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第5章|もっと自分と相手を深く理解する

輪郭はエネルギー量を表すここからは、応用編です。

まずは顔の輪郭を見ていきます。

輪郭が表すのは、エネルギー量。

人間の顔の輪郭は大まかに言うと、次の四つのいずれかに収斂します。

真四角か真ん丸。

それとも長方形か楕円形。

もっとシンプルに言えば、どっしり型か細いかの二つ。

あまり深く考えず、パッと見た直感での判断が大切です。

真四角か真ん丸の輪郭は「ディラテ(膨張)」。

長方形か楕円形の輪郭は「レトラクテ(縮小)」と言います。

どっしり型であるディラテの人は、エネルギー量が豊富です。

周りの人との時間を大切にする「外向欲求」が強いタイプで、積極的に周囲とのコミュニケーションを求めます。

外向欲求とは、自分の活動範囲を外に広げる欲求です。

積極的にコミュニケーションを取り、知り合いをどんどん増やしていこうとします。

たくさんの人たちと一緒にいる時間のほうが好きなディラテの人は、孤独に耐えられるほうではありません。

一種のさびしがりです。

一方レトラクテの人は、エネルギー量があまり多くありません。

ムダにエネルギーを使えないので、自らコミュニケーションに選択と制限をかけます。

自分を守る防衛欲求である「内向欲求」が強いタイプなので、孤独でいるのに抵抗はありません。

レトラクテの人は、自分で選んだ人ではない人たちと無理に一緒に過ごすよりも、自分一人で過ごす時間を大切にします。

もちろん、「私の顔はどちらにも当てはまらない。

真ん中だ」という人もいます。

日本人に多い卵型の人です。

そういう人は、両方の性質がバランスよく織り込まれています。

エネルギー量もほどほどで、人とのコミュニケーション欲求もほどほど。

相貌心理学はゼロか100かではありませんので、もちろん中間は存在します。

ちなみに卵型は専門的には、ややレトラクテ寄りとなります。

ですので、「中間だとつまらない!」と感じる卵型の人は、自分をレトラクテに当てはめて、「どちらかと言えば、レトラクテの傾向がある」と理解してください。

ナポレオンは孤独が苦手、織田信長は孤独が好きこの輪郭について、歴史上の人物を見ていくと、いろいろなことがわかってきます。

数百年前の人物だと肖像画になりますが、本人の特徴をしっかりとらえているという前提のもと、分析してみましょう。

まずはこの相貌心理学がフランスから来た学問ということでナポレオン・ボナパルト。

どちらのタイプかというと、四角。

つまり、ディラテです。

ナポレオンは、実は孤独が好きではなかった、一人でいるのは苦手な人だったという見方ができます。

続いては、日本の織田信長。

輪郭が細いです。

そこからわかることは、エネルギー量はあまりなかったこと、周囲とコミュニケーションを取るというよりは、自分一人の時間を好むタイプであったと言えます。

信長と対照的なのが、千利休。

輪郭を見ると、ディラテで外向欲求が強かったことがわかります。

外向欲求が強い大きな輪郭だったがゆえに、茶道を多くの人に広めていこうという傾向がうかがえます。

仮に利休が信長のように輪郭が細かったら、お茶を不特定多数に広めるよりは自分の世界に入って、一人で茶道を追究して極めるほうに行っていたかもしれません。

茶道が今日とは違う形で発展した可能性もあります。

このように相貌心理学で見ていくと、輪郭からだけでも過去の人物についての知られざる人物像をうかがい知ることができます。

パワハラになりやすい上司、部下を孤立させやすい上司ディラテとレトラクテ。

この二つは、正反対のタイプとも言えます。

どちらが「いい/悪い」ではなく、それぞれが固有の傾向を持っています。

上司と部下という関係の場合、それぞれが違うタイプだと、ちょっとしたトラブルが起きやすいかもしれません。

たとえば、上司がディラテで、部下がレトラクテというケース。

上司は体力もコミュニケーション欲求も豊富。

一方、部下はその逆。

この組み合わせで部下がなかなか結果を出せないときは、要注意です。

コミュニケーション欲求が強い上司は、部下にこんなことを言いがちです。

「俺もこのくらいの仕事量はやってきたし、お前にもできるはずだ」「一日に五人は営業しないと、結果は出ないぞ」自分にできたから、相手もできて当然。

そんな意識があるから、上司にはそのつもりはなくても、ついつい部下にプレッシャーをかけてしまうことになります。

これが高じると、「パワハラ」になってしまいます。

レトラクテの部下は、体力もコミュニケーション欲求も豊富ではありません。

その代わり、狭く深い人間関係を構築していきます。

繊細さを持ち合わせていますので、コミュニケーションも細く長くというタイプ。

時間をかけてクライアントと信頼関係をつくって、忘れたころに大きな契約をとってくることも「ない」とは言えません。

ディラテの上司がレトラクテの部下のこうした傾向を理解していれば、必要以上に追い込むこともないし、むしろ温かい目で見守っていけるでしょう。

反対に、上司がレトラクテで、部下がディラテというケース。

上司は体力もコミュニケーション欲求も少なく、部下はその逆になります。

レトラクテの上司は、警戒心や選択欲求が強く、部下にすべてを任せられません。

部下の個性を尊重しようとせずに自分ですべてを決め、箸の上げ下ろしにまで細かく口出しします。

ディラテの部下にはそれがストレスになり、向上心を潰す要因ともなりかねません。

この組み合わせの場合、レトラクテの上司がディラテの部下に、自分の方針や守るべき大事なことをあらかじめ事細かく伝え、「あとは君のやりたいようにやっていいよ」と思い切って任せるのがいいでしょう。

体力とコミュニケーション欲求が豊富なディラテの部下は、水を得た魚のように行動して、きっちり結果を出すようになるかもしれません。

その半面、コミュニケーション欲求が強いディラテの部下が仕事でのつながりを強くしようと、レトラクテの上司のプライベートに立ち入る質問や行動をすると、ちょっと困ったことが起きます。

