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第2章リアクションを実践してみる

第2章リアクションを実践してみる

深田のうまくいかない訪問深田は、いつもより早めに起きた。昨日から、今日訪問する会社を詳しく調べたため、なぜか緊張で早く起きてしまった。そして、もう一つの理由は……。「ガー、ゴゴゴー、ピーーーーー」言葉にならない音を出して、布袋尊がいびきをかいて寝ている。この音を枕元で聞かされる僕の気持ちになってほしい。心の中で「バチが当たりますように」と祈った。布袋尊を起こさないように、シャツにアイロンをかけて入社祝いに母親に買ってもらったネクタイをした。部屋を出ようとしたそのときだった。「頑張れよ」布袋尊の方に目を向けたが、眠っているようだった。「ありがとう」と小さく呟き部屋を出た。***初めて訪問した会社では、あまりうまく話せた試しがない。緊張してしまうのもあるし、気まずい空気になってしまうのもある。何より相手に試されている感じがして居心地が悪い。受付でアポイントを取っている方を呼び出した。部屋に通され打ち合わせスペースで待っていると、担当者の方が来た。「お待たせしました」。現れたのは40歳くらいの白髪交じりだがシュッとした紳士だ。木下さんというらしい。さっと名刺を出し「深田敬と申します」と名乗り、相手の名刺を受け取った。肩書きは「課長」となっている。緊張が増した。木下さんに促されるままに席に着いた。いつも通りアイスブレイク程度に、「暑くなってきましたね~」などと話していると、木下さんが言葉を制した。「で、本日はどのようなご用件でしょうか?」「あ、あの、弊社のご紹介と御社のご状況についてお伺いしたいと思います」本題へと仕切り直し、話を進めていった。淡々と会社・商品の説明をしていると、木下さんが場の空気を察してか質問をしてきた。「深田さんは何年目なんですか?」「実は、3年目なんです。まだまだこれからという感じです。木下さんはこの会社は長いんですか?」この糸口しかないと思い木下さんに思い切って質問をした。「僕は、15年目だよ。新卒からずっとだからね」布袋尊が言っていた〝反応吸収〟を思い出した。「そうなんですね。15年も同じ会社にいるなんて本当に自社を愛されているんですね」「そうでもないんだよ。15年もいると会社のダメな部分も見えてくるというか、大変だよ」ここだ!「そうなんですか?具体的にどんなところですか?」と笑いながら言った。「具体的に……?例えば、最近の若手は主体性がないんだよね。昔、僕の若い頃なんて待っていても何も変わらないから、自分で考えて売りに行ったんだけどさ。先輩が教えてくれないとか上司がパワハラだとか、愚痴ばっかりだよ」深田は、自分も思い当たるフシがあると苦笑いになってしまった。「なるほど。他社様でも同じような話を聞きます。やっぱり主体性がないとか」「ちなみに、他社ではどんなことやっているの?」「他社では」と深田が話し出し、そこからいつもとは違う空気になっていった。最後には、「俺が3年目の頃なんてさ~」と木下さんの3年目のエピソードトークまで飛び出した。すかさず大笑いをし、和やかに商談が進んだ。「じゃあ、深田さん、若手に向けてちょうど企画をしようとしていたから、一度提案してもらってもいい?本当に楽しみにしているよ」「ありがとうございます!」。満面の笑みで返した。アイスブレイクの構造を理解する会社で事務作業を終え、コンビニに寄ってレジ横のチョコを購入して一目散に家に戻った。「布袋さん、ただいま~」「今日は、ご機嫌やな。何か、ええことでもあったんか?」「分かります?」。深田はニヤニヤしながらチョコを差し出した。布袋尊は、じっと見て袋にしまった。やっぱり食べないようだ。「顔に書いてある。ええことありました。聞いてください、僕やりました!って」「実は、初めてのお客さんから『提案して!』と言われました!」意気揚々と今日の話を布袋尊に話した。「良かったな~。ええやん。神様冥利に尽きるわ。でもな、安心するんはまだ早いんや」「え、何がですか?」布袋尊の目にグッと力が入った。

