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第2章 会社を強くする! 枚岡流「徹底3S」の秘密

目次

3S活動における「整理」「整頓」「清掃」とは?

わが社が取り組んだ「整理・整頓。清掃を徹底すること」は、それぞれの頭文字から一般に「3S」と呼ばれています。

3S活動自体は、私が考案したものでも、当社独自のものでもなく、日本全国の企業の方々が取り組んでいらっしゃいます。

3S(整理・整頓。清掃)と聞いたとき、何も知らない人にしてみれば「モノをきれいに並べたり、社内の掃除をすることでしょ」くらいのイメージしか湧かないかもしれません。

また、「整理」と「整頓」の違いを正しく説明することもできないでしょう。そこで、まずは「整理」「整頓」「清掃」の基本的な内容について解説をさせていただきます。

整理

3S活動は必ず「整理」から始まります。整理とは「必要なモノと不要なモノを区別して、不要なモノを捨てる作業のこと」です。

必要なモノと不要なモノを区別するために、わが社ではすべてのモノを「生品」「休品」「半死品」「死品」の4種類に区分けしました。

それぞれの定義は次のとおりです。

  • 「生品」……使用頻度が高く、4時間以内に使うモノ
  • 「体品」……5日以内に必要なモノ
  • 「半死品」……6か月以内に必要なモノ
  • 「死品」……6か月以上使わないモノ

この4つの分類のうち、「死品」は例外なく処分すると決めて、売却もしくはリサイクル、それらができなければ廃棄しました。

また、「生品」のみを手元において、「休品」と「半死品」は別の場所に保管しました。

「生品」のみをデスクまわりや作業台に置くと、身のまわりにあるのはいますぐ付加価値を生むモノだけに限定できて、モノを探している時間がなくなり生産性が向上します。

社内にあるモノが右のどの区分に属するのかを判別するためには、すべての備品に赤いシールを貼り、使う際にシールを剥がしていく「赤札大作戦」が有効です。

6か月以上経ってもシールが貼られたままであれば、それは「死品」と判断し、どれだけ高価なものでも例外なく処分します。

処分するときは「もったいない」「いつか使うかもしれない」という葛藤もありますが、その葛藤を乗り越えないことには整理はできません。

前章で2トン以上の備品を処分したエピソードをご紹介しましたが、その際もこの「赤札大作戦」によって行ないました。

整頓

不要なモノを処分したあとに取り組むのが「整頓」です。整頓とは「いつでも誰でも、必要なモノが必要なときに、すぐに取り出せるようにする。そして維持すること」です。

整頓には次の5つのステップがあります。

  • 「定位置」……すべてのモノの所番地(置き場所)を定めて、使用後は必ず元の位置に戻すことを徹底します。置き場所は、社員が効率的に動ける作業動線を考慮して決めます。
  • 「定量」……モノの有無と量が見た目ですぐにわかる状態にします。モノの最大量か最小量を決めておくと、現在の使用状況が誰でもすぐにわかります。
  • 「定方向」……モノを置く向きを直角・平行・垂直に決めて配置します。そうすることで取り出しやすく、また見た目にもきれいになります。
  • 「表示」……すべてのモノに名前を記入します。
  • 「標識」……定位置で決めたモノの置き場所に標識を付けて、誰でも一日でわかるようにします。

この5つを社内のすべてのモノに徹底することで、現場の状態が正常かどうか、誰でも一日で判断することができます。

たとえば「ボードマーカーはどこだろう?」「A社との取引書類はどこに保管しただろう?」と、モノ探しに費やす時間が劇的に減っていきます。

モノを探し、取り出すのに要する時間は、会社にとってまったく付加価値を生み出さない無駄な時間です。その無駄をなくして、仕事をやりやすくして効率を上げることが整頓の目的です。

