MENU

第2章「おもしろい話題」はどうやって見つけるか?

「おもしろい」の正体って何だろう?▼重要なのは話のネタ選び第2章では、構成力を高める第1段階「おもしろく伝えるために必要な要素をチョイスする」方法を紹介していきます。これは、話し方に置き換えると、「ネタ選び(どんな話をすればいいのか)」に該当します。たとえば、あなたが何か話をしようとするとき、・今日は合コンだから、相手の女性陣を「笑わせる話」をしよう・会議だから、上司が食いつくような「興味深い話」をしよう・結婚式であいさつを頼まれたから、みんなが「感動する話」をしよう……など、シチュエーションに合わせてどんな話をしようか、考えると思います。そんなとき、どんな話題をチョイスすれば聞き手におもしろいと感じてもらえるのでしょうか。実は、話のネタ選びはとても重要です。なぜなら、どんなにうまく話すことができても、ネタ選びが間違っていたら、話はおもしろくならないからです。先に挙げた例なら、合コンで女性陣を笑わせるはずが、誰も知らないようなマニアックなゲームの話をしたり、会議で上司に評価してもらうはずが、ネット用語満載のテクニカルな話をしてしまったり、結婚式で感動的なあいさつをするはずが、自分の自慢話ばかり話してしまったり……といったところでしょうか。こうなると、おもしろい・おもしろくない以前に、「あの人って、空気が読めないよね」と言われることは間違いないでしょう。早い話が「スベって」しまうわけです。そうならないために、聞き手に受け入れられる話題をチョイスしなければいけません。この章では、そのための考え方について解説していきたいと思います。▼「スベる」と「おもしろい」を掘り下げるところで、先ほど「スベる」という表現を使いましたが、この言葉についてあらためて考えてみたいと思います。そもそも〝スベる〟って、どういうことでしょう?私たちは、普段、「話がスベった」「ギャグがスベった」と何気なく言っていますが、「スベった」とは、どんな状況なのか。辞書で調べてみると、こんなふうに書かれています。──俗に、面白いことをしゃべろうとして失敗する。冗談・ギャグが受けない状態をいう。[小学館『大辞泉』]そうなると、ここで、「じゃあ〝おもしろい〟って何よ?」という新たな疑問が生まれてきます。私たちは、普段の会話や会議のコメント、スピーチなどを聞いて、「あの人の話はおもしろい」「あの人の話はつまらない」などと判断しています。でも、そこに明確な基準があるわけではないですよね。「おもしろい」「つまらない」ということを、何となくフワッとした、あいまいなものだととらえています。とくに「おもしろい」という概念は単純ではありません。私たちは「おもしろい=笑える」と考えがちですが、もう少し視野を広げて考えると、興味深い話や感動した話、あるいは怖い話、泣ける話なども、広い意味での「おもしろい話」だと言えるでしょう。そうなると、ますます「おもしろい」を定義するのはむずかしいように思われます。けれど、おもしろい話と、そうでない話にはハッキリとした違いがあるのです。では、その違いとは何でしょう?▼「おもしろい」はつくり手に対する共感それを明らかにするために、最近、あなたが「おもしろい」と感じたコンテンツをひとつ、思い浮かべてみてください。コンテンツとは、テレビ番組、映画、アニメ、マンガ、小説、音楽など、文字や音声、映像によって表現される創作物のことです。思い浮かべることができたでしょうか?さて、あなたが思い浮かべたコンテンツには、当然、つくり手(制作者)がいますよね。そして、そのつくり手は「これはみんながおもしろいと思ってくれるだろう」と考えて、テレビ番組、映画、マンガ、あるいは音楽という形でコンテンツを発信しています。決して「つまらないだろうな」と思ったコンテンツは発信しません。実際、あなたがそのコンテンツを思い浮かべたのは、「おもしろい」と思ったからですよね。つまり、あなたはそのコンテンツのつくり手に「共感」したわけ

