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第2章朝の時間を最大に生かす脳のゴールデンタイム術

1日の中で集中力が最も高い時間帯は、「朝の時間」です。朝の時間をどう活用するかで、その日1日が決まるといっても過言ではありません。

また、朝起きてから2~3時間の時間帯を、「脳のゴールデンタイム」といいます。本章では、「脳のゴールデンタイム」の活用法についてお伝えしていきます。

目次

最高の朝その1脳のゴールデンタイムを活かす起床直後がゴールデンタイムになる理由

朝起きてから2~3時間は、なぜ、「ゴールデン」と呼ばれるほど、素晴らしい時間帯なのでしょうか。

まず、睡眠中に私たちの頭の中は整理整頓されます。

夢によって、「前日の出来事」の記憶が整理整頓され、朝起きた直後の脳は、「片づけられて何も載っていないまっさらな机」のような状態になります。

はじめは机の上に何も載っていなくても、仕事を進めるにつれて、書類や文房具が机の上にちらばりはじめます。これと同じことが脳内でも起きているのです。

朝起きたときの脳の状態は、「何も載っていないまっさらな机」と同じ状態なので、広々と作業スペースを使えて、仕事の効率も抜群にはかどります。

2016年に開発された、集中力を継続的に測定できる新型のメガネ「JINSMEME(ジンズミーム)」が、興味深いデータを提供しています。

「ジンズミーム」を使った500人の平均データによると、1日で最も集中力が高い時間帯は、朝6~7時台です。

その後、9時以降、集中力は徐々に低下し、昼の2時に低くなり、その後、4~5時の終業時間に向けて、集中力が高まります。

このデータは、起床後2時間は、1日の中で最も集中力が高い「脳のゴールデンタイム」であるということを見事に証明しています。

脳のゴールデンタイムでこなすべき仕事としては、クオリティの高い文章を書いたり、理論的な仕事、語学学習、難しい書類を読んだり書いたりする、高度な注意力を必要とする書類作成など、「脳のスペック」や集中力を必要とする「集中仕事」が向いています。

集中仕事をこなすには、「午前中」しかない

前述したように、私は午前中を「執筆」の時間に充てています。

なぜならば、クオリティの高い文章、つまり本として出版するような文章は、午前中にしか書けないからです。

メルマガやFacebookに載せるような、ライトな文章は午後でも夜でも、電車の中でも書くことができます。

しかし、精緻に計算され、一字一句表現のバランスが要求されるレベルの高い文章は、午前中にしか書けないのです。

アメリカのベストセラー作家で、『キャリー』『スタンド・バイ・ミー』『グリーン・マイル』などの作品で知られるスティーヴン・キングがいます。

彼が自らの小説作法をまとめた『書くことについて』(小学館文庫)という本があります。

その中でキングは、1日の時間の使い方についてこのように書いています。

「私の日課は実にわかりやすい。午前中は執筆。午後は昼寝と手紙。夜は読書と家族団欒、テレビでレッドソックスの試合、どうしても後回しにできない改訂作業。

というわけで、原則として、執筆は午前中ということになる」これを読んだとき、私は驚きと同時に、非常にうれしい気持ちになりました。

それは、キングの日課が、私の日課とほとんど同じだったからです。特に、午前中は執筆時間で、1年365日をほとんど同じ日課で過ごす。つまり、毎日午前中は同じように文章を書く。

このほとんど同じ日課を、キングは何十年にもわたって続けているわけですが、私もまた、こういう日課を作家になって以来、10年以上続けているのです。

最高の朝その2始業直後の30分が大事日本人は、怠惰なのか!?

