MENU

第 4章 「行動」で読む

「組んだ手」からわかるその人の性格立ったまま考えごとをする人は、「決断力」がある「組んだ手」からわかる、その人の性格同じ身振りをとる二人は「親密」である運動習慣のない人には「心配性」が多いどんな美人もかなわない「最強の顔」とは?「声」を出して笑う人ほど、人脈がスゴいウソをついている人間が発する「サイン」自分が「嫌われているかどうか」はココで判別できる column‐ 4 頭がいい人には、難しい仕事を与えないほうがいい

立ったまま考えごとをする人は、「決断力」がある 部屋のなかをうろうろと歩きまわって考え事をする人がいる。

かと思えば、椅子に座って考えるのが好きな人もいる。

この場合、立った状態で考え事をするのが好きなタイプは即決型で、決断力がある人だと考えてよい。

性格的には、せかせかしたところがあって、のんびりできないタイプでもある。

逆に、椅子に座って考えるのが好きなのは熟慮型であり、優柔不断である。

みんなで何かを決めようとしても、「ちょっと待って、もうちょっと考えさせて!」と、すぐに「待った」をかける人であるともいえる。

人間は、立った状態のほうが、脳が活性化しやすくなり、決断も早くなるというデータがある。

ミズーリ大学のアレン・ブルードーン博士が、大学生に課題を与え、立ったまま、あるいは座った状態で意思決定をさせたところ、立ったままの状態のほうが 33%も速く決断がなされたという。

立った姿で考え事をするのが好きなタイプは、物事をすぐに決めて、それを行動にうつすまでの時間も早い。

その意味では、行動的なタイプであるともいえよう。

行動的であるからこそ、すぐに行動に移れる姿勢を好むのだ。

椅子に座って考えるのが好きなタイプは、何をするにしても、グズグズしていて、行動に移すのも遅い。

椅子に座っているだけに、どうしてもワンテンポ遅れてしまうのである。

したがって、スピーディな決断を求められる仕事をまかせるときには、立ちあがって考えたり、行動するのが好きな人を選ぶとよいだろう。

逆に、いつでも椅子に座っているような人間には、あまり速断を求める仕事はまかせないほうがいい。

どうせ時間が守れないに決まっているのだから。

そういえば、電車に乗るときにも、すぐに空いている席を探すようなタイプ、すなわち椅子に座るのを好むタイプには、行動的な人は少ないような気がする。

彼らは疲れっぽいところもあるのか、すぐに座ろうとするのだ。

行動的なタイプは、車内が空いていても、ドアの隣あたりに立っていて、目的地の駅についてドアが開くやいなや、さっさと飛び出していくような人物である。

スピーディな決断を求める仕事をまかせるときには、そういう人物のほうが適任だ。

「あいつは、いつでもオフィスのなかをふらふらしているな」 ということに気づいたからといって、その人に向かって「じっと椅子に座って仕事をしろ」と怒ったりするのはかわいそうだ。