です。「おもしろい」の正体を探るうえで重要なのは、この「共感」というキーワードです。「共感」とは、その意味を辞書で調べてみると、──他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。[小学館『大辞泉』]とあります。つまり、あなたはそのコンテンツのつくり手の「これ、おもしろいよね?」という投げかけに、「うん、そのとおりだ」という気持ちで応えたわけです。このように、コンテンツが「おもしろい」と判断されるのは、コンテンツの発信者と受信者との間に、「これ、おもしろいよね?」「うん、そうだね」という共感関係が築かれた場合。一方、「つまらない」と判断されるのは、「これ、おもしろいよね?」「いや、そうは思わない」というように、コンテンツの発信者と受信者との間に共感関係が築かれなかった場合なのです。「おもしろい話」と「つまらない話」も、これとまったく同じこと。「おもしろい話」をしようとするとき、あなたは自分が「おもしろい」と思ったことを話すでしょう。そして、あなたが「おもしろい」と思った話を聞き手が同じように「おもしろい」とリアクションしてくれたときは、あなたの思いに聞き手が「共感」してくれたわけです。逆に、あなたが「おもしろい」と思って話したのに、聞き手のリアクションが今いちというときは、あなたの「この話、おもしろいでしょ?」という思いに、聞き手が「いや、そうは思わない」と感じた(=共感しなかった)わけです。つまり、あなたの話が「おもしろい」か「つまらない」かの判断基準は、それが笑える話であろうと、興味深い話であろうと、感動する話であろうと、聞き手が「共感」するか否かで決定されるのです。▼「おもしろい」「つまらない」を決めるのは聞き手これはとても大事なポイントです。断じて「自分がおもしろいと思う話=おもしろい話」ではありません。当たり前のことのように思えますが、意外と多くの人がそれに気づいていないのです。そして、「自分がおもしろいと思う話」を「聞き手にとってもおもしろい話」だと誤解して、自分が熱中している趣味の話や、自分が気持良くなる自慢話ばかりしてしまう。その結果、聞き手から共感を得ることができずに、スベってしまうのです。ですから、スベるリスクを減らすためには、まず「おもしろい」の判断基準が話し手である自分ではなく、聞き手の側にあることをしっかり認識することが必要でしょう。では、聞き手が「おもしろい」と共感してくれるためにはどんな話をすればいいのでしょうか?とくに公の場でのあいさつや自己紹介、スピーチなどに臨むとき、また、相手が初対面の人や歳が離れた人である場合、どんなネタを選べばいいか、わかりませんよね。それを解決する方法は、すでにお話ししたとおり、あなたが普段何気なく観ているテレビ番組の制作ノウハウに隠されています。では、くわしく見ていくことにしましょう。

テレビ番組はどのように題材を選んでいるのか?▼グルメ番組はなぜ視聴率がとれるのか?普段、テレビを観ていて、こんな疑問を持ったことはないでしょうか?「テレビって、何でこんなにグルメものばっかりやってるの?」確かに、料理(食)に関する内容は、情報番組だけでなくバラエティ番組でも扱われますし、最近ではニュースの特集で取り上げられることも多くなりました。この疑問に、テレビにくわしい人はこう答えるかもしれません。「グルメものは視聴率がとれるからだろ」そのとおり。グルメものは視聴率がとれる(可能性が高い)のです。では、ちょっと質問を変えてみましょう。・どうしてグルメものは視聴率がとれるのか?・グルメものでも視聴率がとれないものがあるのはなぜか?そう問われると、テレビ番組の制作者でも答えられる人はグッと減ってしまいます。なかには「そりゃあ〝たまたま〟だよ。視聴率なんて水もの。そのときの状況によるだろ」と言う人がいるかもしれません。おっしゃるとおり、テレビは裏番組などの状況により、視聴率が大きく左右されることがあります。しかし、それは正解でありません。実は「どうしてグルメものは視聴率がとれるのか?」「グルメものでも視聴率がとれないものがあるのはなぜか?」には、明確な理由があるのです。そして、その理由を解明すればスベらないネタ選びの法則が明らかになります。では、説明をする前に、ひとつクイズに答えてください。A~Cの中で、もっとも視聴率がとれそうなグルメ企画はどれでしょう?A:ミシュランガイド・三ツ星店特集B:絶品!超高級スイーツ特集C:ファミレス人気メニュー特集答えは決まったでしょうか?ちゃんと選んだ理由も答えてくださいね。「どれもそんなに変わらないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、3つのうちのひとつは、他の2つと比べて圧倒的に視聴率がとれる可能性が高いですし、ある程度の経験がある番組制作者なら誰でも同じ答えを選びます。正解はCです。その理由は、多くの視聴者にとって、Cの「ファミレス人気メニュー特集!」が、もっとも〝共感できる〟ネタだからです。▼経験がないと共感できないテレビ番組は、映像と音声を届けるコンテンツです。そのため、視聴者には、紹介された料理の「味」や「香り」を届けることができません。だから、レポーターが試食して感想を述べたり、ナレーションを流したりすることによって、くわしい情報を伝えるのです。視聴者は、その情報を受け取って料理の味をイメージしますが、人間の想像力には限界があります。一度食べた「経験」がある料理ならその味を容易に想像できますが、まったく食べた「経験」のない料理の味を想像することはできません。Cの「ファミレスの人気メニュー」は食べたことがある人が多いので、番組のつくり手の「これ、おいしいですよね?」という思いに対し、「うん、そのとおりだ」と共感できる人が多いのです。しかし、ミシュランガイド三ツ星のお店や、超高級スイーツは食べたことがある人が少ないので、共感できる人の数がCと比べて圧倒的に少なくなります。料理の映像を見ても、A、Bでは「きっとおいしいんだろうな……」と思うくらいですが、Cでは「ああ、これ、ホントにおいしいんだよ!」「今度食べてみよう!」という、質の違う感想になるでしょう。ゆえに、A、BよりCのほうが視聴率がとれるのです。▼テレビ番組は絶対多数の共感をねらうたとえば、野球中継が好きな人は、野球をプレーして、もしくは野球観戦をして「おもしろい」と思った経験がある人でしょう。だからこそ、「野球中継っておもしろいよね?」というつくり手の思いに対し、「うん、そのとおりだね」と共感して、野球中継を観るわけです。

