つながっていたい人には1年に一度贈り物をする
出会った人たちの中で「つながっていたい」と思う人との縁を切らないことは、人生に大きな影響をもたらします。大切な人とのご縁をつなげるためには最低1年に一度は贈り物をします。
お中元やお歳暮でもいいですし、どこかに行ったときのお土産を贈るのもいいと思います。3000円程度のもので十分です。
すると、10年続けたとしてもかかる費用は3万円ほどです。高いと思う人もいるかもしれませんが、必ず、3万円以上の価値となって返ってきます。
贈るほうは相手を思って送ります。贈られたほうは「あの人からきた」と思って受け取ります。贈り物を介してお互いを思い合うことで、つながりができるのです。
これが大事なのです。
近年、虚礼廃止をする企業が増えてきています。虚礼廃止とは、「形式的な儀礼や習慣を廃止する」ことです。具体的には、お中元やお歳暮、年賀状、バレンタインデーのプレゼントのやりとり、葬儀や通夜への参列などを廃止にしています。「経費の削減」や「業務の効率化」「公平な競争原理が働くようにするため」など理由はさまざまです。
たしかに、心のこもっていないカタチだけの贈り物のやりとりなら不要です。義務的な葬儀や通夜への参列なら行かなくてもいいかもしれません。ただ、心のこもっている贈り物なら話は別です。
お中元やお歳暮も、お付き合いをしていきたい会社なら、心を込めて贈ったほうがいいのです。私の周囲に限って言えば、ことあるごとに贈り物をしている人は、仕事ができる人で、結果も出しています。
継続的な連絡は「信頼の貯金」になる「つながっていたい」と思う人には、贈り物に加えて、手紙なりメールなりで、1年に一度は連絡を取るようにして、可能なら、実際に会う約束をしてみてください。
「ご相談したいことがあります。ご無沙汰しているので、お顔を拝見させていただいて、お話しできるとうれしいのですが」と連絡を取るといいでしょう。
相談ごとは、それほど深刻なことでなくてもいいと思います。相談ごとでなくても、お近くに行くので寄らせていただきたい、でもよいでしょう。大切なのは、継続して連絡を取ることです。
継続は信頼につながります。「毎年、律儀に贈り物を送ってくれる」「連絡をくれる」そのこと自体が、信頼を貯金していることになります。
そうしてつながっていると、何かあったときに頼みごとがしやすくなります。コミュニケーションを専門にしているある大学の教授は、私が必ずお中元を贈っているひとりです。
先日、私はコミュニケーションをテーマにした講演を頼まれました。そこで、その教授に連絡を入れて、「コミュニケーションの最新情報を今度教えていただけませんか」とお願いしました。
するとすぐに、「いいよ。Skypeで2時間くらい打ち合わせしよう」と返事がきて、最新情報を教えていただき、資料も送っていただきました。
「ありがとうございます」とお伝えしたら、「井上くんには、いつも気をつかってもらっているから」とおっしゃっていただきました。
「お中元を贈っている」ということ自体は、きっかけに過ぎません。大切なのは、贈り物を通して常日頃の感謝が相手に伝わり、心のつながりができることです。
心のつながりがあったからこそ、お金に変えられない配慮をしてもらえたのです。お中元も、お歳暮も、バレンタインも、年賀状も、何でもかんでもすべてやるのは大変かもしれません。
でも年に一度だけ、相手を思って贈り物をするのは、それほど大変なことではないと思います。ぜひ、やってみてください。
人と長く深くつながるための「報告」と「連絡」
ビジネスでは、「報告・連絡・相談」(ほうれんそう)が大切だと言われます。
「報告・連絡・相談」は、仕事を円滑に進めるために欠かせないコミュニケーションですが、単に「仕事を進める」だけではなく、人間関係を築く上でも重要な役割を担っています。
とくに「報告」と「連絡」は、人との絆を深めてくれるものです。
一見、「相談」が一番絆を深めてくれそうですが、相談に答えることは手間がかかる場合もあり、それを無意識にプレッシャーと感じる人もいます。
そこで私は、相手に負担をかけずコミュニケーションを取る方法として、「報告」と「連絡」を常に心がけています。この本の制作に携わってくださった方で、TSUTAYAのNさんという方がいます。
Nさんと私は、12年来の仲で、これまで数多くの書籍を一緒に制作してきました。しかし、この書籍の制作中、Nさんは部署異動により、制作のメンバーから外れることになってしまいました。
とはいえ、私にとってNさんは、最初からこの本に携わってくださった大切な方なので、最後までチームの一員です。作家としてデビューしたときからご一緒いただき、著者として無名だった私を変わらずに、ずっと支えてくれた人です。
私はNさんへ、「毎日暑いですね、お元気ですか。今日、最後の打ち合わせがありました」「ゲラ(原稿をレイアウトに入れたもの)が上がってきましたよ!Nさんにも早くご覧いたただきたい素晴らしいゲラです」「12月に発売することが決まりました。一緒に企画をスタートさせてから、もう1年ですね」と、報告の連絡をしました。
