9-1女性パートタイマーを戦力化せよ
女性の労働力なくして勝利なし「年齢3区分別人口割合の推移比較」(図表❾-1)を見ると、2000年を越えた辺りから生産可能年齢人口が2060年近くまで、多少の踊り場はあっても、急激に落ち込むことが分かります。
また、団塊の世代(1047~49年生まれ)を主体に高齢化が一気に進むことも分かります。2045年頃には65歳以上が人口の50%を占めることになります。
19歳以下の年少人口は2010年を前に人口比率20%を割り、その後も一向に増加する気配はありません。まさに少子高齢化です。
次に、「女性の就業率向上ケースの前提」(図表❾-2)を見てみましょう。総務庁がまとめた「就業基本構造調査」のデータですが、2025年の女性の潜在就業率が高水準で維持されることが分かります。
これらのことは、高齢化社会が急激に進行する今後50年間において、女性就労者の労働力に占める割合が高まるだけでなく、主戦力として活用しなければならないことを示しているのです。特に小売業やフードサービス業などのサービス業は、20代の若年層と女性パートタイマーの労働力がなければ、今後も成り立ちません。
従って、女性の労働力を戦力化できるか否かは、企業の存続にかかわる問題としてとらえる必要があります。女性パートを戦力化するには、女性の働く目的や意識を理解し労働環境を整備することが重要なポイントです。
また、単なる教育・トレーニングシステムによる単純労働者としての育成だけでなく、高学歴社会の中で各自の個性や特性を発揮できる能力開発の仕組みをつくるべきです。
それらは自社独自のパート用のキャリアパスプランとして構築され、多能化(1人で多種多様な職務ができること)や互換性(1つの部署だけでなく他の部署も勤務できること)など、タイトルアップ(上位の職位や職務に昇格すること)に連動した、次項で紹介する加点主義の賃金体系も不可欠です。
女性パート戦力化の基本対策現在、日本における女性パートを含めた働く女性の意識は過渡期にあり、大きく分けると2通りあると考えられます。
1つは積極的により上位の仕事を目指し、仕事に対する責任ややりがいを求めるとともに、職位や時給・資格給のアップを求めるタイプ。
もう1つは、できるだけ責任のない仕事をこなすことで自分が月間で目標とする一定レベルの給料を求めるタイプです。後者のタイプには能力もあり、責任感があるにもかかわらず、あえて店舗内での責任を負いたくない女性パートも含まれます。
将来は前者のタイプが増加すると考えられますが、現時点では店長としてこの2つのタイプを的確に見抜き使い分ける必要があります。後者の場合でも、店長は勤務中に要求する作業レベルや勤労意欲に対し基準を明確にし追及しなければなりません。
以下の「女性パート戦力化の基本対策」(図表❾-3)は、これらを基に小売・サービス業向けに10ポイントをまとめたものです。
9-2P/A加点主義の賃金体系の勧め
「ゆとり」と「ふれあい」と「加点主義」が決め手
「ハッピーな従業員がハッピーな顧客を創造する」。これはアメリカのあるフードサービス企業の理念の一つです。大切なことは働く人の心のゆとりとふれあいのある職場(労働環境)づくりです。
そのためには、「人とふれあうことが好きで接客サービスを通し、お客さまに心から喜んでいただくことを自分の喜びとできる人(ホスピタリティのある人)」を採用することです。
ホスピタリティとは、だれもが持っている人に対する優しさや思いやりのことです。相手の立場になることができ、相手の痛みや苦しみまでも理解しようとする心が、その本質にはあります。
また第1章でも触れていますが、自分を生かせる仕事そのものの面白さと、共感を生む企業としての経営理念や使命感といった企業フィロソフィ(哲学)、さらに職場の良好な人間関係が不可欠です。
働く目的として、P/Aも生活のゆとりと社会との接点を求めているのです。大多数のP/Aは働くことを通して、近所や自分の学校以外の新しい仲間と知り合い、「職場を、仕事を通したやりがいと気の合う仲間とのふれあいの場」にしようとしています。
自分が店に行くことが楽しく、そこにいて仲間の一人として役に立っていると実感でき、みんなで力を合わせ何かをやり遂げたいのです。
