★魚住式朗読に「古典」を使わない理由さあ、いよいよ朗読の実践です!この章では、朗読用の文章を紹介していきます。松下幸之助の名言から、芥川龍之介、三島由紀夫の小説、戦後最大のベストセラーである黒柳徹子の『窓ぎわのトットちゃん』、向田邦子の不朽の名作『父の詫び状』など、幅広いジャンルからピックアップしました。どれも初心者にも読みやすい文章で、なおかつ基本的におよそ1分程度で読み切ることができるようなものを中心に選んでいます。また紹介するのは現代文を中心に選んでいます。前述のように、明治や昭和初期の言葉づかいは、現代の話し言葉とかけ離れているので、練習文として適切でないと思うからです。「話すように読む、読むように話す」朗読の最終目標はこれだと思っています。話し言葉に近い文章で朗読練習を積むことで、この域に達することができるはずです!★常に頭に入れておきたい!朗読の「5つの基本」朗読をするときは、次に紹介する「5つの基本」を常に忘れないようにしましょう。どれもこれまで解説してきたことのおさらいで、基本的なことばかりですが、この基本こそが大事。私も朗読をするときは、常にこの「5つの基本」を忘れないよう、肝に銘じています。文章を読むときは、お腹にぐっと力を入れ、空気を押し出しながら声を出します。自分のお腹を「空気を押し出すアコーディオンの蛇腹」のようにイメージすると、やりやすいです。声量は、なるべく普段より大きいままでキープします。大声を出す必要はありません。しかし、一定の声量は必要です。「声を張って!」などと言いますが、まさにその感じで、聞き取りやすい、はっきりとした発声を心がけましょう。「最初は声量が大きくても、あとになると、だんだん小さくなってしまう」というパターンも非常に多いので、注意してくださいね。集中することはとても大切です。集中していないと、読み間違え、言い間違えが多発してしまい、相手に内容が正確に伝わりません。とにかく目の前の言葉に「無心」で集中するようにします。
口をしっかり開けて、一つひとつの言葉を明瞭に発音しましょう。というのも、最初は口をしっかり開けて音を出すことができない人が大半です。まずは意識して口を大きく開けることが大切。少し大げさになるぐらいでやってみてください。実際の朗読では緩急をつけることも必要となってきますが、ウォーミングアップの段階ではスピードを一定に保つようにしてください。これは、腹式で呼吸をしながら読みつづける訓練をするためです。全体を同じスピードで読めるようにするには、吸った息を、一定のスピードと量を使いながら、発声する必要があります。吸うときは口で吸います。息を吸って膨らませたお腹を、少しずつ息を使ってゆっくりと凹ませていってください。★例文に「書き込みマーク」を入れて、さあ、朗読スタート!このあと紹介する例文には、何も印をつけないそのままの「原文」と、朗読用に書き込みをした「りえのチェック済」の両方を交互に掲載しています。自分で「書き込みマーク」を入れてみて、私のチェック済みページと比べてみてください。もちろん、強調したいところなどはみなさんの感性によって違いますから、正解があるわけではありません。でも、どんな読み方が聴いている人にとって「心地良く感じ、心に響く」のか、参考にしていただければ、と思います。ここでもう一度、第3章で紹介した書き込み記号をおさらいしておきましょう。これはあくまで私が普段使っている記号ですので、みなさんがわかりやすいものに変えていただいてもいいと思います。では、始めましょう!
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