レトラクテの上司は、気さくに話しかけるディラテの部下を「がさつ」とか「無礼」と見なすようになり、距離を置き始めます。

コミュニケーション欲求が強いディラテの部下は「嫌われているのではないか?」と、動揺して、不安にさいなまれかねません。

孤独に弱いディラテは、こうして心理的に追い込まれることになります。

ディラテとレトラクテは、水と油のような関係にあります。

それでも自分もしくは相手がどちらなのかを把握していれば、コミュニケーションにおいてトラブルを回避することは十分可能です。

持久力のある人とない人の違い口と輪郭は、極めて相関関係があります。

輪郭が表すのは、エネルギーの量。

輪郭に対する口の大きさを見ると、その人のエネルギーの使い方がわかります。

輪郭に対して口が小さい人は、エネルギーを調節しながら使います。

それは、「持久力がある」ということです。

同時に、持久力があるがゆえにストレスもため込んでしまう傾向があります。

輪郭に対して口が大きい人は、エネルギーを持っている量よりも多く消費してしまいます。

特に輪郭が細くて口が大きい人は、もともとの少ないエネルギーを早めに消費してしまうので、すぐに疲れてしまいます。

もっとも、輪郭がしっかり大きくても、大きな口がついていたら一緒です。

エネルギーをあるだけムダ使いしてしまいますので、こちらも勢いはありますがすぐにガス欠になって疲れてしまう傾向にあります。

どっしりした輪郭に対して口が小さい人と、細い輪郭に対して口が大きい人。

両者は明らかに「できる仕事量」が違ってきます。

前者はエネルギーも持久力もありますが、後者は両方ともありません。

長時間労働や肉体労働の場合、前者のほうがうまくいく可能性は高くなります。

それは、能力やスキルよりもエネルギー量や持久力の差です。

部下に仕事を頼むときも、輪郭と口の相関関係を見ていくと、よりよいマネジメントができます。

たとえば、細い輪郭に対して口が大きい人ならば、「もともと体力があまりないし、エネルギーをどんどん使うので疲れやすいな」と理解できます。

やむを得ず長いスパンの仕事になる場合は、体力量を考慮し、残業や休日出勤などのスケジュール管理に気を配る必要があります。

反対に、輪郭に対して口が小さい人がいれば、「エネルギー量があって持久力があるから、長丁場の仕事に向いているな」と理解して間違いありません。

朝から

晩までの過酷な労働にも耐えられるのがこのタイプです。

もちろん、耐えられるから「やらせてよい」ということではありませんし、ストレスは蓄積しやすいので、メンタル面には気を配る必要があります。

輪郭と口の相関関係を見ると、このようなことが理解できます。

大事なことは、どんなに素晴らしい才能もエネルギーや体力の支えがないと開花しないということです。

起業家に多いコンソントレ、浪費家に多いレアジッサン輪郭に対し口が大きいタイプは、エネルギーのほかにもムダに使ってしまうものがあります。

それは「お金」です。

このタイプは、お金を浪費する傾向があります。

お財布の中に一万円しか入っていなくても、気に入ったカバンを見つけると、それが十万円だったとしても買ってしまうタイプです。

もしあなたが結婚を考えている相手がこのタイプだった場合は、散財について注意が必要です。

輪郭に対して口だけでなく目も鼻も大きい人は、相貌心理学では「レアジッサン(応答型)」と言います。

周りからの刺激に何にでも反応してしまう傾向があります。