私がアメリカに留学中の話です。あるパーティーで、日本企業に勤めたことのあるアメリカ人からこんな質問をされました。

「日本人というのは、お茶を飲んだり、新聞を読んだり、なんで朝ダラダラしているんだ?さっさと仕事を始めれば、残業なんてしないでも済むのに」この質問には、驚きました。

日本人のワークスタイルは勤勉と言われるのに、アメリカ人から見ると、「ダラダラしている」と思われているのです。

私が働いていた研究室では、夕方の5時をすぎると閑散としますが、朝の時間帯は活況を呈していました。

朝の8時半にはほとんどのスタッフがそろって、実験の準備をしたり、ミーティングをしたりしていました。

日本人は、「9時出社」のイメージがありますが、アメリカ人は、「9時からベストパフォーマンスで仕事を開始する」というイメージを持っています。

ですから、コーヒーを飲んだり、その日の実験のミーティングをするなど、「準備運動」的なことは、始業前に済ませているのです。

そして、9時からは猛然と仕事を開始するのです。アメリカ人は5時ごろになると帰る、と言いました。逆に言うと、仕事が終わらないときは、翌日の朝に早く来て仕事をするのです。

日本人は、仕事が終わらないとき、帰る時間を遅くして残業で辻褄を合わせます。しかし、労働生産性の高いアメリカ人は、朝の時間の重要性をよく知っています。

日本人は、朝の時間帯の重要性をほとんど認識できていません。

朝、スタートダッシュで仕事をすることで、「脳のゴールデンタイム」が有効利用できて、午前中の仕事効率は圧倒的に高まり、結果として遅くまでの残業やダラダラした時間を減らせることは、間違いないのです。

「朝の30分=夜の2時間」の法則

それではあなたは、始業直後、最初に何をしているでしょうか。パソコンを立ち上げて、メールやメッセージの確認と返信をするという人が多いと思います。

しかし、「始業直後のメッセージの確認は、最大の時間の無駄」というのが、私の認識です。

なぜならば、朝にメールチェックをすると、「脳のゴールデンタイム」は、それだけでほとんどなくなってしまうからです。起床後、2~3時間が、「脳のゴールデンタイム」です。

しかし、朝7時に起きて身支度や朝食をすませて、8時に家を出て、9時に会社に到着する。とすれば、「脳のゴールデンタイム」は、1時間しか残っていないことになります。

その1時間のうち、30分近くをメールやメッセージの返信に費やすとすれば、「脳のゴールデンタイム」はまったく有効活用できないまま終了となります。

メールやメッセージの返信は、あまり集中力を必要としない「非集中仕事」の代表です。

それを、1日の中で最も集中力が高い時間帯に行うことが、どれほどの無駄につながっているでしょう。圧倒的に集中した30分を上手に使うと、かなりの「集中仕事」をこなすことができます。

私の場合は、いきなり執筆を開始するのですが、最初の30分でかなりの文字数を、それも非常に高いクオリティの文章を書くことができます。

ですから、朝の時間は4倍の時間価値を感じます。朝の30分は、夜の2時間に匹敵するのです。

始業直後30分で何をするのか?あなたの仕事の中で最も重要なことをこの時間に持ってきましょう。

この時間を上手に使うことによって、その日の仕事の終了時間が、1、2時間くらい短縮できる可能性もあります。集中力を要する重たい仕事を、ゴールデンタイムのうちに終わらせるのです。

最高の朝その3超・朝活起床術「朝のスッキリ」を手に入れる5つの方法

起床してから2~3時間は、頭が冴えわたる「脳のゴールデンタイム」である。という話をすると、必ず反論する人がいます。

「起きてから1時間は頭がボーッとしている。ゴールデンタイムどころじゃない!」「私は夜型だから、朝は苦手です。朝にクオリティの高い仕事ができるはずがない!」朝に弱くて朝起きるのが苦手だ、朝起きてもしばらくボーッとしている、という人は多いと思います。

「朝に弱い人」は、「脳のゴールデンタイム」をまったく活用できていないわけですが、それは私に言わせれば、1日の半分を失っているのに匹敵します。

しかし、どんなに「朝が弱い人」でも、簡単な生活習慣の改善で、朝から脳を臨戦態勢にすることが可能なのです。

起床して15分後には、頭も身体もスッキリした状態になれる5つの方法について紹介します。

超・朝活起床術1朝シャワー

朝起きるのがつらい。朝が苦手だ。20歳くらいの頃の私は、まさしくそんな「朝が弱い人」の典型でした。以前の私は完全に夜型でした。朝が苦手で遅刻ギリギリまで寝ている始末。

