「咲いたコスモスコスモス咲いた」 ●「 cos( + ) = cos cos - sin sin 」 →「コスモスコスモス咲いた咲いた」 などがあり、私も利用していました。
その公式の意味は何なのか、何のために覚えるのかなどは後回しで大丈夫です。
たくさん問題を解いて公式をきちんと運用できるようになった頃に、自然と納得できる感覚が得られるので安心してください。
公式を覚えたら問題を解いていきましょう。
ただし、大切なのは徐々にレベルを上げていくことです。
最初のうちは公式をそのまま使う例題レベルでも大丈夫なので、覚えたものを正しく使いこなす経験を積んでいきます。
定番問題をいくつもこなしていくうちに、その公式がどういうパターンの問題に使えるもので、どうやって問題を処理したらいいか、という手順が自分の中で少しずつ確立されていきます。
このように解法と解法が使える問題のパターンをストックしていくことが数学攻略の大事な点になります。
なぜなら、数学の難問は見ただけでは解法が見えにくいという特徴があり、解法のストックを行わないと問題が解きにくい教科だからです。
解法が見えにくい問題に対応するためには、解法が使える問題のパターンの特徴をしっかり理解することが、まずは大事になります。
典型的な問題ほど、それがはっきりと表れているので、解法と対応する問題のパターンをストックしていくにはぴったりなのです。
ですので、基礎中の基礎からでよいので、解法パターンを地道に貯め続けていくことをオススメします。
簡単に解ける典型的な問題をこなすうちに、解法パターンがストックされていくと、反射的に解き方が分かるようになっていきます。
たとえば、「接線を求めよ」という問題に対して反射的に「微分だな」とピンとくるようになったり、もっと難易度の高いものでも「図形問題ならアプローチとしてはベクトルがあるよね、座標に落とし込めるよね、正弦定理・余弦定理があるよね」などと解法がいくつも思い浮かんだりするようになっていくのです。
共通テスト対策では時間配分が大事 共通テストでも二次試験でも「基礎問題を中心に基礎的な解法をストックしていく」ことが数学攻略の肝であることは変わりません。
ただ、共通テスト対策としては「時間配分」を意識することは絶対に欠かさないで欲しいと思います。
共通テストは時間との戦い。
油断していると全部解ききれなかったり、見直しの時間を取ることができなかったりします。
二次試験では点数が取れるのに、共通テストでは取りきれないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
対策としては、過去問や模擬問題などで実際に自分がどれくらいの時間をかけて解いているのかを明らかにすることです。
たとえば 20分の配分としているセクションに 25分かかっている場合。
どこに詰まっているのかを確認し、少し日を置いてから再び解けるか確認しましょう。
ほとんどの場合、最初に 25分かかった問題は、次に解いても同じくらいはかかるもの。
どこができないのか再確認して、短縮するつもりで練習することを繰り返します。
タイマーを使ってきちんと時間を計りながら練習しましょう。
逆に、二次試験の場合は、時間がネックになることはあまりないでしょう。
それよりは、単純に自分が分からないから点数が取れないケースの方が多いです。
その原因は、解法の手順を思いつくことができていないから。
二次試験では、ひたすら自分の中にストックしてきた解法の量がものを言うのです。
解けなければ、なぜ解法手順が思い浮かばなかったのかを考えます。
その解法パターンにあまり馴染みがないと感じたら、基礎問題でそれに類するものを改めてたくさん解くようにし、ストックを増やすようにしましょう。
引きの目線で「見直し」を必ず行う また、数学の場合は「見直し」も大切なテクニックとなります。
「答案用紙の中で計算をする場所と式を立てる場所を分ける」「グラフを丁寧に書くことを意識する」「大問ごとに見直しの時間を設ける」などがいいと思います。
計算に没頭しすぎず、見直しには客観的な「引き」の目線で挑むことも大事です。
そうすればたとえば確率の問題で「いや、これで確率が 1以上になるのはおかしいよね」などと現実的な目線でミスを発見しやすくなります。
まとめ ○いきなり難しい問題を解かずに徐々にレベルを上げていく ○高3になるまでは基礎問題でひたすら解法をストックしておく ○共通テストは時間配分が特に大事 ○「見直し」のテクニックでミスを防ぐ
〈社会〉直前まで諦めない理屈と紐付けて暗記量をなるべく減らす 私が受験勉強をした社会の科目は「地理」と「世界史」です。
特に地理は、第 2章でお伝えしたように「理屈で紐付ける」という方法を最も適用しやすい科目。
私にとっては面白い上に身につきやすく、とても得意な科目でもありました。
社会科目はかなり暗記量が多いので、なるべく理屈で理解して暗記量を減らすことを心がけましょう。
その際、「産業」「経済」「政治」などの切り口を意識すると背景に広がりが出てストーリーで紐付けやすく、理解が進みやすいように思います。
「産業」の例でいうと、たとえば名産物があります。
「海苔」「昆布」「ワカメ」は、似たようなイメージがありますが、実は名産地はそれぞれに異なります。
理由は対応できる生育環境が異なること。
海苔は暖かい海でしか育たないので瀬戸内海沿いや九州でよく採れます。
逆にもう少し寒い方がよいのはワカメ。
岩手、宮城、徳島などで生産が盛んです。
そしてもっと寒い場所でないと育たないのが昆布です。
