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第4章仕事ができる人はなぜ筋トレをしているのか

──日々仕事に追われているビジネスパーソンがトレーニングをする意義はどんなところにあるのでしょうか?世界でもっとも忙しいと言っても過言ではない多くの海外のエグゼクティブたちが貴重な時間を割き、筋トレや運動を習慣化しているという事実は筋トレが果てしなく有意義である揺るがぬ証拠の一つと言えるだろう。

例えば、バラク・オバマ前米国大統領は雑誌のインタビューの中で、週6回、朝7時から45分間、筋トレと有酸素運動を組み合わせたワークアウトを行っていることや、激務の合間を縫ってバスケットボールを楽しんでいることを明かしている。

Facebookを作ったマーク・ザッカーバーグも少なくとも週に3回、朝一番のランニングを欠かさない。

約2億の顧客口座を持つ、世界有数の金融機関であるシティグループCEOのマイケル・コルバットもスクワット、腕立て伏せ、ダンベル運動などを15秒間隔で繰り返す「スパルタクストレーニング」というハードコアなトレーニングの愛好者として知られる。

「スパルタクストレーニングで脂肪をカットしたように、シティの脂肪(コスト)もカットできるのか!?」と煽っていたメディアもあったぐらいだ(笑)。

──おお!世界一忙しくて、とんでもない結果を出しているハイパフォーマーがトレーニングを生活習慣に取り入れているのは心強いですね。

映画「プラダを着た悪魔」に出てくる鬼編集長のモデルと言われている米ヴォーグ誌の編集長アナ・ウィンターも毎朝5時45分から1時間テニスをしていると語っていたし、アップルのティム・クックCEOは超早起きのエクササイズ愛好家として有名だ。

メディアのインタビューにおいて、3時45分に起床し、4時30分までにメールを処理し、5時にはジムにいるという超朝型生活習慣を語っている。

──なるほど!しかしみんな早起きですね…。そうなんだ。一流のビジネスパーソンには朝型の人間が実に多い。早朝は急な仕事が入ることもないし、多忙な彼らにとって唯一自由に使える時間といってもいい。そこにワークアウトの予定を組み込むことによって生活に規律を作り出している。

早朝から運動する予定を組んでおけば、前日に無意味に夜更かししたり、深酒したりするといった悪い生活習慣も付きづらい。

それが仕事のパフォーマンスにも良い影響を与えているはずだ。ちなみに僕は、朝型だ!(何か言ってほしそうな顔でじっと見つめる)──……。待ってんねんから褒めーや!もういい!(拗ねる)

ちょっと補足しますと、Brandstaetterら(2015)は、朝型、中間型、夜型の人はそれぞれベストの心肺能力が出る時間帯が違うことを明らかにしています。

夜型の人は22時ごろにパフォーマンスがベストになる傾向がある、というように人間が発揮できる力やパワーなどはその人の中にある体内時計(時計遺伝子)に依存することもわかっています。

なのでどうしても朝が苦手という人は、自分に合った時間にトレーニングを行うのもアリだと思います。

──エグゼクティブたちがこぞってトレーニングを生活に取り入れている一番の理由はなんでしょうか。

……。

──さすがはTestosteroneさん。早起きなんですね!(棒読み)やっぱり?(満面の笑み)──(めんどくせえ奴だな)

トレーニングを生活に取り入れている理由だったね。

トレーニングのメリットは多岐にわたり、何か一つ理由を挙げろと言われても困ってしまうが、もっとも重要な理由の一つは間違いなく健康管理だろう。

世界のエリートたちは地位や名声、金がいくらあっても健康を失ってしまえば元も子もないことを知っている。そして、健康を失えば情熱を持って長時間仕事と向き合う事すらできなくなってしまう。

彼らは、健康こそが人間の持ちうるもっとも貴重な財産であることを認識しているのだ。俺が〝健康〟と言う場合、体の健康だけではなく、心の健康も指す。心身ともに充実した状態でない限り、人は人生を謳歌できないからだ。

