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第3章根性や意志力に頼らない「起きる技術」

目次

早く起きるための技術・基本5原則

早起きについては、習慣化の原則を無視して、意志や根性で起きようとした結果、「習慣の学習性無力感」といわれる症状に陥っている人を多く見かけます。

「あんなに決意したのに、20回以上も早起きに挫折している。私は早起きが苦手だ。早起きできない性格なんだ。夜型体質なんだ」と、無力感でいっぱいになっている人たちです。

しかし、私が支援して早起きを実現させた人の多くは、意志・根性・性格の問題ではなく、「やり方が間違っていた」「原則に反していた」という感想を語る方がほとんどです。

それでは、早く起きるための技術・基本5原則をご紹介していきます。

原則❶起きる時間ではなく寝る時間に集中する

早起きは「寝る時間にフォーカス」することがとても大切です。「早く寝れば早く起きられる!」これが原理原則です。

これを無視して何か魔法があるのではないかと思うから、早起きが複雑で難しくなっていきます。そして、失敗を繰り返すうちにどんどん無力感が強くなっていくのです。もう一度、大切なので繰り返します。

「早く寝れば早く起きられる!」この当たり前の原則からスタートしていきましょう。

そうすれば長く早起きを続けられますし、仮に一時的に早起きの習慣が崩れたとしても戻すことができます。

いきなり「朝5時に起きるぞ!」と目標を立てる方は多くいますが、ほとんどの場合、寝る時間を変えることは考えていません。

いつもの生活習慣のまま、寝る時間は変えずに、起きる時間だけを無理して早める結果、睡眠時間が大幅に減少し、起き抜けの睡魔に勝てないのです。

無理に起きても日中ずっと眠く、集中力が落ちて苦しい。次の日には、とても意志の力では起きられないほど眠いでしょう。

この失敗は、寝る時間を早めていないからです。起きる時間は結果であり、寝る時間が原因だと考えてください。そうすればスッキリ考えることができます。

第4章で、どうすれば起きる時間を早くできるのかを説明しますが、最初の目標は「寝る時間を早める」だけでいいのです。

私がコンサルティングをする際も、「まずは寝る時間を守ることができれば、起きれなくてもOK!」とします。

習慣化のコツは、結果より習慣行動に集中することです。なぜならば、習慣行動が定着すれば結果は自ずとついてくるからです。まずは、早く寝るという行動に集中してください。

原則❷睡眠負債が発生しないよう充分な睡眠を取る

2つ目の原則は、睡眠負債を溜めず充分な睡眠を取ることです。

睡眠負債とは、睡眠学の分野で使われている専門用語で「必要な睡眠時間に対する不足分、すなわち睡眠不足が徐々に溜まっていった累積負債のこと」です。

負債なので、お金で考えるとわかりやすいです。

仮に、7時間が充分な脳のエネルギーが戻る適正睡眠時間だとすれば、6時間睡眠だと1時間の負債を抱えることになります。

これが蓄積すると、週末でドカ寝をして一気に返済するという週末返済パターンに陥ります。私は、睡眠負債が溜まらない睡眠時間を確保することを強くおすすめします。

理由は2つあります。

1つ目は、睡眠負債が溜まるということは、返済日が必要になってくるので、必ずその埋め合わせをする日に、起きる時間がずれてしまうからです。

生活習慣を一定に保つためには、睡眠負債を溜めない生活が必要です。

2つ目は、睡眠負債を抱えていると、起きている時間のエネルギーが低くなるからです。

早起きの目的は人それぞれでしょうが、「仕事を生産的におこなう!」「感情的に快適でいる!」「1日を有意義に使う」などの目的からしても、睡眠が充分取れていることは欠かせない要件です。

睡眠負債が蓄積すると、ストレスが溜まり、イライラし、過食に走り、仕事の生産性が落ちて残業し、寝る時間が遅くなり、起きる時間が遅くなるという悪循環の引き金になります。

