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第三章観察をして人格の断片を拾っていく

前述したように会社のような場では、診断テストは人事考課につながると思って警戒をされ、回答を偽る人が出やすいです。ウソをつくのは子供っぽい F C(自由な子供性)だけでなく、計算高い A(大人の論理性)や、人の顔色を伺って相手が満足する答えを言おうとする A C(場に合わせる子供)にもいます。誰しも人から良く見られたい気持ちがあるので、本心のままに答える方が珍しいです。あなたが面と向かって『人のミスが許せない?』と聞かれて Yesか N oで答えるとしたら、性格が悪いと思われないよう N o(許せる)と答えないでしょうか?だから人を見抜く時は本人に直接聞くのではなく、日々の行動を観察してチェック項目に照らし合わせ、人格要素の加点・減点をつけていきます。さらに行動の積み重ねの結果である、経歴を重視します。この章では要素と行動の関連性を説明します。わかりやすくするため説明では断定的に書いていますが、実際の人の行動は気まぐれなものも多いです。だから行動を一つだけ見て『コレが当てはまる』と早合点して要素を決めないようにしてください。対象人物の行動を複数ピックアップすることで、気まぐれな行動による人格の見誤りを減らせます。 3- 1行動を観察して要素を判別する行動を観察して、それがどの要素の特徴に当てはまるのか判別します。第一章でも各要素の特徴を簡単に説明しましたが、本章ではイメージしやすいように職場のシチュエーションで説明します。ひっかかる部分があっても読み流して、先に進んでください。後の章でもいろいろな形で要素の説明をして、イメージが掴めるようにします。先に述べた人格要素の特徴と重複する箇所がありますが、記憶に定着させるためにご辛抱ください。 ・CPが高い人の行動 CP(厳格な父性)は、責任感・向上心・規律・自他に厳しい・指導的・正義感といった特徴があります。この特徴のキーワードを膨らませます。 CPが高い上司に相対すると、怖さにも似たプレッシャーを感じます。

この圧迫感は上司が己にも厳しく、緊張感を持って仕事をしているからです。逆に部下が CPの高い人物だったら、礼儀や忠誠心を示してくれます。 CPが高い人は時間に厳格で本人が遅刻しないだけでなく、他人の遅刻にも厳しいです。遅刻の許容範囲は 0分で、わずかな遅れにも眉をひそめます。今現在だけでなく、将来のことを考える時間軸も持っているので、目標を立てることができます。その目標を達成するための努力も怠りません。だから経歴が、芯が通っているかのように直線的になりやすいのです。 CPに関してわかりやすい特徴は、時間と金銭感覚です。時間と同じように金銭感覚も厳格で浪費をせず、借金をすることも好みません。家族のために家長の責任として家のローンを組んだとしても、自分の趣味のバイクにローンを組む可能性は低いです。 CPが高い人は、一度計画をしたら最後までやり通します。たとえ計画に無理が生じたとしても、精神力で何とかしようとする頑固さで進めます。ルールに関して厳格で、交通費のごまかしはしないし、他人の不正も見て見ぬフリをせず注意します。子供の要求に何でも反対する父親のように、会社では部下の意見に否定的なリアクションが多いです。 CPは躾ける立場の要素なので、他人に否定・批判的なスタンスが多いですが、『良い上司の条件』みたいな本を読んで、部下の意見を否定しないよう努力している場合もあります。しかし咄嗟に出てしまう否定は、我慢できないものです。何よりも仕事への責任が優先するため本人はあまり会社を休まず、部下にも風邪くらいで仕事に穴を開けないことを望んでいます。仕事で自分がミスをすると切腹せんばかりに悔み、会社が許しても本人が自分を許しません。 CPが突出して高い人として、戦後に闇米(配給品以外の米)を不法だと拒否して栄養失調で亡くなった裁判官がいます。突出した CPは、命よりも使命を大切にします。これを美談ととるか頑迷ととるかは、見る人の CPの高さによります。 CPが高い人は、 CPが高い相手を評価します。 CPだけでなく他の要素でも、自分が高い要素を他人の中に見ると、親近感をおぼえる傾向があります。