野球をプレーしたこともなければ、野球観戦をしておもしろいと思ったこともない人は共感できないので、野球中継をおもしろいとは思いません。そう考えると、・どうしてグルメものは視聴率がとれるのか?・グルメものでも視聴率がとれないものがあるのはなぜか?という、先ほどの問いの答えもわかりますよね。そうです。「食べること」は誰もが経験していることであり、共感できる視聴者の数が多いので、他のジャンルよりも視聴率がとれる。そして、同じグルメものでも、超高級店(料理)や、海外の珍しい料理など、あまり人が食べたことのない料理を紹介する番組は、共感できる人が少ないので視聴率がとりづらくなるのです。テレビは老若男女、北海道の人から沖縄の人まで、さまざまな人が観ています。スポーツが好きな人もいれば、アニメが好きな人もいますし、お笑いが好きな人もいれば、ドラマが好きな人もいます。アイドルが好きな人もいれば、演歌歌手が好きな人もいますし、ジャニーズのファンもいる。視聴者の趣味嗜好はバラバラです。そうしたなかで、テレビ番組は、できるだけ多くの人に楽しんでもらうために、たくさんの人が共通して経験していて、共感できる題材を選んでつくられているのです。▼スベらないのは共感できる話テレビの話が少し長くなりました。話を戻しましょう。先ほど、テレビ番組づくりのノウハウにネタ(話題)選びのヒントが隠れていると言いました。もしかしたら、勘のいい方なら、ここまでの説明を読んで、それに気づいたかもしれません。まだ気づいていないという方は、これまでの話を思い出して、「話し方」に置き換えてみてください。先に述べたように、テレビは全国津々浦々、子どもからお年寄りまで幅広い層の人たちが観ているメディアです。ですから、できるだけ多くの人に観てもらうために、たくさんの人が経験していて、共感できる題材を選んでつくられています。話のネタ選びも、これとまったく同じこと。スベッてしまう、すなわちおもしろい話をしようとして失敗する状態とは、あなたがおもしろいと思った話に聞き手が共感できなかったことを意味します。逆に、おもしろい話ができた状態とは、あなたがおもしろいと思った話に聞き手もおもしろいと共感してくれたことを意味します。ならば、あなたの話を「おもしろい」と思ってもらうには、聞き手ができるだけ共感できるネタを選べばいい。そして、そのためには、テレビ番組のテーマ選びと同様に、できるだけたくさんの人が経験しているネタをチョイスすればいいわけです。要は、人々が関心のある内容の中で、もっともその度合いが高そうなネタを選んで話す。これがスベらないネタ選びのコツなのです。テレビの世界で話がうまいと言われている有名人や芸能人は、みんなこの法則に則って話をしています。

だから、多くの視聴者が「この人の話はおもしろい」と感じるわけです。では、具体的にどういうネタであれば、聞き手に受け入れてもらえるのでしょうか?それはきっと、あなたが一番大切にしているものです……。