睡眠は、脳にとって絶対に欠かすことができないものです。しっかり寝ることで、好循環のスパイラルが起きます。

原則❸一度に1つの習慣を貫く

これは、習慣化において、とても肝となる原則です。

習慣化を決意したとき、人はやる気にあふれています。

「」、。

、。

先ほどご紹介した通り、よく出るのが、「早起きしてジョギングします」「早起きして英語を勉強します」という目標。

これは、すでに2つの習慣をやろうとしているのです。

そして、挫折した瞬間のことを聞くと「朝は目覚めるんだけど、勉強するのは気が重たくて、つい二度寝してしまいました」「雨が降っていたのでジョギングできないから、あきらめて寝ました」と言うのです。

これでは本末転倒です。せっかく目が覚めていたのに、+αの目標のおかげで早起きの目標まで台無しにしています。

この場合、せめて起きることだけでもやればいいのですが、それに意味を感じられないのは2つセットで考えているからです。

早起きを成功させることだけでも、大きな労力を使います。もちろん、すでに英語学習の習慣、ジョギングの習慣が定着している人は、+αしても問題ありません。

また、楽しいから自然とできることならば、それは精神的に負担にならないので、同時スタートでも大丈夫です。

しかし、英語の学習もジョギングも習慣化していない人にとっては、早起きとセットでやるのは大変。ですから、1つずつ習慣化してください。

英語の学習を目的とするなら、まず早起きの習慣を今の生活リズムの中で習慣化させてから、次に英語の学習に手をつけるのが一番成功率の高い方法です。

どうしても2つセットでやらないと気が済まないという方に1つアドバイスです。

2つの習慣を同時にやる際には、メインを早起きにして、サブにもう1つの習慣を設定します。

そして、メインの早起きは絶対に実現するもの、サブの習慣はあくまで副次的にできたらいいもの、できなくても自分を責めないと決めておくのです。

あくまでも2つ目のサブ習慣は「調子がよければできればいい。できなくてもOK」と設定することです。

サブ習慣は早起きが習慣化できた後で、本格的に取り組めばいいだけのことです。実行できなかった自分を責めるのは、続ける上で絶対に避けたいところです。

原則❹センターピンに狙いを定める

センターピンとは、ボウリングでいう真ん中のピンのことです。真ん中の1本を狙ってうまく倒すことができれば、後ろのピンも9本すべて倒れます。生活習慣も同じです。

すべてをよくしようとするのではなく、1つのセンターピン(キモとなる行動やルール)を守ることで全体の悪循環を好転させることができます。

生活習慣を変えるためには、生活全体を「見える化」する必要があります。その上で、悪循環を好循環にする、つまり夜型を朝型に変えるためには、2つポイントがあります。

1つ目は、朝型のよい循環にするために、守るべきルールや行動を見定めること。2つ目は、よい循環が回り始めるまで、それを徹底して守ることです。

では、早起きするためのセンターピンとは何でしょうか?それは、「寝る時間を守るためのキーとなる行動やルール」です。これは人によって異なります。

たとえば、お風呂に入った後は眠くなるので寝ることができるけど、なぜか入る時間が遅くなってしまうという人は、入浴時間が寝る時間を守るためのセンターピンとなります。

一方、仕事を終える時間が遅くなると夜更かしになる人は、退社時間を守ることがセンターピンです。

帰ってからのリラックスタイムが長くなりすぎる人は、リラックスタイムを終える時間がセンターピンとなります。

あれもこれも手をつけようとしたときに、人は挫折します。シンプルな対策を考えることがポイントです。

原則❺ボトルネックを想定する

あなたの今の生活習慣は、一定のリズムで習慣化されているものです。簡単にその引力から抜け出すことはできません。

今の生活習慣から朝型の生活習慣に変えるときに、必ず起きてくるのが「ボトルネック」となる事象です。

ボトルネックとは、理想の生活習慣を邪魔する突発的な予定や誘惑(ネットサーフィンなど)など、挫折に導く要因のことで、たとえば次のようなものです。

  1. □上司からの急な残業依頼
  2. □つき合いの飲み会
  3. □家族との生活リズムの違い
  4. □土日のイベント
  5. □普段と異なるワークスタイル(出張や接待など)
  6. □習い事などの予定
  7. □ネットサーフィン・テレビ

