第3章までは主に個人レベルのタスク管理について、その効果と必要性、具体的な実践方法について紹介しました。
本章からは、そのレベルを一緒に仕事をするチームメンバーへ広げ、組織として生産性を上げ、ストレスフリーな職場環境をつくる方法について紹介したいと思います。
4―4で紹介する具体的なツールについては、会社の情報環境によっては使いたくても使えない方が多数いらっしゃると思います。
もし、そのような環境であってもそこで諦めず、紹介した基本的な考えを実現する別の方法について検討して欲しいと思います。
4―1図解で示すタスク管理の必要性
4―1―1タスク管理はチーム全体で
そもそも、1つの仕事を構成する複数のプロジェクト、そのなかの大量のタスクを自分1人で実行することはできません。
少なくとも数人、多ければ数十人が集まり、各人がそれぞれのプロジェクト、タスクを担当しながら進めることになります。
仕事の進捗に責任をもつ立場になれば、チームメンバーにどの作業を担当させるかを決める必要がありますし、割り振った後は進捗状況を把握して、定期的に成果物の内容を確認する必要があります。
また、社内ではできない作業(タスク)については協力会社にアウトソーシングをしなければならないので、その段取りや進捗管理にも責任をもたなければなりません。
逆に実作業をおこなう担当者は、上司から指示を受けた作業内容を理解し、その作業を終わらせるのに必要なタスクを洗い出し、その仕事を具体的に進める必要があります。
このように、1つの仕事を進めるには色々な立場の人が、その立場におけるタスク管理をおこなう必要があります。
各個人が自分で把握できる範囲でしっかりとタスク管理をおこなえればそれだけでも素晴らしいのですが、個人レベルではなくチームとして、組織として生産性を上げるにはもう一工夫が必要です。
その工夫とは各個人で担当しているタスクを集約し、仕事の総量が全員に分かるようにすることです。単純な話です。
個人レベルでタスク管理をおこなう場合も、タスクの全容が見えないまま仕事を進めることがストレスの原因につながると説明しました。
チームリーダーの立場として、誰が何をどれ位進めているかを把握していないと言うことは、その仕事が期日までに終わるかどうか分からないと言っているのと同じです。
そのような状態で納期が厳しい仕事を進めるときの不安感は如何ほどでしょうか。責任が重い立場になればなるほどその気持ちは大きくなります。
自分だけで完結できる作業であれば、締切りの前日は徹夜をしてでも間に合わせようと覚悟もできますが、他の人にお願いしている作業はそうはいきません。
お願いしている仕事がうまく進んでいない。
それが早めに把握できれば打つ手もありますが、前日になって間に合いそうもないことが分かってもどうしようもありません。
また作業の指示項目に抜けがあり、それが締切りギリギリになって明らかになるのも良くありません。
追い込みの段階になって抜けていた作業をお願いするのは非常に申し訳ないですし、お願いされる方もたまったものではありません。
4―1―2抜けタスクのしわよせは最後にくる
仕事を複数のメンバーで進める際にも、タスク管理をきちんとおこなわないと円滑に進まない。そんな場面を図解で説明したいと思います。
ここに今日の夕方(17時)が締切りの仕事があります。第2章で何度も出てきたお馴染みの絵です。
作業を担当することになったAさん、Bさんは打ち合わせをおこない、仕事を終わらせるために必要な作業を洗い出し、それぞれの分担を決めました。
この時点で、すべてのやるべきことがリスト化されていれば問題ありません。リストを確認しつつ、抜けがないようお互いが自分のタスクを実行することができるからです。
逆に、問題が起きるのは、タスクリスト自体に抜けがある場合や、どちらが受けもつか明確になってないタスクがある場合です。
この画像では、お互いが自分の担当だと認識しているタスクリストの枠から、幾つかのタスクが抜け落ちています。
Aさん、Bさんはそれに気がつかないまま、1日のペース配分を考え作業に入りました。このような抜けタスクが明らかになるのは、大抵、手持ちの作業が終わり、残作業が明らかになる締切り間際です。2人がそれに気がついたときには、既に手遅れ状態です。
時間間際になって発覚したタスクは、そのまま超過タスクとなり、残業時間へとスライドしてしまいました。
説明しやすくするため、図を大胆に簡略化しましたが、このような抜けタスクが日常的に生まれるような作業環境を、1ヶ月~数ヶ月の長期間に亘って続けたらどうなるでしょう。
その際の時間損失は相当なものになるはずです。また、作業のしわよせは後ろの方へ集まるため、締切り間際にたいへんキツイ思いをしかねません。
想定外の追加作業が生じるのはやむを得ませんが、最初の段階ですべてのタスクをできる限り洗い出し、誰が責任をもって担当するのかを決めておく。
それをおこなうことで、締切り直前に仕事のピークが来ることを避ける。これがチームとしてタスク管理をおこなう際の基本であり目的だと思うのです。
4―2Nozbeを使ったタスクの共有
4―2―1チームでのタスクの共有
抜けタスクが原因となり、締切りの直前に突貫作業が生じるような状況を避けるには、チームメンバー全員でタスクを共有する必要があります。
