第3章商品の選定、発掘・相手に売るのは「信頼」と「価値」
自分が大好きなものを扱う
まず、前提として好きな商品、これであれば自分は情熱を持って扱えるという商品を選ぶことを圧倒的におすすめします。なぜならば、好きでないと見えないものの良さ、他商品より優れている部分というのが必ずあるからです。
何の知識もなければ見逃してしまいそうなちょっとしたポイントこそ、その商品の最大の魅力であったり、差別的優位性だったりするものなのです。
好きであれば、商品についてより詳しく知ろうとし、結果としてそれがメーカー側にも伝わり、より深い考えやコンセプトを引き出すことができます。こういった熱が商品説明をより詳しく深いものにしていくのです。
そういう情熱を見せることでバイヤーにもこの商品のスペシャリストである、と認識され信用を獲得しやすくなるのです。
好きな商品をやるべきだ、というのは個人的に興味のあるジャンルに絞って取り扱うという意味であり、上記のような考えからきているのです。
・コスト面から考える
さて、次にコストという観点から見てみましょう。主観的にモノを見た場合、輸送のコストは抑えたいと考えるはずです。その際に大事になってくるのは「CLV」です。「CLV」というのはcompact、light、value、の頭文字からとっています。
つまり、サイズが小さく、重量が軽く、価値のある商品というのがコストを最小限に抑え、利益を最大化できる商品のひとつである、と言えるのです。価値という部分がそれぞれの得意分野であれば見つけやすく、値ごろ感も演出できるということにもなります。
現在のビジネスと絡める
すでに本業をお持ちの社長様であれば、現在の販路、現在のビジネスに絡めた商品選びというのも重要になってきます。そうすれば、ビジネスの方向性を大きく転換することなく、スムーズに輸入ビジネスを導入することが可能だからです。現在の販路が活かせれば、販路に割く時間やコストが大きく削減できます。つまり、商品さえ見つけてしまえばすぐに売上げが確保できてしまうのです。
でも、現在ものを売っているわけでもないし…、とおっしゃる社長様も多いと思います。ご安心ください。現状のビジネスにおいてご自身が必要だと思うもの、あったらいいなと思うものを思い浮かべてみてください。それは現在の取引相手にも必要なものなのではないでしょうか。
もしくは、直接調査し、今何が欲しいのか、というニーズを吸い上げる方法もあるかと思います。それを探してくれば、その人は確実にお客になります。
こういった現在のビジネスに絡める方法であれば、すぐに始められ、販路がある状態ですのでお客が欲しいものだけに特化することも可能になってくるのです。
また、この輸入ビジネスには「仕入れ値と売値の差益」だけではない、目に見えない大きなメリットがあります。これは、主として、社長様が、製造業、メーカーの立場であれば顕著になります。
部品、製品を輸入すれば、国内生産のコスト高を回避し、同時に生産能力を補充することになります。部品や完成品の調達先が分散されることにより、安定供給が可能になり、品ぞろえも充実するのです。
どういうことか、表を作ってご説明しましょう。
今扱っている商品をそのまま海外で作る
輸入ビジネスの魅力は日本にない商品を持ってくることだけではありません。
もし、あなたが現在自社で商品を作っている、日本のメーカー商品を販売しているのであればそれに似た商品を海外で作って販売する、という方法もあります。
人件費が安い国で作れば同じようなクオリティーの商品の原価が半分から1/3くらいにまで抑えられるようになるのです。
日本製が売りの商品なんだけど…とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、今はどこの国で考えられた商品なのか、どこでデザインされた商品なのか、ということも重要視されています。
責任の所在さえはっきり明記しておけばdesigned in japanなどの表記にすることも可能です。つまり、販売しているのがどこの会社なのか、ということをハッキリさせればこういった表記も可能になるのです。ただ産地を聞かれた際は、はっきりお答えくださいね。
仕入れる場所、作る場所を変えるだけで仕入れが、半額、もしくは1/3くらいになるとどういうことが起きるのか?もし、あなたの売上げがたとえ1円もアップしないとしても利益は11倍から~20倍くらいまでアップするのです。
次の表をご覧ください。