社会人になってからも、朝起きるのがつらくてしょうがないし、9時に仕事をスタートしても、1時間くらい経たないとエンジンがかからない。

そのままではダメだと思い、「早起き術」というような本を何冊も読みましたが、効果が出ず、自分に早起きは絶対に無理だと思っていました。

それほど朝が苦手だった私が、ある習慣を手にしてから、起床10分後には、エンジン全開で仕事ができるように変身したのです。

その人生を変えた生活習慣が、「朝のシャワー」です。私は39歳まで、ずっと北海道に住んでいました。39歳でアメリカに留学し、3年後に日本に帰国しました。

帰国時に、「作家になろう」と思った私は、生まれてから39年間住み続けた北海道を離れ、「出版するなら、東京しかない」と、東京に住みはじめました。

東京の夏は暑いです。夏の夜は、汗だくになります。朝起きると、汗で身体がベトベトします。

そんな状態で1日をスタートするのは最悪なので、当然朝はシャワーを浴びます。するとどうでしょう。

5分間のシャワーが終わって外に出たときには、頭がシャキッとして、気持ちも晴れ晴れとしているではありませんか。

身体をふいて、着替えるやいないや、自分の机に直行し、いきなり文章を書きはじめることができるのです。

気がつくと1~2時間が、あっというまに過ぎています。そして、クオリティの高い文章が見事に完成しているのです。

北海道に住んでいた私は、朝にシャワーを浴びるということはまずありませんでした。生活環境の変化が、人生における重要な発見につながったのです。

朝シャワーの習慣を身につけて、私の人生は変わりました。朝シャワーで、完全にスイッチがONになり、午前中から絶好調で仕事がこなせるようになったのです。

「夜型人間だ」と思い込んでいた私が、今は「朝型人間」に生まれ変わり、朝から絶好調で仕事ができています。以前と比べると、毎日が3時間くらい長くなった実感があります。

朝シャワーで頭が蘇る医学的理由

それではなぜ、朝シャワーにはすごい効果があるのでしょうか。それは、医学的にしっかりと説明が可能です。

シャワーを浴びることで、夜の神経(リラックスの神経)である「副交感神経」から、昼の神経(活動の神経)である「交感神経」に切り替わるからです。

私たちは、昼の間は交感神経が優位になり、体温・心拍数・呼吸数が上がり、身体が活発に活動できるような体勢がつくられます。

一方、夜になると副交感神経が優位になり、体温や心拍数は下がり、身体の活動性を下げてリラックスさせることで、睡眠、休息、疲労回復を助けているのです。朝起きて、頭がボーッとしているのは、まだ副交感神経が優位の状態にあるからです。

つまり、目は覚めているものの、頭も身体も、「夜の神経」に支配され、本格的に活動をはじめていない状態にあるのです。

では、副交感神経を交感神経に切り替えるのにはどうすればいいのでしょうか。それはとても簡単です。

交感神経優位の状態は、体温や心拍数の上がった状態なので、逆に、体温や心拍数を上げてやれば、自然に交感神経が優位になります。

つまり、朝にシャワーを浴びることで体温が上がりますが、身体の血流もよくなり、心拍数もアップします。

結果として、たった5分間のシャワーでも、浴び終える頃には、副交感神経から交感神経に、しっかり切り替わっているのです。

交感神経をオンにするためのシャワーの温度は、少し熱めのほうがいいとされます。私は、1年365日、ほぼ毎日、朝シャワーを浴びます。浴びない日は、まずありません。

もし浴びないとすると、午前中の執筆活動ができなくなります。午前中の脳のゴールデンタイムを3時間まるごと失うことになります。その時間損失は、あまりにも大きすぎます。

たった5分間のシャワーで、極めて質の高い3時間を得ることができるのです。5分間の時間投資で、その36倍もの時間が得られます。これほど時間効率を高める投資はなかなかありません。