北海道産の昆布はよくスーパーでも売られていますよね。
「経済」の切り口では「ビール」について考えてみましょう。
ビールはどんな地域で製造が盛んになりやすいと思いますか? ビールの原料は主に麦と水。
ほかのお酒ほど、造る際に水質が重視されません。
なので、直感的には麦が生産できる地方で発展しそうに思われますよね。
しかし実際は違います。
ビールの重量のうち水が 9割を占めるので、麦の輸送コストよりも水の輸送コストの方が、立地に与える影響が大きいのです。
結果的に地方ではなく、消費量も多く輸送費もかからない都市で発達しやすい傾向があります。
同じアルコール製品であってもワインやウイスキーなどが地方でよく造られているのは、水質が味に大きく影響するからです。
「政治」の切り口は、「選挙の仕組み」が分かりやすいかもしれません。
小学校で習う「衆議院の優越」。
参議院より衆議院の方に強い権限を与える理由には、任期が関係しています。
民主主義という憲法や政治の趣旨に立ち返って考えてみると、国民の意見を反映しやすい方に強い権限を与える必要があるわけですが、衆議院は 4年、参議院は 6年の任期があります。
つまり、より頻繁に国民の意見を反映する機会があるのが衆議院なのです。
このように「産業」は自然の合理性、「経済」はお金儲けの合理性、「政治」は制度的な合理性があるので、背景にあるストーリーが理屈で紐付けやすいのです。
「なぜ北海道で昆布が多く取れるのか?」「なぜ都市でビールが多く造られているのか?」「なぜ衆議院の権限が大きいのか?」など、理由を深掘りすることで理解が進み、結果的に暗記量を減らすことができるようになります。
世界史や日本史などの歴史科目も、論理の流れで理解できる部分があれば、なるべくそのようにしていった方がいいと思います。
たとえば世界史で考えてみましょう。
19世紀後半 ~ 20世紀前半にかけてイギリスが行った、カイロ、ケープタウン、カルカッタ(現・コルカタ)を鉄道でつなぐ植民地政策(「 3 C政策」)の背景には産業革命があります。
どういうことかというと、産業革命の影響でそれまで人力で行われていた機織り、そして糸をつむぐ作業である紡績が機械化され、高速でたくさん綿糸をつむぎ、布を作れるようになりました。
そうなると、それまで以上に原材料の綿花の量が必要になります。
そしてたくさん作れるようになった布の売り先を確保する必要が出てきます。
だからイギリスは産業革命後に、綿花をたくさん栽培させたり、布の売り先を確保したりするために、植民地を広げて支配を強化するようになりました。
このような歴史的な背景や事実をきちんと把握していくと、大きな歴史的なできごとや流れがストーリーとしてイメージでき、納得感を得られます。
流れを整理したり理解したりする際は、第 2章で紹介したように声に出して唱えるのも効果的です。
論述形式の問題の対策にもなる上、記憶にも残りやすくなるのでぜひ試してみてください。
「大きな流れ」を把握してから「細かい部分」を理解する ストーリーで理解できるに越したことはありませんが、日本史や世界史といった歴史科目は人の思惑や偶然、文化などいろいろな要素があるため合理的に覚えられない部分もあります。
そのためゴロ合わせの力を借りながら「いつどこで何が起きたのか」の事実を覚えていくことも欠かせません。
ポイントは、まずは大きな流れから把握すること。
その後、細かい部分を徐々に詰めていくといいと思います。
日本史の場合は時系列が縦の流れだけですが、世界史の場合は国同士の横のつながりも把握しなければいけないのがつらいところですよね。
私のやり方としては、まず「この地域でこの時代に何が起きた」という特定の地域での縦の流れを先に理解するようにしました。
それをすべての地域で行い、後から同時代の横の地域ごとにつなげていきます。
まずは各地域の縦の流れを優先し、後から横のつながりを把握するのです。
また、人物に関しては人柄や特徴などを少し深掘りすると、功績やできごとなどと関連付けて覚えやすくなります。
たとえば、中国の秦の始皇帝は歴史上の暴君として描かれています。
専制支配を徹底するために実用書以外の書を焼き払い、反抗する儒者を生き埋めにしたという「焚書坑儒」のエピソードを学ぶと「なるほど」と納得感をもってより印象深く覚えることができませんか? とはいえ、このようになるべくストーリーや流れで理解を進めたとしても、さらに余りある暗記量に苦しめられるのが歴史科目です。
ですので、いろいろなゴロ合わせを駆使し、口に出して唱えることもしながら暗記に努めていました。
また、赤シートをかぶせて答えを考え、答えられなかったら正の字をつけていく方法ももちろん活用しました。
当時使っていた問題集を全部合わせると厚みが 5センチくらいにはなったと思います。
それを 6周くらい繰り返して覚えていました。
社会科に関してはどの科目を選んでも、膨大な暗記量を避けることはできません。
逆にいえば、暗記を頑張れば点が伸びやすい教科であることも事実です。
私が高3のときに一番時間を使っていたのもやはり社会(世界史)でした。
試験本番直前まで伸ばすことができる教科(科目)なので、頑張りましょう。
まとめ ○「産業」「経済」「政治」などの切り口から背景を探り理屈で紐付けて膨大な暗記量を減らす ○歴史は「大きな流れ」から「細かい部分」の順に把握する ○本番直前まで伸ばし続けられる教科なので最後まで手を抜かない
〈理科〉暗記と演習は同時進行で早めに問題に取り組む 私が理科で受験したのはセンター試験の「地学基礎」と「化学基礎」だけです。