整頓を徹底することで、いつでも誰でも必要なモノがすぐに取り出せるようになり、社員全員が効率的に動けるようになります。

清掃

3Sの最後が「清掃」です。清掃とは「ゴミ、チリ、ホコリ、汚れなどがない状態、ビカピカの状態を維持すること」です。

清掃は、次の5つの段階で分類をします。

  • 「ゴミ」……両手で持つことができるもの。
  • 粗大ゴミ、不要な小物など「チリ」……指でつかむことができるもの。
  • 紙クズ、糸クズなど「ホコリ」……息を吹きかけると飛んでいくもの。
  • 空中に浮遊しているもの。
  • エアコンのフィルターに付着するホコリなど「汚れ」……布などで拭いて取るもの。

こびりついた油汚れなど「ピカピカ」……床に天丼の明かりが映り込むぐらいの磨き込まれた状態大山先生によると、ピカピカにも3段階あって、工場であれば「床に天丼の明かりが映るレベル」「素足で歩けるレベル」「床に寝転べるレベル」があるそうです。

清掃の結果、モノや場所がきれいになるだけではなく、備品や工作機械、空間などのちょっとした異変や不具合に気づいたり、不良品を発見することができ、トラブルを未然に防ぐことができるようにもなります。

「無理」「無駄」「ムラ」の3Mを解消し、時短革命を実現

整理・整頓・清掃を徹底することで、最初に現れる変化は、仕事における「無理」「無駄」「ムラ」が解消されることです。

日々の仕事の中には、付加価値を生むためにやるべきことがきちっとできている有意義な時間もあれば、仕事に使うモノを探していたり、欠品によって作業が中断したりと付加価値を生まない「無駄な時間」もたくさんあります。

そうした無駄はたいてい、使ったあとにちやんと定位置に戻さなかったり、ちょい置きで置き忘れてしまったり、デスクや棚に余分なモノがあふれて乱雑になっていたりすることで起こります。

しかし、社内のすべてのモノを整理(=要るモノと要らないモノを分類)して、必要なモノについては「定位置」「定量」「定方向」「表示」「標識」の整頓のルールを徹底することで、「無理な配置」による「時間の無駄」や「仕事のムラ」が解消されて時短革命がもたらされます。

  • 「無理』……理のないこと
  • 「無駄」……付加価値を生まないこと。誰の役にも立たないこと
  • 「ムラ」……バラツキが多い状態のこととそれぞれ定義できます。

この3つを総称して「3M」といいます。

無理・無駄・ムラが発生していると、人。

モノ・金・時間などの限られた経営資源が企業活動に適切に配分されません。

あらゆるモノを整理・整頓して、社内の無理・無駄・ムラの3Mを解消することで、社員たちが効率的に動けるようになり、業務の改善と生産性の向上につながり利益に直結します。

実際わが社では、3S活動以前にはひとり一日あたりおよそ30分、モノ探しに時間を費やしていました。

これを一年間に換算すると「30分×268日=8040分=134時間」となります。130時間といえば、1か月弱の労働時間と同じです。

つまり、わが社は一年間に1か月分はまったく付加価値を生み出さない無駄な行為(=モノ探し)のために社員に給料を払い、経費をかけていたことになります。

経営的に見れば、これは大きな改善課題であることは明らかです。

しかし整理・整頓の徹底によって、いまでは工場では10秒以内、事務所では6秒以内で必要なモノが取り出せるようになりました。

その結果、業務の効率化と在庫量の削減が実現し、業績も伸びていったのです。

仕事の「整理」で利益を生む

1997年に創業以来初の赤字経営に転落したわが社でしたが、整理・整頓。清掃の徹底に取り組むようになり、2002年度の決算では5年ぶりの黒字回復を遂げることができました。

なぜ、わずか数年で会社を立て直すことができたかといえば、利益を上げるために3Sの考え方が役に立ったからです。

わが社の経営をひつ迫させていた要因のひとつとして、仕事の減少によつて、利益率の低い仕事も受けざるを得ない状況になっていたことが挙げられます。

赤字経営から脱却するには、まずは利益率の低い仕事をやめる必要がありました。利益率の低い仕事を捨てるには、はじめに仕事を「整理」しなければなりません。

そこで、まずは枚岡合金工具が受けていたすべての注文の利益率を割り出しました。

手順は次のとおりです。

①案件ごとに、注文を受けてから納品するまでにかかった時間を確認

②売上げから材料代・外注費を差し引いた粗利益を製作時間で割つて、一時間あたりの利益額を算出

③一時間あたりの利益額が1万円以上の仕事を「A」、8000円以上を「B」、6000円以上を「C」、4000円以上を「D」、それ未満を「E」という5段階に分類右の手順で計算をしてみると、一時間1000円そこそこの仕事もありました。