すると、Nさんからは、「おかげさまで元気にしております。取材、お疲れさまです!」「ご連絡いただき、ありがとうございます。本を拝読するのが楽しみです!」「あれからもう1年ですか。またお仕事ご一緒したいです」とお返事が届きました。
組織で働いていると、組織の意向で部署が異動することもあります。そのため、「前の仕事」に未練を残すこともあるでしょう。
「あの仕事、今どうなっているかな」と気にした経験がある人は少なくないのではないでしょうか。Nさんが、「前の仕事に未練」があるかどうかはわかりません。
しかし、長年の付き合いから、「あの仕事、今どうなっているかな」と気にかけてくださっているのではないかと思い、Nさんへの気づかいとして、私は進捗の連絡や報告をしました。
中には、業務外の連絡がくるとプレッシャーに思う人もいるでしょう。そのため、この「連絡」「報告」には、細かいことは書きません。
あくまで、「あなたと進めていた仕事は、今こんな調子ですよ」と、様子を伝える程度で十分です。あとは、「メールを読んだり、お返事をしたりすることは、相手にお任せ」くらいのノリでいいのです。
この「報告」と「連絡」は、業務としては生産性のないことかもしれませんが、「あなたを大切にしています」ということは確実に伝わります。
そうして人と人との絆が深まれば、結果として、仕事でのチャンスやいいご縁にも恵まれやすくなるのです。
男女問わず「花束」は最強の贈り物
誕生日や開業記念日を迎えると、花を贈ってくださる方が少なくありません。そういうときは、事前に連絡なくお花が届きます。
花そのものもうれしいのですが、「覚えていてくれた」ことにありがたみを感じます。
周囲を見回してみると、記念日に「花を贈る」習慣のある人には、成功している人が多い傾向があります。
そして、男女問わずよろこんでもらえる贈り物は、花です。相手の好き嫌いを知っているのなら別ですが、何を贈ればいいかわからないのであれば、花を贈るといいでしょう。
花といってもピンからキリまであります。
花束のアレンジ、胡蝶蘭のような豪華な鉢、もっとランクが上だと、胡蝶蘭にスワロフスキーを装飾したものまであります。自分の予算に応じてプレゼントを選ぶようにしてみてください。
ひと工夫したいのであれば、色にこだわるといいでしょう。
たとえば、創業記念日に送るのであれば、その企業のコーポレートカラーだけでアレンジした花束を贈ると、よろこばれると思います。
私は、花だけに限らず、何かを贈るときは、発注先のお店に次の5つについて細かく伝えます。
【贈り物をするときお店に伝える5つのこと】①届ける日時(基本は記念日当日)②贈り主と、届ける人の名前・住所・連絡先③何のためのプレゼントか(誕生日、創業・開業記念、新社屋完成祝いなど)④のし、リボン、添え状(手紙やカード)添付の有無⑤ラッピング紙の有無お店には細かく指示を伝えるかつてこんなことがありました。
出張先から、いつもお願いしている花屋さんに電話をかけて、知り合いのお店へ花を届けてほしいと連絡しました。
花屋さんは、手際よくお花を先方へ届けてくれましたが、誰からの花なのかは先方へ伝えず、「花を届けに来ました」とだけ言って、注文した花を置いていってしまったそうです。
その知り合いの方は、誰から来た花なのかわからず、私にメールで「井上先生、もしかしてお花を贈ってくださったでしょうか」と聞いてきました。
私は「開店のお祝いでお花を贈らせていただきました。送り主がわからない状態でお送りしてしまい申し訳ございません」と答えました。
でも、本当は「花を贈っていただき、感激しました。ありがとうございます」とよろこんでもらえると期待していたので、拍子抜けでした。
受け取ったほうも、誰から来た贈り物なのか、すぐにわからなければ、一瞬不安に思うかもしれません。
いつもお願いする花屋さんだったので、すっかり信じ切って、説明をおろそかにしてしまいました。
コミュニケーションは「1を説明すれば、10伝わる」ということはありません。
こちらが当たり前だと思っていることが、相手にとっては当たり前じゃないことはいくらでもあります。そのため、相手がわかるように細かく伝えることも気づかいのひとつです。
この一件で、どのようなことでも、細かくプロセスを伝えるべきだと、あらためて痛感しました。
私は仕事ではいつもプロセスを大事にしています。
歯科医として手術をするときは成功しか許されませんので、スタートから終わりまで、プロセスが明確でなければならないからです。
ゴールに早く着きたいからといっても、油断して工程を飛ばすと、早く着くことはできます。けれど、質が低下して、望む結果は得られません。
贈り物ひとつでも同じで、細かく要望を伝えることが大切だとわかりました。
ビジネスの贈り物はお菓子が無難で最適
上司や部下、取引先など、ビジネスでの贈り物は、さりげないお菓子がいいと思います。
ビジネス相手によろこんでもらうために私が心がけている贈り物(お菓子)の選び方のポイントは次の7つです。
【ビジネス相手に贈り物をするときに心がけている7つのこと】①値段が高すぎない②物語(ストーリー)がある③相手の状況に応じたもの④地元ならではのもの⑤大きすぎない⑥手が汚れない⑦カジュアルなおみやげもいい