ですので、理科をあくまで共通テストレベルでのみ使う方向けの勉強法だということは念頭に置いていただけると幸いです。
地学基礎と化学基礎に関して、理系の科目ではありますが、実感としては地理や世界史の対策に近かったかなと思います。
特に地学基礎はほとんどが知識を問うタイプの問題。
つまり暗記すべきものを暗記したら、あとはひたすら問題を解いて覚えていく勉強スタイルです。
化学基礎は計算問題もあるので、数学に近いと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、数学との決定的な違いは「解法が 1種類しかない」点です。
数学と違い、1つの問題に対していくつもの解法を思い浮かべないといけないというシチュエーションは共通テストのレベルでは存在しません。
よって、暗記すべきものを覚えたらどんどん問題を解いて慣れていきましょう。
ということは解いた問題の答えが間違っていた場合は、解法が分からないのではなく、入れるべき知識が頭に入っていないことが原因であると考えられます。
あるいは、問題演習が足りないかのどちらかです。
理屈とゴロ合わせでどんどん暗記する 地学基礎は宇宙や地球など「自然」に関する内容なので分かりやすい合理性があり、さらに感覚として身近であることも相まって理屈と紐付けやすい科目です。
納得感を得ながら勉強できるため、暗記するのにとても苦労するというわけではありませんでしたが、時代区分などはゴロ合わせを利用して覚えました。
一方、化学基礎は地学基礎に比べれば身近な印象は薄れます。
しかし第 2章で紹介したように、元素周期表の並びの原則を理解しておけば、化学反応に関する問題などはかなり対応しやすくなるように思います。
覚えるのが大変なイオン式は、世界史と同様、覚える部分に緑マーカーを引き、赤シートを重ねて答えを考えていくスタイルで何度も繰り返して覚えていました。
また、ほかの科目とのバランスを考えると多くの時間を割くわけにはいかなかったので、化学基礎に関しては特にインターネットを活用して問題を解いていました。
「イオン式 高校問題」「イオン式 化学基礎」などのワードで検索すると、既に問題としてまとまっているものが見つかります。
それをプリントアウトし、用紙を半分に折って答えを隠せば緑マーカーと赤シートを使わずに済むので便利です。
まとめ ○早めに問題に取り組み、覚えにくい内容はゴロ合わせを利用する ○暗記教材はインターネットで探すと便利で時短になる
〈特別編〉東大推薦入試対策私が推薦入試合格のために心がけたこと 東大では 2016年度から推薦入試を導入しており、私はその 2期生として入学しました。
東大推薦入試は海外の入試対策にとても近く、長期間にわたる生徒の学術的な取り組みや学校での生活全般、共通テストの点数など、さまざまな要素が選考にかかわってくる入試です。
つまり、一般入試とは準備しなければならないことや選考の流れがかなり異なります。
ここでは実際に東大推薦入試を体験したからご紹介できる、推薦入試の対策方法に関して話していきます。
あくまで東大の話にはなりますが、ほかの大学にも通じる内容だと思うので、興味のある方はぜひ読み進めてくださいね。
まず、推薦入試に向けて心がけたことは以下の 6点でした。
●高校の授業と行事に積極的に参加し、学校を休まない ●評定平均で高校の上位 1%以内を保つ 評定平均値には、体育や美術・生活のように、広い範囲の科目もすべて含まれます。
私は運動が苦手なので、体育に関しては、ペーパーテストで高得点を取る、マット運動やバドミントンなどの実技は自主練習を行う、といった対策で成績を上げるようにしました。
●国際サミットや、 Stanford e-Japanプログラムなどに積極的に参加し、国内外の問題に目を向けながら実践的に英語力を鍛える ●東京大学の教授にも読んでいただける水準の論文を書く練習をする 私の高校では、論文・リサーチペーパーをよく書かせてくれたので、その経験がとても役に立ちました。
これは東大入学後も役立っていますし、将来的に弁護士という職業に就いても活きてくると思っています。
●ボランティア活動をする 私は地域の子ども達に自然を体験させるボランティアをしました。
●英語の資格を取る (これは既に英検 1級を取っていたので、新たに取得しなくて済みました) ここまでの話を読んで、「具体的に、いつ何をすればいいの?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
そこで次は、どういったスケジュール感で何をしたか、という私の受験体験の話を時系列でしていこうと思います。
私の東大受験体験記 高校 2年生の春頃に、担任の先生から「東大でこのような入試制度があるんだけれど、鈴木さんも挑戦してみたらどう?」と声をかけていただいたのが東大推薦入試を選択肢の1つとして考えはじめたきっかけです。
法学部の推薦入試について調べる中で、推薦入学者だけは大学 1、 2年生から専門分野のゼミに応募することが許可されると知りました(東大は一般入試で入ると 1、 2年生の間は教養学部前期課程に所属し、専門の学部に入ることは原則できません)。
将来は法曹になりたいと考えていた自分にとって、とても魅力的な制度なのではないのかと考えるようになりました。
実際に推薦要項を見てみると、志願理由書・論文・社会貢献を証明する資料など、非常に多くの資料の提出が要求されていると分かりました。
そして私は、「自分はこの条件に合致している。