そこで、この計算結果を社内会議で発表して、DとEを整理する(=捨てる)ことにしたのです。

ちなみに、こうした一時間あたりの利益額が算出できたのは、IS09001取得を目指して、2001年4月から注文ごとにバーコードエ程管理を行なっていたおかげです。

IS09001では、すべての工程の品質を記録することが求められます。

はじめのうち、その品質記録は承認印を押して管理していたのですが、図面が朱肉で真っ赤になってしまうので、「デジタル管理できないものか」と2か月かけてバーコードエ程管理システムを自作しました。

それは、「いつ(スタート)」「どこで(どの工程)」「誰が」「何を(どの金型)」「いつ(ゴール)」したのか、金型一品一品、それぞれの工程ごとに合否の品質を記録する仕組みです。

そのシステムにより仕事の整理をすることで、業績を回復させるためにわが社が取り組むべき仕事が明らかになりました。

利益を上げるには、A〜Cのレベルの仕事量を増やして、それらに人的資源を注ぎ込めばいいわけです。

ここで「整頓」によって徹底的に無駄を省くことでできた、ひとりあたり年間130時間もの余剰時間を利益率の高い仕事に充てることにしました。それによって赤字だった営業利益を黒字化することができたのです。

3S活動そのものは、直接的には利益を生み出すものではありません。だからこそ、わが社でも3S活動をスタートさせた2年間は赤字のままでした。

しかし、その効果はじわじわと効いてきます。

環境が整うと作業効率がどんどんよくなりますし、社員たちも元気になり、テキパキと仕事をこなすようになります。

また、社員一人ひとりが会社の課題に気づき、解決する習慣も身につきます。結果として、自然と活路も開けていくのです。

不適合品は70%削減。

金型寿命は平均10倍にわが社のようなメーカーにとって、製品の品質は仕事の生命線です。

どれだけ営業が頑張って仕事を取ってこようが、お客様に満足していただける製品を提供できなければ、次につながりません。

高品質の製品を作り続け、お客様に提供し続けてこそ、会社の収益は安定するのです。製品の品質向上に関しても、3Sは効果を発揮してくれました。

たとえば、毎日清掃をしていると、社員の日から自然と「○○が汚れているから掃除をしよう」「○○を汚さないためには、こうすれば……」などの意見が出てくるようになります。

それは、3S活動を通じて社員の感性が磨かれている証拠です。ある部分がピカピカになつていくと、ほかの部分の汚れが気になってしまうもの。

この「気になる」という思いこそが、何かを改善するために自ら行動を起こすきっかけになります。

社員の感性が磨かれると、仕事にもすばらしい成果をもたらします。

そのひとつが不適合品の減少です。不適合品やクレーム品を出すことは、会社の信用にかかわる重要な問題です。

不適合の原因は一般に「4M」といわれます。

  • 「〓”コ(人)」
  • 「〓”o〓●①(機械)」
  • 「〓”一の『ユ(材料)」
  • 「〓の諄oO(方法)」

です。

3S活動によって、社員一人ひとりの感性が磨かれることで、自らの手で作業環境を整えられるようになります。

また、細かなミスにも気づけるようになり、何か問題が起こった場合はすぐに改善する習慣が生まれます。

その結果、人や方法に起因するヒューマンエラーや、機械や材料の不具合を減らすことができ、お客様からのクレームや不適合品を70%削減することができたのです。

また毎日、感謝の心で工作機械を清掃していると、油漏れや異音などの小さな不具合にも即座に気づき、故障する前に保全ができ、機械そのものが長持ちするようになります。

当社の「円筒研磨機」は、通常20年が寿命といわれていますが、40年経ったいまでも現役で動いてくれています。

丁寧に手入れされた工作機械によって作り出された金型は、客先でも一生懸命に仕事をしてくれます。

以前、あるお客様からいただいたお手紙に、こんなことが書かれていました。

「通常、ショット回数(ひとつの金型で成形できる回数)は10万日程度だが、枚岡の製品だと250万回もできた」超硬合金といえども、25倍も寿命が延びるのは驚きでした。