そしてこの本でも語ってきた通り、トレーニングは心にも身体にも良い影響を及ぼす。体を若く保ち、慢性的な痛みを予防し、自尊心を養ってくれる筋トレを多くのエグゼクティブたちが選択するのは必然とも言えるのだ。

オンライン財務管理の無料サービスで知られるMint.com創業者のアーロン・パッツァーは「いいワークアウトなしに毎日14時間働くなんて不可能だ。もし運動をしていなかったらひどく疲れてしまうし、集中力にも欠けてしまうだろう」と語る。

彼の典型的な1日はまず9時から18、19時まで働いた後、夕食と筋トレなどのトレーニングに2時間を費やし、再び午前1時ごろまで働く、というものだという。

彼のようなスタートアップの起業家はまさに「心身を健康に保ち、パワフルに働く」ために鍛えている、と言えるだろう。

──筋トレや有酸素などの運動は集中力や生産性、記憶力、創造性の向上にも役立つという話も聞いたことがあります。ハーバードメディカルスクールの研究で、定期的なエクササイズは記憶力、集中力、頭脳明晰さに関わりの深い化学物質の分泌を助けることが証明されている。

「」、、、、。

ワークアウトをすることで、生産的な時間が日に4時間は増える」。

、。

文武両道の人間は「良い習慣」を持っているからだ。

、、自分のゴールを設定し、計画を作り、計画を実行するための時間を作り、実行し、結果を分析し、軌道修正する。

、、、、。

営業ノルマを達成するプロセスも、ベンチプレス140kgを達成するプロセスも、本質を見れば同じ。

、、。

Lennemannら(2013)は、アジリティトレーニング(急激な方向転換や緩急をつけた動きをくり返すトレーニング)が軍人たちの記憶力を向上させることを報告しています。

さらに、シドニー大学のMavrosら(2017)が進めている「StudyofMentalandResistanceTraining」というプロジェクトも筋トレが脳に与えるポジティブな影響についていくつかの知見を発表しています。彼らの報告で①高齢者でも筋トレをすると、筋力が上がり、認知機能が向上し、心肺機能も向上する②認知機能は心肺機能ではなく筋力と強く関係している──ということが明らかになりました。

──トレーニングが脳にいい影響を与えることにはすでに科学のお墨付きがあるんですね!ホルモンの働きが見逃せないという見方もありますね。

筋トレとホルモンについても多くの研究があります。

Testosteroneさんの名前の由来にもなっているテストステロンというホルモンは40歳をピークに1年ごとに1%から2%ずつ低下していきます。

そして、血中のテストステロン濃度が低いと肥満やアルコール中毒、ストレスなどの原因になることが報告されています。

これらの症状を防ぐために臨床では様々な医療行為(薬を飲んだり、専用のパッチを皮膚に貼ったり)が行われていますが、筋トレをすることによっても血中のテストステロン濃度を高めることができることが数多くの研究で報告されています。

トレーニングをするとテストステロンが何百倍!とかいうことを明言することは私にはできませんが、血中テストステロン濃度が低い人に対して、筋トレが効果的であるのは間違いなさそうです。

──テストステロン値とビジネスにはどんな関連があるのでしょうか?英ケンブリッジ大の研究チームの調査で、「金融関係のトレーダーは男性ホルモンのテストステロンの濃度が高いときほど好成績を挙げている」ということが報告されています。

テストステロンの分泌によって自信と集中力が高まり、それが好成績につながっている可能性があるということで話題になりました。

この調査は、ロンドンの金融街シティで働くトレーダー17人を対象に実施され、8営業日連続で午前11時と午後4時に唾液を採取し、テストステロン濃度と業績の関係を調べたものです。

その結果、トレーダーはテストステロン濃度が高かった日に、より大きな利益を上げていたそうです。

リーダーシップ、自己管理能力、タイムマネジメント、正しい努力の方法、目標設定能力、目標達成能力、そしてバリバリ働くための体力と心身の健康。ビジネスに必要な資質の多くは筋トレと切っても切り離せないものばかりだ。ビジネスで成功したければ筋トレしない手はない。

鬼スケジュールのオバマさんもやってるんだから、時間がないとかいう言い訳は聞きたくありません!

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