このような突発事項・誘惑要因が発生する中で、毎日の生活習慣を完璧に統一することは現実的ではありません。

それまではせっかく寝る時間を守れていたのに、これらのボトルネックがきっかけで、つい夜更かしになり、早起きリズムも台無しになるのです。

完璧主義の傾向が強い人であれば、1日でもイレギュラーが生じて起きられないと、ひどく自己嫌悪感に苛まれて挫折した気分になります。

それが結局、早起きが続かない結果を招きます。

これらの事象は、朝型生活習慣に移行する際に、必ず発生する問題なので対処すればいいだけのことです。それには、変動に対応できるだけの「柔軟性」が必要です。

対処策は大きくは3つです。

 

1つ目は、スケジュールに例外パターンをつくっておくことです。深夜帰りのパターンと、土日専用のパターンをつくっておくと想定内で対処できます。

詳しくは後ほど扱います。

2つ目は、例外パターンを3日以上連続させないようにすることです。

たとえば、つき合いの飲み会は、参加すべきものとそうでないものを選別する。仮に参加するにしても、二次会、三次会までは遠慮するなどです。

朝型生活習慣が身についた後ならいいのですが、定着していない間は例外が続くと、せっかくのリズムが台無しになります。

3つ目は、最初の3週間は睡眠時間を優先する、4週目以降は起きる時間を優先するというルールを決めておくことです。

寝る時間が遅くなったとき、「睡眠時間」と「起きる時間」を守ることのどちらを優先するかという議論になってきます。

私が多くの方をコンサルティングしてきた結果からいえば、最初の3週目までは睡眠時間を確保することを優先する。

それ以降の時期は、睡眠負債を溜めたとしても、起きる時間を守ることが一番うまくいく方法です。

そしてその睡眠負債は、翌日早く寝ることですぐに返済するのがポイントです。

このイレギュラーへの対応は複雑で、上司や家族など他者に影響されることが多いものです。

だからこそ、完璧に思うようにはいかないのですが、だからといってなすがままに振り回されていては、生活の満足度はどんどん低下していきます。

イレギュラーを減らし、3日連続させないようにする工夫をしてみてください。

「」「」。

では次に、適正な睡眠時間とはどれぐらいなのかについて、考えてみましょう。

結局、私たちは何時間眠ればいいのか?

脳を持つあらゆる動物は、睡眠を避けられません。睡眠は脳のエネルギーを回復するために必要な要素です。

では、何時間眠るといいのでしょうか?私の最終結論は、「自分の身体感覚で決める」「身体の声を聴く」です。

一概には言い切れませんし、人生に何を望むのかの違いもあります。体質の違い、仕事の性質の違いに左右されるからです。しかし、睡眠学の調査データなどもあるので、参考にご紹介します。