高3の秋までには大変そうだけれど、なんとか条件をそろえることができるはず。
それならチャレンジしてみよう」と、一般受験と並行して東大推薦を受ける決意を固めたのです。
高2の春から秋にかけては、高1の春に選考を通過していたアジア太平洋青少年リーダーズサミットと Stanford e-Japanプログラムなどの国際的な教育プログラムでの活動に打ち込みました。
そこで興味をもった「南アジアでの女性の人権問題」については、活動後も自主的に調べるようになります。
高3の4月に、自主的に調べを重ねる中で関心をもったテーマで論文を書こうと決め、7月頃までに第一稿は書き終えました。
ちなみに、そのテーマは「インド・パキスタンでの名誉殺人についての判例と法解釈の変遷」というものです。
高3の夏から秋にかけて、推薦者を決める校内選考があったのですが、誰が選出されるかは東大推薦出願締め切りの 2カ月前まで分からない状態でした。
そのため、先生からも「誰が選ばれるか全く分からないから、とりあえず推薦入試のことは考えず、一般入試に焦点を絞って受験対策をしなさい」とアドバイスされました。
私自身も、あくまで一般受験で合格するつもりで夏休みは勉強に明け暮れました。
推薦入試の選考で選ばれた場合、秋からはそちらの準備にかかりきりになってしまうと思い、夏で貯金を作るつもりで一生懸命勉強したのです。
高校 3年生を対象に、夏と秋にそれぞれ 2回、計 4回行われる「東大模試」というものがあります。
東大の受験生のほとんどが受けるので、この模試でどれぐらいの成績を取るかが本番の合格可能性を測る上で重要となります。
努力した甲斐があって、夏の東大模試では A判定。
成績優秀者としても名前が記載されました。
秋になっていよいよ本格的に受験態勢に入ろうとしていた矢先、担任の先生から「高校から推薦してもらえることが決まったから、推薦入試に必要となる書類の準備を始めなさい」と言われました。
〈特別編〉東大推薦入試対策私が推薦入試合格のために心がけたこと 東大では 2016年度から推薦入試を導入しており、私はその 2期生として入学しました。
東大推薦入試は海外の入試対策にとても近く、長期間にわたる生徒の学術的な取り組みや学校での生活全般、共通テストの点数など、さまざまな要素が選考にかかわってくる入試です。
つまり、一般入試とは準備しなければならないことや選考の流れがかなり異なります。
ここでは実際に東大推薦入試を体験したからご紹介できる、推薦入試の対策方法に関して話していきます。
あくまで東大の話にはなりますが、ほかの大学にも通じる内容だと思うので、興味のある方はぜひ読み進めてくださいね。
まず、推薦入試に向けて心がけたことは以下の 6点でした。
●高校の授業と行事に積極的に参加し、学校を休まない ●評定平均で高校の上位 1%以内を保つ 評定平均値には、体育や美術・生活のように、広い範囲の科目もすべて含まれます。
私は運動が苦手なので、体育に関しては、ペーパーテストで高得点を取る、マット運動やバドミントンなどの実技は自主練習を行う、といった対策で成績を上げるようにしました。
●国際サミットや、 Stanford e-Japanプログラムなどに積極的に参加し、国内外の問題に目を向けながら実践的に英語力を鍛える ●東京大学の教授にも読んでいただける水準の論文を書く練習をする 私の高校では、論文・リサーチペーパーをよく書かせてくれたので、その経験がとても役に立ちました。
これは東大入学後も役立っていますし、将来的に弁護士という職業に就いても活きてくると思っています。
●ボランティア活動をする 私は地域の子ども達に自然を体験させるボランティアをしました。
●英語の資格を取る (これは既に英検 1級を取っていたので、新たに取得しなくて済みました) ここまでの話を読んで、「具体的に、いつ何をすればいいの?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
そこで次は、どういったスケジュール感で何をしたか、という私の受験体験の話を時系列でしていこうと思います。
私の東大受験体験記 高校 2年生の春頃に、担任の先生から「東大でこのような入試制度があるんだけれど、鈴木さんも挑戦してみたらどう?」と声をかけていただいたのが東大推薦入試を選択肢の1つとして考えはじめたきっかけです。
法学部の推薦入試について調べる中で、推薦入学者だけは大学 1、 2年生から専門分野のゼミに応募することが許可されると知りました(東大は一般入試で入ると 1、 2年生の間は教養学部前期課程に所属し、専門の学部に入ることは原則できません)。
将来は法曹になりたいと考えていた自分にとって、とても魅力的な制度なのではないのかと考えるようになりました。
実際に推薦要項を見てみると、志願理由書・論文・社会貢献を証明する資料など、非常に多くの資料の提出が要求されていると分かりました。
そして私は、「自分はこの条件に合致している。
高3の秋までには大変そうだけれど、なんとか条件をそろえることができるはず。
それならチャレンジしてみよう」と、一般受験と並行して東大推薦を受ける決意を固めたのです。
高2の春から秋にかけては、高1の春に選考を通過していたアジア太平洋青少年リーダーズサミットと Stanford e-Japanプログラムなどの国際的な教育プログラムでの活動に打ち込みました。
そこで興味をもった「南アジアでの女性の人権問題」については、活動後も自主的に調べるようになります。
