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第 4章 花粉症対策の 9割は間違いだった

目次

なぜ花粉症が治らないのか?

花粉症は 1970年代以降に急速に増加し、 4000万人以上の人が毎年くしゃみ、鼻づまりで苦しんでいます。私も 1980年代から花粉症に苦しめられてきました。

私は花粉症は治らない病気だと考えていましたので、一度も医者に行きませんでした。

しかし、私のようなズボラ者はともかく、多くの真面目なサラリーマンの方々は、仕事のために病院に通院してきたと思います。ところが、通院した人のほとんどはまったく治っていないはずです。

それは、現在の治療が症状を抑える対症療法だからです。

それでは、なぜ、花粉症の根本治療法は開発されなかったのでしょうか? じつは、医学は花粉症を治せないばかりか、 関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病などの 自己免疫疾患の一つたりとも治せるようになっていません。

つい最近までの医学は、自己免疫疾患とアレルギーは大腸が原因となって起こる疾患だということに関心すら示していませんでした。

体の内部の治療に取り組むのが医学、一方で腸内細菌は体の外側に存在するものだからです。

現在でも、腸内フローラを研究する医者はほとんどいません。また、腸内フローラを作る食べ物と健康について研究する医者もほとんどいません。

医学が進んでも、決して自己免疫疾患とアレルギーは治らないのです。

アレルギー薬は本当に効くのか?

花粉症を対象としたアレルギー薬には、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、鼻噴霧ステロイドの 3種があります。抗ロイコトリエン薬と鼻噴霧ステロイドは、残念ながら即効性がありません。効くのに 1週間くらいかかることもあります。

それだと薬を飲む意味がありませんので、ほとんどは抗ヒスタミン薬が処方され、抗ヒスタミン薬は市販もされています。

抗ヒスタミン薬として最初に開発されたものは第一世代抗ヒスタミン薬と呼ばれていますが、これは猛烈な眠気を催します。

これでは、使いものになりませんので、副作用の眠気を抑えた第二世代抗ヒスタミン薬が開発され、現在はこれが使用されています。

しかし、第二世代でも眠気に襲われます。

薬によって眠気の程度は異なりますが、最も眠気の弱いアレグラが人気です。アレジオンも人気ですが、アレグラより強い眠気があるのです。

基本的に、第二世代は第一世代より効きめが弱く、カフェ 500のお客さんで利用している人に聞くと、「抗ヒスタミン薬はほとんど効かない」という人が多いです。

鼻粘膜の H 1受容体というヒスタミンがつくタンパク質があるのですが、抗ヒスタミン薬は、これについてヒスタミンをブロックする作用があります。

アレルギーの最終段階を抑えても、アレルギー反応自体は起きています。

フラクトオリゴ糖などの食物繊維を摂って酪酸菌を増やし、 Tレグ細胞を増やせば、アレルギー反応が発生しません。これからは、抗アレルギー薬は使われなくなり、フラクトオリゴ糖による治療が中心になると思っています。

ビタミン Dによる花粉症改善

何人かの医者が、「花粉症の改善にビタミン Dが有効である」という本を出版しています。『花粉症は 1週間で治る!』(溝口徹/さくら舎)、『サーファーに花粉症はいない』(斎藤糧三/小学館)などです。これらの著書には、ビタミン Dを厚生労働省の摂取基準量の 20倍以上摂ると、花粉症の症状を少し改善すると書かれており、効きめが現れるまでに 1週間かかるようです。

何度も声を大にして言います。

フラクトオリゴ糖をたくさん食べれば 5 ~ 6時間後に、花粉症の症状はほぼ抑えられるのです。花粉症が発症する原因は、大腸で酪酸菌が減少すること。

ビタミン Dで花粉症を改善するというのは、そもそもの考え方が間違っています。ビタミン Dはすべての細胞を元気にし、免疫力を上げるすばらしいビタミンです。

また、太陽光をほとんど浴びない現代人は、ほとんどの人がビタミン D不足ですから、私もサプリメントで摂ることをおすすめします。

しかし、花粉症対策のためにビタミン Dを摂る必要はないのです。

レーザー照射しても効果は 1シーズン

花粉症の治療は、手術でも行われています。

長期間効果のある手術は、鼻腔(図 13)全体の神経を切断除去する手術と、鼻腔の一番下の下鼻甲介の神経と骨を除去する手術の2つがあります。

問題は、これらの手術はかなりの費用がかかるということ。

その一方、安価な治療法として、鼻腔の下鼻甲介という鼻の入口にある部分の粘膜をレーザーで焼く手術が最も簡単で頻繁に行われています。

ところが、鼻の粘膜はすぐに再生しますので、レーザー治療は 1シーズンしか効果がありません。

フラクトオリゴ糖などの食物繊維をたくさん食べて酪酸菌を増やせば、高額な治療費を出さなくとも花粉症はほぼ完全に抑えられます。花粉症の治療で、鼻腔の神経を除去する必要はありませんし、レーザー治療の必要もありません。