このデータは、「睡眠が充足している」「睡眠が不足している」アンケートの結果です。

このデータからいえることは、快適な睡眠が取れている人は、睡眠時間が6時間以上、睡眠不足を感じている人は睡眠時間が6時間以下ということです。

ちなみに、睡眠学の権威で医学博士の白川修一郎先生は、著書『「睡眠力」を上げる方法』(永岡書店)で、睡眠時間について次のように書かれています。

健康で長生きしたいなら、6時間~8時間の睡眠が適正

頭をすっきりさせたいなら、7時間〜9時間の睡眠が適正

(中略)私は、成人や高齢者の睡眠時間は『7時間』こそベストだと思います。そして、毎日ほぼ7時間の睡眠を続けていくことを強く推奨します

また、白川先生は同著で「睡眠時間5時間で仕事をしているのはいわゆる酩酊状態(お酒に酔っている)と同じだ」と書かれています。

もちろん、遺伝的に短眠で済むというショートスリーパーの人がいます。

これも白川先生が監修する『快眠のための朝の習慣・夜の習慣』(内海裕子著/だいわ文庫)より引用してみましょう。

〈必要睡眠時間〉〈人口比〉

ショートスリーパー5時間以下1%未満6時間以下5~10%

バリュアブルスリーパー6時間〜9時間87%

ロングスリーパー9時間以上5~10%

10時間以上1%未満

あなたが標準の睡眠タイプ(バリュアブルスリーパー)でありながら、5時間睡眠でがんばっているならば、それは睡眠負債を抱えた状態で起きているということになります。

もし、その返済を休日にまで持ち越し、休日8時間寝ているとするならば、ショートスリーパーでないのは明らかです。

これでわかるのは、6時間以下で睡眠負債が溜まらない人は10人に1人だけ、90%以上の人は6時間以上の睡眠が必要ということです。

通常のビジネスパーソンは、私がセミナーで聞くと6時間睡眠が平均ぐらいです。これで集中力が保てるならば、それでもいいでしょう。

あとは実感値で、最適な睡眠時間をご自身で設定してみてください。その際におすすめしたいのは、睡眠の記録をとり、それを元に判断することです。

9時間睡眠の奇跡

私の極端な例をお話ししましょう。

私は睡眠の重要性を実験するために、1ヶ月ほど9時間睡眠に挑戦しました。目標は「寝尽くす!」。

21時に寝て、6時に起きる生活を実際におこないました。その結果、私が実感したのは次の通りです。まず、仕事面でいえば、集中力が劇的にアップしました。

通常3時間かかっていた仕事が半分の時間で終わる、気の重い仕事が面白いようにどんどん片づいていきました。

睡眠によって脳のエネルギーが満ちあふれているので、苦痛を感じないのです。

先延ばしにしたいという気持ちは、仕事の重さと脳のエネルギーの枯渇に関係があるのだと実感しました。

また、創造力も飛躍的に高まりました。

私は仕事柄、本を書いたり、教育コンテンツを開発したりするので、創造活動が多いのですが、インスピレーションがあふれ出す奇跡も体験できました。

たとえば、たった20分しかない電車の移動時間で、大きな講演のコンセプトが固まり、話す内容の概要のスケッチが完了しました。

通常、睡眠負債が溜まった状態だと、2時間~3時間かかってもグルグル決断できないことが、スキマ時間だけで重要な仕事が終わっていったのです。

私が感じた最大のメリットは、寝尽くすと日中、まったく睡魔と戦う必要がないどころか、1日使い切れないほどのエネルギーが充電されるということです。起きている間、毎瞬、幸福感を感じる生活が続きました。