何かとは、お客さまに心から喜んでいただき、できれば感動や感激までも共有することです。そこにはわれ先にとがむしゃらにがんばるより、それぞれが個性を発揮し合いながらみんなで仲良くチームワークを組み、総合力を高めようといった風潮が強いのです。
店長はサービス面では、自店の業態が求めるサービスコンセプトを理解させることが重要です。その後、まずマニュアルに示した基本サービスを徹底する教育トレーニングを実施します。
これらの基本サービスは、どんな経験者であっても定型サービスを守らせ、徹底して完全にできるまで次のステップに進ませないことです。その上でお客さま最優先の考え方をベースとし、各個人の個性を生かせるよう柔軟性を持たせると効果的です。
そして彼らが自店の各種作業やサービスを通して能力を発揮するに従い、賃金体系面でも、それを認め評価する加点主義の仕組みづくりを自社で行うことがポイントとなります。
また、企業の経営理念をベースとするP/A個人の人間性や創造性を高めるための能力開発や教育研修システムも不可欠です。
P/A職務資格給制度による加点主義の賃金体系づくり
職務資格給制度の導入により、今までの弊害の一つであった継続的な時給アップをなくすことが可能となります。
これまで他社との時給競争や定着を意識するあまり、大多数の企業で定期的な時給アップを継続して行ってきました。しかし、このことがP/Aの時給を年功序列的にし、「古ダヌキ」をはびこらせる結果となっていることが多いのです。
失礼な言い方ですが古ダヌキは、古いだけに要領が良く、仕事はあまりせずグループ化し、優秀な新人パートをいびることにより自分たちの職域を守るといった風潮をよく見掛けます。
結果として優秀な新人パートは育たず、辞めるか古ダヌキと同化していきます。もっとひどくなると若手社員の指示を無視し、逆にアゴで使うといったことも起きています。職務資格給制度はこれらのことを防ぐことができます。
自店商圏内への大型店出店などのため地域の時給が上がれば、調整的に自店の基本時給アップも必要となります。しかし、今まで通常行われてきたような定期的な時給アップは、職務資格給制度導入後1年で頭打ちにすることができます。
導入後はやる気と努力による仕事への習熟度により、資格をきちんと取った人が優遇され、資格が取れない(取らない)生産性の低いパートはおのずと給与に限界を来し、辞めていくといったことが実現されます。
がんばった人ががんばっただけ評価される公平な加点主義の仕組みが、職務資格給制度には重要です。また、誰でも下位の資格から順に上位の資格へとチャレンジでき、責任や権限を与えられて仕事そのものにもやりがいや達成感を味わうことも可能となります。
やる気のある優良な新人P/Aが仕事を順に覚え、社員並みの職務を果たすようになるに従い、賞与を含め賃金も上がるようにします。また、希望によっては準社員として福利厚生面でも優遇されるように配慮することも可能です。
企業としても生産性が上がれば効率経営に結びつき、社員の労働時間短縮や年間休日の増加も可能となります。職務資格給制度のつくり方その第一歩は「パート・アルバイト」という呼称を変えることです。
この言葉には、企業側と働く側の双方に既成概念的な「甘え」が残ります。それはパートだから無理だ、そんなこと言ってもアルバイトだから分からない、といった企業側の一部にあるあきらめのような考え方です。
逆にP/A側には、「責任を持ちたくないからパートをしているのに」「時間から時間までいればいいんだ」といった、働くことに対する低次元のモラールが一部に存在することも事実です。
従って、これらを双方から払拭(ふっしょく)するために、自社でP/Aに対する呼称をつくり、オリエンテーションの際に明確にその理由を伝えることです。
第1章でも触れていますが、例えば、「パートナー」=働く仲間・共同経営者、「クルー」=乗組員・同じ目的地に向かい飛行機や船内で各自が役割分担を果たす運命共同体の一員、「メイト」=仲間・チームメイトなど、自店の業種・業態に合わせ適当な呼称を採用すればよいでしょう。
また、資格を取得して定型業務から応用判断業務や管理業務が加わり、より上位の業務を任せられるに従い、資格名(タイトル)もパートナー、トレーナー、時間帯責任者などと変化させるようにします。