①値段が高すぎない高価な物を贈ると相手に気をつかわせてしまうことがあります。
「お返しに何を贈ればいいのか…」と悩ませてしまうのです。
また、仕事上の関係の方から、突然、数万円もする高価なものを贈られたら、「何か、下心があるのか」と変に疑われる可能性もあります。手土産の金額はだいたい2000円から3000円が相場といわれます(ヨックモック「お役立ちコラム」より)。
必ずしもこの金額にこだわる必要はありませんが、目安として覚えておきましょう。
②物語(ストーリー)がある
先日、「麻布のかりんとう」をいただきました。かりんとうは庶民的なお菓子ですが、「麻布十番でとても有名なかりんとうなんですよ」と言われて受け取ると、「何、それ?」と興味も湧きますし、余計にうれしくなります。
また、「この間、食べてみたら、とてもおいしかったので、ぜひ、井上先生にも召し上がっていただきたいと思って」と言われると、ただ「召し上がってください」と言われるよりも、うれしさがアップしました。
差し上げるものには、必ず何かストーリーをつけると、もらったほうの印象に残りますし、特別感があります。ただ間に合わせで「とりあえずなんでもいい」とお土産を買うのではなく、選ぶときには、ぜひ理由付けできるものを買ってみてください。
③相手の状況に応じたもの
私が筋トレや体力づくりをしていることを知っているある方は、ナッツの詰め合わせを贈ってくださいました。
ナッツ類は疲労軽減や内臓機能の向上効果があるとされ、アスリートが取ったほうがいい食品として注目されています。
その方は私に関心をもち、ふさわしい贈り物を選んでくださったのだと感激しました。
人間は十人十色ですから、それぞれの人にふさわしい贈り物があります。そして、それを贈られると、よろこびも大きくなるのです。
たとえば、相手が糖質制限ダイエットをしていることを知っているのなら「とてもおいしいチョコレートですので、お召し上がりください」と高級チョコレートを贈らないでしょう。
たとえば、ダイエットのストレスを癒してくれそうなハーブティーなど、相手の状況を察したものだと間違いなくよろこばれます。
相手の好みや状況に応じたギフトは、「相手を思っている」「相手に関心を持っている」証拠になります。
④地元ならではのもの
出張先の取引先などに渡す手土産であれば、自分の地元ならではのものがおすすめです。地元でしか買えないもの、地元の名菓がいいでしょう。
⑤大きすぎない
渡した相手が、自分の会社や家に持ち帰るものであれば、カバンに入るような邪魔にならない大きさのものがいいでしょう。
⑥手が汚れない
ビジネス上でもらったお菓子は、社内で分けて、仕事中に食べることが想定されます。
できれば、配りやすく、手が汚れないように個包装になったものがいいでしょう。
⑦カジュアルなおみやげもいい私は帯広と東京の二拠点で仕事をし、週の半分は東京で仕事をします。
もう10年近く、このスタイルですから、東京に来るたびに、毎回かしこまったお土産を買うことはありません。
ただ、北海道限定のミルクキャンディーは毎回買ってきて、東京で会う方にお渡ししています。
「北海道限定」という価値がありますし、キャンディーは手軽に
渡せるのがいいところです。
もらったほうも、気楽な気持ちで受け取れます。
出張が多い方なら、地元ならではの手軽なものを準備するといいでしょう。
飲み会後は「ミント」を渡し、相手の「帰り道」を気づかう
会社での上司との食事会や飲み会は、自分を印象づけるチャンスの場です。
たとえば、食事や飲み会が終わったあとに、上司に声をかけて、「お口がさわやかになるクールミントです。よろしければお口直しにどうぞ」と数粒さりげなく手に乗せてあげる。
部下が「いいもの」として愛用しているものを、おすそわけしてもらえると、そのちょっとした気づかいが上司としてはうれしいのです。
このときに、さりげなく笑顔でさわやかに渡すのポイントです。すると、相手も気持ちよく受け取れます。気づかいはお金ではなくて心です。相手への愛情です。
「飲み会後にミントを渡すこと」はちょっとしたことですが、普段、少しずつこうした気づかいを積み重ねていくことで、確実にあなたの株は上がります。
タクシーが動き始めるまで見送る
また、上司や目上の人の帰り道を気づかうことも忘れないようにします。
「タクシーで帰られますか?電車で帰られますか?タクシーでしたら、お止めしてきますよ」と聞いて、「タクシーで帰る」と言われたら、「お好みのタクシー会社はありますか?」というところまで聞いてみてください。
いつもタクシーを使う人なら、「サービスがいいから〇〇タクシー会社をいつも使っている」など、こだわりをもっている場合があるからです。
タクシーを止めたら、運転手さんに、「今、大切な上司が来ますので、どうかよろしくお願いします」とひとこと伝えれば、タクシーが動き始めたあとに、運転手さんは上司に「いい部下ですね。
『大切な上司が今来ますから、よろしくお願いします』と言っていましたよ」と伝えてくれるかもしれません。