一方、いかに睡眠負債を抱えている状態が苦行なのかを本当に実感しました。

もちろん、通常のビジネスパーソンに9時間睡眠をおすすめはしませんし、する必要もないでしょう。

7時間眠れば充分です。ただ、私は睡眠への投資は、長期的に健康を維持して幸福感を覚え、生産的に生きるためには欠かせないものだと考えています。

仕事の生産性が低い人は、脳疲労でエネルギーが枯渇していて非効率に陥っていることが多いのです。

結果、働く時間が長くなり、深夜帰りになり、すぐに寝るのはもったいないと睡眠時間を削り、せめてものストレス解消として、お酒を飲んだり、テレビを見たりします。

この悪循環を繰り返している限り、生活の充実度は高まりません。また、早起き生活を続けることも困難になります。

では、睡眠時間を確保するために、仕事から帰って寝るだけの生活でいいのでしょうか?それでは、毎日が楽しくないでしょう。

私も同じです。だからこそ、生活習慣全体を最適なものにする必要があります。ちなみに現在の私は、創造性の発揮と起きているときの集中力の観点から、8時間眠っています。

もちろん、高い睡眠の質を保ちながらです。

9時間睡眠はいいのですが、夜決まった時間に眠れなくなるので、最終的に8時間睡眠にして、運動の習慣と合わせてぐっすり眠るのがベストだと判断しました。

このように試して、最終的に「身体の声を聴く」ことが睡眠の適量を判断する要です。そのためにも、身体の感覚とコミュニケーションをとってみてください。

睡眠の量と質を高めるために

早起きのコンサルティングで取り上げられる悩みは3つあります。

1.仕事を終えてベッドに入ったけれど、なかなか眠れない

2.朝、目覚めるけれどもなかなか起きられない。ベッドから出たくない

3.睡眠量は確保したが、質が悪くて日中眠い

これらを解決しなければ、「早起き・朝型習慣」は実現しないでしょう。そこで「睡眠学」と、私の「習慣化メソッド」の側面から、解決策をご紹介していきたいと思います。

人によって、何が効果的かは個人差があるので、なるべく多くの対策をご紹介します。すべてを実行する必要はありません。

あなたに合ったものを試して改善できればいいので、欲張らずいいと思ったものに○や線を引いて読み進めてみてください。

夜、早く寝るためのノウハウ

まず、夜眠くなるメカニズムをご紹介します。夜眠くなるには、メラトニンという睡眠ホルモンが分泌される必要があります。

その原則は、「体温を下げて、暗い場所でリラックスすること」です。そこで、睡眠前にやってはいけないことと、逆に睡眠前におすすめしたいことを紹介します。

〈睡眠を妨げる行為〉

□パソコンやスマホを睡眠前にいじる

ブルーライトは睡眠の敵です。メラトニンが出にくくなります。どんなに眠れなくて暇でも、パソコンとスマホを見るのは逆効果です。

□読書や仕事をする

寝られないからといって読書や仕事をしようとすると、交感神経(緊張モード)にスイッチが入ってしまいます。眠気は副交感神経(リラックスモード)が優位になったときにやってきます。よって、リラックスしていることが大前提です。

□テレビを見る

テレビを見ると、刺激で頭が冴えてしまいます。刺激を与えるという意味では、スマホやネットと同じです。

□寝る直前に熱い風呂に入る

40度以上の熱い湯の風呂に入ると、交感神経が優位になってしまうので、眠りにつけなくなります。

□寝る直前にがっつり食べる

胃腸の消化にエネルギーを使っているときは、身体の体温が上がります。体温が上がると眠れなくなります。

□明るい光の下にいる

部屋の電気が明るいと、眠りに必要なメラトニンが分泌されません。眠くなるのは、メラトニンが分泌されるからです。部屋の暗さは30ルクス以下の暗さにすることでメラトニンは分泌されます。照明を暗くできる環境を整えることが大切です。

□カフェインを飲む

カフェインの摂取は目覚めの儀式であって、入眠には大敵です。コーヒーを飲むのが習慣になっている人も、夕方以降は飲むのを避けましょう。

〈睡眠を促す行為〉

□スマホは電源をオフにしてかばんに入れる

どうしてもスマホが手放せないという人が多いでしょう。寝る2時間前にスマホはオフにして、かばんに入れておくようにしましょう。

取りにいくハードルが高いと、その分「つい見てしまう」という悪習慣は止まります。

1週間もすれば落ち着かない気持ちはなくなってきます。

恋人や友人にLIENをしたい、返信しなければいけないという方は、電車の行き帰りでやるなど制限の中で処理したり、会って話をしたり、電話をしたりすることで、深いコミュニケーションをはかることを考えるといいでしょう。

□静かな自然音やジャズなどの音楽を聴く

私は屋久島の自然音を聴きながら、ゆっくり妻と話をして過ごします。テレビは我慢です。見たいテレビはすべて録画しています。何もしないというのが辛い人は多いと思います。