小学校の授業ならまだしも、そういうタイプには、行動的な仕事をまかせたほうが、張り切って仕事をしてくれるにちがいない。

「組んだ手」からわかる、その人の性格 テーブルの上で、相手が両手を組んでいたら、その手に注目しよう。

特に、どちらの手の親指が上にきているのかを調べてみるのである。

それによって、いくつかの性格特徴を見抜くことができる。

これは、ウォルター・ソレルの『ストーリー・オブ・ヒューマン・ハンド』という著書に載せられていた説である。

ソレルによると、アメリカの面接官は、仕事に応募してきた人物の手の組み方をじっと観察し、大ざっぱではあるが、次のような判断を行っているというのだ。

たとえば、リーダーシップが求められる管理職の人間を採用しようというときは、右の親指が上にくる人を採るのである。

なぜなら、左の親指が上にきているような人は、他人の命令に忠実に従うタイプであっても、自分から積極的に何かをしようという意欲は薄いとみなせるからだ。

逆に、あまり常識に縛られず、自由な発想が必要とされる部署には、右の親指が上にくるようなタイプは向いていない。

なぜなら、彼らは現実的で、あまり突飛なアイデアを出すのが得意ではないからだ。

もし右の親指が上にきているのなら、相手の性格は次のとおりである。

理性的 現実的 積極的 逆に、左の親指が上にきているのなら、相手の性格は、 直感的 空想的 従属的 と反対になる。

かくいう私は、手を組むときに、どうしても左の親指が上にくる。

自分では理性的な人間だと思っているのだが、本当は直観的なタイプなのかもしれない。

たしかに、面倒なことが大嫌いなので、実務家には向いていないと自分では思っているが。

もし交渉相手が、右の親指を上にして手を組んでいれば、その人は理性的だけに、理づめの説得がうまくいくであろう。

数字をたくさん用いて、客観的なデータを使いながら、論理的に話を進めればうまくいく。

逆に、相手が左の親指を上にしているようなら、イメージによって、感情を揺り動かすような説得が効果的である。

見た目に派手なプレゼンを行えば、具体的なことは何も言わなくともあなたの言うことを聞いてくれるはずである。

相手の手の組み方を見れば、大ざっぱではあっても、いろいろなことが読めるのである。

同じ身振りをとる二人は「親密」である 恋人は、なぜか二人とも同じ身振りで動くことが多い。

たとえば、コーヒーを飲むときにも、ほぼ同時にカップに手を伸ばし、ほぼ同時に口に運び、ほぼ同時にカップを受け皿に戻すのである。

一方がテーブルの下で足を組めば、もう一方も同じように足を組むことも観察できたりする。

このように、鏡に映し出されたように二人が同じ行動をとってしまうことを、心理学では「ミラーリング」と呼んでおり、だいたい仲がいい二人ほど、ミラーリングが頻繁に見られることが判明している。

アリゾナ州立大学のコリー・フロイド博士は 20歳から 42歳までの人たちにグループを作らせておしゃべりをさせ、ミラーリングが親密さをあらわすことを実験的に確認している。

職場で、同じ身振りをとっている二人を見かけたら、おそらくその二人はとても仲がいいのであろう。

気の合う仲間意識を持っているから、ミラーリングが出てきてしまうのである。

もし、その二人が異性なら、ひょっとすると、みんなには内緒でお付き合いをしているのかもしれない。

「日本の細菌学の父」として知られる医学者の北里柴三郎は、ドイツのコッホに師事したが、そのコッホが日本にやってきたときに案内役を買って出た。

そのとき、北里とコッホが並んで歩いているのを見た北里の奥さんは、二人があまりにも同じような姿勢で、同じような歩き方をしているのを見て笑ってしまったというエピソードが残されている。

きっと二人は、単なる師弟関係以上に、お互いに親密さを感じていたのだろう。

不思議なもので、気の合う同僚や仲間とお酒を飲んでいるときには、気がつくとお互いに同じ行動をとってしまうものである。

ところが、あまり肌の合わない上司とお酒を飲んでいるときには、ミラーリングがまったく見られず、なんとなくギクシャクしてしまうものなのだ。

ちなみにミラーリングは、相手と仲良くなるためのテクニックとしても知られていて、意識して相手の身ぶりの真似をしていると、相手はあなたに対して好意を抱くことも知られている。

「この人ともっと仲良くなりたいな」 というときには、その人の身ぶりを真似て、一緒にいるときにはその人のやっている行動をそのまま気づかれないように真似をしてみるとよい。

そうすると、相手はあなたに気を許すようになって、今まで以上に親密になることができるだろう。

苦手な人と仲良くなるためには、ミラーリングをしてみればよい。

そうすれば、あなたのほうも相手に対しての嫌悪感を減らせるかもしれないからである。

運動習慣のない人には「心配性」が多い 私は、毎日ウォーキングと腕立てと腹筋を欠かさない人間なので、「僕は、ちょっとした運動をしているんですけど、 ○ ○さんはどうですか?」というように話を向けてみることがある。