高3の4月に、自主的に調べを重ねる中で関心をもったテーマで論文を書こうと決め、7月頃までに第一稿は書き終えました。
ちなみに、そのテーマは「インド・パキスタンでの名誉殺人についての判例と法解釈の変遷」というものです。
高3の夏から秋にかけて、推薦者を決める校内選考があったのですが、誰が選出されるかは東大推薦出願締め切りの 2カ月前まで分からない状態でした。
そのため、先生からも「誰が選ばれるか全く分からないから、とりあえず推薦入試のことは考えず、一般入試に焦点を絞って受験対策をしなさい」とアドバイスされました。
私自身も、あくまで一般受験で合格するつもりで夏休みは勉強に明け暮れました。
推薦入試の選考で選ばれた場合、秋からはそちらの準備にかかりきりになってしまうと思い、夏で貯金を作るつもりで一生懸命勉強したのです。
高校 3年生を対象に、夏と秋にそれぞれ 2回、計 4回行われる「東大模試」というものがあります。
東大の受験生のほとんどが受けるので、この模試でどれぐらいの成績を取るかが本番の合格可能性を測る上で重要となります。
努力した甲斐があって、夏の東大模試では A判定。
成績優秀者としても名前が記載されました。
秋になっていよいよ本格的に受験態勢に入ろうとしていた矢先、担任の先生から「高校から推薦してもらえることが決まったから、推薦入試に必要となる書類の準備を始めなさい」と言われました。
そして、一次選考と二次選考の間である、 12月上旬も準備にかかりきりになってしまいます。
高3の秋・冬におよそ 2カ月半受験勉強をできない時期があるのは、かなりのハンデになりますし、何よりも思った以上に不安な気持ちになります。
併願しようと考えている方は、夏の終わりまでに、「東大に安心して受かる!」と思えるだけの受験勉強をしておくといいと思います。
◎グループ・ディスカッションは相手のお話をしっかり聞いた上で発言する グループ・ディスカッションは 10人くらいの学生で行われて、資料をその場で渡され、その内容について全員で話し合うというスタイルになります。
このときに大事だと思うのは、ほかの受験者の方のお話をきちんと聞いた上で、自分の意見を適切な形で伝えることです。
ディスカッションは、違う考えをもつ一人ひとりが意見を出し、お互いに意見をしっかり受け止めた上で、それぞれの思考を深め再度意見を発信することができると、よいものになります。
緊張しているので視野が狭くなって、「私が」と主張しやすくなってしまうかもしれませんが、「自分 1人で正解を導く必要はない。
周りの話を理解して、議論を深めていこう」という意識をもつといいと思います。
実際、私のグループはみなさんそういう相手の話を聞こうという気持ちをもった方ばかりだったので、すごく和やかな雰囲気でディスカッションが進行しました。
◎質疑応答の想定問答集は役に立つので作ってみる 想定問答集は箇条書きで A 4用紙の 3ページ分と、かなり多めの分量になりましたが、想定質問に対する回答は全部覚えてから臨むようにしました。
結果、実際の個人面接では、想定していた質問が 7割出て、「準備していて良かった」と思いました。
たくさんの人に読んでもらえば読んでもらうほど、良い想定問答集ができると思うので、学校の先生などに相談しながら作っていきましょう。
質疑応答がスムーズにいきやすくなると思います。
◎面接で詰まってもゲームオーバーではない。
考えようとする姿勢が大事 面接でもし 1問ぐらいうまく答えられなくても、それだけでは落ちません。
現に私も、予想外の質問の1つに対し「すみません、もう一度質問をお願いします」と聞き直し、正確に答えられませんでしたが合格しています。
大事なのは、分からないからといって諦めるような態度を取るのではなく、自分なりに考え問題に向き合えるかどうかだと思います。
先生方は高校生に完璧な答えを求めているわけではなく、「これからどう学んでいく学生なのか」「個々の学生のもっている特性が東大で学ぶことでどう進化していくだろうか」という点を重視されているのではないでしょうか。
しっかりと先生の質問内容を確認した上で、自分なりに考えた事とその思考の過程を誠実に話せばそれで大丈夫だと思います。
もし、質問の意味が理解できない場合には、「 ~のような趣旨での質問だと思うのですが」というような前置きをして、質問者の意図を確認してから答えましょう。
面接は、ペーパーテストと違って人と人のやりとりなので、話をしていくうちに、考えの糸口が見つかることもあります。
◎推薦入試で受かると早めの段階で専門分野に触れたり、研究室に進めたりする 東大の場合、一般入試での入学との大きな違いの1つとして、推薦入試で合格した学部に必ず進まねばならないというルールがあります。
ですので、東大の特徴でもある「専攻は入学後に決めることができる」というメリットは享受できなくなります。
しかし、入学後や将来に学びたいことが明確に決まっている学生にとっては、早めに自分の打ち込みたい分野の勉強を始められるというメリットがあります。
また理系だと、早めに研究室に所属させてもらえるという大きい利点があるようです。
◎推薦生同士のネットワークがある 大学に入った後に知ったことなのですが、推薦入試で入った学生のための交流会が年 1回開催されています。
推薦入試で合格するのは毎年わずか 70人前後(一番多かったのは初年度の 77人、一番少なかったのは 2019年の 66人)ですが、法学部をはじめ東大にある 10学部すべてに合格者がいます。
交流会にはそういった異なる専門分野をもつ学生が一堂に会するので、大変貴重な機会です。