シャワー以外の方法で、交感神経をオンにする方法としては、運動があります。朝の散歩、あるいは朝のランニングです。

しかし、「朝が弱い」と言っている人に、いきなり「朝の散歩やランニングをしなさい」と言うのはとても難しいことでしょう。ということで、たった5分間でできる、「朝シャワー」の習慣からはじめることをおすすめします。

超・朝活起床術2カーテンを開けて寝る

「なんて気持ちがいいんだろう。実に清々しい朝だ。

窓から入る朝日が、ポカポカして最高じゃないか」いつも目覚めの気分が最悪で、早起きできなかった私が、めずらしくスッキリと清々しい気分で目を覚ますことができたことがあります。

私はハッとしました。

前日に飲み会から帰ってきて、すぐにベッドに入った私は、うっかりカーテンを閉め忘れて、そのまま寝てしまったのです。

翌朝、窓から心地いい朝日が入り、その朝日のおかげで、スッキリとした気分で目が覚めることができたのでした。

それ以降、カーテンを開けて寝ることを習慣にしたところ、毎日、気持ちよく目が覚めるようになり、さらに午前中も頭がスッキリするようになったのです。

「朝シャワー」と「カーテンを開ける」。

この習慣を組み合わせるようになってから、夜型だった私が、完全に朝型に切り替わりました。

一般的にはカーテンを閉めて寝るのが常識です。カーテンを開けて寝ると、防犯上は好ましくない。非常識なことだと思う人もいるでしょう。

しかし、カーテンを開けて寝ると、朝日が窓から入り、目覚まし時計に頼らなくても、自然な目覚めが得られるようになるのです。

朝、脳に指令を出す物質とは?

それでは、なぜカーテンを開けて眠ると、スッキリ目が覚めて寝起きがよくなるのでしょうか。それは、朝日を浴びるとセロトニンという脳内物質が活性化するからです。

セロトニンは、睡眠と覚醒をコントロールする脳内物質です。

日が昇り太陽からの光刺激が網膜から入ると、その刺激が中脳から脳幹にある「縫線核」という部分に伝わり、セロトニンの合成がスタートします。

セロトニンは、「脳のオーケストラの指揮者」とも言われます。睡眠と覚醒のリズム、つまり身体の1日のリズムを司るのです。

オーケストラの演奏は、指揮者のタクトの一振りからスタートします。

脳の「覚醒」という演奏は、「光刺激」が合図となって、縫線核がタクトの最初の一振り、つまり「セロトニンの合成をスタートしなさい」という指令を出し、1日の活動がスタートします。

セロトニンは日の出とともに合成と分泌が盛んになり、午後から夜にかけて活性が低下し、ノンレム睡眠時ではまったく分泌されなくなります。

セロトニンが分泌されると、「今日も1日頑張るぞ」という気持ちになります。身体に力がみなぎり、ハツラツとした気分になります。頭もスッキリとして、すぐに仕事をスタートできる状態になります。

セロトニンが低いと「うつ病」になる?

セロトニンが下がると、気分は憂鬱になります。

朝、目が覚めて、「何もしたくない」「布団から出たくない」「このままずっと寝ていたい」という気持ちが起こるのは、セロトニン神経が弱っている証拠です。

セロトニン神経が弱った状態が長期化して、さらにセロトニンの分泌が悪化することで「うつ病」になります。

うつ病の患者に共通する特徴ですが、「朝起きるのがつらい」ということをよく言います。当然、やる気や元気もなく、活力も湧きません。セロトニン神経は睡眠中のレム睡眠時に、ほぼ活動を休止します。