そのためには、すべてのタスクを漏れなく登録し、自分だけではなく社内、社外のチームメンバーと共有できるツールが必要となります。
私がそのために使っているのが前章(3―1)でも紹介したNozbeです。
Nozbeは設計思想がGTDに完全準拠しているのと併せ、登録しているプロジェクトごとに関係者を招待し、一連のタスクリストをその仕事の関係者全員で共有できます。
また、共有しているタスクを誰が担当するのかをワンクリックで設定できるのと、自分が担当となったタスクは自動的に☆マークが付くことで見落とすこともありません。
参加しているプロジェクト内で、誰かが担当しているタスクを完了したとき、また締切りの日付やその他のステータスを変更した内容は、アクティビティーログとして定期的にお知らせメールが来るので、誰が、どのプロジェクトで、どのタスクを進めているかを手元で確認できます。
Nozbeと言う1つのタスク管理ツールに、その仕事を進めるために必要なタスクを集約することで、チームメンバー全員が仕事の総量を把握できるだけでなく、その進捗についても共有できるのです。
これで、やっとその仕事が無事終わりそうだ。
また、このままでは終わらなさそうだと言う見通しを早い段階から立てることができます。
終わりそうであればそのまま進めれば良いし、間に合わないことが分かれば人員の再配分や、進め方の再検討も可能ですし、早い段階であれば発注者へ締切りを延ばしてもらうお願いも頼みやすいでしょう。
前日になって、間に合いませんでしたなんて電話はかけたくないものです。
4―2―2打ち合わせはタスクリストを見ながら
実施する進捗に応じたタスクの追加や配分など、チームとしてのタスク管理は主にNozbe上でおこなうことでほぼ完結しているのですが、節目ごとにチームミーティングをおこない、業務全体の進捗や作業状況について確認をおこないます。
GTDの収集とレビューの作業を個人レベルではなく、チームメンバー全員でおこなうイメージです。
そのミーティングをおこなうときには、各プロジェクトのタスクリストを印刷し、その項目ごとに進捗確認をおこない、新たに追加されたタスクへの作業分担について決めるのです。
※定期タスクミーティングを行う。
この写真は、実際におこなったミーティングに使用したものです。
打ち合わせが終わったら、赤書きされた打ち合わせ結果を基に、各自が担当するタスクを追加することで内容をブラッシュアップします。
このように、打ち合わせにプリントアウトした具体的なタスクリストを使うことで議題も明確にできますし、自分だけの視点だけでない別の視点からタスクの洗い出しができるため、作業の抜けを防ぐためにも有効です。
4―2―3コミュニケーションのツールとして
仕事の進捗に責任をもつ立場になると、自分自身の作業だけでなく、部下や社外にアウトソーシングした作業全体を把握し、作業方針に変更が出た場合は、その変更内容を作業担当に迅速に伝える必要があります。
チームレベルでタスク管理をおこなうツールとしてNozbeを使うと、電話やメールに代わるコミュニケーションの道具としても使えます。
具体的にはNozbeのコメント機能を使うのです。チーム全体のタスクを集約し俯瞰できるのと併せ、ツール上でコミュニケーションができる。
これは、Nozbeがタスク管理ツールと言うだけでなく、グループウェアとしても使えると言うことです。この機能を使うことで、お願いしたタスクへの質問メールや電話が殆どなくなりました。
例えば、他の誰かが自分のタスクの実行方針に疑問をもち、その内容をコメント欄に記入したとします。すると、そのコメントは他のメンバーのトップ画面に「未読コメント」として表示されます。
他の人に作業をお願いする場合には、対象となるプロジェクトに新規タスクを追加し、担当する人を決め、コメント欄に作業をお願いする旨コメントを記入します。
タスクを依頼された人は、そのタスクに☆マークが付き、自動的にNextActionに移動するため見落としがありません。
また、メールと違い、「具体的に何を実行するか」に特化された情報しか記載されていないため、メールの本文を読み解くような手間もかけさせません。
4―2―4メールは脳のリソースを削る
ツールメールを受信すると、その文章を読んで相手の意図を汲み取り、そして自分が何をすべきかの判断、GTDで言う処理~整理のステップを頭のなかで始めます。
1日に受信するメールが3桁に近くなるとその処理をするだけで一苦労です。
時間も奪われますし、それ以上に、読む、読まない、要返信、タスクに追加などの判断を強いられる回数に反比例し、脳のリソースは目減りしていきます。
朝一番に開く一本の長文メールで、昨日の会議録を読まされ、そのなかからやるべきことを抽出し、宛先一覧からその作業指示が誰に出されているかを汲み取り、そのメールにどう返信するかで悩む。
普段何気なく使っているツールが、ときには仕事を一緒にするチームメンバーを疲弊させている事実をもっと真剣に考える必要があると思うのです。
4―3アウトソーシングした仕事の進捗状況をブラックボックスにしない
仕事を進める上で、その一部分を社外にアウトソーシングをするのは特に珍しいことではありません。
このアウトソーシングをするとき、私が最も気を付けているのが、仕事を発注し成果を受け取るまでの期間をブラックボックスにしないことです。