逆に CPが低い人は、この裁判官の行動を不器用ととるでしょう。 ・CPが低い人の行動ここではわかりやすくするために、 CPの一つに絞って説明をしているので断定的な言い方になってる事をご了承ください。もし仮にあなたの CPが低かったとしても、他の要素でカバーできていれば問題ありません。 CPが低いことを好意的に解釈すれば、頑固さがなくて人にプレッシャーを与えないという事です。その反面、以下のようなデメリットもあります。 CPが低い場合は向上しようという気持ちがないので、歳をとるごとに勤務先や収入が落ちていきやすいです。目標を決めずに惰性の転職を繰り返すので、一貫性のない職歴が積み重なっていきます。 CPが高い場合と反対なので責任感が乏しく、仕事はなるべくやり過ごしたいと思っているので出世はしにくいです。外見の印象は見る人によって大きく左右されるので参考程度ですが、 CPが低い人からは覇気が無い印象を受けます。 CPが低いと目標を立てて、それに向かって邁進しようという気持ちがないので、一般企業で仕事の成果は上がりにくいです。しかし、法やルールを破る事に抵抗がないため、卑劣な手段で帳尻を合わせようとします。正義感もあまりないので、ウソをついても罪の意識を感じません。貸した物を返さない・約束を忘れる・恩を返そうとしない。こういう気質なので人に信用されません。 CPが高い人は、権利を得るには義務を果たす必要があると考えますが、 CPが低い人は権利だけを求めます。 CPが低い上に F C(自由な子供性)が高ければお金の使い方はだらしなく、稼いでいないのに酒・タバコ・ギャンブルなど享楽にふけります。ストレスは適度に溜めれば人生を向上させる原動力になりますが、 CPが低くて F Cが高い人は、溜める量より多くのストレスを発散しようとするので、労働より遊びに熱心です。彼らは借金をする事にも抵抗がなく、貯金がなくてもクレジットカードの限度額いっぱいまで使います。身の丈に合わない金遣いは住まいにもあらわれ、収入の割りに家賃が高い場所に住んだりします。身の丈に合わないブランド品購入も、 CPが低い人のお金の使い方に多いです。こういった人は現代社会では職が定まらず経済的に弱いですが、時代の転換期には生き残りやすい人格です。例えば気候変動で従来の伝統的な方法が通用しなくなった時、 CP(規則)が低くて F C(直感的・行動力)が高い人は規則に縛られず、さっさと別の方法をとります。あるいは C P(責任感)が高くてその場を死守しようとする人をよそ目に、身軽に新天地へ逃げることができます。今の社会ではダメ人間と言われやすい人格も、別の状況下では生き延びるのに適しています。 ・NPが高い人の行動 NP(優しい母性)が高い人は優しさ・共感力・面倒見のよさ、といった特徴があります。時間の感覚は CPほど厳格ではなく、他人の遅刻に対して大らかです。

出張や帰省のお土産など、人を喜ばせるプレゼントが好きです。職場では儀礼的にお土産を買ってくる人がいますが、 NPが高い人は選ぶことを楽しみ、プライベートでも物をあげることを好む傾向があります。 NPが高い人は体調が悪い人がいると、まるで自分の事のように心配してくれます。そして仕事に穴が開くとしても、本心から帰るよう促してくれます。ただ会社は軍隊を模した組織のため、仕事に穴をあけない厳格な CP(父性)の方が重用される事が多いです。 NPだけが高い人は好かれますが、営利企業では強者ではないといったところです。ただし CPだけでは厳しすぎて部下をつぶすので、組織の持続性には適度な NPがある事が望ましいです。 NPが高い人は上下関係にうるさくなくて、横並びの関係を好みます。新しく入った新人に優しく声をかけてくれるのが、 NPの高い人です。職場の既存社員に嫌われている人が、事情を知らない新人に近づくことがあるので、声をかけるという一点では NPが高いと決めないでください。 ・NPが低い人の行動 NPが低いと共感力がないので、プレゼントは制度化されたような誕生日やクリスマスに、形式的にやるくらいです。またプレゼントを自由に選ばせると自分本位の物を選ぶし、ランチで一緒に行く店も自分の好みを優先します。彼らが他人を思いやったり、面倒を見ることは稀です。頼みごとをされても無下に断るか、不機嫌になります。 NP(共感性)だけでなく A C(協調性)も低かったら、大よそ他人の心を理解しないモンスターのようになります。そういう人が営業成績を上げて出世をしたとしても、冷たい責任者ぶりで恨みを買います。人を誉めるような事は少なく、褒めたとしても無理をしているのでギコちないです。 ・Aが高い人の行動 A(大人の論理性)は論理性・情報収集・分析・計算高さ・客観的・利己的、といった特徴があります。 Aの高さはわかりやすく、履歴書の学歴に比例しています。ただ有名な大学でもスポーツ推薦や一芸入試のように、学力テストでない場合があるので校名だけで判断せず、他の情報と照らし合わせて要素を判別してください。 Aが高い人は論理的思考をします。例えば点と点の情報をつないで線にして、延長線上にある点を予測したりします。彼らは目の前の事だけでなく、未来に起こる事も見ています。この気質から物事をやる前に計画をするため、動き出すまでワンテンポの間が入ります。

