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第2章 自己保身をやめれば、あなたは安心される存在になれる―怒り、嫉妬、違和感を持たれない人は知っている“自己防衛的”行動と態度

第2章自己保身をやめれば、あなたは安心される存在になれる~怒り、嫉妬、違和感を持たれない人は知っている〝自己防衛的〟行動と態度~

自分を支える3つの感情とは?自己保身のパターンを知ると安心して人とつながれる自分も相手も取りやすい〝6つの自己保身的〟行動と態度他者からの承認を過度に求めるタイプ自分にも他者にも完璧を強く求めるタイプ他者より常に優位になろうとするタイプ人を過剰に援助するタイプ自己非難、自己否定をするタイプ自分は関係ないと問題から逃避するタイプ無意識にやってしまう「保身」は相手の感情を乱す!◇第2章ポイント

自分を支える3つの感情とは?人間関係には、「自分が自分をどう思うか」、「自分をどう捉えているか」の自己認識の部分が大きく影響します。

自分のことを受容し、自分を肯定的、好意的に捉えられている自己肯定感が高い状態では、他者に対しても肯定的で好意的になります。

一方、自分を受容できず、自分を否定的に捉えやすい自己肯定感が低い状態では、他者に否定的に見られていると感じやすくなるため、自分が否定的に捉えている自己を守るための保身的な行動を取りやすくなります。

それが対人関係に悪影響をもたらします。

自己肯定感が低いと、些細なことで感情的になりやすくなります。

人が感情的に反応するポイントの多くは、その人の自己価値が脅かされそうになったり、脅かされるときです。

ウィル・シュッツは『自己と組織の創造学ヒューマン・エレメント・アプローチ』の中で、私たちには自己概念を支える3つの感情があると言っています。

それが、〝自分は好かれている〟という「自己好感」、〝自分は重要(大切)である〟という「自己重要感」、〝自分は能力がある〟という「自己有能感」です。

これらの感情が脅かされたと感じたときに、人は傷つき、感情的に反応しやすくなります。

この「好かれたい」「重要であると感じたい」「能力があると感じたい」という感覚は、誰もが根源的に持っている欲求で自己肯定感に影響します。

対人関係では、相手に対してこのどれかを損なう言動をすると、相手の怒りを買いますし、ここを満たす働きかけができると、相手との関係は良好になります。

自己保身のパターンを知ると安心して人とつながれる自己肯定感が高いことが重要となるのは、何か困難な状態や失敗、批判や拒絶など、自分にとって受け入れがたい状況に直面したときです。

そこで、求められるのは動揺せず、落ち込まないことではありません。

たとえ動揺して落ち込んだとしても、自分を迅速に立て直して、問題に前向きに対処することです。

「人は脅威を感じたり、当惑したり、自己価値を脅かされそうになると、無意識に自分の中に深く根差した行動の〝マスタープログラム〟に戻ってしまう」と、組織行動学のクリス・アージリス(ChrisArgyris)博士は述べています。

そのときの行動は、自分の地位や面目を保つために、頑なまでの自己防衛的態度で自分を正当化しようと、あらゆる脅威に対する反射的な行動を取るというものです。

それは無意識なので、自分がそうしていることすら、全く気づかないと言います。

この態度や行動が反射的に出やすいと、人との良好な関係は築きにくく、それが対人関係を阻害する要因となるのです。

そこで、自分が取りやすい保身的な態度や行動の背景に、どのような感情が隠れているのかを認識できると、自分では気づいていない対人関係を阻害する要因に気づくことができます。

あなたが誰かに対して、嫌な気持ちや感情的になるときは、なんらかの自己防衛のスイッチが入ったサインです。

それは、何かに反応して、自己価値が脅かされる危機を察知しているのです。

そこに気づく頻度を増やせると、自分が反応しやすい特定の状況や自己保身のパターンがわかってきます。

そのパターンを認識し、自己肯定感を高めていけると、自己価値が脅かされるという感覚が減り、他者に対しても、自分を過度に守る必要がないと理解できるので、そこではじめて、安心して他者と関われるようになるのです。

