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第4章金銭目的・悪質なクレームなどへの対応

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第4章金銭目的・悪質なクレームなどへの対応

20ネット上で影響力をもつとおっしゃるお客さまからクレームを受けたら●事例●商品交換に応じられないことをご納得いただけないケース当店でドライヤーを購入されたお客さまから、電源が入らないので交換してほしいとお電話がありました。

お話をうかがったところ、補償期間を1カ月すぎていました。

そのため交換がむずかしいとお伝えすると、「不良品を売りつけておいて何なの?それがこの店の対応なんですね。

ネットに投稿させてもらいます。

私のフォロワーは数千人いますので」と言われました〈家電量販店〉。

動じずに、まずお客さまのご不便解消を優先する最近は、ネット上で自身が影響力をもつことを示す方からのクレームもあります。

このようなケースでは、応対者は自分が会社のイメージをダウンさせる原因になってしまうかもしれないと強い恐怖を感じるものです。

しかし現在、内容にもよりますが、ネット上の情報を額面通りに受け取る人はそんなに多くありません。

必要以上に怯える必要はないのです。

こうしたケースでは、あくまで「お客さまのご不便を解消する」ことを優先し、対応しましょう。

まず、お困りの状況に同情しつつ、修理にかかる期間や金額をご説明します。

必要なら修理までに代替機の貸し出しを提案するなど、お客さまのご不便を解消するために最大限のことをしましょう。

お客さまの「具体的な要望」をお尋ねするお客さまが「誠意を見せろ」「どう補償するつもりだ」など、あいまいな主張を繰り返す場合は、「お客さまがお考えの誠意とは何かを、具体的にお聞かせいただけますか?」と質問し、お客さまから要望を言っていただけるように促します。

こうしたお客さまは、「簡単にはできない」ことを知っています。

しかし、「できることなら得をしたい」という思いが少しはあるものです。

また、そうした意図を悟られないよう、八つ当たりをする方もいます。

不当な要求をのむことはできません。

応対者が聞き役に徹し、お客さまに話すだけ話していただき、解決策をともに考えるようにする姿勢が重要です。

また、あとから「言った、言わない」の水かけ論にならないよう、忘れないうちに会話

内容を必ず書き留めます。

さらに、「会話をなるべく録音する」「一人で対応しない」といった対策も講じましょう。

法外な要求には、専門の部門で対応するお客さまから、法外な金銭や代替案以上の補償を暗に要求された場合には、「当店のしかるべき部門が対応いたします」などと返答し、いったん終話させます。

金額交渉などをこちらからうかつにしてはいけません。

暴力的・脅迫的な発言や行動が目立つ場合は、迷わず警察に相談しましょう(22「警察へ相談するときのポイント」〔*〕

21軟禁状態で署名をしてしまったら●事例●軟禁され「迷惑料」を支払う念書に署名してしまったケース営業活動中に、誤って暴力団関係者らしき人物の敷地内に足を踏み入れてしまいました。

あわてて立ち去ろうとしたのですが見つかり、家の中で数人に取り囲まれました。

その後しばらくして解放されたのですが、「不法侵入をしたお詫びに迷惑料を支払う」という念書を書かされてしまいました。

今後どうしたらよいかわかりません〈金融機関〉。

身の安全を優先するこのケースのように、一種の軟禁状態になってしまった場合、まずは安全に解放されることを優先します。

相手を刺激せず丁重にお詫びを申し上げ、退出を願い出てください。

パニックになってしまうと、相手はそれを逆手に取り、いっそう厳しい態度を見せます。

何を言われても冷静さを失わず、挑発などに乗らないよう気をつけてください。

多くの場合、このような相手はこちらが冷静に対応すれば手を上げてきません。

相手は、暴力行為が犯罪に問われる可能性があることを認識しているためです。

事件が起きたその日のうちに警察に相談する原則として安易な約束、不用意な署名をしてはいけません。

「もち帰って検討します」「上司の判断が必要です」といった回答をします。

もし署名をした場合は、相手の人数や言動、服装、場所の広さなど、覚えている限りの状況を記録に残しておきましょう。

無事解放されたあとは、上司に報告し、その日のうちに警察に相談しましょう。

軟禁されることは予想できないことですし、テレビドラマや映画のように窓から脱出なんてことも現実にはなかなかできません。

そのため、軟禁されているいまの状況を職場の誰かに気づいてもらうのが一番現実的です。

日ごろから、直属の上司、同僚に「何時に、何の目的で、誰のところに行く」ということを伝えてから外出することを習慣にしましょう。

こうすることで、職場の人たちに異変に気づいてもらいやすくなります。

危険性が高いときは最低でも3名で訪問クレームへの事情説明やお詫びなどの訪問で、最初から危険性が想定される場合には、複数人数、最低でも3名で訪問し、原則、玄関でお話をします。