ブラックボックスと言うのは、仕事をお願いして受け取るまでの間、作業の進捗状況や方向性を確認できない状態のことです。
仕事をお願いする際に提示した前提条件・設計条件に変更がなく、指定した期日までにこちらが要求した品質の成果が常に上がってくれば、何もこんな心配をする必要はありません。
問題は、そのようなことの方がまれだと言うことです。
4―3―1とき既に遅し
知り合いの会社で起こった実際の話です。
9月の上旬に、ある設計の仕事を協力会社に発注しました。
あいにく、馴染みの会社は手持ちの仕事が一杯でお願いすることができず、紹介を受けた新規の会社に発注することになったそうです。
初回協議のために来社してもらい、作業内容と注意事項、そして期日を伝え次の日から作業に入ってもらいました。
作業自体はそれほど難しいものではなく、ただ量が多いだけの単純作業だったので、途中段階では特に内容の確認はおこなわず、10月末の期日間際になってやっと進捗の確認をおこなったそうです。
担当者の返事は「もう少しかかるので、期日を延ばして欲しい」とのこと。
業務全体の工程にはまだ余裕があったので、締切りの期日を2週間延ばすことになったそうです。
約束の日になり、協力会社から成果を受け取ったのですが、よくよく見てみると、根本的な作業方針に勘違いがあり、それを修正するには、相当の時間が必要だと判明しました。
その結果、その成果を使って作業をおこなう他の仕事にまでしわよせが出始めました。
仕事を発注した担当は、社内からも催促の電話・メールを矢のように受け、なかなか上がってこない成果に苛立ちながら、毒づいたそうです。
「いったい何をやっているんだ……」と。
4―3―2ブラックボックス化した作業
「いったい何をやっているんだ」。この言葉が出る気持ちは良く分かります。
程度問題はあれ、自分が要求した期限に求めている品質の成果が上がってこないことは良くあることだからです。
大切なのは、発生する問題を想定しているバッファーのなかに収めること。問題が生じたらすぐに対策を講じ、それ以上に問題が広がることを防ぐことです。
例に挙げさせてもらったケースを図解にするとこうなります。
ここでは、作業をお願いしている間、その進捗と方向性がブラックボックスのなかに入っているため確認できません。
成果がブラックボックスからやっと出てきたと思ったら、途中で進む方向を間違っていたため、その成果も間違っていたと言うことです。
この問題を回避するには、問題となっているブラックボックスを可視化し、事前に対策を打つ必要があるのです。
図解にすると次の図のようになります。
ここでは、ブラックボックスのなかが見えるようになったことで、作業があらぬ方向に進んでいることが事前に分かりました。
すかさず方向修正の指示を出すことで作業が正しい方向に進み、こちらが求めている成果を得ることができました。
このブラックボックスの可視化ですが、電話やメールといった従来の方法で密に連絡を取り、報・連・相をしてもらうと言うのでは余計に時間がかかり作業効率を落とします。
次の項目ではその見える化を支える3つのツールについて紹介したいと思います。
4―4ブラックボックスを可視化する具体的な方法
4―4―1活用している3つのツール
前述した「作業の進捗状況をリアルタイムに確認し、方向性が間違っていれば正しい方向に修正する」ことは、当たり前の話です。
必要なのは、理想論ではなく、それをどうやって実現するか、その具体的な方法なのです。
ここから紹介するのは、私が具体的に使っているツールと、その運用方法です。
(1)Dropbox
1)進捗状況を手元で確認するお付き合いの度合いにもよりますが、私が仕事を発注している協力会社さんには、Dropboxをインストールして頂き、その共有フォルダーのなかで作業をおこなうか、もしくはその日の終わりに、作業をして頂いたファイルを保存するようにお願いしています。
そうすることで、作業途上のファイルを常に手元に置き、自分の好きなタイミングで確認できる環境をつくるのです。
また、Dropboxは共有フォルダーのなかで、誰が何時、どのファイルを更新したかをRSSで配信する機能をもっています。
このフィードをGoogleリーダーなどに登録しておけば、ブラウザー上で作業の進捗状況をザックリと確認できます。
もし、ファイルの更新が滞っている場合は、何らかの事情で作業が止まっていることが把握できますので、そのような場合は、電話を一本かけるなどして状況確認をおこないます。
ここで大事なのは、作業が進んでないことを指摘して、相手の尻を叩くのではなく、予定どおりに作業が進められない事情を理解し、次の手を打つことです。
具体的には、残された時間では終わらせられない作業を引き戻し、自分の手で進めるか、もしくはその部分を別の協力会社へ依頼することです。ギリギリになって「残りのこの部分が終わりません」と言われるのが一番困ります。
自分にとっても強烈な割り込みになりますし、そんなギリギリの工程では、作業を引き受けてくれる協力会社も見つかりません。
大切なのは、問題が発覚してからの対処ではなく、問題の火種を1日でも早く見付け、事前の対策をおこなうことなのです。
2)ファイルの送受信と言う普通の手間をなくす
Dropboxを使用する最大のメリットは、データをリアルタイムで同期できることにより、お互いがファイルを送受信する手間を省けることです。