自分も相手も取りやすい〝6つの自己保身的〟行動と態度人が他者との関係で取る行動には様々なものがありますが、理由のない行動はありません。

行動の背景には、「自分が自分をどう思うか」の「自己認識」とともに、「相手からどう思われているか」という自分が感じている感情が影響しています。

自己保身や自己防衛的な態度や行動は、自己に対する脅威となるものに対して取られるものです。

それが背景にあることを理解した上で、ここからは具体的に、私たちが自分を守るために無意識に取ってしまう保身的行動や態度をタイプ別にご紹介します。

どんな自分に悩まされるのか、その特徴を知れば、自分が取りやすい行動の傾向がわかり、その行動の理由となる背景を知ることできます。

また、他者の「こんな行動に悩まされている」という部分があれば、その行動や態度の背景に、相手が無意識に取っているどんな自己保身があるのかを理解するヒントになります。

・他者からの承認を過度に求めるタイプ・自分にも他者にも完璧を求めるタイプ・他者よりも常に優位になろうとするタイプ・人を過剰に援助しようとするタイプ・自己非難、自己否定をするタイプ・自分は関係ないと問題から逃避するタイプ以上6つのタイプをご紹介しますので、参考にしてください。

他者からの承認を過度に求めるタイプまずは、他者からの承認を過度に求めるタイプについてご紹介します。

【行動の傾向】・人からの承認がないと不安・自分より相手を優先して頑張る・人からどう思われるかを常に気にしてしまう・人から意見を言われると、否定と受け止めやすい・口には出さないが、自分を特別に扱ってほしい思いが強い・相手の考えに振り回されやすい・意思決定を避ける傾向・責任を取ることを避けようとする・自分の意見は言わず、人に合わせやすい・嫌われたくない、いい人と思われたい気持ちが強い・他者に過度に気を使う【行動の理由】人から肯定的な働きかけを与えてもらうことで、自己価値を保とうとしています。

どの行動においても、人に意識を向けているようで、関心は自分に向けられています。

自分がやったことに対して、期待通り、または、それ以上のものを他者から与えてもらえないとひどくがっかりし、不満になりやすいのが特徴です。

一方で、他者からほめ言葉や承認を与えられても、自分で自分を認めていないので、そこになかなか満足することができません。

承認をもらえないと常に不安で、他者に対して承認を求める気持ちを止められません。

自分にも他者にも完璧を強く求めるタイプ次に、自分にも他者にも強く完璧を求めるタイプについてお話しします。

【行動の傾向】・「完璧であるべき」という価値観を自分にも他者にも押し付ける・ちょっとしたミスが許せない・間違いや失敗を極度に恐れる・努力を認められず、成果に満足できない・あいまいさを許容できない・うまくいったところより、うまくいかないところにフォーカスする・人にも、自分にも、満足することがない【行動の理由】無意識の中に、「ダメな人間だと思われたくない」「能力がないと思われたくない」という恐れが強く、完璧であることで、自己価値を証明し、不安を払拭できると信じています。

結果を出し、ゴールに到達できたとしても、すぐに不安から次の獲得目標にゴールを置き換えるので、達成した感覚や満足を得にくく、プロセスや努力、経験をなかなか自己価値に積み上げていけません。

常に〝もっともっと〟と、追い立てられている感覚を持ちやすく、これ以上頑張れなくなったときに、心が折れてしまうことがあります。

他者より常に優位になろうとするタイプ続いて、他者よりも常に優位になろうとするタイプについてです。

【行動の傾向】・常に人の批判をする・自分がいかにできるか、凄いかをアピールする・人から意見されると、攻撃されたと受け取りやすい・人と比較して優位性を感じることで自信を持つ・自分を正当化することに躍起になる・立場が危うくなると、相手を攻撃し、横暴になる・何でも口を出す、自己を通さないと不満になる・周りをバカにしやすい・人にアドバイスしたがる・自分の非を認めず、人のせいにしがち【行動の理由】「自分は優れている」「自分は能力がある」と思いたい願望が強いために、それを証明しようと躍起になります。