また、社員のキャリアパスプランと同じように各資格に対する研修段階では、トレーニーをつけると分かりやすくなります。
具体的にはトレーニー(パートナーとなるための研修生・見習い期間中)、トレーナートレーニー(トレーナーとなるための研修生・見習い期間中)、時間帯責任者トレーニー(時間帯責任者となるための研修生・見習い期間中)となります。
より細分化するには、Cパートナー、Bパートナー、Aパートナー、同様にCトレーナー、Bトレーナー、Aトレーナー等にすればよいでしょう。
この場合、上位の資格をAランクとした方が分かりやすくなります。外資系の著名なカフェ業態を展開する企業では、グリーンビーンから始まり、イエロービーン、シナモンローストといったように、コーヒー豆がローストされていく過程で変化するネーミングとしています。
自社の業種・業態に合わせたこういった工夫も興味深く、ユーモアもあり参考とすべきでしょう。ここではパートナー、トレーナー、時間帯責任者を使用しています。
ホールとキッチンを分けた方がよい場合は、ホールCパートナー、キッチンCパートナーといった呼称とします。職務資格給制度をつくるには現行業務の分類から入る必要があります。
業種・業態や規模により異なりますが、一般的なフードサービス業であれば、店舗オペレーションに関する基本業務、応用判断業務、管理業務と大きく3つに分類することができます(図表❾-5)。
表中の「タイトルアップ」とは、トレーナーが担当パートナーの教育・トレーニングを行い、上位のタイトル(肩書き=職位)に就けるようにすることを言います。
次に、これらの各業務には研修期間と習熟期間(一人前にこなせると認められるまでの期間)を設定します。優先順位は企業により異なりますが、勤務初日から戦力となり、しかも絶対量の多い作業を基礎(定型)業務から選び、トレーニングプログラムを作成します。
当然、各作業はマニュアルを作成し、標準動作や標準時間が設定されている必要があります。同様に、応用判断業務や管理業務にも研修期間と習熟期間を設定します。
資格要件としては、すべての定型業務を完全にマスターした後、一定の習熟期間を経過していることを次のステップへの必要条件とします。
業務内容によっては適性があるため、電卓による簡単な計算や実技テスト、ペーパーテストをタイトルアップ時に資格審査として段階別に行います。
トレーナー以上のタイトルアップはエリアマネジャーの面接も行います。また、トレーナーと時間帯責任者の有資格者には、年間2、3回のコミュニケーションやトレーニング、リーダーシップ等に関する理論を学んだり、グループ学習を行う研修会を、本部主催で開催する必要があります。
各自の実務能力アップだけでなく、自社の経営理念の徹底と経営方針のスムーズな伝達確認、プライドやロイヤルティの醸成に効果を発揮するからです。
特に女性パートやフリーターには効果的です。研修後は経営トップも交えた懇親食事会などを開催するとよいでしょう。
時間帯責任者エリア会議では新商品開発、フェアやイベント企画などクリエーティブなことにも参画させ、自社の一員として本人のやりがいに結びつけることも重要です。
パートナーC・B・Aまでの業務は、店舗における戦力としての中心業務であり、資格とはいっても賃金的には時給に反映される部分となります。採用した全員をここまで育成する仕組みをつくることが、職務資格給制度をつくる上で基礎的なポイントとなります。
応用判断業務が一人でできるまでに育成されたパートナーに対し、次の目標となる管理業務の資格を初めから設定しておく必要があります。
それは基本的には定型業務と応用判断業務を教えるための「トレーナー」や店長の代行を行う「時間帯責任者」と呼ぶ資格となります。
呼称は企業により適切なものを付けますが、要するに正しい教育・訓練を受けたベテランP/Aが新人P/Aに、順を追って教えるための仕組みとタイトルをつくるわけです。
また、店舗社員トレーニー研修では、新卒・中途採用ともまず時間帯責任者を目指すことになります。ここまではP/Aも社員もまったく同じ教育トレーニングの研修プログラムを活用します。
その結果、P/Aでも時間帯責任者となれば社員の代行が正確にできるようになるわけです。また、社員は時間帯責任者となるまでに、パートナーとして教わる経験とトレーナーとして教える経験を必然的に積むことになります。