「アイスブレイクがひどすぎる。本当やったらもっとお客さんのことを知れてたはずや。どうせ、暑いや寒いの話をずっとしてたんやろ?」「そうですけど……」「お前な、誰が『暑いや寒い』話を面白いと思って聞くんや?例えば、営業担当はお客さん先が戦場やとするやろ?芸人さんは、舞台とかテレビが戦場や。戦場に手ぶらで行くやつおるか?」「確かに、手ぶらで行くやつはいないと思います……」「そやろ?何しに来てん、って言われるやろ?だからお客さんに最初、話を遮られたんちゃうか?ちゃんとお土産話を持っていかなあかんねん」「じゃあ、どんなお土産話を持っていったらいいんですか?」「ちょっとは自分の頭で考えてみい。また会社の課題を聞いて苦笑いせなあかんぞ」深田は、「う~ん」と言いながら首を傾げた。「また、ポーズだけやがな」「すみません……」「しゃーないな。アイスブレイクの前にまず押さえないといけないことがあるんや。そもそも、どうしたら笑いが生まれるのか?というメカニズムを理解せんとあかん」「笑いが生まれるメカニズム……?」布袋尊は、紙に図を描き始めた(図5)。「〝緊張〟と〝緩和〟これが笑いのメカニズムなんや。これは芸人さんやったら全員知ってるわ。この構造を知らないと恒常的に笑いを取り続けることは難しいんや。仕事でも一緒やろ?何となく感覚的に成果を出し続ける人がいないように笑いも一緒や」「仕事でいうPDCA(計画・実行・評価・改善)みたいな感じですね」「そうや!分かってきたな~」布袋尊が「例えばな」と言いながら、紙に書き始めた。・緊張……お葬式でお坊さんが・緩和……屁をこいた「分かりやすく言うとこんな感じやな。この構造は、漫才、コント、落語、全ての笑いに使われてるんや。緊張を緩和させることで笑いが生まれるんや。〝フリ〟と〝オチ〟って言い換えると聞いたことあるやろ?」「芸人の方が口にしているのを何となく聞いたことがあります」「フリ=共通認識、オチ=裏切りって覚えておくと分かりやすいわ。この〝フリ〟と〝オチ〟は必ずセットで使うんや(図6)。セットで使っていないとどうなるかというと、例えばお前の会社でも偉い人が挨拶する機会あるやろ?」

「あります。社長とか部長が」「そのときに、『今笑うところだぞ!』って言うて、話を聞いている人が気を使って引きつりながら笑うことあるやろ?俺はな、それを『笑いのカツアゲ』って呼んでるんや」「笑いのカツアゲ?」確かに、無理やり笑えという空気にされている。「でも何であんな悲惨なカツアゲ行為が起こるかというと、〝フリ〟がないのに〝オチ〟を言ってるから、みんな笑いのポイントだということを気づいてないんや。人によっては聞いてる側の勘が悪いんかな、みたいなこと言うやろ?あ~なったら終わりやで」そう言うと布袋尊は悲しい顔をした。何か嫌な思い出でもあるのだろうか。「実は、俺もよくやってたんや。『笑いのカツアゲ』。簡単に笑い取れるからやってたんやけど。ほんで、笑わへんかったら勘悪いな!って突っぱねてたわ。そんなとき、恵比寿さんに怒られたんや。七福神に引き込んでくれたんも恵比寿さんやし、頭上がらんわ。ほんまに……」布袋尊にもダメな時代があったんだ、と思うとなぜか親近感が湧いた。「それから俺も改心して勉強したんや。漫才見たり、落語見たり、すべらない話見たり、ほんで一つのトークの構造が見えてきたんや」そう言って、布袋尊は紙に構造を描き出した(図7)。トークでPDCAを回す「これが俺が見出したトークの構造や」小指サイズしかない布袋尊。それでも明らかに確認できるほどドヤ顔をしていた。「これがトークの構造?」