スベらない話題が見つかる「共感のピラミッド」▼ネタ選びの決め手「共感のピラミッド」話をおもしろくするネタ選びのコツは、できるだけたくさんの人が共通して経験し、共感できるネタをチョイスすることだとわかりました。「それって、グルメ(=食べ物)ネタってことなの?」確かに、先ほど述べたように、「食」は共感を得やすいネタですが、他にも多くの人が共通して経験し、かつ、テレビ番組で頻繁に取り上げられている題材があります。それをまとめたのが、次の「共感のピラミッド」です。ご覧のとおり、下から上へ、「家族(父母・祖父母・兄弟姉妹・夫婦・子ども)」「学校(子ども・学生時代の思い出)」「食・住」「恋愛・仕事(会社・お金)」「芸能」という順に並んでいます。枠の面積が大きければ大きいほど、たくさんの人が共通して経験しており、強く共感できるネタだというわけです。とくに一番下の「家族(父母・祖父母・兄弟姉妹・夫婦・子ども)」は、相手が初対面の人や歳が離れた人でも「おもしろい」と感じやすいネタです。▼テレビでも強い「家族ネタ」実際、話がおもしろい有名人や芸能人は、よく「家族」をネタにしています。例を挙げると、出演者がとっておきのネタを披露する人気番組「人志松本のすべらない話」の第1弾では、初回だけに選りすぐりの27話が披露されましたが、重複したものを含めると、実に16もの話が「家族」をネタにしたものでした。たとえば、ほっしゃん。さんが子どもの頃に飼っていたジュウシマツと母親の意外な関係を語った話。

「ホントになついていたジュウシマツだったんですけど、オカンが風呂から真っ裸で出てきたときだけ、めちゃくちゃ騒ぐんですよ。それで獣医さんのところに連れて行ったら、『何かビックリすることしたでしょ?』って言われたんですけど、何も思い当たらなかったんです。でも、そのあと鳥の本をいろいろ読んで原因がわかったんですけど、うちのオカンの乳輪って異常にデカイんですよ。だから田んぼに吊るしてある鳥よけの目玉模様と、オカンの乳輪をジュウシマツが勘違いしていたんです」通常のトーク番組では、収録前に出演者に取材をして、誰が、どんな場面で、どんな話をするか、スベりそうな話であれば、スタッフが「こちらの話をしましょう」と勧めるなど、話の内容すべてが事前に決まっています。しかし「人志松本のすべらない話」は、振ったサイコロの出目の人が話すというルールで進行するので、事前の決めごとが一切ない、まさに〝ガチンコ〟勝負。そうした小細工の許されない条件下で、出演者の多くが家族をネタにするのは、何よりスベる確率を少しでも下げたいからです。家族ネタが多用されるのは、「すべらない話」だけではありません。民放のバラエティ番組では平均視聴率トップクラスの「踊る!さんま御殿!!」では、2013年、全33回の放送で芸能人や有名人のエピソードが披露されました。これをくわしく調べてみると、全90のテーマの中で、家族ネタは実に43個ありました。たとえば、元日本テレビのキャスター、丸岡いずみさんが、愛情表現が過剰な夫、映画評論家の有村昆さんと誕生日にレストランに行ったときの話。「店員さんが最後にバースデーケーキを持ってきてくれたんですね。それで『お店からのプレゼントとして、従業員全員でバースデーソングを歌うサービスがありますけど、どうしますか?』って店員さんが私に聞いてくれたんです。そしたら、いきなり夫が『結構です!僕が歌います』って断って、その後ひとりでオリジナルのバースデーソングを歌い始めたんですよ」考えてみれば、国民的アニメである「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」も、登場人物は、基本的に父母・祖父母・兄弟姉妹・夫婦・子どもで、毎回、家族にまつわるエピソードが展開されています。これはひとえに、家族ネタがもっとも多くの人の共感を呼び、視聴者に安心感を与えるからでしょう。多くの人が経験している(=イメージしやすい)話題を選ぶということは、聞き手をこちらの話に引き込むために、非常に有効な手段なのです。▼聞き手の想像力を利用する話すときには身ぶり手ぶりや表情が加わりますが、ほとんどは音声による伝達です。人間は外部から入力する情報のおよそ8割を視覚に頼っていて、聴覚から判断する情報はおよそ1割にすぎないと言われています。そういった状況でスベるリスクを減らすには、自分の話術のみで何とかしようとしても無理があるでしょう。やはり、聞き手の想像力に頼らなければいけません。相手の力を利用して投げ飛ばす合気道のように、聞き手の想像力を利用して深い共感を得るのです。たとえば、「スター・ウォーズ」という名作映画がありますが、あなたがどんなに「スター・ウォーズ」をおもしろいと思っても、まったく見たことも聞いたこともない人に、言葉だけでそのおもしろさを伝えるのはむずかしいでしょう。しかし、家族の話なら「母が~」「カミさんが~」「子どもが~」と言うだけで、シチュエーションや、話し手と登場人物との関係性を容易に理解してもらえます。それだけでなく、「ああ、そういうことってあるある」「え?そんなことってあるの?」と、自分の家族と比較をしながら話を聞いてもらうことができます。結婚披露宴で、最後に読み上げられる新婦から両親への手紙が感動を誘うのも、まさに家族ネタが聞き手の共感を呼びやすいからに他なりません。もちろん、プロデュースする側はそれをよく知っていて、披露宴を感動的に締めくくるために「両親への手紙」をラストに持ってきているのでしょう。いわば、家族の話は、スベらないための「鉄板ネタ」なのです。プロの話し手やつくり手でさえも利用しているネタなら、一般の私たちこそ、それを大いに使うべきではないでしょうか。▼このネタで話せばもうスベらない!?「どんな話題が共感を得やすいかはわかったけど、具体的にどうやって話題を見つければいいの?」そんな疑問を持たれた人もいると思います。そこで、前述の「共感のピラミッド」の各テーマについて、具体的な話題の例を挙げてみました。参考にしてみてください。「自分には人に話すネタなんてない」と悲観している人も、あなたが持っている情報のうちの「何か」が、ここで挙げた話題にヒットするかもしれません。【家族(父母・祖父母・兄弟姉妹・夫婦・子ども)】・父・母のちょっと変わった仕事・父・母の変なクセ・ご先祖様が実は○○・我が家の家宝・我が家だけの変なルール