上司がタクシーに乗ったら、タクシーが動き始めるまで見送ります。
どれもちょっとしたことですが、部下の立場でも上司に気をつかわせないさりげない気づかいです。そこまでできれば、上司によろこばれ、より好かれる部下になれます。
紹介されたらすぐに会いに行く
ビジネスでは、人と人とのつながりが大切です。営業をかけたいときに、人の紹介があるのと、ないのとでは雲泥の差があります。紹介であれば、当然会いやすくなります。
取引先の人から信頼され、仕事に結びつく人を紹介してもらうには、どうすればよいのでしょうか。
「誰かを紹介してあげたい」と思われなければなりません。そのために必要となってくるのが、日頃からの気づかいです。
私がときどき利用している洋服店の店員でOさんという方がいます。Oさんは、私の誕生日になるといつもプレゼントを贈ってくれます。
後から知ったのですが、彼は自腹でプレゼントをしてくれていたのです。あるときは、「僕の好きな作家さんの信楽焼です」といって、小物を贈ってくれました。
価格は知る由もありませんが、自分のお金で一顧客の私にプレゼントを買って贈ってくれることがうれしくて、彼に好感をもっていました。
あるとき、Oさんから、「ある大手のアパレルB社に飛び込み営業に行こうと思う」と相談を受けました。
私はたまたまB社の社長を知っていたので、Oさんに「社長に口をきいてあげるよ」と伝え、すぐに社長宛にメールで「Oさんの話を聞いてもらえない?」と頼みました。
Oさんは、一瞬でB社の社長に話を聞いてもらうことができ、その後、実際に会う約束もできたそうです。もし、飛び込み営業だったら、これだけ短時間で社長に話を聞いてもらうところまでいくのは難しかったでしょう。
日頃から、Oさんが私に対して細やかな気づかいをしていたからこそ、「紹介をしてあげたい」と気持ちを動かされたのです。
紹介してもらったら、フォローに細心の注意を払うもし、お客様を紹介してもらったときには、丁寧にフォローをしていくことが大切です。
まずは、責任をもって対応することを約束します。
「このたびは、大切なご友人を紹介していただき、ありがとうございました。最後まで責任をもって私が対応させていただきます。もし、ご友人から不満などお聞きになりましたら、遠慮なくおっしゃってください。至らない点、お気づきになったことは、すべて改善させていただきます」
紹介してもらったら、すぐにアクションを起こして、紹介してもらった人にこのような連絡をします。そして、紹介してくれた方に、紹介してもらったお客様とのやりとりを報告します。
「紹介してくださった〇〇さまに〇月×日にお会いしました」「こういう対応をさせていただきました」紹介したほうは、どうなったのかが気になるものです。
対応を細かく報告すれば、安心できます。
丁寧に対応し、「きちんと対応する人」と印象づけることができれば、次もまた紹介してもらうチャンスが増えるはずです。
ビジネスでの飲み会に無礼講はない
取引先と飲みに行く。社内で飲みに行く。どの場面においてもビジネスで無礼講はありません。無礼講とは、地位の上下を抜きにしてお酒を楽しむことです。もし、「今日は無礼講」といわれても、礼儀は守らなければなりません。
業務時間外の飲み会であっても、「ビジネスの関わり」という枠の中で飲むわけです。お酒を飲みすぎると人柄が出ます。どんな場でも人は見ているもので、酔っ払って乱れれば、「だらしない」という印象を与えてしまいます。
もし、もっと飲みたいのであれば、会社とは関係のないところで飲む。ビジネスでの飲み会では酔わない程度に飲む。それが、ビジネス飲み会での気づかいです。
接待には、目的を意識して臨む取引のある企業が、接待で、教授や私を含めた何人かの医師をクラブに招いてくれたことがありました。
クラブは、女性がお酌をしてくれたり、飲み物をつくってくれたりするお店です。この接待の場での目的は何でしょうか。企業がドクターとつながりをもったり、そのつながりを強くしたりすることです。
企業の方たちとドクターたちが話をするのが本筋で、女性がいたとしても、彼女たちは、その場が円滑になるよう演出してくれているととらえるべきでしょう。
お店の女性と話が弾むこともあるでしょうが、女性と話がしたいのであれば、個人的な時間を作って、そのお店に行って、話をすればいいと思います。
それが、接待の場を設定してくれた取引先企業への気づかいです。歯科医の業界に限らず、どんな業種でも同じです。
接待を受けたときには、「接待の目的は何か」を意識してふるまうようにしましょう。
経営者との飲み会ではセットメニューを頼む
会社の経営者が、自社の社員を誘って食事に行く機会は少なくないでしょう。
支払いは、経営者である社長のポケットマネーだったり、あるいは会社の経費だったりとなることが多いはずです。そういう場では、「なんでも好きなものを頼みなさい」と言われるかもしれません。
そのため、寿司屋であれば、最初に「大トロ」や「ウニ」を、焼き肉屋であれば、「特上カルビ」を注文する。飲み物も、高いワインのボトルを選んでもいいように思うでしょう。