「そうや。『枕詞』→『ディテール(フリ)』→『オチ』→『2度目のオチ』。こういう構造になってるんや」。さらに紙に付け加える。・枕詞……クスッと笑える話のタイトルをつける・ディテール(フリ)……登場人物がどんな人物なのかイメージできるようにする・オチ……登場人物のイメージとは正反対なことを言う(オチにはいろんなパターンがある)・2度目のオチ……1度目のオチに笑いが少ないときのためにもう一つオチを用意しておく描き終えた後、布袋尊がペンで紙をポンポンと叩いた。「特に注目してほしいのは、『2度目のオチ』の部分や。そもそもトークの構造として自分たちがすべらないように構造的に工夫を凝らしている、ここが秀逸なんや」「構造自体がそもそもすべらないようになっている、ってことですか?」「そういうことや!しかも、芸人さんは、『枕詞』を変えたり『ディテール』はこっちがええかもと考えたり、『オチ』は……と何度も人前で話をして一番笑いが取れる形に改善していくんや。その改善行動を芸人界では、『こする』って言うんや」「こする?初めて聞く言葉です」「確かにな。言葉自体は初めてやと思う。でもな、これがまさにビジネスで言うところのPDCAと全く同じ行動なんや」ただ面白いだけではなく努力の末に身につけたスキルがあるんだということを初めて知った。才能もあるかもしれない。でも、何度も「こする」ことであれだけの笑いを取っているのか。そう考えると、自分は営業に対しても「こする」ことを怠っているのかもしれない。「よっしゃ、一回やってみ!」「今ですか?」「今以外いつがあるんや?『量質転化』っていうやろ?量をたくさんやることで、質に変えていくんや。やってみ!」「わ、分かりました」[深田トーク]この前、とても面白いことがあったんです。「待て、待て!自分、怖いわ~。怖くて脇が銭湯のバスマットくらいビチャビチャなったわ。それでは、絶対に笑い取られへんで」「何でですか?面白い話をするんだから言った方が良くないですか?」「真面目なええ子な~って、アホ!」。布袋尊は続けた。「相手も面白い話が聞けるって構えるやろ?めちゃめちゃハードル上がるやないか。しかもや、面白いかどうかは相手が判断することや。面白さをできるだけ匂わせへん言葉を使うんや。例えば『びっくりしたんですけど』『残念な話があって』『腹たって』みたいにするんや。もう一回話してみ」[深田トーク2回目]この前、びっくりしたことがあったんです。コンビニから黒い服を着てマスクをした人が出てきて、猛ダッシュで走っていったんです。次の日にニュースで見たら強盗が入っていました。本当にびっくりしました。「それは、ほんまにびっくりするね!って、ほんまにびっくりした話してどうすんねん!びっくりはするけど面白くないやろ」「枕詞がびっくりした話だったので、つい……」「お前は、ほんまに……。でもな、今のはアイスブレイクとしては良い線いってると思う。時事ネタやからな」「時事ネタですか?」「そうや。時事ネタいうんはな、ニュースや最近の出来事を使って笑いを生むネタのことや。それでいうと、天気の話とかするやろ?それは、決して間違ってはない。重要なのは、その話の次の展開まで想定しているかどうかや。例えば、俺なら真夏でもスーツの上着を絶対に着ていくんや」深田は、布袋尊が言っている意味が分からなかった。暑いのに、何で?「真夏でスーツの上着を着てたら相手から暑苦しいと思われませんか?」「それが狙いや。そしたらお客さんに『上着脱いでくださいね』って言われるやろ?そしたら『ありがとうございます。最近、クライアントさんのところに行くときに上着をずっと着ているので暑くて』って言うと、この人はいろんなお客さん先に出向いてるんだ。いろいろ事例を知っていそう、ってなるわけや」「なるほど!わざとやってるんですね」「当たり前や!狙いがないアイスブレイクなんて、海外旅行に行ったのにホテルでずっと寝てるくらい無駄な時間や」「それは、めちゃくちゃもったいない時間ですね……。じゃあ、時事ネタや狙いをつけて話を作ることが重要ということですね」「もう一つあるんや。実はな、アイスブレイクというのは本題に入った後に活用してもいいものなんや」「本題から逸れるってことですか?そんなことしたらお客様は嫌な気持ちにならないですか?さっきの無駄な話を聞かされているって」「そんなことはない。例えば、今回の訪問のように途中で『何年目ですか?』っていうのも本題と全く違うはずや。つまり、場が硬くお客さんが本音を喋らないのであれば、あえて『余談ですが』と違う話をするのも非常に効果的なんや」「なるほど……」「とっておきの秘密の技、教えたろか?」布袋尊はニヤニヤともったいぶった。「え、なんですか?早く教えてくださいよ」「それはな、『自己開示』っていう必殺技や。お客さんから信頼を得るためにあえて自己開示するんや。相手が自分を開示してくれると人はな、ついつい同じレベルで自己開示してしまうんや。秘密を共有すると仲良くなるやろ?あれや。これは社内の関係性でも全く一緒や」「なるほど。ちょうど明日、社内会議があります」「一回使ってみ!よっしゃ!そしたら練習や!」「え?まだやるんですか?」

