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金貸し業が一番儲かる?

金貸し業が一番儲かる?

「先生、何か儲かる商売ってありませんか」

「‥‥‥」

「そんなものはいまどきないんでしょうね」

「……ないことはないでしょう……。ありますよ」

「何ですか、教えてください」

「あなた、考えてみたら……いま、日本で儲かる仕事を」

「……やはり、いつの時代も儲かるのは金貸し業でしょうか」

こんな質問をよくされる。ただで聞くほうも虫のいい話で、正しい情報を得るのは無理と

いうものだ。しかし、 一般世間では、実際に携わっていない人ほど、食べ物商売や金融業は

儲かるビジネスだと信じて疑わないようである。その理由は、いつの時代でも人間にとって

食べものとお金は絶対に必要で、需要がなくなることはないからというものだ。

だけど、私はそうだとは思わない。また、金融業が儲かるとするならば、それは在庫管理

が非常にシビアで、厳格だからだと思う。

金融業の在庫は「お金」である。毎日、始業時と終業時に在庫資金を棚卸し、間違いがない

か、確認する。 一円でも違えば、何度もチェックし、正確な在庫を把握する。金融業は貸す

ための在庫、つまり「お金」がいつもないとやっていけないが、貸付けもできないほどたくさ

んの在庫を金庫にいたずらに寝かしていても調達の金利がかかるだけだから、つねに必要量

しか残さないように責任者は懸命に知恵を絞って管理しているのである。

その管理の基本的な算式を示すと、次のようになる。

前日残十当日受― 当日出= 当日残

一円たりとも粗末にできないし、しない。ところが、不思議なことに、このお金が、原料

や製品、さらに商品に姿が変わると、急に粗末に扱いだす例が少なくない。

まず、「お金」であったときのような日々の管理を怠りがちになってしまう。置き場所にし

てもきちっと決まっていない場合が多い。それどころか、どこに置いたか、入れたかすら忘

れてしまう。扱い方も「投げたり」、「踏み台」にしたり、勝手に人にあげたり、自分で使った

りと、「お金」のように大切にきちんとは管理しない。

原料にしても製品にしても、もとは「お金」を使って買ったり、つくったりしているのだか

ら、価値は「在庫品」と「お金」は同じはずなのに、どうしてこうも扱い方が変わってしまうの

か。儲からない、儲からないと嘆いている経営者は、金融業者のように自分の会社の品物を

大切に扱うことを、今日から始めていただきたい。

こうお話しすると「いや、自分の会社には在庫が○○○万円あるということをバランスシー

トや在庫表を見てよく知っている」と反論する方が多い。私が言いたいのは、バランスシー

トや在庫表などの「数字だけを見たってなんの価値もない」ということなのである。

自社の倉庫へ足を運び、本当に「命の次に大切なお金、そのお金が形を変えた在庫品が、

命の次に大切なように扱われているか、実際に自分の日で確かめることが大事であり、それ

が事業経営の原点である」ことをわかってほしい。

在庫管理の重要性を十分に認識してほしい。最近は、デフレ傾向でもあり、多くの経営者

が注目し始めているが、私に言わせればまだまだの感がある。メーカーの場合、適正ロット

数があるため受注予測数よりも多くつくる。また、大量につくればコストは下がるという幻

想がある。土。日・休日。長期休日、機械整備休日などの生産都合のため大量に貯めておけ

ば安心という。販売業であれば、欠品でもすれば鬼の首でもとったように騒がれる。クレー

ム、ペナルティから逃げたいという思いで、また、たくさんあれば、なんとなく売れるとい

う変な安心感があるのである。それ以上に数値をつかんでの品揃えをしないし、頭を使って

考えない販売担当者があまりにも多い。

私が尊敬する、伊豆。伊東に断食医療ヒポクラテスサナトリウムを主宰される石原結賃医

学博士の名言は「吸入は排泄を抑制する」。いずこも食べ過ぎ(仕入れすぎ。つくりすぎ)が便

秘(在庫過多)を生み出し、万病(赤字)の元になるのである。


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