・我が家の節約術・偶然見てしまった家族の○○・家庭内で起きた大ゲンカ・家族で初めて○○に行った(○○をした、○○を買った)・家族の恥ずかしい一面・家族に◯◯をして怒られた・家族に知られて(見られて)焦ったこと・家族に言われてショックだったこと・久しぶりに実家に帰ったら××が○○になっていた・祖父・祖母は、若い頃○○だった・祖父・祖母の変な勘違い・初めて彼・彼女が家に来たときのこと・自分と兄弟姉妹の似ているところ・結婚して知った、夫・妻の意外な一面・夫・妻にずっと隠していたこと・夫・妻にやめてほしいこと・夫・妻に言われた忘れられない一言・初めて子どもが◯◯をしたときのこと・初めて子どもが発した言葉・親失格だと思ったこと・子どもが原因で夫婦がもめたこと・子どもの意外な才能……etc【学校(子ども・学生時代の思い出)】・授業(テスト、修学旅行、入学式、卒業式)中に起きた事件・変な先生(同級生、先輩、後輩)・変な校則・友だちのあだ名の由来・友だちにした(された)イタズラ・同級生(先輩、後輩、教師)との恋愛・初めての告白・先生から聞いて感動したこと

・先生に怒られたこと・受験の思い出・夏休み(冬休み、春休み)の思い出・親、先生に隠れてした悪いこと……etc【食】・すごくおいしい(まずい)店・珍しい料理が食べられる店・すごい大盛りを出す店・偶然発見した◯◯の新しい食べ方・すごい節約レシピ・新発売の◯◯はこんな味がする・余りものでこんな料理ができた・◯◯地方で食べられている珍しい料理・妻(夫)がつくったひどい料理・食べると体に良いもの(悪いもの)・絶対に忘れられない食事・死ぬ前に一度でいいから食べてみたいもの……etc

【住】・私が知っている(住んでいた)変な物件・うちの部屋から○○が見える・家を建てた(建て替えた)ときの事件・引っ越しのときに起きた事件・近所にある変わった家(建築物)・部屋を広く見せる方法・きれいに収納する方法・部屋の○○を××すると運気が上がる・お得な物件を見つける方法・ひとり暮らしで体験した怖い話・変な隣人……etc

【恋愛】・初めての告白(デート、エッチ)の失敗・「恋人」と「友だち」の境界線・◯◯だからモテない・◯◯をしたらフラれた・○○が原因で浮気がバレた・彼氏、彼女の意外なフェチ・こんなすごいエッチをした・彼氏、彼女に言われてショックだった(うれしかった)一言・こんな変な人とつきあった・メールでの失敗・プロポーズでの失敗・結婚式でのハプニング(失敗、サプライズ)……etc

【仕事(会社・お金)】・会社の変な上司(部下、先輩、同僚、後輩、社長)・会社の変なルール・会社の変な研修(教育法)・面接で聞かれた変な質問・社名の由来・絶対成功する仕事術・社長、上司に怒られた大失敗・社長、上司に言われた心に響く名言・こんなひどい取引があった・意外と稼げる副業・お得な保険の入り方・得する投資法……etc