しかし、それはビジネスパーソンとして品がない行為です。もし、「なんでも好きなものを食べなさい」と言われたとしても、です。
私は、今も若い頃も、そういう場では、セットメニューを頼んでいます。にぎりのセットであったり、焼き肉屋では定食だったり……。そのほうが、お互い気持ちよく食事ができると思うのです。
自分が食べたい高級なものは自分のお金で食べる。自分がしたいことは自分でできるようになる。これをマイルール化してはどうでしょうか。
もし、会社で経営者を含めて飲み会をするのであれば、幹事役の社員が気を利かせて、最初からコースメニューにすると、食べるほうも、お金を払うほうも気をつかいません。最初から取り分けてあるコースであれば、誰もが気をつかうことなく、話に集中できます。
新型コロナウイルスの影響で、大皿の料理を食べる機会は少ないかもしれませんが、心得ておきましょう。
「仕事をさせてもらっている」という気持ちをもつ
私は、講座を開くにしても、本をつくるにしても、チームをつくって動きます。私一人では、できることに限りがあるからです。
動画をつくるプロ、書籍編集のプロ、集客のプロなど、プロジェクトごとにそれぞれの専門家が集まって、仕事をしていきます。
何年も協力してくれているスタッフもいますし、一度だけの方もいます。何年も協力してくれているスタッフの中にMさんという方がいます。私の知る限り、知的な企画を立てさせたら、Mさんの右に出る人はいないでしょう。
頭が抜群によく、職人としての技術はピカイチで、SNSでの情報発信や講座の資料づくりの手伝いをしてもらうことがあります。
ただ時々、その優秀さがチームを乱すことがあるのです。チームで打ち合わせをしているときに、「その企画では、私が入る意味がない」と発言したりする。熱が入りすぎると、ときどきキレることもあります。
すると、チームの雰囲気が一気に悪くなってしまいます。たしかにMさんは優秀です。プライドもあるでしょう。
けれど、チームを乱さずに意見を伝えることもできるはずです。せっかく能力があるのにもったいないことです。自分が唯一無二の存在なら話は別です。
「日本で(あるいは世界で)、自分にしかできない能力がある」のなら、自分の意見を押し通すのもいいかもしれません。
唯一無二の技術や能力があれば、周囲はその人の意見に耳を傾けてくれるでしょう。多少いばっていても、行列のできる仕事人になれる可能性は高いでしょう。
しかし、たいていの人はそうではありません。つまり、チームのおかげで自分がいる、自分がいるからチームが動く、という相互関係なのです。そういう構造なのに、我を出しすぎて和を乱すと、チームがゴールから遠のいてしまいます。
今、仕事ができているのは、仕事を与えてくれる人がいて、たまたま自分を知り、「自分の能力に価値がある」と認めてもらっているからです。
常に相手に仕事をさせてもらっている、という気持ちをもち続けなければいけません。これは、仕事をしていく上で欠かせない心構えです。私の場合もそうです。
「出版社から本を出す」ことに関して言えば、私じゃなくてもいいわけです。著者になりたい人はたくさんいます。私ではなく、ほかの新人発掘に時間をかける、という選択肢もあるでしょう。
にもかかわらず、声をかけていただけるのは、ありがたいことなので、「仕事をさせてもらっている」という気持ちは常に忘れないようにしています。
だからこそ、いろんな出版社の編集の方が声をかけてくれるのだと思います。
相手の意見を認めた上で自分の意見を述べる「仕事をさせてもらっているんだから、自分の意見を言ってはいけない」というわけではありません。
相手に対して意見を言う際には、言い方に気をつければいいのです。意見を言うときは、次のようなステップを踏むといいでしょう。
「それはいいですね」と言った上で、「こういう企画にすると、さらによくなるんじゃないでしょうか」と自分の意見を述べる。
相手の立場を考え、いったん相手の意見を受け入れる。相手を立てた上で、自分の意見を伝える。これが、仕事で意見を述べる上での相手への気づかいです。
どんな仕事も一人ではできません。その仕事に関わる人全員が、それぞれの役割を果たすことで、成功します。一人だけが我を通せば、雰囲気も悪くなり、うまくいくものもうまくいかなくなります。
全体のチームとして仕事が成り立っているので、常に「チームがよろこぶ選択」を心がけましょう。出版社で企業出版の営業をしている男性から相談を受けました。
一般的な書籍の出版(商業出版)の場合は、出版社が本をつくる費用を負担します。それに対して、企業出版は著者が出版にかかる費用を負担して本をつくります。
その企業出版の営業をしている男性は、リストを基に毎日100件ほど、経営者に電話をかけて、「本をつくりませんか」と営業してアポイントを取り、実際に
会ってもらい、企業出版の契約まで取るのが仕事です。このアポイントはなかなか取れず、アポイントが取れても、契約までこぎつけるのは本当に数パーセントだそうです。
「井上先生、どうすればいいと思いますか」という相談でした。この場合も、相手がよろこぶことがポイントで、私が伝えたアドバイスは次の5つです。