つまり、朝起きた直後というのは、脳内のセロトニン濃度がゼロに近い状態なのです。

朝起きて、「気分が悪い」「起きたくない」「もっと寝ていたい」と思うのは、セロトニンがほぼゼロなので、当然の反応です。

カーテンを閉めて寝ると、目覚まし時計でたたき起こされた瞬間には、網膜から光刺激が入っていませんから、脳内はセロトニンがゼロの状態です。

つまり、気分がものすごく悪いのは当然なのです。しかし、カーテンを開けて寝るとどうでしょう。朝日が昇り、窓から光が入ってきます。

まぶたを閉じていたとしても、網膜には光刺激が入ってくるので、ゆるやかではありますが、縫線核でのセロトニン合成はスタートします。

目が覚めてきて、「さあ、起きようか」と思ったときには、脳の中のセロトニン濃度はある程度のレベルまで上がっています。

ですから、カーテンを開けて寝るだけで、さわやかな気分で起きることができるのです。

超・朝活起床術3不動明王起床術

朝日による自然な起床が身についてくると、目覚まし時計が鳴る前に、スッキリとした目覚めができるようになります。

しかし、「カーテンを開けて寝ているけども、あまり効果がない……」という人もいるかもしれません。特に、頑固な夜型の人はそうかもしれません。それは、セロトニン神経が弱っている可能性もあります。

そういう人は、目覚ましが鳴った後、すぐに起き上がらずに、5分間、横になったままで目を開けたままにしてください。

朝が弱い人の多くは、「あと5分、あと10分でいいから寝ていたい」と思い、目をつぶってしまうはずです。

そこを、少しだけ我慢するのです。セロトニンの合成には、「日光」が必要です。2500ルクスの光を、5分以上浴びるとセロトニン合成がスタートします。

カーテンを開けて寝ると、よほど日当たりの悪い部屋でないかぎり、2500ルクス以上になります。

つまり、朝日の入る部屋で5分間目を開けていると、必ずセロトニンのスイッチがONになり、「つらい気分」「嫌な気分」が、「さわやかな気分」「はつらつとした気分」に置き換わっていくのです。

この効果は絶大なので、ぜひやってみてください。5分が長いというのなら、3分でもいいでしょう。

あるいは、たった1分でも、目をパッチリ開けていれば、目が覚めてきて、「嫌な気分」はみるみるうちに消えていきます。

私の場合、1分ほど目を開けているだけで、頭がスッキリするようになりました。この朝の1分間で、「今日1日、何をしようか?」と考え、素晴らしい1日になるようにイメージします。

不動明王のようにカッと目を見開くだけで、スッキリとした目覚めが得られます。これを、「不動明王起床術」と呼びましょう。

これを実践すると、頭がスッキリするとともに、「よし、今日も1日頑張るぞ」という気力があふれてきて、スッキリとした寝起きが実現できるのです。

超・朝活起床術4リズム運動

朝、セロトニンを活性化することでスッキリと目覚められるので、日光を浴びることが重要であることを先ほど説明しました。

セロトニンを活性化する方法は、日光を浴びる以外にもあります。それが、「リズム運動」です。

「リズム運動」というのは、「イチ、ニ、イチ、ニ」のかけ声に合わせてできるリズミカルな運動のことです。

具体的には、ウォーキングやジョギング、階段の上り下り、首回し運動、ラジオ体操、水泳、ゴルフのスイング練習、深呼吸、音読、読経、発声練習、カラオケなど、いろいろあります。