宇宙工学の研究をしている人がいたり、哲学の研究をしている人がいたりします。
私は資格試験などの関係で 1年生のときしか参加できませんでしたが、刺激を受けました。
普段の自分の研究から視点を広げることは、学びの質を高めることにつながると思いますし、起業やビジネスコンテストなどに、こういったネットワークを利用して挑戦してみるのも面白いと思いました。
また、全体での会以外にも、法学部推薦生の会などがあります。
その中で尊敬する友人がたくさんできたので、そういった面でも私にとっては東大推薦入試で入学して良かったと感じています。
ここまで東大推薦入試対策方法をいろいろとお伝えしてきましたが、興味をもたれた方はぜひ挑戦して欲しいと思います。
詳細が知りたい方は、東大推薦のホームページを一度読んでみてください。
研究実績、プログラミング能力など高校生活を通しての取り組みを問うのですが、学部によって募集要件はさまざまです。
共通テスト 8割以上の得点(入学後、東大の授業についていくために必要とされる学力)という条件だけは共通ですが、研究する分野に対しての強い関心と、それに対する高い知識と能力を有する学生であればどんどん挑戦して欲しいと思います。
大学に入学するのは、私達が長い人生を生きていくための学びを始める扉を開くことだと思います。
人から与えられる学びではなく、自ら学びたいことを探求する学びがスタートします。
みなさんが自分に合った入学方法を見つけ、大学で素晴らしい先生や友人と共に学びを深められることを心から願っています。
まとめ ○推薦入試の要項には早めに目を通しておく ○質疑応答の想定問答集は役に立つので事前に準備する ○面接では何よりも考えようとする姿勢が大事 ○推薦で受かると一般入試とは違うメリットがある可能性も ○明確な目的がある場合は推薦入試にぜひチャレンジして欲しい
「勉強」以外にもたくさんの学びがある努力が報われるのは勉強に限らない 本書では「点数を上げることで努力が報われる体験をして自分に自信をつける」ということを一番の目標として、さまざまな勉強法をお伝えしてきました。
私がみなさんの点数を上げたいと思うのは、勉強というジャンルが「努力すれば報われる」という体験をするのにとても適しているからです。
勉強は結果が点数としてすぐ表れるので、漢字や単語などの確認テストのようなものであれば、少し勉強法を変えたり勉強時間を増やしたりすることで目に見えて頑張った結果を得ることができます。
また、インスタグラムの質問の多くが勉強に関するものであったという理由から、こんなにたくさんの勉強に関する私のノウハウを書きつづってきました。
でも本当は、努力が報われる体験にはいろいろあって、たとえばお客様に対して真摯に接して感謝されることでも、クラスで飼っているウサギがお世話をしているうちに大きくなることでも、何でもいいのです。
自分が好きだと思うこと、大切に思うことを自分なりに工夫し努力をし、それがよい方向に進むことが私達にとって喜びとなり、頑張る力になっていきます。
私もそうですが、 2年から 3年、長ければ 6年かかる「大目標」のために、私達は何百日、何千日という膨大な時間を費やします。
そしてその結果は報われることもあれば、残念な結果になることもあります。
残念な結果になることは私も嫌だけれど、その頑張った時間がゼロになることは絶対にありません。
頑張って費やした時間はすべて私達のかけがえのない経験として蓄積されていきます。
諦めた経験、悲しかった経験、苦しかった経験がのちに、「あのとき乗り越えられたのだから今度も大丈夫」と思わせてくれるようになると私は信じています。
失敗は成功の基です。
とはいえ、失敗ばかりではどんなにメンタルが強い方でもいつかポッキリと折れてしまいます。
だから、「小目標」で小さな成功を積んで、「自分は頑張れる」と信じる力を養うのです。
そして身の周りにあるすべての学びを感じて欲しいです。
私が体験した学びは、高校 1年生から弁護士になるという夢の実現のために挑戦したものが多いため、勉強関係・法律関係の学びが多くはなっています。
しかし、ゲームでも、アニメでも、音楽でも、あなたの一番やってみたいことにつながる学びをしてくれたらいいなと思っています。
それでは最後にほんの一部ですが、私が体験したさまざまな学びを紹介させてください。
芸能界からの学び 私は小学生の頃からクイズプレーヤーに憧れていて、中学受験で筑波大附属中学に入学してからは軽音楽部とクイズ研究会に入りました。
そして 14歳から 15歳までの 2年足らずの間、私が SMA(ソニー・ミュージックアーティスツ)に所属して音楽の道に進みたいと思っていたことは、私のインスタグラムや『クイズジャパン』のインタビューなどでも触れてきた通りです。
しかし、高校 1年の春にアジア太平洋青少年リーダーズサミットの日本代表に選ばれ、英語研修が毎週土曜に始まることとなり、それが SMAの演技レッスンと重なってしまいました。
高校の先生から研修を休むのであれば代表を辞退しなさいと言われ、どちらかを選択しなければならなくなり、 SMAの方を辞めたのです。
音楽を作ったりギターを弾いたりしているときは楽しいのですが、歌とお芝居は自分の苦手な分野で、勉強の何倍も努力してもなかなかできるようになりませんでした。
でも短い間でしたが、自分も演じたりスタジオで歌ったりさせていただいて、俳優さんや歌手の方々のすごさというものが本当の意味で理解できた気がします。
結果がついてこなくても、一度はやってみることで、学べることがたくさんあると思います。