こうやって相手の運動習慣をたずねることは、相手の人となりを知るうえで、重要な手がかりをいくつももたらしてくれるのだ。

毎日、あるいは 1週間の間に 3日から 4日間、決まった運動をきちんとやっているビジネスマンは、心の中も晴れやかである。

彼らは楽観的で、少々のことでは落ち込んだりはしない。

物事には前向きで、積極的である。

いっぽう、運動習慣のない人は、抑うつ的で、悲観的。

とても心配症な人間であると見抜ける。

「○ ○さん、決まった運動など、なされています?」 と世間話を装って質問してみると、相手が心配症なのかどうかがわかるだろう。

運動していない人は、たいてい心配症だ。

こういう人は、他人に仕事を頼むときにも、「本当に大丈夫?」「ねぇ、本当に大丈夫?」 としつこく聞いてくるようなところがあって、少々、面倒くさい性格の持ち主である。

私は、こういう人がとても苦手なので、相手の運動習慣を聞いて、将来的にもお付き合いするかどうかを判断している。

心配性の人と一緒にいると、こちらが疲れてしまうから、最初からご遠慮願いたいと思っているのだ。

米国テキサス州にあるベイラー大学健康科学部のロドニー・ドーデン教授によれば、ジョギング、テニス、バドミントンなどを習慣的にやっている人は、不安が少なくなるという。

運動をしている人は、不安に苛まれることが少なくなるのだ。

ちょっと歩くと、すぐに「ふぅ、ふぅ……」と息を切らすような人は、ほぼ確実に運動習慣のない人である。

階段を上らず、すぐにエスカレーターやエレベーターに直行してしまう人も、おそらくは運動をしていない。

不思議なもので、抑うつ的な傾向というものは、運動をすることによって改善できることも知られている。

したがって、もしみなさん自身が心にたくさんの悩みや不安を抱えているタイプなら、ぜひ運動をする習慣を身につけてほしい。

そうすれば、心配症な性格を改善することができ、物事に対して楽観的になれるはずだ。

もちろん、運動をすれば身体的にも健康になれるし、仕事の能率もアップする。

「仕事が忙しいから……」などと言い訳せずに、どうか運動する習慣を身につけてほしい。

どんな美人もかなわない「最強の顔」とは? いつでも福々しい顔の人がいる。

俗に言う、えびす顔の人である。

こういう特徴のある人は、だいたい〝人気者〟と見て、まちがいはない。

私たちは、怒った顔や、悲しい顔をしている人よりも、笑った顔の人を好む。

だから、えびす顔の人を見れば、「たぶん、この人は社内でも、社外でも、人気者なんだろうな」と考えられるわけである。

そして、この推論は正しい。

ハーバード大学のアラン・フェインゴールドによると、その人の感じる幸福度と、その人の人気度には、きわめて強い比例関係が見られるという。

毎日をハッピーな気分で生きている人ほど、人気者である確率が高くなるのである。

フレインゴールド博士は、これを 175名の大学生の調査から明らかにしたのだが、心のなかに幸福感がいっぱいだと、自然と周囲の人を惹きつけるらしい。

幸せな人は、どうしても幸せそうな顔になっていく。

だから、その人がどれくらい幸せそうな顔をしているのかを見れば、およその人気度は読めるわけである。

「俺って、すごく人気者なんだぜ」 といいながら、どう見ても怒っているようにしか見えない顔だちをしているなら、その人はウソをついていると考えられる。

たぶん、自分をよく見せたいために、人気者であるなどと吹いているのであろう。

本当に人気があるなら、自分でそんなことをいうまでもなく、幸せそうなえびす顔をしていて、「 ○ ○さんみたいな人は、人気があるでしょう?」と他人のほうから指摘されるものなのだ。