このメリットが、先に説明した仕事のブラックボックス化を防ぎます。このデータ送受信をおこなわなくて済むことがどれだけ助かるか。少し実例を交えながら説明したいと思います。
それは、首都圏のある都市で、その市域にあるすべての公園を調査し、設置してある遊具の劣化状態をデータベース化すると言う調査業務でした。
その数は街角にある小さな公園から、面積が数ヘクタールもあるような大規模な公園まで合わせると、500ヶ所近く。
各公園に数名のスタッフで調査に入り、ブランコやベンチ、照明灯や側溝などの排水施設について写真を撮り、塗装は剥げてないか、ヒビは入ってないか、錆びてないかなどを目視で確認し、その場で健全度を判断して帳票に入力すると言うものでした。与えられた調査機関に余裕がなかったため、自社のスタッフだけでは期限に到底間に合わない。
それで、社外の協力会社にも手伝ってもらい500ヶ所に及ぶ公園を手分けして調査に入りました。施設の健全度は目視で判断するため、その結果はどうしても調査をする人の主観に左右されてしまいます。
そのため、上がってきた調査結果を見ながら、その結果にブレがあれば修正指示をフィードバックする必要がありました。
小さな公園でさえ、設置してある施設の数は2桁になります。大きな公園になれば調査対象となる施設は3桁を優に超えます。
その調査結果を確認するには、調査結果の報告書と公園1ヶ所あたり数十枚~数百枚にわたる写真を送ってもらい、一つ一つ確認しなければなりません。
そのデータを手分けしている数社から毎日送ってもらい、それに対して返信する。最終的なデータ量は12ギガバイトを超えた調査です。
もし、その作業を従来のメールやファイル送信サービスを使っていたとしたら、絶対に終わらせられなかった仕事だったでしょう。
(2)Skype
相手と連絡を取る方法は、電話をかけて話すのが1番早いと思いがちですが、同じ人に1日に10回以上電話をかけようとすると、最後の方は多少ためらいの気持ちが生まれます。
それは、電話が相手の時間に無理やり割り込む迷惑なものであることを無意識にでも感じているからです。その点、ちょっとした連絡を取るのに、Skypeのチャットは最適です。
メールのような文章の修辞に気を取られることなく、伝えたいことをさっと伝えられるレスポンスの早さは、まるで隣の席に相手が座っているかのようです。
チャットでは伝えきれない内容になれば、音声通話に切り替え、話の内容が図面の確認になった場合は、画面共有機能を使います。
この機能は、自分のパソコンで表示されているデスクトップ画面をSkypeで通話している相手のパソコンに表示させる機能です。
相手に見て欲しい場所をマウスのカーソルで指し示せるので、メールで送った図面をお互いに見ながら「図面の一番右に大きな崖がありますよね。
その下の丁字路にカーブミラーを設置したいのです」といった、面倒なやりとりをする必要が一切なくなります。
この便利さは実際にやったことがある人でないと分からないと思いますが、離れているにもかかわらず、隣に座っているのと同じような感覚です。
おかげで、社外の協力会社の方に打ち合わせで来社して頂くことがなくなりました。
来社して頂くのに往復2時間、準備も含めると1回につき3時間以上も相手の時間を拘束していたと考えると、その無駄な時間をなくせたことは、お互いにとって良かったと感じています。
(3)Nozbe
1)仕事の全量を共有する
仕事を一緒に進めるチームメンバーとタスクの共有をするツールとしてNozbeを使っていることは前述のとおりです。
Nozbeを使ってタスクリストに抜けをなくし、担当漏れをなくすことが第一の目的ですが、もう1つの理由は作業全体のボリュームを明らかにして、全員で認識することです。
与えられた時間に対して作業量が少ないと勘違いすると、パーキンソンの法則によりその時間はすべて消費されてしまいます。
パーキンソンの第1法則‥仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する(出典‥ウィキペディア「パーキンソンの法則」)
必要なのは、ゴールに至るまでの作業量を把握し可視化することで、適切な作業ペースを関係者全員で共有することです。
2)タスク管理ツール導入のハードルを下げる
チーム全体のタスク管理ツールとしてNozbeが使えれば良いのですが、無料アカウントではプロジェクトを5つまでしかつくれないので、仕事で本格的に使うには力不足です。
小規模の組織で本格的に使うのであれば、最低でもチームアカウント(月額3,880円)は必要となります。
Nozbeを使うには、各メンバーにアカウントをつくってもらい、基本的な使い方、導入の目的などをしっかり説明しないと、なかなか受け入れてもらえません。
実際、そのハードルは非常に高く、社内に導入しても、日常的に使ってもらうレベルに達するには時間がかかります。
もし、もっと簡単なサービスを検討したいのであれば、Googleドライブのスプレッドシートが良いでしょう。
〈Googleドライブ〉https://drive.google.com/
無料で使用できるのはもちろん、基本画面は使い慣れたExcelの表ですので、その画面上でタスク一覧表を作成し、担当欄を設け、進捗状況を入力するだけで簡易なタスク管理ツールとして使えます。