セロトニンを活性化させるための「リズム運動」は、最低5分以上が必要ですが、長時間続ける必要はありません。

あまり長く続けると、神経が疲れてしまい逆効果です。最も簡単な「リズム運動」は、歩くことです。つまり、「朝の散歩」はとてもおすすめの習慣です。

朝起きたら、15~30分程度、少し早足で外を散歩してみてください。これだけで、「日光を浴びる」+「リズム運動」で一石二鳥のセロトニン活性効果があります。

超・朝活起床術5よく噛んで朝食をとる

朝が苦手な人は、朝食をとらない人が多いと思います。

ギリギリまで寝ているので、朝食を食べる暇がなく、身体がまだ寝ているような状態なので食欲が湧きません。しかし、朝が苦手な人ほど、朝食をとるべきです。

その理由は、「咀嚼」にあります。すなわち「噛む」ことによって、脳を覚醒させることができるからです。

実は、セロトニンを活性化させる方法は、「日光を浴びる」「リズム運動」に加えて、「咀嚼」も効果的なのです。

咀嚼すると、顎の筋肉がリズミカルに収縮・弛緩を繰り返すので、効果的なリズム運動となり、セロトニンを活性化して効果的なのです。

噛むだけでセロトニンが活性化するのですから、こんなに簡単な方法はありません。

朝食をよく噛んで食べるだけで、朝食を食べ終わる頃には、セロトニンのスイッチがONになり、脳が覚醒モードに切り替わるのです。

ただ食べればいいわけではない

また、朝や午前中に頭がボーッとするという人は、低血糖に陥っている可能性があります。朝起きた直後の時間帯は、1日の中でも最も血糖値が低くなる時間帯です。

脳は、体重全体では2%の重さしかないのに、全エネルギーの20%を消費しています。

脳は、血中の「ブドウ糖」を栄養として利用するために、低血糖の状態では、脳はエネルギー不足に陥り、ベストなパフォーマンスを発揮することができません。

寝起きが悪い、朝に頭がボーッとするという人は、脳のエネルギー不足でボーッとしている可能性があります。

ですから、朝食をきちんととるようにしましょう。

セロトニンを活性化するための「朝食術」を簡単に紹介すると、「ひと口分を20回以上噛んで食べる」ということです。これは簡単そうに聞こえて、意外と難しいことです。

朝が苦手な人は、ギリギリまで寝ているため、3分ほどで早食いする人が多いでしょう。よく噛まないで食べても、セロトニンは活性化しません。

シリアル、ゼリー、お茶漬け、ファストフードのハンバーガーのような歯ごたえのないものは、ほとんど咀嚼しないでも食べられてしまうので、これもセロトニンを活性化しません。

また、白米を玄米や雑穀に替えると、歯ごたえが生まれるので、よく噛まないと食べられず、知らず知らずのうちに咀嚼するクセがつくのでおすすめです。

絶対にやってはいけない朝の習慣

ここまで、1日のロケットスタートを切るための朝の習慣についてお話をしてきましたが、たった一つの〝あること〟をすると、「脳のゴールデンタイム」が台無しになります。

それは、「テレビを見ること」です。

朝、朝食や身支度をしながら、とりあえずテレビをつけて情報番組を流しているという人は多いのではないでしょうか。

「1日の最初は、ニュースで情報を入れておかないと」という人もいるでしょう。

あるいは、「占いコーナーがはじまったら家を出る」など、家を出る時間の目安にしている人もいるかもしれません。

しかし、この朝のテレビ習慣は、まったくおすすめできません。

なぜならば、最も集中力の高い時間帯である「脳のゴールデンタイム」を完全に吹き飛ばしてしまうからです。

朝起きたときの脳内の状態は、「整理されてきれいな机の上」のような状態にあります。しかし、テレビというのは情報の嵐です。「テレビを見る」という行為は、そのまっさらな机に、たくさんの資料をぶちまけるようなものです。

「整理された脳」が、いきなり「乱雑な脳」に変わってしまう。その状態で、高い集中力を維持することは、もはや不可能です。

脳のゴールデンタイムは、起床後の2~3時間であると何度も繰り返していますが、実はその時間を4~5時間にまで延長させることは可能です。

それは、「非常に整理されたきれいな机の上」を、整理されたまま使えばいいのです。

つまり、雑念や雑事を完全に遮断し、いろいろな仕事に手をつけずに、一つの仕事に絞ってこなしていくのです。そうすると、脳の作業スペースが乱雑になりません。

そうすると、気がつくと昼の2時くらいになっていて、「ああ、こんなに集中して仕事ができたんだ」ということが、しばしば起こります。

逆に、乱雑に使えば脳のゴールデンタイムは一瞬で終了します。脳のゴールデンタイムをより長く活かすためには、午前中は余計な情報は入れず、あえて「情報遮断」をするのです。

