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第2章「朗読のベースとなる声の整え方」をとことんやさしく解説

★朗読には準備(ウォーミングアップ)が必要です!「はじめに」で、「朗読と音読はまったく違う」と述べました。朗読は、ただたんに文章を音に出して読む「音読」ではなく、相手に伝え、相手の心に響くことを目的とします。「では、心を込めて読めばいいのですか?」と聞かれることもあります。もちろん心を込めて読むことは大事ですが、それだけでは相手には伝わらないのです。ひとりよがりになってしまう可能性もありますし、人による読み方のクセがどうしても出てしまうからです。相手の心に響かせるには、「技術」が必要です。その技術とは何かというと「音声表現」、つまり「腹式呼吸による発声」「声の使い分け」「呼吸法」などを指します。この練習は、朗読のための準備(ウォーミングアップ)です。この章では、このウォーミングアップを集中的に学んでいただきます。「朗読をする気満々だったのに、準備が必要なのか……」とがっかりしないでくださいね。この準備段階で、なんと「すごいこと」が起こります。腹式呼吸ができるようになると、声が良くなり、話し方が上手になり、軽い運動にもなります。つまり、第1章に述べた「朗読のメリット」の多くを「準備段階」で享受することができるのです!もちろん、この準備を完璧に終わらないと、次に進めないということではありません。この章でのウォーミングアップを行いつつも、次の章で行う「朗読のステップ」を並行して行っても大丈夫です。資格試験や検定のようなものではないので、自分のペースでゆるく、楽しんでやりましょう!第1章で述べたように、魚住式朗読には腹式呼吸が欠かせません。まずは腹式呼吸をマスターしましょう。腹式呼吸のメリットについては拙著『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』(東洋経済新報社)で述べていますが、ここであらためて、まとめておきます。【腹式呼吸のメリット❶】「つやのある、いい声」になる腹式呼吸で話すと、誰でも自然と「大きく通る声」「つやのある、いい声」が出ます。「いい声」とは元気で若々しい、とても素敵な声です。それは聞き心地の良さにつながります。【腹式呼吸のメリット❷】息が長く続く腹式呼吸では、肺を下方向に思いきり広げます。肺を横に広げる「胸式呼吸」に比べて、大量の空気を取り込むことができます。これは、腹筋を使って肺のすぐ下にある横隔膜を押し下げることで、肺のスペースを大きく確保できるからです。その結果、一息で長い文章をいっきに読み切ることができるようになります。息の浅い「胸式呼吸」では、これができません。

【腹式呼吸のメリット❸】声量をコントロールできる腹式呼吸はたくさん息を吸って、正しい発声で声を出すので、自然と声量がアップします。声量があるのとないのとでは、相手への「伝わる力」は全然違ってきます。魚住式朗読では声量をコントロールする「抑揚」をつけるテクニックとして、大きな声だけでなく意図的に音量を下げた小さい声も使います。大きな声が出ないと、小さい声とのメリハリがつかず、相手への伝わる力は弱くなってしまいます。腹式呼吸で声を出せば、しっかりメリハリもつけられます。声量をコントロールできると、カラオケなども驚くほど上達しますよ。【腹式呼吸のメリット❹】のどを傷めない「胸式呼吸」は胸筋を使って肺を横方向に膨らませるので、胸や肩の筋肉を必要以上に使うことになり上半身が緊張します。このとき、のどにも力が入ります。この状態で大きな声を出したり、長く話しつづけたりすると、声帯まわりの筋肉にも力が入って緊張させてしまいます。その結果、のどを傷めてしまいます。スピーチやプレゼンをしたあとに声がかれたり、のどが痛くなったりするという人がいますが、それは「いい声の出し方」をしていないからです。腹式呼吸で声を出すと、のどに過剰に負担をかけることがないから、話したり朗読したりすることがとてもラクになります。★腹式呼吸は誰でもできます!日本人は欧米人に比べて、圧倒的に「胸式呼吸」をしている人が多いと聞きます。日本語は、英語に比べて、少ない息でも声帯が震えて音になってしまうので、どうしても頻繁に息継ぎをして話す傾向があるそうです。これに比べて、英語は大きく深い息で、息継ぎをせずにいっきに言い切ります。私の見る限り、多くの日本人は、息が浅く、息継ぎが多い「胸式呼吸」を使った話し方になっています。多くの人は「腹式呼吸は難しい」というイメージをおもちのようですが、大丈夫です。腹式呼吸は誰でもできます!仰向けに寝ているとき、眠っているときは、誰もが自然と無意識に腹式呼吸になっています。決して特別な呼吸法でもないのです。次の項から早速、腹式呼吸トレーニングの具体的なやり方を紹介していきます。これを続けるうちに、誰でも腹式呼吸をマスターできるはずです!腹式呼吸トレーニングの準備編として、まず上半身の力を抜く練習をします。上半身に力が入ったままだと、胸筋を使いやすくなってしまい、胸式呼吸の発声になってしまうからです。上半身の力を抜くと、腹式呼吸で声が出やすくなります。現代人は、何かと体に力が入りがちです。この上半身の力を抜くトレーニングは、スピーチやプレゼンの前、初対面の人に会うときなど、緊張しがちなときにも使えます。❶ぎゅっと力を入れて肩を上げる。3秒キープしてから、ストンと肩を下ろし、脱力する。❷❶を3回繰り返します。上半身の硬さや緊張がとれ、腹式呼吸に入りやすくなります。上半身の力を抜く練習ができたら、次に仰向けに寝ながらやるトレーニングに移ります。