【芸能】・芸能人の恋愛(浮気、不倫)・有名人の○○を××で見かけた・芸能人の意外な素顔・芸能人の××疑惑・芸能人の交遊録・芸能人の共演NG・テレビで聞いた忘れられない言葉・テレビで目撃したすごい場面・あの人の知られざる過去・芸能人のちょっといい話・芸能人の趣味(副業)……etc

▼ネタは突然見つかるものではないここに挙げたのは、各テーマの話題のほんの一部です。「日常会話の話題なんて、その場の流れで思いつくものじゃないの?」と言う人がいますが、盛り上がる話題を瞬時に考えるのは結構大変なことです。いくら頭をひねっても、突然おもしろい話が思い浮かぶものではないでしょう。アイディアは決してゼロからは生まれません。よく「ひらめいた」「神が降りてきた」と表現されるので、アイディアは何もないところからわき出てくるものだと思われていますが、それは間違いです。アイディアは、頭の中に記憶されていた情報が、外部からインプットされた情報と合わさったときに、もしくは別々に記憶されていた情報が何かのキッカケで合わさったときに生まれます。ソフトバンクの創業者・孫正義さんは、学生時代、起業の資金を得るには発明が一番の近道だと考え、「電子翻訳機」を発明して1億7000万円ものお金を手にしたそうです。では、どうやってそのアイディアにたどり着いたのか?孫さんは、互いに関連のない言葉を書いたカードを何枚もつくり、その束の中から適当に2枚引き、書かれていた言葉を組み合わせて電子翻訳機のアイディアを得たそうです。あなたがおもしろい話を考えるときも、この手法が応用できます。ここで挙げた話題の例と、あなたの頭の中の記憶(思い出や人から聞いた話、ネットやテレビで見た話など)を組み合わせてみてください。何も材料がない状態で、「うーん」と腕組みをして考え込むよりも、ずっと効率的に話のネタが思い浮かぶはずです。さらに大事なことは、思いついたことを書き留めておくことです。前述したように、ほとんどのテレビ番組は、誰が、いつ、どんな場面で話すかが、本番前の時点でおおよそ決まっています。だから、どんなにアドリブがうまいように見えても、出演者はみな、自分の話す場面に備えて事前に準備をしているのです。いきなり「何かおもしろい話、ない?」とふられて、聞き手が爆笑するような話ができる人は、芸能界の中でもなかなかいません。それができる人も、頭の中でネタを記憶しているか、ネタ帳を持ち歩いていて話題をストックしているのです。プロでもそこまで準備しているのですから、一般の私たちは、なおさらです。

普段から、おもしろい話を積極的にストックしておきましょう。▼話題がなければ「質問」すればいい会話を盛り上げるためには、ここに挙げた話題を相手に対する「質問」に転換するという手もあります。たとえば、「奥さんにやめてほしいことは?」「子どもに言われてショックだったことって何ですか?」「学生時代に、変な先生いなかった?」「ひとり暮らしで怖い体験したことない?」「彼女と修羅場になったこと、ある?」「あなたの会社の変なルールって何ですか?」こんな具合です。ここに挙げた話題は、多くの人が共通して経験しているので共感を得やすいネタですが、見方を変えればそれだけ多くの人にとって「話しやすいネタ」でもあるということです。テレビの制作現場では、番組の収録を円滑に進めるため、前もって出演者の方々にアンケートを取ることがありますが、その場合でも、ここで紹介したような話題を質問形式にして、使っています。先に挙げた話題一覧をスマホやケータイで写真に撮っておき、沈黙ができたときや、場が盛り上がらないときなどにサッと見て、質問してみるのもいいでしょう。ぜひ、試してみてください。