売上げが10パーセント伸びたとしても、御社の利益はたった2倍にしかなりません。
一方輸入ビジネスというスキームを使って、御社の仕入れを半額にしたとしましょう。すると驚くなかれ、御社の利益は11倍へと驚異の伸びを見せるのです。
日本市場にあったニーズ、ウォンツの高い商品をOEM委託生産する
また、すでに取引先がある、もしくはこれから見つけていく場合にOEMを打診される可能性もあります。OEMとは、OriginalEquipmentManufacturingの略です。
直訳すると「自社の製品を製造する会社」となり、〝製造メーカーが他社ブランドの製品を製造する〟ということを指します。
たとえば、ある会社が自社のノベルティとしてあなたの商品が欲しい、だからあなたの商品にウチのロゴマークを入れてくれ、といったような依頼が典型的なOEMです。
基本的にその会社のロゴが入った商品というのはその会社にしか売れませんから全量買取となります。これは非常に魅力を感じていただけると思います。しかも、意外とあるオファーなのです。こういったオファーがあればぜひ乗っかるべきです。
OEMの相手国(依頼先)としては、以下のような国があります中国、バングラデシュ、ベトナム、カンボジア、タイ、マレーシア、インドネシア、インド、ミャンマー、フィリピン、トルコ等その際、重要な事として、
日本にはない「アイデア、技術、サービス、ノウハウ」を発掘して紹介する
形のあるものだけが、商品ではありません。消費者にとって売買する価値のあるものであれば、それは商品なのです。
たとえば、海外の進んだマーケティングスキル、海外本の著作権、ソフト、信用照会サービス、金型製作、フランチャイズシステム、コンサルティング手法、特許権、テーマパークなどなど、周りを見回せばたくさんあります。
代表的なものをいくつか挙げていきたいと思います。まずは、皆さんもなじみの深いであろう出版業界を見てみましょう。
翻訳本というジャンルがありますが、海外の優れたノウハウや手法が書かれたビジネス本、もしくは海外でヒットした小説を日本に紹介する、あれもまさに輸入ビジネスの一つの形です。
ただ、出版業界は特殊で、作者名とだいたいの内容に出資する形となっており、投資的な意味合いが強いものになっています。
また、外国の著名な人物を呼んでセミナーを開く、海外のミュージシャンを呼んでライブを開くというのも立派な輸入ビジネスです。
よく○○が来日!という広告やCMを目にされたことがあるかと思います。
こうした人達は自身が単独で来ているわけではなく日本側の主催者がおり、その会社や人が出演交渉をし、条件交渉をしたうえで来日しているのです。
これも主催者側にとっては一種の輸入と言えます。まだまだ例が挙げられます。
さて、あなたは「キッザニア東京」という施設をご存知でしょうか?子供が様々な職業を体験し、施設内通貨を稼ぎ、それを使って遊びながら資本主義経済を学べるという新感覚の面白いテーマパークです。
この施設はもともと、メキシコで誕生しました。このコンセプトに目をつけられた日本人の方が日本にそのコンセプトを輸入したのです。こういったことも輸入ビジネスの一種、だと言えるのです。
今や、誰もが知っているあの「ディズニーランド」も、コンセプトそしてはソフトを含めて今や本家アメリカをもしのぐ存在になっているのは、あなたも周知の事実ですね。
さらにはセブンイレブンに至っては、なんと本家のアメリカがその傘下である日本のセブン&アイグループの子会社になってしまったという事実は、記憶に新しいことでしょう。
リスクのある商品は避ける
商品を発掘する際に気をつけなくてはならないのは、様々な法律です。法律で禁じられている商品を扱わないためにも事前にある程度の法律を知っておく必要があります。
また、禁止はされていないが、検査などのコストがかかる商品もありますので同時にお伝えさせていただきます。
まずは最も気を付けてほしい法律は薬機法(旧薬事法)です。これを扱うには免許が必要となり、違反すれば最悪逮捕されることまであり得るものです。健康にいい、免疫力が高まるなど具体的な効果を謳う商品は法律に抵触する恐れがあります。
また、治療効果を狙っているものは、薬関係でなくても抵触する恐れがあるので効能を謳う商品は極力避ける必要があります。
どうしても扱いたい場合は代行業者を使う方法があります。
次に植防法です。日本国内への病害虫の侵入を防ぐために、特定の地域における特定の植物の輸入を禁止する国内法であり、植物に付着する土や包装物も検疫の対象になり、検疫を義務付けられています。