仰向けに寝ると背中が床面に固定されているので、呼吸によってお腹が膨らんだり凹んだりする様子がわかりやすくなります。まずは、この感覚を覚えるようにしてください。❶仰向けに寝ます。❷口で「フゥー」と息を吐き、鼻から「スゥー」と吸いましょう。この段階ですでに腹式呼吸になっているので、息を吐くとお腹が凹み、息を吸うとお腹が膨らむのを確認してください。❸重さのある本(図鑑、写真集など)をお腹の上に置きます(本でなくても、ノートパソコン、かばんなど平べったくて安定しているものなら、何でもOK)。腹式呼吸になっていると、本がお腹の上で上下しますので、確認をしながら呼吸を続けます。私もこのトレーニングを日常的に行っています。「寝っ転がりバージョン」で腹式呼吸の感覚がつかめたら、次は立って行う腹式呼吸トレーニングです。立ちながらでも、壁面を利用することで、お腹の動きがわかりやすくなります。❶背中を壁につけて、肩幅程度に足を開いて立ちます。このとき、首と肩の力は抜いて、上半身をリラックスさせておきます。❷片手をお腹に添えて、腹筋に意識を集中させ、息を吐くことから始めます。口から「フゥー」と息を吐きながら、お腹をゆっくりと凹ませていきます。息を吐き切って、腹筋をギリギリまで縮めます。❸鼻から「スゥー」と息をいっきに吸い込みます。このとき、お腹をゆるめるのと同時に腹筋を使い、わざとお腹を膨らませます。肩に力が入らないように注意してください。

❹❷と❸を繰り返します。慣れてきたら❸→❷の順序で、「吸う」ところから始めてみましょう。肩や胸は絶対に動かさないこと。お腹のみを動かします。とくに男性の場合、息を思いきり吸い込んで肩や胸の筋肉を動かしてしまう傾向があるので、気をつけてください。★トレーニングの時間、頻度はどうすればいい?腹式呼吸のトレーニングは気づいたときに朝1分ほどでも構いません。自分が続けやすいスタイルで行っていただければ大丈夫です。トレーニング時だけでなく、日常生活の中でも気がついたときは腹式呼吸を意識してみましょう。こうやって「腹式呼吸」を意識して取り入れていくうちに、自然に腹式呼吸が身についていくはずです。上級編として、発声練習を兼ねた腹式呼吸トレーニング(長音&中短音トレーニング)も紹介しておきます。どちらもこのやり方にしたがって声を出すだけで、必ず腹式呼吸ができるので、ぜひやってみてください。❶長音トレーニング肩幅程度に足を広げ、お腹に軽く手を当てて立ちます。腹式呼吸で膨らませたお腹を少しずつ凹ませながら、「アーーー」とできるだけ大きく声を出し、できるだけ長く伸ばします。男性ならば最初は20秒程度、女性ならば10秒程度が目安。慣れるにつれて、徐々に延ばしていきます。これを3~4回繰り返します。❷中短音トレーニング長音トレーニングの要領でお腹に手を当てて、今度は少し短めに「アー、エー、イー、ウー、エー、オー、アー、オー」と声を出します。このとき、腹筋をきちんと使って、一音ごとにお腹をリズムよくバウンドさせるように息を吐き、発声します。ア行からワ行まで、この要領で行います。次は、「表情筋&滑舌トレーニング」です。エクササイズ前のストレッチと同じで、「準備」をすることで、本番で話すときに滑らかに口が動きます。「滑舌を良くしよう」「明瞭に発音しましょう」といっても、急にできるものではありません。顔には「表情筋」という筋肉があります。口を動かしてしゃべるとき、喜怒哀楽の表情をつくるとき、この表情筋を使っています。ところが、表情筋も筋肉ですから、使わないと衰えてしまいます。また残念なことに、加齢とともに、表情筋は自然と退化してしまいます。ですから、まずこの「表情筋トレーニング」を行って「話す準備」をすることが大切。