私も同じです。だからこそ、音楽は強い味方だと思います。ただ、ヒップホップなど刺激があるものは避けて、自然音やジャズなどを聴くのがおすすめです。

□暗い部屋にする

部屋を薄暗くすると、メラトニンが分泌されて、次第に眠気がやってきます。

部屋の明るさを調節できない場合は、小さな照明やアロマキャンドルなどを買ってきて、それを照らしながら時間を過ごすと、眠気は早くやってきます。

□寝る前の儀式をつくる

寝る前に、「何もしてはいけない」と言われると、逆に何かしたくなるものです。そこで、寝る前の儀式としてやったほうがいいことをリストアップしておきます。

○ストレッチ○ヨガ○瞑想○家族とゆっくり会話○深呼吸などです。

□寝る2時間前に38度程度の風呂に入る

40度以上の風呂に入ると、交感神経を刺激しすぎて眠れなくなります。38度程度が副交感神経を優位にする温度といわれています。ちなみに、眠気は体温が下がったときにやってきます。

お風呂に入った直後は、体温が上がって目が冴えますが、その後、体温は急速に落ちていきます。

このタイミングで薄暗い部屋に身を置き、リラックスする音楽でも聴きながらストレッチしていれば、すぐに眠くなってきます。

□寝る3時間前には食事を済ませておく

胃腸に消化の負荷がかかっていると、眠りに入りにくい状態になります。ダイエットの面だけではなく、睡眠という意味でも、寝る3時間前には食事をとっておくといいです。

自宅に帰ってから食事という方は、食事の習慣を変えるか、帰宅後は消化によいものだけを食べるようにするといいでしょう。

お腹がすいて夜もがっつり食べてしまうという方は、帰宅の途中におにぎりを食べて空腹をおさえると、帰ってからのドカ喰いがなくなります。

□夕涼みをする

季節と環境によりますが、風呂上がり、夜のベランダに出て、外の空気で身体を冷やす夕涼み。私は、これを一番の入眠の儀式にしています。

夕涼みがいいのは、夜は自然の風で体温が下がりますし、外は暗いのでメラトニンの分泌が促進されるからです。

妻とベランダに椅子を置いて、たわいもない話をしているとあくびが出てきて、早く深く眠ることができます。

以上が入眠のコツです。

とにかく、「体温を下げて、暗い場所でリラックスすること」がポイントです。また、眠れないからといって焦らないでください。まず、早めに布団に入れただけで前進なのです。

入眠の際に大切なのは、やってはいけないことを避けて、自分なりの入眠パターンを持つことです。あなたなりの入眠の儀式をつくってみてください。

朝スッキリ起きるためのノウハウ

早起きで最も辛いのは、朝起きるときです。睡魔との戦いは、まさに地獄。早起きは、寝る前に決意しても、起きるときに挫折する。

朝にはまるで別人になってしまいます。二度寝の気持ちよさから抜け出す難しさや、身体にムチを打って起きる辛さは、想像するだけでも嫌です。

では、なるべく朝スッキリ起きるためには、どうすればいいのでしょうか?原則は、「太陽の光を浴び体温を上げて、刺激を与えること」です。

まず、先ほど睡眠負債という概念を説明しましたが、多くの睡眠負債が溜まっていないことが大前提です。

睡眠負債が溜まっていると、身体は強制的に睡眠に導きます。それはとても自然で正しい行為なのです。

この睡眠負債を無視して起きようとするのは、借金が溜まっているのにお金を借り入れて使おうとするのと同じです。

多くの場合、辛すぎる朝は睡眠負債が溜まりすぎているケースです。それがクリアになっている前提で、起きるためのコツをご紹介します。

□日の光を浴びる

これが一番、効果があります。

カーテンを開けて日光浴をすることによって、夜間放出されていたメラトニン(睡眠ホルモン)が徐々に消失し、体内時計に「朝が来た」というメッセージを送ります。

また、交感神経が活発になり、体温が上がってきます。ホルモン、体内時計、体温のすべての起きるスイッチを入れられるのが日光です。考えてみれば、太古の昔から人間の身体は変わっていません。