舌下免疫療法はスギ花粉にしか効かない

花粉症対策の根本治療として流行しているのが「舌下免疫療法」で、その理由は保険が適用されたからです。これは、花粉のエキスが入った液を舌の裏側に塗ることによって、花粉を体内に吸収させる治療法。

舌の裏側にはたくさんの毛細血管があるため、粘膜を通して成分が吸収されていきます。花粉を直接体内に取り入れると、花粉を攻撃しないようにする制御性 T細胞が増え、花粉症にならないという理論です。

ところが、この絶対的治療法にも多くの弱点があります。

まず、花粉症になる 3か月以上前から治療を始めなければ間に合わないということです。しかも、毎日、スギ花粉の入った成分を舌の下に入れなければなりません。

頻繁に病院に通わなくていいし、自宅でも簡単にできるということで、多くの人たちが試していますが、 10 ~ 20%の人には効かないのです。

また、通院期間、服用期間も長く、費用もかかります。さらに、最大の欠点があります。舌下免疫療法はスギ花粉ならスギ花粉、ヒノキ花粉ならヒノキ花粉と、たった一つの症状にしか対応できません。

そのため、ブタクサやイネ花粉、ハンノキ花粉など、他の花粉症やハウスダストにはまったく効果がありません。

舌下免疫療法で花粉症が治った患者は、たったの 2割。症状が改善した人は 5割。そして、 3割の人がまったく効果がないと言っているのです。

花粉を作らない杉の植林事業は愚かな政策

読者の中でご存知の方も多いと思いますが、国は花粉症対策として花粉を作らない杉の植林を進めています。とはいえ、花粉症はスギだけが原因ではありません。

春にはヒノキ、スズメノテッポウなどが、夏にはイネ、カモガヤ、ハルガヤなどが、秋にはブタクサ、ヨモギなどがあり、その原因はさまざまです。

また、ハウスダストによる通年性鼻炎の方もたくさんいます。

花粉を作らない杉の植林を進めてなんの意味があるのでしょうか? なんというお金の無駄遣いでしょう。花粉を作らない杉の植林はまったく愚かな政策です。

なぜなら、フラクトオリゴ糖をたくさん摂って大腸の酪酸菌を増やせば、翌日にはすべての鼻炎は治ってしまうからです。

花粉症にならない赤ちゃんを作ろうとしている

花粉を作らない杉の植林はまったく愚かな政策ですが、最近、さらに愚かなニュースがありました。2018年 11月、朝日新聞デジタルにつぎのような記事が載りました。

「花粉症やぜんそくを予防する仕組みを、国立成育医療研究センターなどのチームが見つけた。免疫の仕組みを利用し、マウスの実験では極めて有効だと確認された。もとになったのは、今年7月に亡くなった免疫学の世界的権威、石坂公成博士が 30年以上前から温めていたアイデアだった」 この記事によれば「胎児の段階でアレルギーの原因となる IgEを生産する細胞を殺してしまう」という治療法だそうです。

IgEを生産しない体にして、子どもに悪影響はないのでしょうか? 正常な遺伝子を持つ胎児を人工的に操作するなんて、なんとも恐ろしいことです。

こんな愚かな記事を載せる記者がいるとは! IgEを生産しない子どもを作るのはやめてください。そのための解決策として、フラクトオリゴ糖をたくさん摂る方法を、私は世に提唱していきます。

文明の発達とその影響を理解していない現代医療

社会は技術の急速な進歩、人による環境破壊、急速な国際化などによって急速に変化しています。人々の生活を考えると、 20世紀から 21世紀にかけて、劇的に変わりました。

おそらく、人の日常生活というレベルでは 19世紀まではそれほど大きな変化はありませんでした。しかし、 20世紀から 21世紀の変化に医療は対応できていません。

人口の高齢化によって、増加するがん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、認知症などの病気に対して対症療法に終始しています。そして、これらの病気は老化が原因となる病気です。

このような病気に対して対症療法は重要ではなく、強力な予防法を確立することが重要です。強力に予防して、いわゆる「ピンピンコロリ」で亡くなる方法を確立するのが医療の役目と言えます。

20世紀の半ばに確立された抗生物質による感染症の治療は、人々の寿命を劇的に伸ばしました。ところが、抗生物質はアレルギー・自己免疫疾患を発生させ、いまでは世界人口の 6割がこれで苦しんでいます。

医療はアレルギー・自己免疫疾患に対しても対症療法に終始してきました。

この本で書いているように、酪酸菌とアッカーマンシア菌を多く含む良好な腸内フローラを作れば、すべてのアレルギー・自己免疫疾患は良くなるのです。

自己免疫疾患は一度体の成分に対する免疫ができると、酪酸菌でも完全には抑えられません。

ですから、自己免疫疾患に苦しむ人を減らすには、健康なうちから大腸の酪酸菌とアッカーマンシア菌を増やして予防することが重要なのです。

うつ病、自律神経失調症、パーキンソン病などの脳の疾患も酪酸菌とアッカーマンシア菌を増やせば良くなりますが、予防がさらに重要です。現代医療は薬学中心で動いています。