もっと共感が得られるテクニック①ナサバナ法▼「情けない話」には共感しやすいここまで「話のネタ選び」についてお話ししてきましたが、聞き手の共感を生むテクニックは他にもあります。そうしたテクニックのいくつかをご紹介しましょう。まずは、「ナサバナ法」です。「ナサバナ」とは、失敗談、恥ずかしい話、怒られて凹んだ話など、人にはあまり知られたくないような「情けない話」のこと。小堺一機さんが司会の番組「ごきげんよう」のサイコロの目にもなっていますよね。20年以上も続いている長寿番組の定番ネタになっているように、情けない話は聞き手が共感しやすい話です。たとえば、・学校の先生のことを「お母さん」と呼んでしまった・浮気相手と一緒だったときに、偶然彼女と鉢合わせをしてしまった・友人だと思って大声で名前を呼んで肩をたたいたら、知らない人だった・朝、会社に着いたらパンツを履いていないことに気づいた・通販で注文した「恥ずかしいグッズ」を間違えて実家に送ってしまったなどなど……。人は誰しも失敗したこと、恥ずかしいこと、凹んだ経験があるので、情けない話を聞くと「ああ、そういうことってあるある!」と共感しやすいのです。▼相手との距離を縮める効果もまた、情けない話は、コミュニケーションを円滑にする効果があります。人間は、初対面の人を前にすると、身構え、緊張し、防御しようとするものです。そんなときに自慢話をしてしまうと、よけいに相手を警戒させてしまいます。しかし、情けない話は自分の弱みですから、それをさらすと相手は安心し、その人に対して親しみを感じるのです。たとえば、目上の人やクールな人、ツンとしてとっつきにくい人が情けない話をしてくれたことで、急に親近感がわいたという経験はないでしょうか。このことからもわかるように、情けない話は、犬が相手にお腹を見せて敵意がないことを示す「シグナル」のような効果があるのです。相手がそこまで自分をさらけ出してくれたのなら、逆にこちらもつまらないプライドなど捨ててしまおう、と思うでしょう。どんなにおもしろい話でも、それを話している相手のことがすごく嫌いだったら、到底聞く気にはなりません。だから、聞き手の共感を得るためには、まず相手から好かれなければならないのです。ならば、情けない話を効果的に使って、相手との距離を一気に縮めましょう。

もっと共感が得られるテクニック②たとえば法▼情景をわかりやすくするたとえ続いてのテクニックは「たとえば法」です。これには、2つの効果があります。まず、ひとつめは、「情景をわかりやすくする」効果。お笑い芸人の小藪千豊さんが、お葬式に参列したとき、隣に座っていた頭髪の薄い(いわゆるバーコード頭の)おじさんの頭にカナブンが止まって……という話です。そのときの情景を、小藪さんはこうたとえました。「カナブンとしても、そのバーコードだけではちょっと心もとないから上に上がりたい。でも落ちる。右斜めに上がって、ちょっと下がって、もう1回右斜めに上がっていったんですよ。それを見てたら〝音符〟みたいだなと。五本線に全音符が載って。ドレミ、ドレミみたいな。チューリップやったら、『咲いた、咲いた』みたいな」「人志松本のすべらない話」より▼むずかしいことをわかりやすくするたとえ2つめは、「むずかしいことをわかりやすくする」効果です。このテクニックについては、秋元康さんが長けています。秋元さんは、番組の制作スタッフが参加する会議などで、よくたとえを使った発言をします。最初は「何を言っているのかな?」と思っても、的を射たたとえなので、誰もが納得してしまいます。秋元さんは、著書『企画脳』(PHP研究所)で「IT時代のヒットの秘訣」についてこう語っています。「僕がスタッフによくいうのは『カルピスの原液をつくれ』ということだ。カルピスの原液ができれば、時代に合わせて様々な飲み物がつくれる。(中略)それと同じように、今後どれだけオフィス機器がハイテクになろうと、やっている仕事の『原液』は変わらないはずである。大切なのは、どれだけ骨太でパワーのある『原液』がつくれるか、ということなのだ」確かに、カルピスの原液さえできれば、「カルピスソーダ」や「カルピスウォーター」、「フルーツカルピス」など、時代に合わせたヒット商品を生み出せます。ヒットの秘訣という、感覚的で抽象度の高い内容を、誰もが知っている〝カルピス〟にたとえてわかりやすく説明したわけです。▼Hな本を見つかったときみたいに恥ずかしいこのように、「たとえば法」を使えば、聞き手が話の内容をイメージしやすくなり、理解が容易になるので、聞き手に共感が生まれます。「うまい〝たとえ〟を考えるなんて、むずかしそう……」と思う人がいるかもしれませんが、心配する必要はありません。実は、カンタンに共感を生む〝たとえ〟をつくる方法があるのです。それは、話のネタ選びと同じように、たくさんの人が経験しているもの……。そうです、「共感のピラミッド」を使って〝たとえ〟をつくればいいのです。どういうことなのか、例を挙げて説明していきましょう。たとえば、あなたが同僚に、「会社のパソコンの壁紙を好きなアイドルにしてたんだけど、それを上司に見つかって、すごく恥ずかしかったよ」という話をしたとします。このとき、〝すごく恥ずかしい〟と言われても、それがどの程度なのか、聞き手としてはイメージしづらいですよね。そこで、よりわかりやすく表現するために、「共感のピラミッド」の「家族」を使って〝たとえ〟をつくってみましょう。こんな感じです。「会社のパソコンの壁紙を好きなアイドルにしてたんだけど、それを上司に見つかっちゃってさ。おふくろにHな本を見つかったときみたいに恥ずかしかったよ」どうでしょう?ただ「すごく」と表現するよりも、ずっとわかりやすく、ユニークに伝わりますよね。共感を生む確率も高まります。