事務所に所属してレッスンなどを受ける中で、人生におけるとても大きな学びになったと思うことは、「何かに対してこんなにも真面目に取り組んでいる人が、 14歳でもたくさんいるんだ」という事実を知ったことです。
自分も勉強などさまざまな努力を重ねてきたつもりだったけれど、それは思い上がりだったと気付き、もっと真剣に人生に向き合わないといけないと思いました。
東京大学での学び 私が東京大学に入学して良かったと感じることの1つは、前期教養学部の勉強がとても面白いことです。
宇宙科学や法哲学、進化論など、幅広い授業を履修していました。
水産資源に関する授業では、バイオテクノロジーによってマグロの養殖が低コスト化できる話などを聞き、先進的で面白いなと思いました。
このような、自分 1人では知りようのない最新の理論や情報を、専門の先生から学ぶことができるのはとても素晴らしい体験です。
特に、会計学の授業で「すぐに役に立つものは、近い将来すぐに役に立たなくなる」と先生が仰っていたのが心に残っています。
また、法学部で学ぶのは、法がどのように解釈され、適用されているかということだけではありません。
今ある法律を作るのに実際に携わられた先生から、法を作る過程でどういう社会を実現したいという思いをもっていたか、そして何を考えどういう議論を経て現在の法に着地したかという大変面白い話を聞くことができ、印象に残っています。
さらに、魅力的な友人達と出会えたことも、東大に入学して良かったと思うことの1つです。
哲学専攻の友人は、人の悩みを細かく分解し哲学的な観点で肯定してくれて、私もそのときのちょっとした悩みを打ち明けたのですが、とても興味深いアドバイスをしてくれました。
また、同じ弁護士になるという夢に向かって一緒に勉強してくれる友人もいます。
予備試験や司法試験合格を在学中に達成する人は東大でも少なく、大学の授業との両立は大変苦しいものです。
それでも頑張れたのは、グループになって支え合った友人達のお陰です。
プライベートで会う時間は、それぞれが多忙なのでなかなかありませんが、お互い将来困ったときに助け合うことのできる真の友人達に出会えたと思っています。
『東大王』からの学び 推薦で一般入試よりも一足早く東大合格通知をいただいた私は、担任の先生から『東大王』の予選があることを教えていただきました。
そこでベスト 7に入り 18歳のときに「東大王」のサブメンバーになります。
そしてその年の秋、「『東大王』入れ替え戦」が行われ、ベスト 4に入り「東大王」メンバーの 1人になりました。
『東大王』に出演させていただいて学んだことはたくさんあります。
一番はこの本を書くきっかけとなったみなさんの声が聞けたことです。
多分テレビに出ていなかったら、私はこんなにも多くの問題が今私達の周りにあることに気付けなかったと思うのです。
それについて調べ、みなさんと話し、シェアすることで私自身がとても成長できたのではないかと思います。
ほかにはかけがえのない人達に出会えたこともあります。
私は大学生活のほとんどの時間を司法試験予備試験と司法試験の勉強に割いてきました。
その間には、苦しいことも、悲しいできごともたくさんあって、その度に「東大王」メンバーや、共演してくださる芸能人のみなさん、スタッフさんと共に乗り越えてきたという思いがあります。
候補生 4人を除いては、ほとんどの方々が私より年上です。
そしてみなさんとても思いやりのある、仕事に対してとてもプロ意識の高い方々ばかりです。
本当に大学生というこの時期に、こういった真摯に仕事をされる方々のプロとしての姿勢を間近で見せていただいたことは、私の今後にとてもよい影響を与えてくれると思います。
私は『東大王』を卒業するともうテレビの撮影に参加することができませんが、この 4年の大学生活を『東大王』や『プレバト!!』をはじめとする共演者の方々とスタッフさんに守っていただいたことは一生忘れないと思います( TBS、フジテレビや日本テレビの関係者の方々や出版社の方々、コマーシャルをはじめとした広告に起用してくださった方々にも本当にお世話になりました)。
何か困ったことがあったら(ないのが一番ですが)、将来は弁護士として助けられたらいいなと思っています。
瀧本ゼミでの学び 東大に入ってすぐ私は瀧本ゼミに入りました。
瀧本哲史先生は、 2019年にご病気のため 47歳の若さで他界されてしまいましたが、本当に素晴らしい教育者でした。
短い間でしたが、先生と出会えたことは私の人生の宝だと思っています。
瀧本ゼミは瀧本先生が運営費用をすべて負担してくださっている自主ゼミです。
政策分析パートと企業分析パートの2つに分かれていて、参加者は自分の興味のある方を選びます。
私は企業分析の方で瀧本ゼミに入るためのテストを受けました。
面接は先輩がするものと思っていたのですが、先生ご本人がいらっしゃって、かなり長時間の質疑応答がありました。
そして最後に先生が「今のままの君は小さくまとまっていて面白くない。
僕は大当たりする人か、大外れする人が見たいんだ」と仰いました。
当時まだ 18歳だった私は、自分はつまらない人間なのかと悲しい気持ちになり、落ちてしまったとがっかりしましたが、先生は一応入れておこうと判断されて、私はゼミ生になりました。
そこから毎週行われるゼミの企業分析に私はものすごく真面目に取り組みました。
先生はそういう姿勢をちゃんと見てくれていて、私の発表に真剣に向き合って適切な指導をしてくださり、弁護士になるためのアドバイスまでしてくださいました。