その後、社員は時間帯責任者としての習熟期間を経て、アシスタントマネジャー・トレーニー(店長代理見習い)としての研修プログラムに入るのです。
職務資格給制度によるP/A賃金体系のすすめ基本時給自体は、1年間に限り一定額の範囲で定期的に上がるようにします。
例えば図表❾-7「パート・アルバイト資格等級制度」、図表❾-8「職務資格給制度の賃金体系」を基にすれば、入店後3~4カ月ごとに時給が10~20円ずつは昇給しますが、1年経過後は基本時給の昇給はないことにします。
この間に原則としてトレーニー→Cパートナー→Bパートナー→Aパートナーとタイトルアップするわけです。原則としたのは、一定期間にわたり各職務資格のトレーニングをしても、身につかなければ(タイトルアップできない場合)時給はそこでストップしてしまうのです。
例えば、700円がCパートナーの最低時給、750円がAパートナーの最高時給(基本時給の範囲内)とし、1年後でもBパートナーのままであれば720円ということもあり得るのです。
また、トレーニーとしての研修期間中は一人前ではないとして、一定時間を目安に低い賃金を設定する企業もあります。
例えば、仮にCパートナーの最低時給が700円とすれば、トレーニー期間中は30円低い賃金・670円、目安50時間などと設定するわけです。
この50時間を過ぎてもCパートナーの職務が身に付かなければ、低い時給のままさらにトレーニーの期間が延長されることになります。
トレーニーからCパートナー(時給700円)として定型作業を完全にマスターし2~3カ月の習熟期間が経過すると、Bパートナーとしての研修がスタートします。
その仕上げとして応用判断業務の資格試験が受けられます。応用判断業務ではペーパーテストと実技テストで各85点以上獲得すれば合格とします。
Bパートナー(時給720円)として合格すれば、さらに3~4カ月の習熟期間を経て研修とテストを受けてAパートナー(時給750円)へとタイトルアップするのです。
トレーニーから1年を目安に各習熟期間と各担当トレーナーからの教育・トレーニングを受け、Aパートナーにタイトルアップしたのです。
その後の管理業務に関するC・B・Aの各トレーナーとしての資格は、習熟期間として最低でも各6カ月間を要することとします。
また、各習熟期間経過後でないと、次のトレーニー研修と資格試験は受けられない社内規定とするのです。従って、この例では、最速で1年が経過した時点でCトレーナーとしての研修がスタートすることになります。
また、管理業務を行うCトレーナー以上の資格には、毎週3日間・月間80時間以上勤務、勤続1年以上、年間日曜・祭日の勤務実績60%以上などといった資格条件を付けることも重要です。
これは店舗への貢献度をチェックする指標となります。いくら職務が身についても、店舗にとって必要な日や時間帯にワークスケジュールに入れなくては機能しないからです。
その代わり、この例ではさらなる段階的な資格取得により、順に時給アップや毎月の職務資格手当が支給されるようになっています。
さらに上位の資格取得後、本人の要望があれば準社員としての待遇も保証されることにするのです。この例では、Cトレーナーまでが時給評価として最高時給が800円に設定されています。
その後、Bトレーナーには職務手当5000円、Aトレーナーには7000円、時間帯責任者には1万円が支給されるようになっています。
また、Bトレーナー以上には対象期間6カ月間の職務手当を除く月間平均賃金の30~100%が店舗実績に合わせ、業績賞与として配分されるようにするのです。
例えば、ある企業の品川店に勤めるAトレーナー鈴木さんの6カ月間の職務資格手当を除く合計賃金は72万円だったとします。
対象期間である半期(6カ月)の店舗予算の売上高達成率は97%、店舗貢献利益達成率は98%であり、この企業の品川店のBトレーナー以上に対する業績配分評価は80%と仮定します。
この場合のAトレーナー鈴木さんの業績賞与は6カ月間の合計賃金720,000円÷6カ月×80%=48,000円となります。
また、Bトレーナー以上の各資格(タイトル)ごとに、業績配分の比率に段階を持たせ変えることも考えられます。