太陽に起こされ、沈むとともに眠くなるのが人間なのです。朝の光は苦手だなーという方も、徐々に慣れていきます。

まだ家族が寝ているとか、日当たりが悪いという方は、場所を変えて日の光を浴びるといいでしょう。

私は朝起きたら、すぐにベランダで日光浴をしながら朝食をとり、新聞を読みます。

そして、自分の年間計画などを確認した後、ブログを書きますが、そのときも日光を浴びながらおこないます。日の光を浴びると、驚くほど目が覚め、エネルギーが高まります。

□朝ご飯をしっかり食べる

脳と体にエネルギーを与えるために、必ず朝食をとりましょう。食事をとると体温も上がるので、目覚めスイッチが入ります。

□カフェインで目を覚めさせる

カフェインには目覚まし効果があります。飲みすぎは害になってしまいますが、最近では適度なカフェイン摂取は、がん予防など健康にもよいとされています。

朝一番、カフェインで目を覚ますのは効果的です。低カロリーの缶コーヒーを1缶飲むだけでも、一気に目が覚めます。

□熱いシャワーを浴びる

体温を上げると身体は目覚めます。寝て起きた後は大量の汗をかいているので、気分をスッキリさせるためにもシャワーを浴びるのはおすすめです。

私も毎日、浴びています。コツはさっさと済ませること。1分も浴びたら、すぐに着替えて準備をします。ここに時間をかけると面倒になってきます。

□15分の片づけをする

朝の儀式として、片づけもおすすめです。片づけをすると身体を動かすので、体温が上がります。活動することでどんどん目が覚めていきます。また、片づけはメンタル面での効果もあります。朝から片づけをすると、心が整うのです。