鏡を前にして、「やりすぎ?」と思うほど極端に口を動かします。顔の筋肉が鍛えられることで、普段の会話における口の動かし方は格段にラクになります。❹変顔エクササイズ顔の筋肉を動かすことで滑舌を良くするための簡単なエクササイズです。声を出さなくてもできるので、発声練習に比べれば場所を選ばないかもしれません。1日のスケジュールに組み込んで、リフレッシュも兼ねての毎日の習慣にしてみてください。[1]目を見開いて、口の形をきちんと顔に覚え込ませましょう。ア→オア→ウウ→エ[2]目元をゆるめて、笑顔で。けれど口の動きははっきりと。イ→ウイ→エア→エ

★「1日いい声で過ごす秘訣」は?いろいろなトレーニングを紹介しましたが、これらのすべてを行わなければいけないということではありません。時間がなければ「表情筋トレーニング」だけでも結構です。回数も決まりはないので、好きなだけ行ってください。また頻度は毎日でなくても、週に何回かでもOKです。大事なことは続けること。無理なく、楽しめる範囲で、ゆるく続けていきましょう。このトレーニングは朗読の前に限らず、いつ行っても結構です。私のおすすめは朝一番で行うこと。朝、このトレーニングで表情筋と滑舌を良くしておけば、その日は1日、「いい表情」「いい声」で過ごすことができますよ。腹式呼吸、表情筋&滑舌のトレーニングを紹介してきましたが、「腹式呼吸&滑舌」がいっぺんにトレーニングできる方法があります。それが「カウント腹筋」です。このトレーニングは大きな声で数をカウントするだけで、自然と腹式呼吸ができて、しかも滑舌も良くなるというものです。このトレーニングのいいところは、テクニックが不要なところ。本当に誰でも、お子さんでも、できるものです。それでいて、効果は抜群。しかもこのトレーニング、かなりのダイエット効果が期待できます。私も、この「カウント腹筋」をすると、軽く汗ばむほど、いい運動になります。魚住式スピーチメソッドのクラスでも、レッスンの前にこれを行います。生徒さんからは「これを毎日やっていたらウエストがサイズダウンした」「お腹が凹んだ」と大好評なので、ぜひ取り入れてみてください。座る、立つなど体勢はお好みで。お腹に手を当てて、「イチッ、ニッ、サンッ、シッ、ゴッ……ジュウッ」と1から10まで大きな声でカウント。その際、カウントと同時に思いきりお腹を引っ込めて空気をいっきに押し込み、即座にゆるめます。この動きを瞬発的に行います。

1~10までのカウントを合計3セット、休みを入れずに連続で。お腹を確実にバウンドさせながらカウントします。準備の仕上げは「声」です。朗読を行うときは「声を整えること」がとても大切になります。私たちは出かけるときは着替えたり、髪の毛をとかしたりして、身だしなみを整えますよね。朗読もそれと同じ。普段のままではなく、「整えた声」で読むことが大事です。声の整え方のコツは「高さ」と「声量」にあります。まず「普段より少し高めの声」を出します。普段の自然な声の高さが「ド」だとすると、「ソ」くらい思いきって高い声を出しましょう。「普段のラクな声の高さ(ド)」で読むのは、パジャマ姿、すっぴんで人前に出るのと同じことと思ってください。「高い声」の出し方のコツは、「唇の高さ」を(ド)だとすると、「鼻に口がある」(ソ)と思って出すことです。最初は「ン~~~」とラクに出る普段の高さの声を出していって、ここからがんばって少しずつ声を高くしていきます。鼻がビーンと振動するようなところまで、声を高くするのがポイントです。やり方としては、人差し指と中指をそろえて鼻の頭に置きます。声を徐々に高くしていき、指に振動が伝わる高さまで音程を上げていきます。「ン~」で自分の高めの声が出せるようになったら、次は指を離してその高さを維持しながら「オ~」と口を丸く開けて発声します。最後は、大きく口を開けて、同じ高さの音で「ア~」と思いきって声を出します。この自分の「ソ」の声の高さがつかめたら、この高さをキープして発声練習をします。朗読では「一定の声の大きさを保つ」ことも非常に重要です。声量が足りないと、聞きづらく、相手に内容が届きません。試しに「普通に読んでください」と言うと、ほとんどの人が声量不足です。もちろん、内容や雰囲気によっては、わざと小さい声で読むこともありますが、声量は、意識して普段より上げて読むことが大事です。コツとしてはお腹をグッと引っ込めながら、思いきって「大きな声」を出すことです。お腹に力が入ると、自分でも驚くほど、つやのあるいい声が出ます。無理に「大きな音」を出さなくても、「高い声」を出すだけで、自然と声量も上がります。つまり朗読の基本は、普段より「少し高く」「大きい」声で発声するということになるのですが、注意していただきたいのが、このとき、首や肩、上半身に力を入れないように気をつけることです。大きな声を出そうとすると、どうしても力んでしまいますので、まずは力を抜くエクササイズをしてください。決して、上半身に力を入れて、声帯まわりの筋肉を緊張させないように注意しましょう。また、先に紹介した発声トレーニング、変顔エクササイズ、この後紹介する早口言葉なども、すべて「ソ」の、普段より「高い声+大きな声」で行うようにしてくださいね。いま説明したように、朗読は基本的には自分にとっての「ソ」の音で読みますが、作品の内容によっては変える必要があります。