【営業で契約を取るための5つのアドバイス】①「選ばれた特別な人」であると伝える②同業種、または類似の業種で企業出版をした人の成功例を提示する③不安を取り除く④業界における自社の価値を紹介する⑤テレアポよりも人に紹介してもらう①「選ばれた特別な人」であると伝える人は「あなたは特別」と言われるとうれしいものです。
ですので、電話をかけるときに「誰にでも電話をかけているわけではない」ことをアピールします。企業出版の出版社でなら、「本は集客に結びつける力が強いので、本を出したい方はたくさんいらっしゃるんです。
弊社には良書を出版していくという使命があります。ですので、社内で一定の審査基準があって、その基準を満たした方にしかお電話していないんです」と伝えます。
「自分が社会的に選ばれる価値がある人物である」「自分は社会的ステータスがある」と感じられ、承認欲求が満たされます。するとよろこんでもらえます。
②同業種、または類似の業種で企業出版をした人の成功例を提示する人は何かを決めたり、行動したりするときに、他者の行動を参考にしたり、真似たりする傾向があります。
心理学では「社会的証明の原理」と言われます。かんたんに言えば、人は社会的に「いい」と証明されているものに心を動かされる、ということです。多くの人がSNSに「おいしい」と書き込まれたラーメン屋に並び、行列ができるのはこのためです。
同業種、または類似の業種で、企業出版によってチャンスをつかんだ事例があれば、紹介したり、献本したりするようにすれば、企業出版の価値を理解してもらえる可能性が高まります。
もし、負けん気の強い方であれば、「あの人が本を出しているなら、私も出してみよう」と思ってくれるかもしれません。
③不安を取り除くどんな商品であっても、使い方がわからなかったり、疑問に思うことがあります。
不安に思うことがないか、こちらから聞いてあげたり、聞かれる前に説明するようにします。
いきなり「本を出しませんか」と言われたら、「文章を書くのは苦手」「まさか本なんて書けるわけがない。作家でもあるまいし」と多くの人が思います。
でも、出版社の方に聞くと、本づくりでは、ベテランのライターがインタビューをして、それをライターがまとめるケースが少なくないと聞きます。
そのことを早めの段階で伝えてあげれば、不安を払拭してあげられます。相手の不安を取り除くことは、営業の大切な気づかいです。
④業界における自社の価値を紹介する何かを売るということは、自社の価値も一緒に売ることです。
たとえば、トヨタの自動車を売るとすれば、トヨタというブランドも一緒に売ることになります。価格には、「トヨタがつくった」という価値も反映されます。価値があると思うから、人は、それに見合ったお金を出します。
ですから、営業では、自分の会社が業界においてどんな価値を提供しているのか、示していくことが大切です。
企業出版の出版社であれば、「いろんな出版社がありますが、弊社では、これまで、○○さんや○○さんという著者の方が価値ある本を書いてくださり、弊社を支えてくださっています」というように具体的に紹介していきます。
しっかり自社の価値を紹介できれば、「そういう出版社だったら、自分も本を出してみたい」と思ってもらえるでしょう。
⑤テレアポよりも人に紹介してもらうテレアポは電話をかけてアポイントを取るのが仕事ですが、本質は、契約が取れればいいわけですから、今までその商品を買った人に紹介してもらうのが近道です。
企業出版ですでに本を出した歯科医の先生がいるのなら、「ほかのお付き合いのある先生を紹介していただけないでしょうか」と紹介してもらえば、話は早いです。
「○○先生の紹介なら安心だし、会うだけ会ってみようかな」と思ってもらえる確率が高いです。ただし、紹介してもらうにはその人に気に入られることが大前提です。
気に入っている営業マンからの頼みであれば、「いいよ、紹介するよ」と返事がしたくなるものです。気に入られるには普段から気づかいを心がけ、信頼されることが必要です。
どうやったら信頼してもらえるのかは、次の項目で紹介します。
この5つのことは、営業の方向けにアドバイスをした例ですが、営業に限らず、相手によろこんでもらうエッセンスがつまった気づかいです。
ぜひ、この話を参考に自分のお仕事に応用してみてください。
営業は営業のプロから、気づかいは気づかいのプロから学ぶ
私のところへは、よく営業の電話がかかってきたり、ダイレクトメールが送られてきたりします。治療中など仕事中以外で時間があるときは、あえて営業の電話に対応するようにしてします。
「井上ですが、どういうお話ですか?」と聞いて、詳しく話してもらいます。
それは、営業の方法を学ぶためです。
いくら本を読んでも、身につけられる営業の知識には限りがあります。
それに比べて「実際の営業の方に、営業をされる」という経験には、学びがたくさんあります。
いわば、学びの宝庫です。
自己啓発プログラムのセミナーも、集客のために無料や安価な席が販売されていることがあります。プログラム教材を持っていたとしても、行ってみると学ぶことは多いのです。