複数ユーザーの同時アクセスができることで、内容をリアルタイムに更新できることは、Excelと違って、内容を更新したファイルを保存する必要もありませんし、そのファイルをメールで送信するような手間もかかりません。
Googleのアカウントをもっていなくても、アクセス可能なURLさえ提示すれば誰でも閲覧・編集可能ですので、導入初期段階の心理的ハードルも低いでしょう。
もちろん、情報漏洩防止のため、閲覧するユーザーにはGoogleのアカウントを作成して頂き、IDとパスワードによる保護をかけた方が良いのは当然ですけどね。
4―5ブラックボックスを可視化することの目的
ここで紹介した内容を改めて振り返ると、「ブラックボックスを可視化する」ことの目的は、相手の進捗状況や作業内容を常に監視することではなく、両者で共通のゴールとそれに至るまでの道のりを共有すること。
そして疑義や確認事項をすぐに確認できる双方向のコミュニケーションを築くことに他なりません。運用方法を紹介したDropbox、Nozbe、Skypeはそのプロセスを円滑におこなうためのツールと言うことです。
このシステムを構築して2年以上たちますが、もしこの組み合わせを構築できてなければ、納期に間に合わせることが困難だった仕事が幾つあったか分かりません。
最後に、第4章を振り返り、人と一緒に仕事をする際に大切だと思うことをまとめたいと思います。
4―5―1忙しいから抜け出す
そもそも、自分自身が自分の作業だけで頭が一杯になり、それ以外のことを考えられない状況では他人の面倒まで見る余裕はありません。
ついつい、仕事を丸投げして上がってきた成果をノーチェックで他の担当にスルーパスしてしまいがちです。
ましてや、作業進行中の内容について細かく目を通し、お願いした作業が自分のイメージどおりに進んでいるかなどを見ている余裕はありません。
先ずは自分が個人レベルのタスク管理をおこない、意識を自分の作業以外まで広げられる余裕をつくること。
タスク管理をおこなうことは、自分自身の作業効率を上げ、与えられた時間内にアウトプットできる量を増やすことだけではありません。
1人で完結する仕事であれば問題ないのですが、人と一緒に仕事をする際には、そのできた余裕を周りの人の作業まで広げる必要があるのです。
そのためには、自分の仕事については常に見通しが立っている状態にしておくこと。そして、不要な不安から必要のない繁忙感をもたないようにしなければなりません。忙しいと言う漢字は心を亡くすと書きますが、先ずはそのような状況から抜け出すのが先決です。
4―5―2タスクの共有と見える化
チームリーダーの仕事は、一緒に仕事をするメンバーに商品を入れる箱を提示し、その蓋を閉めることだと思います。箱と言うのはGTD的にはタスクやプロジェクトに該当します。
その仕事の目的を明確にした上で、終わらせるのに必要な作業を洗い出し、抜けがないことを確認した上で、作業を担当する人に配分することです。
「今週中にこの箱を一杯にして、できたら山田さんに渡してね」と。
箱の中身に適切なものが収められようとしているかを常に意識し、目的のものが入っていることを確認したら蓋を閉め、その中身を使って作業をする他の担当に引き渡します。
すべての箱が一杯になればまとめて発注者に納品します。
大切なのは、作業途中の段階で箱が足りなくなる、また箱の担当が不在のまま時間が過ぎてしまうことをなくすこと。
それを避けるためにも仕事の進捗に合わせ、常にレビューをおこないつつ箱の抜け、担当者の抜けが生じないよう気を付ける必要があるのです。
4―5―3情報(データ)の共有
作業をおこなう際のデータ管理、共有のツールとしてDropboxを紹介しました。
同じ会社ですべてのデータが同一のネットワークに接続されたデータサーバーに保存されているのであれば問題ありませんが、仕事を社外にお願いする際には、そのデータ管理とデータの送受信をどうするかが課題となります。
容量の小さいファイルを片手で数えられる程度であればメールへの添付でこと足りますが、場合によっては100メガバイト単位のデータをやりとりする必要があります。
会社が大容量のファイル送信システムをもっていれば問題ないのですが、それがないと毎回「宅ふぁいる便」などのデータ送信サービスを使わなければなりません。
これでは、リアルタイムにお互いのデータを確認できませんし、作業がブラックボックス化する最大の原因となります。
セキュリティーの問題で導入できない組織もたくさんあると思いますが、可能な環境であればその活用について検討する価値は大きいでしょう。
4―5―4適切なコミュニケーションツールの使い分け
「疑問が生じたらちょっと声をかけて確認する」。
一緒に作業をしている人が隣に座っていればすぐにできることも、相手との距離が離れれば離れるほど難しくなります。
例えば「このファイルは内容を更新したから、次からはこれを使ってね」と言った些細な連絡でも、それが遅れると古いファイルで作業を進められてしまい、整合を取るのに時間がかかってしまいます。
そのレベルの連絡で毎回電話をするのもメールを書くのも億劫です。さっとSkypeなどのメッセージツールで用件を伝えて終わらせたいものです。