この他の手法としては、図表❾-5、❾-6の「フードサービス業のパート・アルバイト職務資格制度」にある業務のうち、各セクションの基本サービスと基本作業を除く各業務に、職能手当を個別に設定して賃金体系を構築する方法があります。
仮にこれを「職能手当型の賃金体系」と呼ぶことにします。
具体的にはホールのパートナーであればサービスに関するすべての業務、キッチンのパートナーであれば仕込みと調理、双方のデイリー&ウイークリーの清掃・点検・補充などは、担当者として当然の職務として基本時給700~750円の範囲で評価するのです。
それ以外の応用判断業務や管理業務を職能として、レジ締め手当30円、備品・消耗品類発注・検収手当20円、予約電話の承りと各種セールス対応手当20円、週間および月間棚卸し作業と各棚卸し表記入報告手当20円、基本業務に関するトレーナー手当50円などとするのです。
各個人の特性や得手・不得手などを考慮しながら多能化を図るには、職能手当型の賃金体系の方が職務資格給制度に比べ融通性があることがメリットです。
また、キッチンとホールの双方の業務ができる互換性を持たせることも、業態によっては導入しやすいでしょう。
この場合でも前述の職務資格Bトレーナー以上に相当する管理業務担当のトレーナーおよび時間帯責任者には、上級トレーナーやパートナーマネジャーといったタイトルに合わせた資格給(手当)として支給するほうが効果的です。
タイトルに対する意識とプライドを持たせることができるからです。
仮に月間100時間以上勤務するトレーナーであれば、さまざまな職能を足して結果的に時給を70円上げる(100時間×70円=7000円)より、上級トレーナー資格手当7000円としたほうが、本人もその資格の価値と重さを感じられると考えるからです。
今までの年功序列型の賃金体系は、例えば、6年勤務しただけで、基本時給700円からスタートした者が職務や職能を正しく公平に評価されることなく、いつの間にか850円になっていました。
仮にこのP/Aが今月100時間働けば、賃金は850円×100時間=8万5000円となります。
しかし、今回提案した「職務資格給制度」の場合には、少なくともBトレーナーの資格(タイトル)にならなければ100時間働いても得られない金額です。
また、「職能手当の賃金体系」の場合でも100時間働いて8万5000円を得るのは大変です。
基本給の最高額750円に100円を上乗せするために、何らかの職能を多岐にわたり身に付けるか、トレーナーの資格を取得する以外にありません。
これら職務や職能で明確に評価される加点主義の賃金体系を、新業態や新店がオープンする際に導入することは容易です。
しかし、新しい賃金体系を既存店で採用するには、まず業務の棚卸しから入る必要があります。次に自社に合う賃金体系を決め、それらの個別業務を資格制度か職能により明確に再構築し明文化します。
その間にP/A全員に対し「パートタイマー/アルバイト雇用契約書」(図表❾-9)を、新しい賃金体系のスタートに合わせて更新できるようにします。
新賃金体系導入の3カ月前に、パートナーには本部通達として書面で知らせます。次に各店で店長が数回に分け、全員に説明会を開くとよいでしょう。
さらに個別面談により、新システムとなった場合の個人別時給評価を説明し、現状の時給との差額を埋めるための資格や職能に関する不足部分を明確にします。
そして、導入までの3カ月で現状の時給額に近づけるよう、本人の認識と努力を促すのです。導入後の評価でそれらの不足部分が補完できない場合、時給が下がることを理解してもらいます。
中には、それなら辞めますというパートナーも出ることが十分予想されますが、その分は新人で補えるように、現パートナーへの紹介依頼や求人広告などで事前に対応しておきます。
そのためにも導入時期はピーク月やその前を避け、年間を通し通常季節指数の低くなる9月から11月前半までの時期を選ぶべきです。
小売業の職務と職能については図表❾-10を参照し、自社(店)用にタイトルと業務の再構築を図るとよいでしょう。
その後、本文を参考にシステムづくりを行えば、自社への導入もスムーズにいき、加点主義の賃金体系による生産性アップの仕組みが構築できます。
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