「当たり前やろ!筋トレと一緒でトレーニングするだけ筋肉がつくんや。今のお前は、ヒョロヒョロなわけやからガッツリ筋トレせなあかん」「ヒョロヒョロって……」「まぁ、俺のとっておきの話も披露したるでぇ~」「分かりましたよ~」話のトレーニングは、夜遅くまで続いた。

すべらない話の構造を理解するエピソードを詰め合わせ、笑いを倍増させる企業研修を提供する中で、「毎回、同じように笑いが取れない」「話すとみんなが静かになる」など、お客様先だけでなく社内でも同様の課題を挙げる方が数多くいます。私も、同じ状態になったら地獄だなと思う場面ばかりです。ここで押さえないといけないのは、布袋尊が言うようにすべらない構造を理解する必要があるということです。ストーリーの中で布袋尊が紙に描いていましたが、とても大切な図なので、もう一度掲載します。実際に今までのトークをこの構造に当てはめて作り変えることも可能となる万能なフォーマットです。図8をご覧ください。本文でも紹介した「枕詞」「ディテール(フリ)」「オチ」「2度目のオチ」という4つのステップに具体的にどのように当てはめていくかというと、例えば以下のようになります。・枕詞……体重160キロの先輩の話なんですが・ディテール(フリ)……太っていて体が本当に大きいので駅の階段をのぼっているだけで・オチ……ヨボヨボのおばあちゃんに「上手にのぼれたね」と褒められるんです。・2度目のオチ……あなただけには言われたくないわ、と思ったらしいです。1つのエピソードだけでは笑いが少ない場合には、何個かのエピソードを詰め合わせて話すことがあります。詰め合わせることで笑いを倍増させていきます。笑いの仕組みから考えて、いきなり大きな笑いは生まれないため、雪だるま的に自ら転がして大きくしていくことが求められます。例えば同じ160キロの先輩の話にいくつかのエピソードを掛け合わせると、このようになります。・枕詞……体重160キロの先輩の話なんですが・ディテール(フリ)……太っていて体が本当に大きいので駅の階段をのぼっているだけで・オチ……ヨボヨボのおばあちゃんに「上手にのぼれたね」と褒められるんです。・ディテール(フリ)……満員電車で座っているとちょうど座席2つ分を使うので迷惑をかけないために事前に切符を2枚買っておくらしいんです。・2度目のオチ……満員電車で周囲の目が厳しくなってきたら2枚の切符を印籠みたいに見せるんです。1回目に書いた話より、少し笑いが増しているのが分かりますか?豆知識として、一流のお笑い芸人さんにはトークを書き起こして緻密に構成される人もいらっしゃいます。一度、自分のトークの構成を見直してみてください。劇的に変化します。念のためお伝えしますが、こちらの構造はホウレンソウには全く向いていません。芸人から転職したてのときにすべらない話の構造を使って報告をしていたんですが、「この前、お客様先でびっくりしたんですけど」と話し出すと「早く、そのびっくりしたことを言え」とよく上司に怒られていました。ぜひ、使う場面を見極めてもらえると幸いです。