逆に、テキストベースでは相手の顔が見えないため、議論になりそうな話題やちょっと込み入った内容になると、話がこじれて逆に時間がかかってしまいます。そのような場面では電話や実際に顔を合わせての協議が大事です。
伝えたい内容、解決したい課題の大きさによりコミュニケーションツールの適切な使い分けが必要と言うことです。
4―6クラウドツールのセキュリティー対策
4―6―1クラウドにアップロードしては駄目なデータ
本章では、仕事をアウトソーシングする協力会社との情報共有方法としてDropboxの活用について説明しましたが、どんな情報(ファイル)でもアップロードして良いと言う訳ではありません。
そこにはセキュリティー上で気を付けなければならないものがあります。特に個人情報が入っているようなデータはNGです。
では、どのようなファイルであればクラウドに保存して良いのか?その線引きは難しいのですが、私個人の運用指針としては「仮にファイルが流出したとしても、特定の個人や組織に著しい損失を与えることのないもの」と言う認識で運用しています。
4―6―2ファイルの損失を防ぐ
Dropboxの運用で1番恐ろしいのは、システム不具合や人為的ミスでファイルがなくなってしまうことです。
共有フォルダーであれば、誰か不慣れな人がうっかりファイルを削除してしまうと、その人だけでなく共有メンバーすべてのファイルが削除されてしまいます。
Dropboxのシステムをどれほど信頼するかにもよりますが、万が一、システムに不具合が生じた際、それが保存しているデータにどのような影響を及ぼすか予想できません。
最悪の場合、データの消失を招く可能性があるツールに、すべてを依存するのはあまりにも危険です。
そのような最悪の事態を避けるため、私は次のようなバックアップシステムを構築しています。
(1)リビジョン機能を完璧にする
DropboxにはPackratと言うアドオンの機能があります。無料アカウントでも一度削除したファイル、また旧バージョンのファイルを30日間保存できますが、このアドオンを有効にすることで、その日数制限をなくし、一度保存したファイルを無制限に保存しておけるようになります。
$17・2/年の費用が別途必要になりますが、ファイルの更新履歴をさかのぼり、特定の日に保存したファイルを復元、また削除したファイルをできるのはとても助かります。
(2)データのバックアップ
使用しているのは「ばっちり同期」と言うファイルの同期ソフトです。簡単に説明すると、異なる2つのフォルダーのファイルをお互いにコピーし、同期を取ることができるものです。
無料でも使えますが、私はスケジュール機能が豊富な有料のビジネスライセンスを使用しています。
【対策その1】最初におこなっているのは、Dropboxのフォルダーとデータサーバーのフォルダーを同期しておくことです。
そのサーバーのデータは、常にバックアップが取られているので、Dropboxのファイルが消失してもそこからの復元が可能となります。
【対策その2】ばっちり同期は、ファイルの更新や削除があった場合、その古いファイルを指定したフォルダーに自動保存する機能をもっています。
私はそのバックアップ機能を使い、それらのファイルを自分のパソコンのバックアップ用フォルダーに3ヶ月間保存しています。
このオプションを設定しておけば、Dropboxからファイルがなくなったとしても、その瞬間にそのファイルがバックアップされるので安心です。
また、バックアップデータがあれば、ファイルの状態をさかのぼって復元することもできます。
4―6―3データの流出を防ぐ
クラウドサービスにデータを預けておくことのもう1つのリスクとしてデータの流出があります。
ID(メールアドレス)とパスワードで保護されているとは言え、それが何らかのトラブルで外部に漏れると、データの流出だけではなく、アカウントが乗っ取られる可能性も出てきます。
それを避けるため、セキュリティーレベルをもう1段階上げるのが「2段階認証」の設定です。
これは、従前のIDとパスワードの入力に加え、認証コードの入力を求めることで、特定のデバイス、例えば会社のパソコン以外の機器からデータにアクセスする際に、特別なコードの入力を求めることで、自分以外のアクセスを防止する方法です。
手順については、次のブログ記事で詳しく紹介されていますので、仕事でDropboxを使っていないユーザーでも設定しておくことをお勧めします。
『Dropboxユーザーが絶対すべき2段階認証の設定方法をカンタン解説!』http://bamka.info/dropbox-double-securityあなたのスイッチを押すブログよりクラウドツールは便利ではありますが、運用方法を1つ間違えると深刻なトラブルに見舞われます。
仕事のデータを社外のサービスに預けるには、最低でもこのくらいのリスク管理をおこなう必要があると思うのです。
4―7クラウドツール活用についてのインタビュー
この第4章では、仕事を一緒にするメンバーとの情報共有(タスク、ファイル、コミュニケーション)を円滑にする具体的な方法論として、クラウドツールの積極的な活用を提案しました。
しかし、それはあくまでも仕事をお願いする立場としての意見です。本節では、逆の立場。
NozbeやDropbox、Skypeなどのツールを使って仕事をお願いされる協力会社の立場では、その有効性をどう感じているか、また逆にデメリットを感じている所があれば、それはどこか。