社交性には長けているのですが、人からどう見られているかをとても気にしながら行動します。

たとえば、自分のやりたいことを優先して就職先を決めるよりも、周りの人が「スゴイ!」と思う企業を就職先に決めてしまうタイプです。

逆に、輪郭に対して器官が真ん中にヒューッと集中している人は、相貌心理学では「コンソントレ(集中型)」と言います。

中心に寄った目、鼻、口というのが大きな特徴です。

常に冷静で、最小限のエネルギー消費で最大限の利益を得ようとしますが、ややエゴイストな面もあります。

起業家に多いのが、このタイプです。

ちなみに、レアジッサンは女性に多く、コンソントレは男性に多い傾向があります。

人間の顔は左右対称ではない人間の身体を真ん中から半分に分けたとき、右半分と左半分が完全に一致するわけではありません。

同じように見えても、微妙に違いがあります。

右と左は非対称。

これは、顔も同じです。

この非対称からもさまざまなことがわかります。

極めてアナログですが、真ん中に鏡を置いて、自分の右だけの顔、左だけの顔をつくって見比べると、非対称の違いがわかりやすくなります。

正面写真があるなら、パソコンやスマホが得意な人は、今は画像ソフトやアプリでも簡単につくることができます。

果たして、右だけの顔と左だけの顔は同じでしょうか。

それとも違うでしょうか。

実は、右と左がまったく同じという人は存在しません。

右の顔と左の顔は違っているのが当たり前です。

この顔の非対称が、終生同じということはありません。

一年とか二年前の顔と今の顔とを比べてみると、非対称がなくなったり変わっていたりすることが多々あります。

昔の写真を引っ張り出して、今の顔とよく比べてみると、非対称の変化を実感できるでしょう。

顔の右側は現在、左側は過去を象徴するここで質問があります。

あなたは右と左の顔、どちらが好きですか。

相貌心理学では、非対称を見る場合、顔を真ん中から左右に分けます。

その際に利き手側が現在を表す顔、そして利き手ではない側が過去を表す顔になります。

「どちらの顔が好きですか?」と聞いたのは、その答えによって、自分自身の幸せの意識が過去と現在のどちらに向いているかがわかるからです。

顔の非対称は、幸せの意識の方向を示してくれます。

利き手ではない側の顔が好きという人は、「過去のほうが幸せだった」と思う傾向があります。

反対に、利き手側の顔が好きな人は、幸せの意識が現在から未来に向いているという傾向があります。

もっとも、過去の顔のほうが好きだったからといって「私は過去にこだわっているのか……」と悲観することはありません。

過去の何にこだわっていて、今の自分とは何が違うのかを思い出してもらいたいのです。

仕事では、今と過去はあれが違う。

恋愛やプライベートの面では、ここが違う。

「そうか、今はそれが足りないんだ」と気づくだけでも気持ちは変わりますし、それに近い環境をつくることができれば、再び幸せを実感できます。

そうなれば、気がついたときにはきっと利き手側の顔が好きになっているでしょう。

反対に、利き手側の顔のほうが好きな人は、今が充実しているか、未来に大きな希望を持っています。

過去に大きな失敗をしたとしても、そのことにクヨクヨしたり後悔したりすることもありません。

「これからいいことが起こる!」という前向きな気持ちで、毎日を送っていることでしょう。

非対称は自分の隠れた意識を表出する非対称は、器官・部位ごとに見ることもできます。

たとえば、目の高さ。