「作品の内容が明るい+聞き手が子どもなど」の場合には、「ソ」ではなく、もう一音高い「ラ」、場面によっては「シ」くらいの甲高い声でもいい場合があります。「シ」は「おでこに口がある」イメージです。反対に、シリアスな作品の場合は、基本は「ソ」で読みつつ、シーンによって1オクターブ下の「ソ」まで下げたりするのが効果的です。下の「ソ」は「のどぼとけに口がある」イメージです。「低い音」は、落ち着きと同時に、深刻さも表現できます。

トレーニングをやってみると実感できるはずですが、声は「出し方」によって、さまざまに変化するものです。「どんな人でも必ずいい声が出せる」と述べましたが、本当に声はトレーニング次第です。でも、「自分の最高の声」がどんなものか、なかなか自己判断はしづらいですよね。それがわかる「いい方法」があります。「いい声」が出ているときは、体のどこかに響くのです。読みながら、話しながら、「声が体のどこかに響いている」と感じられたら、それは腹式呼吸による「最高の声」が出せている証拠。私は調子のいいときは、「背中」に響くのを感じます。ほかにも腰や、プロの中には太もものあたりに感じる人もいるようです。いずれにしても場所は関係なく、身体のどこかに響いていると感じられたら「最高の声」が出ている証拠です。自分で実践して、体感してみてください。前項までにお伝えした「声の高低」と「声量」。じつは、これを掛け合わせて使うことで、朗読はいっきに上達します。まずは段落ごとの内容に合わせて、雰囲気に合った「声の高さ」と「声量」を変えてみましょう。たとえば、読みはじめは「明るく」「高めの」「大きい声」でスタート。しっかりと聞いてほしい真面目な場面に入ったら声を「さらに大きく」し、「少し低い声」で、わざと間をあけながら話します。ちなみに話しながら間をとると、聞き手が話し手に注目するだけでなく、お互いの呼吸が瞬間的に合うので、話にグッと入り込んできてくれます。次の図のように「声の高さと声量」をコントロールすることで、伝える力が格段に上がります。