常に、「病気の症状を抑える薬を探して、副作用がなければ対症療法薬として使う」ということを行います。

医療は、「食と運動を中心とした生活習慣でどのように病気を予防できるか」を研究すべきなのです。

異常な食事法がまかり通る恐ろしい医学界

医者はさまざまな食事法を考案してきました。

米国の心臓病医であるロバート・アトキンス博士は糖質を制限する食事法について、『アトキンス博士のローカーボ(低炭水化物)ダイエット』(同朋舎)という本を 1972年(英語版)に出しました。

これは、アトキンス・ダイエットと呼ばれ、その後日本では、「糖質制限食」と呼ばれるようになっています。じつは、私も糖質制限を行っております。

魚、肉、卵と野菜を大量に、また、ナッツ類とチーズを間食に食べるようにすれば、体調は非常によくなり、老化が原因となる病気や皮膚疾患が改善されることを私自身確認しています。糖質制限食は、間違わなければ、非常によい食事法です。

その後、医者はオーソモレキュラー、分子栄養学、 MEC食、フォドマップ制限食などの少し奇妙な食事法を作り、アレルギー、精神疾患などの治療に使うようになりましたが、これらの食事法は、細菌学・腸内細菌学が専門の私にはとんでもない食事法に見えます。

オーソモレキュラーは 1965年「精神医学におけるナイアシン療法」という論文を発表したエイブラム・ホッファーによって提案された栄養療法で、2つのノーベル賞(ノーベル化学賞〈 1954年〉とノーベル平和賞〈 1962年〉)を受賞したライナス・ポーリングが加わって発展しました。

現在、オーソモレキュラー療法を取り扱う病院は全国に多数存在しています。

オーソモレキュラー療法は統合失調症などの精神疾患、アレルギー疾患、体調不良などの治療に貢献しているようです。

オーソモレキュラー療法では、アミノ酸類、鉄、亜鉛などのミネラル類、ビタミン B 6、ナイアシンなどのビタミン類が脳の神経伝達物質の合成に関わっており、これらの不足が精神疾患の発症に関与していると考えています。

アレルギーでは、花粉症は栄養補給、特にビタミン Dの大量摂取で治ると報告しています『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』(溝口徹/光文社)。

オーソモレキュラー療法では、大量のサプリメントを高いお金を出して買わなければなりません。高いお金を払っても、病気の症状を改善するのに、数週間や数か月かかるのです。

オーソモレキュラーは、サプリメントを摂る以外は糖質制限です。糖質制限自体がさまざまな病気を治すので、サプリメントが重要なのか、糖質制限による体質と栄養の改善が重要か、よくわかりません。

フラクトオリゴ糖をたくさん食べて、大腸の酪酸菌が増えれば鉄、亜鉛、カルシウムなどのミネラル類の吸収は非常によくなります。

酪酸菌やビフィズス菌はビタミン類も大量に作ってくれます。酪酸菌はサプリメントの代わりになるのです。

「オーソモレキュラー療法」は医者が考えた「人為的に人間を操作する栄養療法」です。

さらに問題なのは、この食事法では、腸内細菌のことをまったく考慮していません。分子栄養学はオーソモレキュラーとほぼ同じ食事法です。分子栄養学と名乗っている医者に、精神科医の藤川徳美博士がいます。

藤川医師は『うつ消しごはん』(方丈社)などの本を出しています。藤川医師によればうつは鉄を補うと改善されるようです。ところが、かなりの時間がかかるようです。

大腸の酪酸菌を増やせば、うつは数日で改善されますので、分子栄養学の治療を受ける必要はありません。

MEC食は沖縄県の渡辺信幸医師によって提唱された食事法で、肉、卵、チーズを中心に食べる食事法です。基本的に糖質制限食ですが、腸内フローラについてまったく考慮していません。MEC食で老化が原因となっている病気の症状は改善されると思います。

しかし、長期間続ける場合は腸内フローラを考慮しなければ健康を害します。このように、医者はまったく腸内フローラのことを考えないのです。

一方で、腸内フローラを考慮した食事法も提案されています。

フォドマップ(発酵性炭水化物)制限食事療法はオーストラリアのモナッシュ大学で開発された過敏性腸症候群を改善するといわれる食事法です。

この食事法は「小腸で分解吸収されない糖類、オリゴ糖、多糖類を食べないで、大腸で腸内細菌を生育させないようにする」というものです。

フラクトオリゴ糖は発酵性炭水化物なので、フォドマップ制限食では絶対に食べてはいけないものとなります。この考え方を信じている医者も国内にたくさんいます。これでは、永久に酪酸菌もアッカーマンシア菌も増えません。最悪の食事法です。

フォドマップ食事制限療法は、腸内フローラについて詳しくない学者の〝インチキ療法〟です。

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