かくいう私はといえば、自慢になってしまうけれども、笑顔がとってもキュートで、いつでも微笑みをたやさない心理学者である。

もともとの顔だちは平凡なくせに、編集者にとってもかわいがられているのは、おそらくえびす顔だからであろう。

私は、どの職場に出向いても、一番の人気者を言い当てることができるが、その際の手がかりは、単純にえびす顔かどうかである。

顔だちは、あまり関係がない。

美人でも、どこか陰がありそうな顔をしている人は、実際の人気はそれほど高くはない。

職場でも、ムードメーカーとして人気がある人は、だいたいえびす顔である。

小学校のクラスでも、人気者の男の子・女の子は、みなニコニコしていて、幸せな気持ちが顔ににじみ出ているような子どもだ。

ついでに指摘しておくと、フレインゴールド博士のデータを参考にすると、「人気者になりたいなら、えびす顔でいなさい」ともいえるわけである。

「笑う門には、福来る」という言葉があるが、やってくるのは福だけでなく、人脈であるともいえるのだ。

「声」を出して笑う人ほど、人脈がスゴい その人の「笑い方」を見ると、その人がどれくらいの人脈を持っているのかもわかる。

笑い方ひとつとっても、人脈のない人と、ある人とでは、まるでちがう笑い方をするので、そこに注目すれば、人脈の広さと深さもだいたい読めるのだ。

笑い方を大きく分類し、そのレベルで 3段階にわけると、次のようになる。

①口元だけでニヤリと笑う ②顔全体で笑う ③声を出して笑う

相手がどのカテゴリーに当てはまる笑い方をするのかを確認すれば、だいたいの人脈の深さは予想できる。

すなわち、 ①の笑い方をする人は、「あまり人脈はない」、 ②の笑い方をする人は、「ごく普通」、 ③の笑い方をする人は、「かなり人脈が広い」ということが、予想できるわけである。

たいして面白くもない話を聞いたときでも、「アッハハハ」と呵々大笑する人は、人づきあいがうまく、それゆえ人脈も広いと考えられる。

ようするに、声を出して笑うかどうかがポイントなのだ。

ブラジルにあるサンパウロ大学のシモン・サラ博士によると、社会的有能性、すなわち、人づきあいの能力が高いと評価される人ほど、「声を出して笑う」という特徴がみられたそうである。

逆に、人づきあいの能力が低いと評価される人は、口元だけの「閉じた笑い」をする傾向があったそうだ。

サラ博士によると、声を出して笑う人の 10人中 4人は、きわめて人づきあいの能力の高い人だそうである。

そういう人は当然ながら人脈も広いと考えられよう。

笑い方ひとつをチェックすれば、「ああ、こいつは人づきあいがヘタだ」とか「この人は、顔が広そう」ということを推測できるのである。

みなさん自身の職場で考えてみてほしい。

だれからもあまり声をかけてもらえず、お酒の飲み会にも誘われないような人は、ほとんど笑わないタイプであろう。

かりに笑ったとしても、皮肉そうな笑みを口元に浮かべるだけの人であろう。

職場の花になる人は、だいたいにおいて笑うときには、周囲の人がびっくりするほどの大きな声で笑ってしまうものである。

男性でも、女性でも、笑い声の大きな人は、だいたい人づきあいも上手で、しかも広い人脈を持っている。

ちなみにサラ博士によると、声を出して笑う人はまた、人づきあいがうまいだけでなく、リーダーシップ能力も高いそうである。

彼らは、人を動かしたり、何かをやらせたりする能力にもたけているのだ。

したがって、もしプロジェクト・リーダーを選ぶようなときには、「笑い声の大きな人」という基準だけで選出してしまっても、それほど大きな誤りはおかさないということが心理学的には考えられるのである。

ウソをついている人間が発する「サイン」 相手がウソをついているかどうかは、次の特徴から判断することができる。

これは、コーネル大学のロバート・クラウト助教授が指摘している〝ウソ発見〟のための手がかりだ。

まばたきの回数が増える 答えるまでに時間がかかる 身づくろいが増える 言い間違いが増える これらの手がかりを使いながら、具体的なウソの見抜き方について考えてみよう。