室内で話す必要があれば、うち1名は外で待機させておきます。

その際、事前に携帯電話での呼び出し方など、異変が起きたことがわかる「サイン」を決めておくと安心です。

万一、危険が迫っている場合は、迷うことなく、その場から逃げることを最優先にして行動しましょう。

22警察へ相談するときのポイント犯罪行為があったときは、警察に届け出る金銭的な要求や悪意のあるクレームがあった場合、解決を早めようとして相手の要求に安易に応じてしまうと、何度も同じような要求をつきつけられるおそれがあります。

自分だけで判断せず、上司や法務担当部署と相談し、速やかに警察に相談するようにしましょう。

たとえば、殴られるといった暴力行為はもちろん、胸ぐらをつかまれた場合も暴行罪で現行犯逮捕が可能です。

大声を出して暴れるなど、通常の業務ができない状態は、威力業務妨害にあたります。

器物破損なども犯罪行為です。

また、威嚇行為や暴言などが連日のように繰り返され、状況によっては応対者側が心的ストレス(トラウマ)を負う場合は、傷害罪が適用される可能性があります。

このように、クレームがエスカレートして犯罪行為が生じた際には、速やかに警察に相談してください。

「こちらにも落ち度があり、警察沙汰にするのはちょっと……」と表面化することをおそれて、内々に留めて置くケースがしばしば見受けられます。

しかし、そうしてしまうと、問題が長期化・深刻化します。

結果的にさまざまな面で不利益が発生することになりかねません。

「問題」は、放置するより、きちんと解決しておくことが重要なのです。

警察に届ける際は、証拠をまとめる明らかに刑法や特別刑法に抵触する行為が行われたなど、警察に届け出るときは、「いつ・どこで・どのような」問題が発生したかを、事前に整理しておきましょう。

器物破損など目に見える証拠がある場合は、警察にもっていきます。

運び出せない物の場合は、写真を撮影して提出します。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されたなど、はっきりした証拠を示せないケースでも、業務日誌、個人の日記やメモ、診断書を提出することによって、傷害罪に問える場合があります。

警察から有効なアドバイスをもらうもし犯罪に該当する行為がなかったとしても、警察に相談することで、解決につながる有効なアドバイスをもらえることがあります。

実際、ストーカー被害など弱者に対するものや、重大な事件に発展するおそれのあるも

のなどは、具体的な犯罪行為が起こる前であっても、優先的に対処してくれるケースもあります。

クレームがこじれて問題がさらに発展しそうなときは、具体的な犯罪行為が生じていない場合であっても、ためらわずに警察へ相談に行きましょう。

コラム4クレーム対策会議を開いてクレームを減らそうトラブルやクレーム情報は、ある意味、失敗の情報でもあり、同じ職場でもなかなか共有されない性質があります。

そこで、即効性のある対策として、月1回、1時間程度の職場内クレーム対策会議を開きます。

会議の目的は3つで、次の①〜③の順序で進めていきます。

①クレーム情報の共有②改善策の検討③クレーム対応のスキル強化(ロールプレイング:コラム6〔*〕参照)会議では、各自が過去1カ月間で自分が対応したクレームについて、その対応策、顛末も含めて発表し、情報を共有します。

手に汗握るクレーム対応が発表されるわけですから、それだけで、マニュアルを読むより、クレーム対応技術の向上につながります。

当然ながら、クレームに関しては、漏らさず記録を取っておくようにし、書面をもとに発表します。

その後、改善策を検討し、クレーム対応のロールプレイングを行います。

電話が長引く場合の対応たらい回しは厳禁だが、一定時間(10~20分)を経過しても終了しそうにない場合は、上司もしくは先輩・同僚に代わることでより早く解決につなげられる場合がある。

毅然と勇気をもって対応する「こんなことを言ったら怒られるのでは」と思うのではなく、冷静かつ誠意をもってお客さまの話を聞き、率直に話すと「この人に無理を言っても無駄だ」と思っていただける。

署名・捺印は避ける相手側から要求されてむやみに書類を作成したり、署名・捺印することは避ける。

どんなことを言われてもうろたえず挑発などに乗らないようにする。

会話は、なるべく録音を残しておく「社の方針で、お客さまとの会話は録音させていただいています。

こちらが誤ってご要望を解釈しないためです」などと告げ、なるべく証拠を残すようにする。

大きな声で怖くて対応できないときは「大きな声が怖くて対応できません」「私にはもう対応できません」と言って白旗を上げてしまうのも手。

怒りのボルテージが下がる場合がある。

防犯相談はマメに!トラブルが想定されるときは普段から警察とコミュニケーションを取っておき、いざというときに相談できる関係を築いておく。

 

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