ぼーっと聞いているのではなくて、「営業を学ぼう」という姿勢で聴くのです。どんな言葉を使っているのか。どんな言葉に心を動かされるか。クロージングはどうやっているのか。
こうすると自分の営業の引き出しがどんどん増えていきます。
セールスされたものは、最終的には買わないことがほとんどなので、断るテクニックも上達していきます。これも学びです。気づかいも同じです。気づかいを学びたければ、気づかいされる側になってみることです。
たとえば、飛行機に乗ったときの客室乗務員の対応、一流のホテルで働く人たちの身のこなしや言葉づかい。そうしたところに、学びはあふれています。
一流を身につけたければ、一流から学ぶ私は、人生においてこだわっていることがあります。それは、「一流」になることです。
医学生だったときから「一流」にこだわり、「一流の歯科医師」になることを目指していました。
では、「一流」とは何か。
私は一流を次のように定義しています。
容姿、仕事、運動など、なんでも完璧である
今だけではなく、未来に対して継続的な価値を生み出せる「気づかい」においても、一流を目指しています。
「一流」であるために心がけているのは、自分よりも結果を出している人から学ぶことです。
「この人のようになりたい」「この人は尊敬できる」というお手本となる人を見つけて、考え方を学び、真似をしていくのです。
もし、身近にいないのであれば、尊敬できる経営者や知識人の本を読んだり、講演を聴きに行き、勉強するようにします。
おもてなし場所は「自分のフィールド」がベスト
今、私は筋トレに加えて、初代ROADFCミドル級王者で、格闘家の大山峻護さんにパーソナルでボクシングを学んでいます。
ボクシングは、相手との距離が大切です。
最初はある程度距離を取ります。
こっちは構えて様子を見ている。
相手はなかなか打ってこない。
観客が見ている。
審判は「打ち合え」と言ってくる。
すると、耐えきれなくなって、距離を詰めてしまいパンチを出す。
自分は守りの態勢のまま、相手の領域に入ることになります。
相手の領域に一歩入ると、ボコボコにされます。
周りがなんと言っても、相手の領域に入っていかずに、我慢して、自分の領域に相手を引き入れたほうが勝利します。
自分のベストポジションの中に相手がくれば、勝利する可能性が高まります。
ビジネスも同じです。
相手の領域に入っていくと、飲まれたり、食われたりする。
逆に自分の領域なら、パフォーマンスは上がり、おもてなしをしながらビジネスを進められます。
たとえば、新しく取引をするお客様を自社に招いて打ち合わせをすれば、自社の効率化された工場を見てもらえますし、上司の紹介もしやすくなります。
接待も同様です。
大切な人と会食をする場合、自分の行きつけの店をつくっておいて、そこに案内すると、おもてなしを十分にできます。
行きつけの店が、ロケーションやシェフの腕がワンランク上の店であれば、相手をまずは感動させられます。
高級店ではない場合は、ほかで食べられない料理を出したり、気づかいが細やかな店を選ぶといいでしょう。
行きつけの店であれば、こちらからの気づかいが思いのままにできます。
たとえば、サプライズで特別なプレートを用意してもらう、相手の好みの飲み物を用意してもらう…など。
お会計は、あらかじめ「自分が払う」と店の人に伝えておけば、相手が気をつかって会計をしようとしても、「もう、お会計は済んでいます」と伝えてもらえる。
お会計がスムーズにできれば、その流れでタイミングよく帰りのタクシーを呼んでもらうこともできます。
自分のフィールドであれば、細かいところまで気づかいを行き届かせられます。
もしかしたら、相手は恐縮してしまうかもしれません。
ビジネスの世界には、有名な「返報性の法則」があります。
自分が相手から受けた行為に対して、「お返しをしたい」と感じる心理のことです。
身近なところでは、デパ地下での新製品の試食。
「食べるだけ食べて、何も買わないのは悪いから」と、ついその食品を購入してしまう…という経験はありませんか。
これは、社会心理学者のロバート・B・チャルディーニが、著書『影響力の武器』(誠信書房)で、説得の技術として紹介している有名な法則です。
説得や交渉の際に使うと有利に進められると言われます。
自分のフィールドで、相手が恐縮するほどの接待ができれば、「こんなによくしていただいたのだから、何かの形でお返しをしなくては」と思ってもらえます。
しかし、あくまでも「相手によろこんでもらいたい」という気持ちを第一にします。
自分がよろこんでもらいたいという気持ちで接することで、相手は、心からよろこんでくれます。
それによって、自然と「ビジネスがうまくいく」というおまけがついてくるのです。
社内への気づかいは、自分のファンをつくる
つもりでやる自分の営業の数字を上げたければ、お客さんに好かれる必要があります。
しかし、同じくらい大切なのが、社内で自分のファンをつくることです。
周りの人にどう動いてもらうかで結果が変わるからです。
ファンをつくるときに欠かせないのが普段からの気づかいです。