中にはショツト回数が1000万回に達した金型もありました。

わが社の金型の寿命は、3S活動以前に比べて平均して10倍くらいになっています。その成果は、お客様満足度の向上にもつながっています。

在庫量が半減し、キャッシュフローが大幅改善

3Sは、在庫管理にも活用できます。3S活動以前は、金型の注文が入ったら、納期の長短に関係なく、使用する材料をまとめて発注する方式を採っていました。まとめて買ったほうが安くなるという理由からです。

たとえば、3か月納期で12個の金型の注文が入った場合、12個分の材料を一括購入していました。

この方式は一見経済的に思えますが、3S活動に取り組むようになって、次のような無駄・無理・ムラが潜んでいることに気づきました。

まず、当面着手できない無駄な在庫が余計なスペースを占有することが挙げられます。この「3か月納期で12個の注文」の例でいえば、ひと月に生産できるのは4個です。

つまり12個のうちの半分以上が在庫として、しばらくの間、工場内に置きっぱなしにされます。ほかの仕事の邪魔にならないように、あっちへ運んだり、こっちへ寄せたりする手間もかかります。

また、材料費の面から見ても、12個分の材料費が一気に請求されるため、わが社のような中小企業の場合、資金繰りが厳しくなります。

「安いからまとめて買おう」という発想は、3Sの観点から見れば、経済的どころか、置き場所の無駄、在庫管理の手間、無理な資金繰りなどを生み出していたのです。

そうしたデメリットを解消するため、採用したのが「一個流し生産方式」です。

単純にいえば「製品を作れる分だけ、材料を仕入れること」で、「3か月納期で12個の注文」であれば、「今月は4個分、翌月に4個分、翌々月に4個分の材料を分けて仕入れる」ということになります。

適量ではない材料が現場に流れれば、過度な負担や無駄が生じてしまいます。大事なのは適材・適量。

適所であり、それを実現するためには的確に在庫管理をしなければならないのです。

「作れる分だけ現場に投入すること」を徹底した結果、流通在庫を圧縮でき、余計なスペースを使うこともなくなりました。在庫管理の手間もかかりません。

また、材料費についても、ひと月にまとめて多額の金額を請求されるのではなく、3か月に分けられるのでキャッシュフローは大幅に改善しました。

「徹底」に込めた思い

整理・整頓。清掃という3S活動に取り組むにあたり、私が特にこだわっている点があります。それは「徹底3S」であることです。

「徹底」とは、100%の完璧に近づくため、とことん整理・整頓・清掃を貫き通すことです。

完璧に近づくには、見えているところだけではなく、見えていないところもきれいにしなければいけません。

見えないところがきれいになるからこそ、見えるところも本当にきれいにできるのです。

また、「これだけやれば十分だ」と現状に満足することなく、「もっと面白く改善できるところはないか」「もっと簡単にきれいにできる方法はないか」と常にアンテナを張り、考え、行動し続けなければなりません。

3S活動に終わりはないのです。

さらに、一部の社員だけが取り組むのではなく、全社員が本気で取り組まなければなりません。

しかも、「上から言われたからやっている」という受け身の姿勢ではなく、一人ひとりが自ら率先して、誰が見ていようがいまいが行動できるようにならなければいけません。

枚岡合金工具も、かれこれ17年以上、3S活動に取り組んでいますが、いまだ完璧にいたっていません。改善できる余地はまだまだたくさんあります。

ですから、いまでも毎日、毎週、毎月、やるべきことを決めて、全社員で3S活動に取り組んでいます。会社にこうした雰囲気を作り上げることが、「徹底」の意味するところです。