まずは、自分に最も大切な「集中仕事」、その一点に集中すべきです。

最高の朝その4朝一番の仕事術サラリーマンに残された最後の切り札

「起床後2~3時間、脳のゴールデンタイムを活用しよう!」と言われても、多くのサラリーマンは、「自分には無理」と思ったかもしれません。

朝起きてから、洗顔、身支度、朝食で1時間程度、通勤に1時間の時間をとられるとすれば、会社に着く頃には脳のゴールデンタイムはほとんど残っていないことになります。

ではどうすればいいのかといえば、「早起き仕事術」しかありません。

2時間早く起きて、通勤ラッシュがはじまる前の電車に乗り、座席に座って楽々と読書をし、会社近くのカフェで、自分の時間を活用するという方法です。

実際、朝8時頃、ビジネス街のカフェをのぞいてみると、「自分の時間」を有意義に使っているサラリーマンをたくさん見ることができます。

ある人は参考書や問題集を開いて資格試験の勉強をしていたり、ある人は英語の論文や英語の資料を読んでいたり、ある人はビジネス書をじっくりと読んでいたり、ある人はパソコンを開いて猛烈な勢いでキーボードを打っていたり……。

そのように、朝の集中力の高い時間帯を有意義に活用しようという、熱意にあふれたサラリーマンが、朝のカフェにはたくさんいます。

また、朝の時間帯は電話が鳴らないというメリットもあります。

9時の始業後は、問い合わせなどいろいろな電話がかかってきますが、9時前にはまず電話は鳴りません。

朝のカフェは集中力が高い上に、邪魔が入らないという意味で、「缶詰仕事」をするのに格好の場であり、カフェで過ごす「朝の2時間」はサラリーマンにとって、「最高の自己投資時間」となるはずです。

2時間早起きをして、自己投資のために2時間を使ってみる。週5日で10時間、1ヶ月で40時間。1年で480時間です。

何か資格を取得するのにも十分な時間ですし、語学の勉強をすればかなりの上達が期待できます。読書に充てれば、100冊は読める計算です。

仕事が終わってからは、頭も身体も疲れているので、そこまでの勉強量は無理です。あるいは、なんとか頑張ってやったとしても、効率が悪すぎます。

サラリーマンが質の高い自己投資時間を確保するには、「早起き仕事術」しかないのです。

始業開始、一番最初に何をする?

始業開始時には、メールやメッセージのチェックをするな、と前に述べました。それでは、仕事をスタートしたときに、その最初の時間で何をするべきなのでしょうか。

まずは、「時間の割当を決める」ことです。集中時間術で重要なのが、この「時間の割当」です。

集中力の必要な仕事は集中力のある時間帯に割り振る必要があります。そのためにまず、「ToDoリスト(やるべきことリスト)」を書きます。今日1日でしなくてはいけない仕事をリスト化します。

次に、それをどのような順番でこなしていくのかを決めていきます。1日のスケジュールを仕事の流れとしてイメージします。

そして、ToDoリストの中で、最も集中力を要する仕事には、「☆」マークをつけます。「☆」マークの仕事は、午前中に優先的に処理する必要があります。

従来のToDoリストの書き方では、「重要度」や「緊急度」で優先順位を決定するだけですが、樺沢流の時間術では、そこに「集中度」(集中力が必要かどうか)を加味して考えます。

従来のやり方では、重要度も緊急度も高くないが「集中度」が必要な仕事は、いつまでたっても処理できないで残ることになります。

「フロー」と呼ばれる高い集中状態に入るためには、仕事をしている途中で、「次に何をしようかな……」と考えないことが重要です。

「次に何をしようかな」と考えると、高まっていた集中力がリセットされてしまいます。

また、そうした雑念に引っ張られて、目前の仕事から脱線して別のラクな仕事をしていたということもよく起こります。

「次に何をしようかな」という考えは、強烈な雑念となります。

集中力を切らさずに仕事を効率的にこなすためには、「流れ作業」のように、滞りなく、流れるように仕事をこなしていくことがとても重要です。

そのために、ToDoリストを使いこなしましょう。

ToDoリストが見えるところにあれば、「次に何をしようかな」と考えることもなく、リストをチラッと見て、速やかに次の仕事に移っていけばいいだけです。

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