笑いを生むためには中心を押さえる必要があるここまで構造について書いてきましたが「どんなボケがいいのか分からない」という方のためにお伝えしておきます。図9をご覧ください。まず覚えておいていただきたいことは、物事の中心を理解していることの重要性です。「ボケる」という行為は、中心を「ズラす」ことで笑いを生みます。そして、「ズラし」には順番が存在しています。例えば、学校でも会社でも面白そうなことを言っているのに全く笑いが生まれない人や、この人は何を言っているのだろう、と笑いではなく相手の頭に「?」を生んでしまう人には2つの問題があります。1つ目は、急に中心からズラしすぎて伝わらないという場合です。図9にもあるように、「小学生の好きな食べ物はなんですか?」と聞かれたときに、「薬用養命酒です」といきなり言われても、意味が分かりません。伝えるためには、弱いとされる程度のボケを一度挟む必要があります。2つ目は、お題に対しての中心を理解していないことです。「ボケ」をマスターするには、この2つに尽きます。これを押さえない限り、笑いが生まれたり、生まれなかったりし、常に結果を出せるようにはなりません。特に難しいのは「ズラし方」です。こちらを習得するには何度も「こする」ことを経験していただくしか方法はありません。また、トークとは「フリ」「オチ」に加え、「間」で構成されています。例えば、芸人さんと全く同じトークをしても笑いの取れ方が違う大きな要因はこの「間」にあります。芸人さんは、ボケの少し前にボケを際立たせるためにほんの少し無言の時間を設けています。そうすることで、注目を集め、ボケを伝わりやすくしているのです。これは、一流のプレゼンテーターもやっています。スティーブ・ジョブズが「iPhone」を発表したプレゼンを見聞きしたことがある人も多くいると思います。まだの人は、ぜひ見てほしいのですが、「間」をたっぷり使っています。もし、棒読みのように淡々と話をしていたら、理解しにくかったと思います。「間」を身につけるために一番早いのは、自分が面白いと思う芸人さんのトークを完全コピーするだけでなく、「間」も同様にコピーすることです。そうすることで驚くべき早さでトークが上達します。枕詞を活用して相手の本音を引き出すここまではトークの構造の話をしてきました。もう一つお伝えしておきたいのが、「枕詞」というものです。トークの前に「今から爆笑する話をします」と言うと笑わせるハードルが上がってしまいます。そこで「昨日ね」や「ちょっと聞いた話だけど」といった枕詞を活用することで面白い話をすることをあえて匂わせず、ハードルを下げることが大事になってきます。実は、この枕詞を工夫することでヒアリング力が格段に増していきます。営業はもちろんのこと、社内の調整業務をするときにも非常に役に立ちます。例えば、お客様に「予算はいくらか」「決裁者は誰か」「競合他社の状況は」など聞きにくい質問があるときに最大の効果を発揮します。効果がある枕詞をお伝えする前に、意外とよく使われているNGの枕詞を紹介します。[NG例]・もしよろしければ・差し支えなければ・すみませんがNGの枕詞を使うとお客様に不信感を与える可能性があります。なぜかというと、最初は「これから聞きづらいことを聞かれる」という思考になるため、「教えない方がいいかも」と警戒して、肝心な情報を話そうとはしなくなるからです。では何を使うと良いのかというと、「ちなみに」です。