「モノと場所の3S」から「情報の3S」、そして「心の3S」へ

枚岡合金工具の3S活動は当初、ここまで述べてきたように「モノと場所」に関する整理・整頓・清掃がメインでした。

しかし、3S活動を徹底化する過程で、思わぬ広がりを持つようになりました。そのひとつが「情報の3S」です。

モノの3Sを進める中で、書類の整理・整頓は一応できていました。

しかし、現状に満足することなく、「もっと面白く改善はできないだろうか」と考えて、行動し続けることが「徹底3S」の基本です。

「書類の管理方法を、もっと無駄なく効率的にできないだろうか」そうやってチェックしてみると、ありました。何万件もの検査成績図面が″宝の山″として残されていたのです。

検査成績図面とは、金型を納品する前に必ず行なう品質検査の詳細を記したもので、生産段階でバーコードエ程管理システムから与えられるシリアルナンバーを記入して、300枚ほどをひと綴りにして棚に並べるという管理方法を採っていました。

棚にはシリアルナンバーに基づく「所番地」が振られています。お客様から何か問い合わせがあれば、バーコード管理システムでシリアルナンバーを検索し、棚から該当の図面を探すという作業プロセスが確立していました。

ところが、それでは手間がかかります。

シリアルナンバーを検索したら、その番号を紙にメモして、棚がある場所まで行かなければなりません。

棚の前に来てからも、そのシリアルナンバーが綴られている冊子を探し、さらに300枚綴りの冊子を一枚一枚めくって該当の図面を見つける作業が待っています。時間を計ってみると、10分はかかっていました。

つまり、検査成績図面に関しては、自分たちが決めた「いつでも誰でも、必要なモノが60秒以内で取り出せる」というルールに当てはまっていませんでした。そこでハタと気づきました。

図面などは、ファイルや書類という「モノ」としてではなく、「情報」としての整理・整頓・清掃をする必要があるのではないか、と。この気づきこそが、「情報の3S」活動の始まりでした。

その後、検査成績図面をはじめデジタルデータとして管理できる書類はすべて電子化して、わが社で独自に開発した文書管理システム「デジタルドルフィンズ」で管理するようになりました。

情報に関しては「誰でも必要な情報が3秒以内で取り出せること」を目指して3S活動に取り組み、実現することができています。

そして、もうひとつ、3S活動に取り組むことで大きく変わったことがあります。それは社員一人ひとりの心が磨かれて、会社や仕事に対する考え方や取り組み方が変化していったことです。

つまり、モノや場所の3Sは、それに取り組む人々の「心の3S」でもあるのです。

かつてのわが社は、床にタバコの吸い殻が落ちていても、棚が乱雑な状態になっていても誰も気にしませんでした。

みんな「このままでいい」「この状態で当たり前だ」と無意識に思い込んでいたのです。

しかし「徹底3S」の結果、床がピカピカになり、棚がきれいに整頓された状態になると、まだ汚れているところ、整理・整頓・清掃が行き届いていないところが急に気になるようになり、「さらに工夫して改善できないか」と自ら考えて行動を起こすようになります。

この心の変化が重要なのです。また、一生懸命に床や工作機械を磨いて、汗を流したあとに味わう爽快感。これは掃除をした人だけに与えられる「ご褒美」です。

雑巾を持って床や機械に向き合い、感謝の心を込めて一生懸命に磨いていくと、心拍数が上がり、血液の流れもよくなり、ストレスが解消していきます。

モノや場所の3Sに取り組むことで、心の贅肉もそぎ落とされて、等身大の自分に戻ることができるのです。

すると、逆に床や機械から感謝されているように感じられ、3Sに取り組むことが無上の喜びに変わっていきます。

わが社が黒字回復した直接的な要因は、先述のように利益率の高い仕事に効率的に人的資源を投入したことですが、その根底には3S活動を通じて社員一人ひとりの心が変化したことがあると思っています。

社員の心の成長があったからこそ、みながそれぞれに「会社をよりよくしよう」と懸命に働き、業績を回復させることができたのです。

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