心が整うと、1日をスッキリとした気分でスタートできますし、その1日をコントロールできる気分になり、自己肯定感が高まるのです。

お寺の修行でも武道の世界でも掃除から入るのは、本質的な効果があるからなのではないかと思います。

私も朝一番、15分片づけをしてからシャワーを浴びるようにしています。

□ラジオ体操、ストレッチをする

身体を動かすという意味では、NHKのラジオ体操を習慣にしている人もいます。特に製造業の会社などでは、始業とともにラジオ体操を習慣化していることは多いです。

これも、体温を上げて交感神経にスイッチを入れる効果があります。家族全員でラジオ体操を習慣に取り入れるのもいいでしょう。

□朝一番の楽しみを用意する

どうしても起きたくない人の中には、仕事が楽しくないから、なるべく長く睡眠の中にいて、現実から逃避したいという方もいるでしょう。

根本的な対策は、仕事を楽しくしたりストレスを軽減させたりすることですが、即効性があり手軽な対策は、朝一番に楽しみを用意することです。

起きることへのモチベーションを高めることで、心の抵抗を和らげることができます。

朝食においしいパンを買っておく、お気に入りのカフェでゆっくりする時間を持つ、目覚めに大好きなお笑い番組を見て笑う、などです。

□テンションが高まる

音楽をかける音楽と気分は連動します。テンションが高くなる音楽をかけると気分が上がります。

私は、朝にテンションを上げたいときは、Darudeの「Sandstorm」を聴きます。あなたも探してみてください。

□スマホ、テレビを有効的に使う

入眠対策の逆の行為は、起きるためには効果的だったりします。

時間を決めて、15分だけ目が覚めるまでネットサーフィンをする、SNSの返信をすることで脳を目覚めさせる、などは1つの方法です。

また、テレビをつけて刺激を入れるのもいいでしょう。大切なことは自分なりの朝の儀式を持つことです。ご紹介したことを複数組み合わせて、試してみてください。

深い眠りに入るコツ

最後に、睡眠の質をよくするための方法をご紹介します。睡眠は量×質です。その睡眠の質を高めるためには、先ほど述べた通り、就寝とともに深い眠りに入ることが必要です。

本書は睡眠専門の本ではありませんので、詳しくは言及しませんが、その質を高めるには、次のことを工夫してみてください。

1.寝室の環境

光が入ってくると、どうしても眠りが妨げられます。また、入眠中に物音がするのも避けたいところです。

遮光カーテンを使ったり、空気清浄機の音を小さくしたりするのは有効的な対策です。夏の空調も、季節の変わり目で眠りに影響します。

空調が効きすぎて目が覚めたりすることもあるでしょう。私はなるべく、冷房は最小限にして、サーキュレーターで空気の循環をよくして体を冷やしています。これなら空調で風邪を引いたり、目が覚めたりすることが少なくなります。

2.運動

運動をするとよく眠れます。

ジョギングや早歩き、ストレッチなど軽い運動を20分~1時間すると、体温が高くなり、2時間ぐらいすると下がり始めます。

適度な疲労感と体温の低下で、睡眠の質が高まります。

では、どれぐらいの運動が睡眠に効果的なのでしょうか?これも専門書から引用してご紹介しましょう。

快眠を意図した運動(『睡眠改善学』(堀忠雄・白川修一郎監修/ゆまに書房より引用)・時刻午後から夕方。

起床後~午前中の激しい運動は避ける。

・種類と強度中強度(ほどほど)の有酸素運動。高強度の抵抗運動(筋力トレーニング)だと睡眠が障害される可能性が高い・時間20分~60分程度・頻度週3〜5回程度中強度の運動とは、ジョギング、ウォーキング、水泳などです。

身体に軽い疲労感があると眠りが深くなります。

3.昼寝15分で頭がスッキリ

睡眠学でも日中、脳疲労を取るために昼寝をするのは、とても効果的であるとされています。楽天の三木谷浩史社長は、昼寝をすることで有名です。

超多忙な中、社長室を閉め切り、昼に15分程度の睡眠を取るのが習慣だそうです。

あまり寝すぎてしまうと起きた後に頭がボーっとしてしまいますが、15分~20分の短睡は脳の疲労回復になります。

4.気になることを書いておく

最後は心理的なケアです。気がかりや不安、悩みがあると、脳が冴えて眠れないことがあります。また、眠りに入っても嫌な夢を見て起こされることも多々あります。

特に夢は、その人の精神状態も反映するものなので、なるべくリラックスして寝たいところです。その対策としては、不安や気がかりになることをノートに書くことです。嫌な感情を頭から切り離す作業として有効です。

挫折原因を取り除けば成功率は高まる

この章の冒頭で触れた「早く起きるための技術・基本5原則」を押さえて、さらに今までご紹介した入眠・起床の儀式を上手につくることで、意志や根性ではなく、技術で起きることができるようになります。

これで、早起きのための基本の土台の準備ができました。次の章から、生活習慣を朝型に移行するための方法をご紹介します。

「はじめに」で書いたように、私たちは朝型生活を手に入れたいのですが、それは手段であって目的ではありません。

そして本当の目的とは、「もっと充実した理想の生活習慣を送りたい!」という究極的なものだと思います。

短期的にも幸福感を覚え、中長期的に成長する自分を期待できる、そんな生活習慣です。

だからこそ、単に起きる時間、寝る時間を変えるだけでは結局、生活に余裕がなくなったり、潤いがなくなったりします。

あるいは大切な人とのコミュニケーションの時間がなくなったりして、充実感が下がっては何もかも台無しです。

そこで、生活習慣の見直しが必要になってくるのです。自分の生活習慣がどのようなリズムで回っているか、これは意外と自覚がないものです。感覚的に把握していることと、実態は随分と違います。

理想の生活習慣に移行するために必要なことは、曖昧な感覚に任せるのではなく、実生活の全体を「見える化」することです。

では、次の章から本格的に、「朝型生活への5つのステップ」を歩んでいきましょう。

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