「これで!?」と思った方もいるのではないでしょうか。しかし、この枕詞は凄まじい効果を発揮します。「ちなみに、予算はいくらですか?」など聞きにくい言葉の前につけて聞いてみてください。すると相手の心理的なハードルがかなり下がります。当たり前のことを聞くかのように聞いてみてください。相手がつい話してしまったり、ヒントのようなことを教えてくれたりする可能性が非常に高まります。自分大喜利であなただけのボケを考えようさて、ここからはボケを作るための練習です。フリ=共通認識と布袋尊も説明していたと思います。実は、あなた自身にもすでに〝フリ〟が出ています。例えば毎日怖い顔をしている方がいれば、フリは「怖い顔の人」。髪の毛が薄い人がいれば、フリは「ハゲている人」など、共通認識が存在しています。今から分かりやすい例題を出します。大喜利というのを耳にしたことがあるでしょうか?最近では、「IPPONグランプリ」など、機会もかなり増えてきたと思います。左のイラストをご覧ください。ここでクイズです。この人が何を言ったら笑いが生まれるでしょうか?考える観点は2つです。①この人から出ているフリは何でしょうか?②そんなフリが出ている彼が何を言ったら笑いが生まれますか?[解答例]フリ=太っている解答例1:僕、少食なんですよ解答例2:ライザップって効果あるんだよねこのようなことを言うと笑いが生まれると思います。太っているというフリに対して、本人が言わなそうなこと=ズラすこと、で笑いが生まれるのです。次ページのイラストをご覧ください。クイズ:この人が何を言ったら笑いが生まれますか?①この人から出ているフリは何でしょうか?②そんなフリが出ている彼が何を言ったら笑いが生まれますか?[解答例]フリ=お坊さん解答例1:もう少しでポルシェ買えるわ解答例2:趣味ですか?酒、女、ギャンブルですなどを言うと笑いが生まれると思います。それは、お坊さんというフリに対して言わなそうなこと=ズラすことで笑いが生まれるからです。次は、最終問題で

す。クイズ:この人が何を言ったら笑いが生まれますか?今までの2つと違い答えが思いつきにくいと思います。それは、フリ=共通認識となることがないからです。つまり「特徴がない」ということです。さて、そこで改めてですが、あなたの〝フリ〟は何でしょうか?これに答えられない人というのは、自己プロデュースを怠っているか、自分の短所を自己開示することに怯えがあります。短所で「愛される」自分を作ろう人は「長所で尊敬されて短所で愛される」という言葉があります。この短所は直すべき部分ではなく、自己開示することで人から愛される要素へと変わります。例えば、誰からどう見てもカツラのおじさんがいます。カツラをつけていることは全く問題ないのですが、隠していることで「カツラ」という単語を使いにくくなります。ちょっと見にくいから前の荷物を「ズラして」と言うだけで、場がピリッとしたり、体調が悪く「頭が痛い」ということすら言いづらくなったりする可能性があります。でも、カツラをつけている本人が、急に「カツラ」を取り「初めまして!ハゲでーす!!」と言えば笑いに変わりますし、その人は愛されます。私にも、たくさんの短所があります。それら短所を自己開示することで人から愛される要素へと変化していきます。最近は、ありがたい話ですが「頭の回転が早いですね」などお褒めの言葉をいただくことが多くなりました。しかし、それはただの勘違いです。僕は、アホだから今やれていると思っています。アホだからできないことを正直に伝え周りの人に助けてもらっています。僕の通っていた高校は地元で有名な不良高校でした。英語の期末テストはアルファベットの大文字小文字です。みんなセカンドバッグを持ち、バッグの中には、定期券とタバコしか入っていません。教科書を持ち歩く人はいません。授業中には卒業した先輩たちのバイクが中庭まで走り込んできます。エンジン音を聞くだけで、誰が乗っているバイクなのかを聞き分けられる生徒ばかりでした。ききエンジンです。バイクで通学すると退学になるので、不良たちは自転車で登校していましたが、不良の全員がゴルフクラブの7番アイアンを持っていました。不良は7という数字が好きだったようです。何に使うねん。全く不良でも何でもない私が、生き残るためにお喋りが鍛えられたというメリットはありました。そんな高校出身なのです。誤解のないようにお伝えしておくと現在では、改善され素敵な高校になっているそうです。こんな話をするとアホだけど頑張っていると思われます。そして、人から愛されるんです。あなたの短所は何ですか?ぜひ短所を自己開示して愛されてください。

 

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