私は、大学院生時代、ほかの歯科医院で週一回、歯科医としてアルバイトをしていたことがあります。
報酬は基本給のほかに歩合制です。
もし、ある程度売上を上げたいと思えば、高額な治療をする患者さんの予約だけを担当する、という方法もあります。
そのためには、受付のスタッフが、数人いる歯科医のアルバイトのうち、「高額な治療の患者さんは井上先生に回そう」と思ってもらう人になることです。
院内のスタッフからも患者さんからも好かれるには、治療の腕はもちろんのこと、安心感があり、清潔感があり、手のぬくもりもあり、知識があり、気づかいもできること。
つまり、医師として信頼され、好感をもたれる見た目や印象であること。
それが揃ってはじめて、好かれて、売上が伸びていきます。
これは、歯科医に限りません。
ビジネスパーソンが「見た目」を意識することは、「自分の職業にふさわしい見た目」を意識するという意味であり、決して浮ついたことではないのです。
こうして実力も見た目も磨き上げれば、会社でも、お客さんからも、社内のスタッフからも好かれてファンができ、売上は上がっていきます。
社内でファンをつくるためには、コミュニケーションもしっかりすることです。
私の場合は、アカデミックなコミュニケーションを取ることも大切にしています。
勉強会に行ったら、わかりやすく資料をつくってスタッフに配布して、学んできたことをシェアします。
「みんな読んで、何かに役立てて」と。
社内でのファンづくりのためにできることを探し、実行してみましょう。
気難しい人への悩みがなくなる気づかい
ある出版社の編集者から相談を受けました。
「とてもいいコンテンツを持っている著者さんと一緒に本をつくっているんですが、いかんせん、すぐに怒ってやりにくい。こちらが、『ここは違うと思います』と言おうものなら、真っ赤になって怒ってくるから、何も言えない。一緒にモノづくりができないんです。どうしたらいいと思いますか」
いい仕事はする。能力は高い。けれど、コミュニケーションがうまく取れない。こういう個性をもった人はどこの会社や組織にも、一人や二人はいるのではないでしょうか。
私の周りにもいます。結論からいえば、対応としては、「結果にフォーカスして、譲れるものはすべて譲る」ことです。
「いい本をつくる」「売れる本をつくる」という結果を求めているのであれば、その結果に注目して、それ以外はいちいち感情をもち込まないようにします。
「いい商品を生み出す」という結果を求めているのであれば、「いい商品を生み出す」ことに注目して、職人のがんこさや、口の悪さに右往左往しないことです。
それよりも、相手のよさを生かしてよりいいものをつくり上げることに注力します。
みんながケーキを食べているときに、「俺は大福が食べたい」と言いだしたら、「そうなんだね。大福買ってきてあげるよ」と受け止めればいいのです。
そもそも「いい商品を生み出す人」「いいコンテンツを考える人」は、職人気質で強いこだわりをもっています。そうでなければ、何かを生み出すのは難しいです。強いこだわりがあると、どうしても視野が狭くなります。
確固たる自分の世界観をもっていますから、相手に合わせたり、相手を立てるような柔軟なコミュニケーションを取ったりできない場合が多いのです。
こうした職人気質の人とうまく付き合うための気づかいのポイントは2つです。
①やりあわない②相手を認める
①やりあわない
相手が強い口調で言ってきたときに、相手のペースに乗らないことです。相手が打ってきた強い球を打ち返すと、また強い球が返ってきます。強く言ってきても、普通の口調で「そうですね」と軽く返せばいいんです。
強い言葉が飛んでくると、人は「責められた」「自分が悪いんだ」という拒絶された気持ちになってしまいます。
しかし、強い言葉を投げている人は誰に対しても同じ態度をとるもので、そのせいで、実は本人が「人に拒絶される」経験を多くしているものです。
だからこそ、そんなときは相手の気持ちを受け止めてあげるやさしさが大切です。
すると、相手は「あれ、この人は自分に攻撃してこないぞ」と安心感を抱いてうれしくなり、むしろ協力的になってくれることが多々あります。
そのためにも相手がため込んでいるものを発散させてみましょう。人間関係は、自分の捉え方が変わると、すぐに相手も変わるものです。
②相手を認める
相手の意見が自分の意見と異なっていたとしても、「それは違います」と反論しないようにします。逆に、「そうなんですね」とまるごと認めてあげる。いいところも、そうじゃないところも、その人の個性です。
無理に変えようとすれば、その人らしさが失われます。ですから否定はしない。むしろ、「いいところ」にフォーカスします。
「○○さんは気づいていらっしゃらないかもしれませんが、こういうところがすごく魅力的だと思います」「この意見が素晴らしいと思いました」と伝えてあげる。
こうした気づかいをすることで、その人のよさに磨きがかかり、さらに伸びます。結果としても、最高の成果が出せるようになるでしょう。
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