▼食べ物・飲み物にたとえてみるまた、あなたが後輩の女性から「スマホとガラケー(フィーチャーフォン)ってどう違うんですか?」と質問されて、「スマホは、アプリケーションソフトの開発のためにAPI仕様が公開されているけれど、ガラケーはそれが公開されていないんだよ」と答えても、コンピュータにくわしくない人には何のことやらまったくわかりません。そこで、よりわかりやすくするために、「共感のピラミッド」の「食」を使って〝たとえ〟をつくってみましょう。「スマホはカクテルみたいなもので、いろんなお酒や果物を組み合わせることで自分好みの味にできるけれど、ガラケーはビールとか日本酒とか、ひとつの味しか楽しめないんだよ」こんなふうに説明するほうが、専門用語を使うよりもずっと理解しやすくなりますし、共感を生む確率も高まりますよね。とくに、身近な料理や飲み物を使った〝たとえ〟は、むずかしいことを説明する際には非常に効果的です。

もっと共感が得られるテクニック③コンプレックス法▼恥ずかしい部分をさらけ出す自分の見た目で自信がないところ、引け目に感じているところを、あえて話のネタにすることで共感を得る方法があります。名づけて「コンプレックス法」理屈は「ナサバナ(=情けない話)」と同じで、自分のコンプレックスをさらけ出すことで、相手に安心感、親近感を抱かせる効果があります。先ほど登場した孫正義さんは、ご自身の頭髪の薄さをツイッターで盛んにネタにしています。たとえば、「髪の毛の後退度がハゲしい」というつぶやきに対し、「髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである」「不毛な値下げ競争が始まった」というブルームバーグの批判的ニュースに対し、「不毛ではない。まだ少し残っている」「ハゲ割というのがあるとおもしろいと思いました」というユーザーのつぶやきには、「ハゲホーダイ!?こんな自虐的なつぶやきが功を奏してか、孫さんのツイッターのフォロワー数は現在200万人を超えています(国内第3位:2014年3月現在)。芸能界でもコンプレックスをネタにしている人が多いのは、周知のとおりでしょう。明石家さんまさんや久本雅美さんは「出っ歯」を、タモリさんは「頭髪」を、和田アキ子さんは「背の高さ」を、マツコ・デラックスさんは「大きな体型」を、それぞれ話のネタにして自身のおもしろいエピソードを語っています。司会者クラスの大物芸能人にコンプレックスをネタにしている人が多いのは、それが視聴者に親しみを与えるのと同時に、身体的な特徴を持っていない人よりも強烈な印象を植えつけられることを知っているからでしょう。また、見た目のコンプレックスを大げさに表現すると、その光景がリアルにイメージできるため、それだけでおもしろくなるという効果もあります。実際、明石家さんまさんが「前歯が乾く」、マツコ・デラックスさんが「トイレの便座を壊した」と発言すれば、すぐにその光景が思い浮かびますよね。もうひとつ、「コンプレックス法」の重要なポイントは、そのネタで話し手の〝人柄〟まで伝達できてしまう、ということ。自分のコンプレックスにわざわざふれたがる人などいません。それは、見た目のコンプレックスがない人でも、理解できるでしょう。しかし、それをあえてネタにするということは、話し手の前向きな姿勢や、強さを示すことになる。これが、聞き手との距離を一気に縮めるのです。そう、コンプレックスは、強力な「武器」になるのです。あなたも、自分のコンプレックスを弱点だと考えず、自分にしかない武器だととらえて、有効に活用してみてください。ここまで読んできて、こんな疑問を持った人がいるかもしれません。「話題選びについてはわかったけど、それをおもしろく話すにはどうしたらいいの?」確かに、そうですね。聞き手が共感しやすいネタを選んでも、話の流れがマズければ意味がありません。第1章でご説明したように、話をおもしろくするためには、要素を正しく組み立てる必要があります。その組み立てができないと、どんなにおもしろいネタでも、そのおもしろさがうまく伝わりません。では、何をどのように組み立てればいいのでしょうか?詳細は、次章でご説明いたします。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次