私自身、ガラス製のボディにドライフラワーが入ったおしゃれなテーブルランプをスペインから輸入しようとして、港で止められてしまったことがあります。密封されていたとしても検疫の対象となる場合がありますのでご注意くださいね。
次に電波法です。最近、WiFiやBluetoothなど電波を使用する製品が増えてきています。こういった製品を輸入すること自体は禁じられていませんが、扱う場合に技術基準適合証明というものを得ることが必要になってきます。
これは国が定める検査機関にて検査をし、証明をもらえば販売可能になりますが検査費が必要となります。電波法は輸入者でなく、使用者に罰則が科せられるため絶対に検査をしてくださいね。
知らずに販売してしまった、では済まされない事態になります。また、コンセントがついている商品も注意が必要です。コンセントというのは海外と日本で仕様が異なります。そしてボルト数は100ボルト。
100ボルトを使っているのは、日本と韓国程度しかありません。つまり大概の国の電化製品は、そのままの仕様では使えないのです。
輸入ビジネスに慣れていないと、デザインばかりに気を取られて輸入し、こうした点をうっかり見逃してしまいがちですが、日本で使える仕様になっていないので、そのままでは国内で販売できません。
さらには日本には電気用品安全法(PSEマーク)という法律があります。これをクリアしない限り販売ができないので、コンセントのついた商品は初心者にはおすすめできないのです。
動植物や薬、電波を発する物に関する商品に最初からチャレンジするのは危険、ということだけはくれぐれも覚えておいてくださいね。
初心者が避けたい商品
ここからは法律で規制されているわけではありませんが、最初にやるにはハードルが高い商品の特徴についてお伝えさせていただきます。
ズバリ、重い、大きい、壊れやすい、白いです。一つ一つ解説していきましょう。重い、大きい。これはもちろん輸送料の問題ですね。輸送の際は重量、もしくは容積によって金額が決められます。
単純に言えば大きければ大きいほど、重ければ重いほど輸送コストが高くなります。また、そういったものは必然的に商品単価も高いでしょうから、最初から扱うにはかなり力が必要になってきます。
代表的なものとして家具や家電、什器などが挙げられます。できれば、最初のうちは避けたい商品です。壊れやすいこれはもちろんですね。
外国から運ばれてくる荷物ですので、壊れやすければ当然途中で不良品となってしまう確率が格段に上がります。保健で保証されているとは言え、降りない場合も考えられます。また、不良品は海外に返品するわけにもいきません。これにもコストがかかりますからね。
だいたい、不良品は現地処分となります。そうするとここにもコストがかかってしまうのです。ですから、最初から壊れやすい商品を扱うのは避けましょう。
代表的なものとして食器類、工芸品、陶器、ガラス商品などが挙げられます。白っぽい商品これも汚れやすく、同様に不良品率が上がるためです。白っぽい商品と同様に気をつけたいのは淡いパッケージです。
白っぽい淡い色のパッケージの商品を輸入したが、そのままコンテナに積み込まれてしまったためにパッケージに汚れがついてしまった。
これですら、不良品と見なされる傾向にあります。日本人の一般的な嗜好として、原色系のパッケージは敬遠され、パステルカラー調のものが好まれる傾向にあります。
この手のパッケージは人気があるのですが、非常に汚れやすいのです。日本人と比べて、外国人はあまりパッケージに神経を使わないため、トラブルのもとになることも多いのです。
日本人は1個ずつ商品がきれいなギフトボックスに入れられたうえ、きちんと梱包された商品であるものだという固定概念があります。
一方、海外ではギフトボックスを重視しない傾向が非常に強く、パッケージがお粗末になっているパターンが非常に多いのです。
パッケージがこちらの要望通りに作られていても、きちんと外梱包しないと輸送中に汚れるおそれがあります。きれいなパッケージでもむき出しのままコンテナに積み込まれるとせっかくのパッケージも台無しになってしまいます。
商品が淡い色のパッケージの場合、契約書で、汚れがつかないような梱包にして輸送するように指示することを忘れてはいけません。
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