今回はクラウドツールをフル活用して仕事を一緒にさせて頂いている方に、そのあたりの率直な感想を聞いてみました。
インタビューにお答え頂いたのは、株式会社アーバン・クリエイトの中垣さん、有限会社リブワン開発設計の伊東さんのお二方です。先ずは中垣さんにお話を伺いたいと思います。
4―7―1中垣さんへのインタビュー
中島‥こんにちは、中垣さん。今回はインタビューのリクエストに応えて頂きありがとうございます。私がこのようなクラウドツールを使って情報共有を始めたのは中垣さんが最初です。
過去の資料を確認しましたら、Googleスプレッドシートを使ってタスクの共有を始めたのが、2008年の9月でした。振り返ればもう6年近くと言うことで、改めて長いお付き合い感謝しております。
Dropbox、Skype、Nozbe、Googleスプレッドシートと、私が書籍のなかで紹介したツールをフルに使って仕事をさせて頂いている訳ですが、このようなツールを使うことで感じるメリット・デメリットをお聞かせ願えればと思います。
特に、私は仕事を頼む立場としてしか使っていないので、頼まれる立場としてはまた別の感じ方があるのかなと思うのです。
中垣‥こちらこそ色々教えてもらい、たいへん助かっています。最初はDropboxとGoogleのスプレッドシートを使ったタスク管理でしたね。それからSkypeチャットと通話でのコミュニケーション。Crossloopの画面共有を使った打ち合わせでしたか。
あの○○地区のタイトなスケジュールをこなせたのは、これらのツールがあったおかげだと思っています。まぁ、私も好きな方なので、使って良かったと言うことはあってもキツかったと言うのはなかったですね。
※Crossloop‥ネット回線を使い、お互いの画面を共有するツール、Skypeで画面共有機能が実装されるまで使用していた。
中島‥ありがとうございます。確かに、スプレッドシートでのタスク共有は、クラウドと言う言葉もまだ一般的でなかったあの2008年当時としてはとても革新的な試みでしたよね。
1つのスプレッドシートに複数のメンバーが同時にアクセスし編集できる。ここで感じた驚きが、その後のクラウドサービス活用への試行錯誤につながっていったような気がします。
中垣‥Nozbeについては使いこなしている感覚がまだ足りないですね。まぁ、これは私個人と言うか弊社のスキルの問題なので、ここではあまり触れませんが(笑)。このようなツールを使うことのデメリットと言うのは見当たらないです。あえて言えばリアルタイム過ぎる点でしょうか。
AutoCADで言えば、弊社ではさまざまな自社開発のツールを使って、標準コマンドでは対応できない処理も迅速に対応することが可能です。
そのため、2日かかる作業を1日で終わらせ、残った1日を他の作業に使うことができます。そういった作業の貯金みたいなものがDropbox上で作業をするとやりにくいって思ったことはありましたね。
中島‥仕事をしている間は常にSkypeでつながっているので、中垣さんが作業を完了されたことがすぐに分かるんですよね。
なので「では次の作業をお願いします」と言う感じで、間髪入れずに仕事をお願いできちゃうんです。
確かに、それは仕事をお願いする私の方からするとメリットでしかないのですが、受ける方からするとキツく感じるときもあるでしょうね……ちょっと控えたいと思います(笑)では、別の質問ですが。
このようなクラウドツールを使わず従来どおりの方法で仕事を進めるとき、一番困ることってどんなときでしょうか?中垣‥このようなツールを使わずに対応している元請けさんの話ですね……確かにまだ多くの元請けさんがこのパターンです。
先ずは大容量データのやりとりですね。
DropboxにアップしてSkypeやLINEでメッセージを送ることで済むのが、従来のやりかただと、ファイル圧縮→オンラインストレージにアップロード→メール作成で、場合によっては、さらに電話確認と言う手順が必要になるので、これはかなり面倒です。
LINEであれば既読かどうかが分かるので確認も必要ないですしね。まぁ、困ると言うほどではありませんがあえて言えばこのあたりでしょうか。
中島‥やはり、一番切実なのはデータの送受信ですよね。そのやりとりに手間がかかると、受信したファイルの内容確認、修正点のフィードバックに時間がかかるんですよね。
DropboxにPDFで保存してあれば、外出先でもiPhone、iPadで確認できるので、その場でさっとチェックして、問題があればすぐに連絡できる。
データ送信サービスを使った従来の方法だと、受信メールが来ているのは確認できるけど、ノートパソコンをもっているか、会社に戻らないと何が送られてきているか確認することもできない。
ちょっとしたことですが、これが積み重なると馬鹿にならない時間になってしまうんですよね。このあたりが、クラウドサービスを使うことで仕事が捗る理由のような気がします。
最終的には、同じ図面のファイルを複数の担当者で同時に編集する。そんなことができる時代もそう遠くないと思います。引き続き新しい試みの実証実験にお付き合い願えればと思います。今日はありがとうございました。
4―7―2伊東さんへのインタビュー