また、ゼミの終わりに誰かが質問をするとどんなに長時間になっても質問の答えに納得いくまで付き合ってくださいました。
私はこのゼミを通して企業分析だけでなく、瀧本先生から、人を育てるということがどういうことなのかを学んだ気がしています。
1つだけ残念に思うのは、私が弁護士になることを応援してくださっていた先生に、予備試験合格の報告ができなかったことです。
私が合格通知を受け取ったのは先生が亡くなった 2カ月後でした。
先生の著書や立て直しに関わった企業、先生の意志を受け継ぐ多くのゼミ生。
人が生きるということが単なる長さではなく濃度なのだと深く教えてくださった先生のことを、私は一生忘れないと思います。
弁護士になるための学び 私の将来の夢は企業法務弁護士で、この仕事に就くために私は一緒に司法試験予備試験を目指してきた友人達と膨大な時間を勉強に費やしてきました。
そして今、司法試験に挑戦中です。
この職業を目指すことにしたのは、高校 1年生のときに弁護士の先生 3名にお会いしたことがきっかけです。
お話を伺う中で、私達が何気なく口にしている食品も、実は先生方が日本の権利を守ってくださっているからこそ食べられるのだと知り、その仕事の大切さに気付きました。
また、そんな素晴らしい活躍をされている方々なのに、ただの高校 1年生の私に対してすら、真摯にお話ししてくださいました。
その姿に感動したからこそ、私は弁護士を目指したいと思ったのです。
もう 6年以上も前のことです。
お話をしてくださった先生方は私のことも、何を話されたかも忘れてしまっているでしょうが、私にとっては一生を左右するできごとでした。
そして私は先生と同じ東京大学法学部を目指し、大学 3年生で司法試験予備試験に合格し司法試験を目指すことになりました。
大学 2年生から外資系企業の法務部で、大学 3年生からは渉外弁護士事務所でインターンをしてきたのですが、そのときに職場の方からいくつかの心に残る言葉をいただきました。
「私は失敗や挫折のない人を信用しません。
失敗や挫折を経験して、それをどう乗り越えたかでその人が分かります」 この言葉に失敗の多い私は救われました。
間違えないようにびくびくするのではなく、思い切ってやっていこうと思えました。
これはこの本を読んでくださったみなさんにも強く伝えたい言葉です。
また、採用試験のときに言っていただいたのは「仕事は 1人でできるものじゃなくて、みんなで協力して足りないところを埋め合っていけばいいものなんですよ。
これから一緒に働いて、一緒に成長していきたいと思っています」という言葉です。
今はダメでも、これからを見てくれる人がいるということです。
完璧になろうとしなくても、努力して成長していく姿を評価してくれる人がいるのです。
失敗ばかりしてしまう、こんなはずじゃなかったのに──誰もがそういう体験をしていると思います。
そんなとき、私が受け取ったこの2つの言葉を思い出してみてください。
一生懸命挑戦したのに結果がついてこなければ、がっかりするのは当たり前です。
でも地道に努力をし続けていれば、ちゃんとそれを人は見ていて、必ず手を差し伸べてくれます。
そして、その失敗こそが次の成功の基なのです。
苦しいときは 1人で抱え込まずに、ここまで頑張ったけれど、ここからできなかったと声に出して伝えましょう。
そうやって周りの人に助けてもらいながら進んでいけば必ず少しずつでも前に進んでいけます。
そして今のあなたの頑張りがどんな結果であろうとも、私はあなたの努力を何より素晴らしいものだと思っています。
おわりに ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
本書を読んで、何か少しでもお役に立てることは見つかったでしょうか。
私が紹介したことはあくまでも私個人の考え方や方法であり、絶対的な正解ではありません。
「これは使えそう」と思ったことだけを取り入れて、「なんだか違うな」とか「ここはやりたくないな」と思ったところはやらなくて大丈夫です。
ご自身にとって使いやすい形にアレンジしながら勉強していただけたらと思います。
少しでもあなたが考える「学び」の参考にしていただければ嬉しいです。
みなさんの夢が叶うよう、心からお祈りしています。
鈴木光
鈴木光 2020年 12月現在、東京大学法学部 4年次在学中。
1998年東京都生まれ。
2014年、松本清張記念館中高生読書感想文コンクールで優秀賞受賞。
2015年、アジア太平洋青少年リーダーズサミット参加、 Stanford e-Japanプログラムで最優秀賞受賞。
2017年、国立筑波大学附属高校を卒業し、東京大学文科 Ⅰ類に現役合格。
同年5月瀧本ゼミに所属。
同年 11月から TBS系『東大王』にレギュラー出演中。
『東大王』『プレバト!!』等多数の番組に出演。
2019年司法試験予備試験合格。
本書が初の著書になる。
夢を叶えるための勉強法【電子特典付き】鈴木 光 2020年 12月 11日 発行 ver. 001 © Hikaru Suzuki 2020本電子書籍は下記にもとづいて制作しました『夢を叶えるための勉強法』 2020年 12月 11日 初版発行発行者 青柳昌行発行 株式会社 KADOKAWA ●お問い合わせ https:// www. kadokawa. co. jp/ (「お問い合わせ」へお進みください)※内容によっては、お答えできない場合があります。
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