目の高さが大きく違う人は、自分にとって大切なことを選べません。

意識散漫で複数の情報や出来事をまとめることができないからです。

散漫だから左右同じ視点でものごとをとらえられず、高さが変わってしまうとも言えます。

鼻筋の非対称がある人は、どちらを向いているかで、意識の方向性がくみ取れます。

利き手側のほうに向いているのであれば、意識が現在、および未来に向いています。

反対に、利き手ではない側に向いている人は、意識が過去に向いていることになります。

現在の顔が好きな人は、鼻筋も利き手側に向いていることが多いです。

もし現在の顔が好きでも鼻が過去に向いている場合は少し複雑な分析となり、前向きではありながら、ときに行動や思考から大胆さが失われることがあります。

鼻の穴に非対称がある人。

「え、鼻の穴に非対称なんてあるの?」と驚く人もいるかもしれませんが、左右で大きさや形が違う人はいます。

このような人は、愛情に関する心配ごとがあります。

耳の非対称は、正面から片方が見えて、もう片方が隠れているケース。

利き手が右手の人が右だけ見えて、左が隠れている場合、この人は、現在のほうが独立心旺盛です。

反対に、左だけ見えて、右が隠れている場合、この人は、現在よりも過去のほうが、「よし、やってやるぞ」という勢いが強かったということになります。

口に非対称がある人。

この人は自分が思っていることをうまく表現できない、もしくは、どのように表現したらいいかがわからないという傾向があります。

顔の肉づきの張りも左右で異なる人がいます。

利き手側の肉づきだけがプリッとしていれば、「過去にはなかったが、今は問題を乗り越えられる力がある」と理解することができます。

反対に、利き手ではない側の肉づきだけがプリッとしていれば、「過去には問題を乗り越えられる力があったのに……」ということです。

あごの左右の大きさや形状の非対称は、一番注意が必要です。

あごに大きな非対称がある人は、行動が不安定です。

感情が爆発したときに自分でも「なぜ今こんなことをするのかな?」と首を傾げてしまうほどの行動をすることがあります。

非対称がある人の性格・行動を見るポイント注意をつけ加えるとすれば、非対称だけを見て相手を判断しようとすると、誤解が生じる恐れがあります。

たとえば、非対称がある人が社員募集に応募してきたとします。

見れば、あごが非対称。

「うーん、印象はいいんだけど、非対称は行動が不安定なんだよな。

やめておこうかな……」そのように判断するのは、早計です。

確かに行動が不安定なところがあるかもしれません。

しかし「不採用」という結論を下す前に、顔の肉づきを見てもらいたいのです。

もし「肉づきがしっかりしてプリッとしている」のであれば、問題が起こっても乗り越えるだけの力を持っていますので、行動の不安定さを補える可能性があります。

また輪郭に対して口が小さければ、エネルギー量をしっかり調節して使うことができます。

さらに口の閉じ具合を見ていきます。

しっかり閉じられていれば、自己コントロールできる力があります。

こうしてトータルで見ていくと、あごが非対称でも、「採用する価値のある人材だ」という判断が導かれます。

もっとも、あごが非対称で、肉づきがブヨブヨしていて輪郭に対して口が大きく、しかも閉じられていないとなれば、どんなに学歴や業績が輝かしくても、思いとどまったほうが賢明です。

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