たとえば相手が、「いやぁ〜、もうこれ以上の値引きはムリですよぅ〜」 と泣きそうな顔をしていても、パチパチパチ……と普段以上にまばたきを頻繁にしているようなら、それはウソをついているのであって、「もうちょっとくらいなら値引きもできる」というホンネを隠そうとしているのだ。

「○ ○くんは、自分の飲み代まで、会社の経費にしていないだろうね?」 と質問してみたとき、「……」と、しばらく間があいてから、「そんなこと、あるわけないじゃないですか! 会社のお金でお酒を飲むなんて、横領ですよ! 僕にかぎって、そんな!」 という返答がかえってくるようなら、心に何かやましいところがあるのだろう。

本当のことをいうときには、もっと返答は早いはずなのだから。

「○ ○さんは、受付の △ □ちゃんみたいな子が好きなんだろ?」 と尋ねてみて、その反応を見れば、やはりウソをついているかどうかもわかる。

「えええ〜、どうなんでしょう〜? う〜ん、嫌いじゃないですけど、好きってわけでもないなぁ〜」とモジモジして、洋服の袖口を引っ張ってみたり、ネクタイを直そうとしてみたりするのなら、「大好き!」というのが彼のホンネであろう。

また、何かを話すときに、「今回の新製品には、自信がありません……あっ、いや、自信があります」などと言い間違いが見られるようなら、それは言い間違えたほうの内容がホンネ、この例でいえば、「自信がない」がその人の本心だと見抜くことができる。

ここに紹介してきた手がかりに注目すれば、ある程度までは、相手のウソは見抜けるはずである。

うまくウソをつこうとしても、何らかの「サイン」はどうしても漏れてしまうものであり、そのサインを見逃さないようにすれば、「この人の言っていることは、なんだか怪しいな」ということがわかるのである。

相手のウソをあまりよく見抜けない人は、相手の出しているサインを見逃している可能性がある。

おしゃべりするときには、下を向いて話すのではなく、もっと相手の顔や身体をまじまじとながめながら会話をするクセをつけよう。

そうすれば、相手の発するサインを見逃すこともなくなるはずだ。

自分が「嫌われているかどうか」はココで判別できる 相手に嫌われているのかどうかは、だれでも気になるところである。

「好かれたい」とは思わない人でも、わざわざ「嫌われたい」と思う人はいないはずであり、人間ならだれしも、自分が他人にどう思われているのかは気になるのではないかと思われる。

だが、相手のしぐさをちょっぴり観察すれば、自分がどれくらい好かれているのか、それとも嫌われているのかがわかるのだ。

相手のしぐさには、ホンネが全部あらわれているので、それを見れば一目瞭然なのである。

カリフォルニア大学のアルバート・メラビアン博士は、 50名の大学生を使った実験により、大嫌いな人に向かって話しかけるときには、次のような特徴が見られるということを発見した。

○視線をあわせなくなる ○後ろへのけぞるような姿勢をとる ○身体を真正面でなく、横に向けるような姿勢をとる ちなみに、大好きな人を相手にするときには、これとは逆のしぐさが見られることもメラビアン博士の実験では明らかにされた。

すなわち、大好きな人の前だと、私たちは、相手と目を合わせようとするのであり、前かがみになるのであり、きちんと真正面を向いて座ろうとするのである。

私たちは、嫌いな人を前にすると、「顔をそむけよう」とする。

そのため、視線をあわせなくなるのである。

自分が何を話していても、相手がそっぽを向くような顔をしていたら、まずあなたは嫌われているのだとみなしてよい。

それにまた、そむけられるのは顔だけでなく、身体もそうなのである。

足を組むような姿勢で、あなたに対して、横を向くような姿勢をとっていたら、相手はあなたのことを嫌っている可能性が大である。

もしあなたに対して好印象を抱いているのであれば、身体は、きちんと「正面を向いて」いるはずだからだ。

私たちは、嫌いな食べ物や、イヤな臭いのする食べ物が目の前に出されると、思わず顔をそむけてしまうが、それと同じことを人間に対してもしてしまうらしい。

「なんだか、あなたが生理的にイヤ」というときに、私たちは、どうしても顔をそむけてしまうのだ。

「あれぇ、どうしてこの人は、僕の顔を見てくれないんだろう?」「あれぇ、どうしてこの人は、私と目を合わせてくれないのかな?」 もしそんなしぐさが相手から見られるのなら、それはあなた自身に何かしらふくむところがあるとみなしてよいわけである。