無意識の中に隠れているのは、「できない人と思われたくない」という強い思いです。

対外的に何か証明するものがないと、自己価値を保てないため、わかりやすい「他者との比較」で自分の優位性を示そうとします。

プライドが高く、負けを認めたがりません。

勝ち目がない相手には媚びへつらう面が出ることもあります。

外見は、自信満々のように見えますが、自己価値が脅かされそうになると一気に攻撃的になりやすい面があります。

人を過剰に援助するタイプ人を過剰に援助するタイプについてもご紹介します。

【行動の傾向】・常に誰かの役に立っていないと不安・相手が助けを欲しているかどうかにかかわらず、自分ができるあらゆる方法で相手を助けようとする・自分や身近な家族が抱えている問題は放っておいてボランティアに精を出す・自分を必要と感じてくれる人を常に探す・恋愛では相手に尽くし過ぎる・自分が疲弊していても、他者を助けるべきと感じている・過保護、過干渉【行動の理由】他の人の問題に集中すれば、自分が抱えている問題に向き合わずにすみ、自分の問題から目をそらすことができます。

他者の役に立ちたいという純粋な貢献の気持ちからではなく、「満たされない自分のため」の自分や自分の不安を埋める行為になっているのです。

他者の役に立てれば、自分が必要とされていると感じられますが、それが自己犠牲からの補償行為になると、いくら人を助けても自分の満足にはつながりません。

そこで、他者から期待通りの反応が得られないと、自分の不安を埋めるために行為がさらにエスカレートすることもあります。

自己非難、自己否定をするタイプ自己非難、自己否定をするタイプについてもお話しします。

【行動の傾向】・「私なんて」「どうせ無理」と思ってしまう・自分は「かわいそう」で「悲劇のヒロイン」であると思う・「私なんて」と思ってしまう・自分はわかってもらえないと感じ、容易に人に心を開かない・褒められるのが苦手・何かあると自分が非難されていると感じる・「どうせ私が悪いのです」と思う・なんで、自分ばかりと思う・仕事をひとりで抱え込みやすい【行動の理由】何かあると自分を責め、物事と自分を関連付けて否定的に捉えやすいため、常に不安を抱えています。

その背景には、能力がない自分、人の期待に応えられない自分を正当化し、先に自分を責め、非難することで、他者から責められないようにしています。

「かわいそうな私」、または、犠牲者であること、不幸である自分を選択することで、他者から同情を買い、無意識に自分を守っているのです。

自分の殻に閉じこもる傾向が強く、失敗を過度に恐れるので、なかなか行動に移すことができません。

それが主体性を持って生きることを難しくします。

自分は関係ないと問題から逃避するタイプ最後に、自分は関係ないと問題から逃避するタイプについてです。

【行動の傾向】・何か問題が起こっても無関心をよそおう・自分には関係ないと、関わることを避ける・本気にならない・自分に都合が悪いことは、興味のないふりをする・問題があっても解決しようとしない・いい人を演じる・人と深く関わることを避ける・困難に直面することを避けようとする・困難な状況から逃げ出す【行動の理由】自分の能力への不安があると、「自分に関係ない」という態度を取ることで、問題に巻き込まれるのを避け、自分にとって都合の悪いことは、興味のないふりをして、関わるのを避けようとします。

そうすることで、自己価値が危機にさらされることを回避し自分を守っているのです。

また、人と関わらないことで自分がうまくいかないことや、困難に直面して失敗するリスクを回避しています。

「まだ、自分は本気を出していないから」と、本気を出していないことを言い訳にして、行動を起こさないことで、自分のプライドを保とうとする傾向も見られます。

直面した問題や課題に向き合うことを避けるため、大きくなってから問題が発覚することもあります。

無意識にやってしまう「保身」は相手の感情を乱す!自分が認めたくなかったり、自己価値を感じられていないことから目をそらそうと無意識に取ってしまう行動や態度が「自己保身」です。

ここでご紹介した「自己保身」のパターンは、多かれ少なかれ誰もが持っているものですが、自己肯定感が低いとその頻度は多くなります。

そこで、自分の中のどんな考えが自己価値を脅かし、自己保身の行動や態度に駆り立てるのかを理解し、自己肯定感を高めていくことが大切なのです。

すると、自己保身の行動は減り、安心して他者との関係を築いていけるようになります。

では、自己肯定感は、どのように高めていけばいいのでしょうか。

次の章から、その方法をご紹介していきます。

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