これまで挙げたことに留意しながら、早口言葉に挑戦してみましょう。早口言葉は、しっかりと舌と表情筋を動かさないと嚙んでしまうので、朗読のウォーミングアップにはぴったりです。まずは舌と表情筋をよく動かして、はっきり丁寧に発音するように意識しましょう。早口言葉というと、「できるだけ速く読まなければ!」と思ってしまうかもしれませんが、これは滑舌を鍛える練習なので、ゆっくりからスタートすれば大丈夫。慣れてきたら徐々にスピードアップしてください。息継ぎなしで一文を読み切るのが理想ですが、長い文章もあるので、苦しい場合は息継ぎをしても大丈夫です。その場合は一文を読み終わるごとに息を吐き切り、きちんとお腹を膨らませて(腹式呼吸を意識して)、次の文へ進んでください。❶庭にはにわとりが二羽いました❷ジャズシャンソン歌手❸打者走者勝者走者一掃【解説】❸は文字だけを見ると混乱してしまいますが、場面をイメージして理解しながら読むとクリアできます。❹この杭の釘は引き抜きにくい【解説】❶~❹までは、息継ぎなしで読めると思います。❹の「ひきぬきにくい」が「ひきにくにくい」とミンチ肉になってしまわないよう注意!❺うちのつりびんはつぶれぬつりびん、隣のつりびんはつぶれるつりびん【解説】❺は一息で読めるように。❻マグマ大使のマママママグマ大使【解説】❻「マママグマ」がひっかかりどころです。気をつけて!❼新設診察室視察【解説】❼サ行がたくさん出てきますね。「せ」と「さ」の区別をはっきりつけて発音しましょう。❽駒込のわがまま者中野の怠け者【解説】❽も文字だけ追わずに、意味をとらえてイメージすると間違えにくいです。❾あの人のぬう布の名は何?あの布の名は名のない布なの【解説】❾~⓴は難易度が高いものを選びました。❾「ぬうぬののなはなに」が言いにくいですね。最初はゆっくり丁寧に発音し、慣れてからスピードアップしてください。「?」で息継ぎしても構いません。❿歌唄いが来て歌唄えと言うが、歌唄いくらい歌うまければ歌唄うが、歌唄いくらい歌うまくないので歌唄わぬ【解説】❿長いですね。読点(、)で息継ぎします。こちらも最初はゆっくりから。集中力が試される例文です。

⓫東京特許許可局長今日急遽休暇許可却下【解説】⓫もしかしたら、この中でいちばん難しいかもしれません。言葉の意味を理解してから、発音をスタートしましょう。⓬茶たばこのんでたばこ茶のむ茶たばこたばこ茶茶たばこのむ【解説】⓬リズム感が大事!リズムに乗って読みましょう。⓭空虚な九州空港の究極高級航空機【解説】⓭声に出す前に、一読して発音してくださいね。⓮きくくりきくくりみきくくりあわせてきくくりむきくくり【解説】⓮「み」と「き」の違いに気をつけて。⓯ラバかロバかロバかラバかわからないので、ラバとロバを比べたらロバかラバかわからなかった【解説】⓯「ロ」と「ラ」を丁寧に発音してください。長いので「、」で息継ぎしてもOKです。⓰月づきに月見る月は多けれど、月見る月はこの月の月【解説】⓰「つき」「つきみる」など、母音の「う」「い」がたくさん出てきます。日本人が最も苦手とされる2つの母音の連続です。「い」は口を横に引っ張り、「う」は口を丸くすぼめます。決して省エネで発音しないように!口まわりの筋トレです。⓱客が柿食や飛脚が柿食う、飛脚が柿食や客も柿食う、客も飛脚もよく柿食う客飛脚【解説】⓱「かき」「きゃく」「ひきゃく」などカ行が連続して出てきますね。最後の「きゃくひきゃく」まで気を抜かないように!⓲新進シャンソン歌手総出演新春シャンソンショー【解説】⓲出ました!アナウンサー泣かせ(少なくとも私は苦しみました……)の例文です。「そうしゅつえん」のあと少し間をとると言いやすいかもしれません。⓳どじょうにょろにょろみにょろにょろ合わせてにょろにょろむにょろにょろ【解説】⓳「むにょろにょろ」が難しいかも。慌てずゆっくり発音しましょう。⓴伝染病予防病院予防病室伝染病予防法【解説】⓴「ぼう」と「びょう」をしっかり区別して発音しましょう。意外かもしれませんが、朗読の上達には「モノマネ」がとても効果的です。お手本とする音声データを聞いて、その人の声の高さ、スピード、ボリューム、間合い、テンションの上がり下がりまで全部、マネをするのです。照れる必要などありません。本人になりきったつもりで、徹底的にやってみてください。そしてそれを録音して、お手本と比べてどうか、聞き比べます。「ここが違うな」というところが見つかったら、修正します。これを続けるだけで、朗読は劇的に上達します。また費用はかかりますが、「オーディオブック」というものがあります。オーディオブックは文字どおり「聞く本」。書籍をアナウンサーやナレーターが読み上げてデータ化したものです。CDやダウンロードで入手できます。アマゾンには「Audible(オーディブル)」という専門ストアもあります。私の『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』と『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』も「Audible」でオーディオブックになっています。私自身がすべて朗読したおすすめの2冊です。

日本ではオーディオブックはあまり一般的でないのですが、アメリカではかなり人気のようです。とはいえ、日本でも最近ではかなり点数も多くなってきているようなので、お気に入りの1冊を見つけて、お手本にしてもいいかもしれません。

 

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