こんな場合には、すぐに原因を究明して、それを解決しなければ相手と打ち解けることはできない。

「ひょっとすると、僕の態度で何か気に入らないところがありましたでしょうか?」 などと正直に告白し、それに加えて、「 ○ ○さんとは、これからもよろしくお付き合いいただきたいので、もし私に対して何か気に障る点があれば、正直に言っていただきたいのです。

僕は、そのすべてを改めるつもりです」と言えば、相手も顔をあなたのほうに向け直してくれるかもしれない。

column‐ 4頭がいい人には、難しい仕事を与えないほうがいい もしあなたが上司なら、頭がいい人には、なるべくルーティンの仕事をやらせて、スケジュールが厳しいとか、失敗したときには責任をとらされるような大きな仕事はまかせないほうがよい。

そういう仕事は、むしろ頭が悪い人にやらせるべきである。

「あれっ、それって逆じゃないのかな?」 と思った読者もいらっしゃるであろう。

ふつうならば、難しく、困難な仕事ほど、頭のいい人にまかせるものだからである。

しかし、違うのだ。

頭のいい人ほど、実は、きわめてプレッシャーに弱いのである。

だから、急いでやらなければならないとか、その仕事の結果が重大な意味を持つような場合には、彼らは、プレッシャーに押しつぶされて、本来の実力を発揮できないのだ。

米国マイアミ大学のシアン・ベイロック博士は、 93名の大学生に数学の問題を解かせてみたことがある。

ただし、彼らが問題を解いている姿はビデオに撮影され、しかもそのビデオは別の人によって評価されるというプレッシャーを与えてみた。

するとどうだろう、プレッシャーが与えられると、頭のいい人ほど問題が解けなくなることがわかったのである。

頭のいい人は、「かっこいいところを見せなきゃ」と張り切りすぎて、かえってパフォーマンスを落としてしまったのだ。

逆に、頭の悪い人は、他人にどう評価されようが、これっぽっちも気にしないので、のびのびと問題に取り組むことができた。

そのため、本来の実力は頭のいい人に劣っていても、結果としては、よい成績をあげてしまうという不思議な現象が見られたのである。

心理学では、頭のいい人ほど、プレッシャーの影響を受けやすいことがわかっていて、これを「チョーキング」(「息が詰まる」の意味)と呼んでいる。

スポーツの世界でも、前評判が高いエリート選手ほど、一回戦でまさかの敗北を喫することがある。

プレッシャーに押しつぶされて、実力を出せなくなるチョーキングの現象が起きてしまったのだろう。

結局、頭のいい人には、なるべくルーティン化された単純な仕事をまかせたほうがいいのである。

彼らは、ダンドリよく、それらをこなしてくれるだろう。

彼らの頭の良さは、そういうところで発揮させてあげたほうがいいのだ。

逆に、重要な仕事は、頭の悪い人に思いきってまかせてみよう。

彼らは、「やった、やりがいのある仕事をもらったぞ!」ということで、いつも以上に発奮してくれるし、そもそもの出来が悪いから、余計なプレッシャーを感じることもなく、のびのびとこなしてくれるはずだ。

フタを空けてみれば、意外によい仕事をしてくれるはずである。

「頭がいい人には、難しい仕事」という単純な図式で考えていると、結局は、不幸な結果になってしまうことが少なくない。

その点をしっかりと勘案して部下には仕事をまわしたいものである。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次