中島‥伊東さんの場合は如何でしょう?伊東さんとも同じようなツールをフル活用して仕事をさせて頂いていますが、どのようなメリット・デメリットを感じられているでしょうか。
伊東‥はい、了解しました。
それでは中島さんと一緒に運用している各ツールについて、私の感想を述べさせてもらいますね。
(1)Dropbox1)メリット
設計・検討に使用する図面や資料をクラウド上のサーバーを介して共有できるのは、外部の作業者にとって非常に便利です。
もちろん、従来どおり、メールや他の方法でファイルを送ることはできますが、やはりそれは「断片的なファイルのやりとり」であり、クラウドを利用した共有のレベルとは本質的に異なります。
それを一番強く感じるのは、Dropboxで共有しているファイルの全体を把握することで、まかせて頂いている一部の作業だけでなく、それを通して仕事の全容が俯瞰できること。
それにより作成する設計図・数量計算書のアウトプットをイメージしやすくなることでしょうか。
2)デメリット
Dropboxを使うなかで一番気を付けたいのが、フォルダーを共有している両者で同時にファイルを編集してしまうことでしょうか。
同じネットワーク上のデータサーバーであれば、読み取り専用となるので、このような問題は起きませんが、この問題はどうしても生じてしまいます。
作業に入る前に、Skypeのチャットで、これから編集する図面・数量計算書のファイルを通知することは1つの回避策ですが、これにも限界があります。最悪、どちらかの作業が無駄になることもあるので、これはなんとか対策を考えたいですね。
(2)Nozbe
1)メリット
外部の人間はプロジェクト全体がどう動いているかは分かりませんが、Nozbeのようなタスク管理ツールで仕事全体のタスクを一覧することで、プロジェクト全体がどのような状況にあるかを想像できます。これはプロジェクトへの関与として責任感をもつことができ、有意義だと感じます。
2)デメリット
これは、Nozbeの機能的な問題ですが、Nozbeはプロジェクトとタスクの2レベルしか使えないので、プロジェクトが増えてくるとその管理が煩雑になります。
同じようなGTDツールであるToodledoはタスクの下にサブタスクが登録できるようなのでちょっと気になります。また個人的なDoingリストレベルのタスク管理には、別のテキストエディターを使っています。
そのレベルのタスク管理をおこなうには、もう少し軽快に動作するツールの方が使いやすいのですよね。
私にとって、Nozbeはタスクを共有するためのツール、またはプロジェクト管理ツールと言う位置づけです。
(3)Skype
1)メリット
Skypeのチャット機能は、タイプするために口頭で話すより少し時間がかかりますが、逆にその遅さが考える時間を生み出すことがあります。
質問を受け、不明な点はすぐに図面などを開いてチェックする時間ができますが、電話だとそうもいきません。チャットでは伝えきれない内容になれば、Skypeの通話に切り替えられます。そのあたりの使い分けがスムーズにできるのがSkypeの便利な所ですね。
Skypeの便利な点についてもう1つ。Skypeを使う前は、電話で図面や数量のことを話すのが当たり前でしたが、電話では双方図面のどこを意識して話しているかが曖昧になりがちです。
そうすると受け手は後で考え込む時間が増え効率が悪く、ときに伝達や勘違いでミスが発生します。
その点、Skypeの画面共有機能は、実際に対面で図面を見ながら打ち合わせをするのとほぼ同じなので、伝達ミスの低減が図られます。また、忙しいときに時間を割いて打ち合わせに出向く手間を省けるのは非常に助かってます。
2)デメリット
常にSkypeでつながっているのはメリットですが、デメリットにもなります。集中しているときにチャットでメッセージが何度か届くと複雑な作業に支障が発生することがあります。
そう言うときのためにオンラインステータスで”Don’tdisturb”を表示すれば良いのかもしれませんがそう言うのは少し表示しづらく感じることはあります。ただ、そうしたデメリットよりSkypeを利用することのメリットの方がはるかに大きいと思います。
中島‥ありがとうございました。
Skypeのチャットが電話よりも時間がかかるぶん、じっくり考える時間をもつことができている。この視点は私も気がつきませんでしたね。
確かに電話と違ってSkypeでチャットや通話をしていても、それに拘束されている感じがしないのは、これが理由なのかもしれませんね。
4―7―3インタビューの感想
今日はお忙しいなか、本書のインタビュー企画に乗って頂きありがとうございました。
Nozbe、Dropbox、Skypeのような比較的新しいツールを活用した仕事の進め方について、「良かった」と言う感想を聞けて良かったです。
もし、実は負担になっていて無理やり使わされているような感想を少しでももっていらっしゃるようなら、この本の書き方も大きく変えなければと思ってました。
ただ、仕事を頼む側からするとメリットである作業の即応性、リアルタイムなコミュニケーションは、ややもすると皆さんの作業ペースに拍車をかけ、息をつく暇も与えなくすることがあることについては、心に留めて置きたいと思います。
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