何手も先を読む将棋の棋士が、すぐに手を決めないようなものです。彼らは計画を立てるための情報収集が習慣化されていて、分析もするので理屈っぽいです。投資詐欺に騙されるのは、目の前の人が儲かった話をすると、何となく自分も儲かりそうだと興奮する人がひっかかりますが、 Aが高い人は感情ではなく理屈で考えるので騙されません。 Aが高いと感情より論理に偏るので、しゃべり方に抑揚がなく平坦になります。会話に遊びがないので、しゃべり方と合わせて不機嫌なように見えます。情よりもメリット・デメリットで決めるので、冷徹に感じます。 Aばかり高くて正義感や共感性が低い場合、利己的な考えに偏るので習性のように既得権益を求めようとします。例えばある社会問題に対して公的資金が提供されると、解決に向けたポーズを見せるだけで実際は問題を解決させずに、永続的に資金を得られる枠組みを作ってしまいます。犯罪に関しては自分が絶対に捕まらない立ち位置になって、詐欺の枠組みを作るような事をします。論理的思考の妨げになるような感情優位な人を、雑音のように嫌う傾向が強いです。 Aが高いと問と答えが明確なものは強いですが、社会に出てから遭遇する不定形な問題は、多角的な視点や飛躍した考えが必要になります。 Aによって大学までは成績が良かったとしても、そこから先は別の要素が必要になります。 ・Aが低い人の行動論理性が低いために根拠のないものの考え方をするので、『なぜこの結論に至ったのか?』の質問に対する答えがあいまいです。仕事で失敗を経験しても、状況がわずかでも変わればまた同じ失敗をするのは、パターンで認識をしないからです。だから教える側は、何度も同じことを教えているような徒労感をおぼえます。彼らは二つの選択肢の中から、わざとかと思うくらい失敗の方ばかり選びます。予測する習慣がないので面倒なことを放置して、後で取り返しがつかなくなったりします。情報をつなぎ合わせる事が苦手なので、人を見る時もパターン化せず「人それぞれ」で片付けてしまいます。彼らは人格ではなく、魂か何かで個性が決まると思っています。彼らにとって世の中の大抵のことはナゾで、何か不思議な力が作用していると考える傾向があり、陰謀・オカルト思考に走りやすいです。

自分の Aが低いとショックを受ける人が多いですが、他と同様に5つの要素の内の1つに過ぎません。 Aが低くても F C(行動力・好奇心)が高くて、リスクを恐れず行動して壁を突破したり、 A C(慎重・心配性)が高くて何重にも考えを巡らせたりして、 Aの低さを補うことはできます。 ・FCが高い人の行動 F C(自由な子供性)は好奇心・行動力・創造性・感情的・わがまま、といった特徴があります。 FCばかりが優位だと履歴書に接客業や訪問営業など、人との接点が多い仕事ばかり短期で入退社している職歴が並びます。 FCが高い人にとって約束の時間は目安程度で、遅刻をします。管理・経理に提出物の期日の遅れについて何度も注意されますが、次月も遅れます。約束を守らないのは CPが低い人の特徴にも見えますが、それとは少し違います。 CPが低い人は怠惰で約束を破りますが、 FCが高い人の場合は直情的な行動が抑えられないので、結果的に約束の優先順位が下がってしまうのです。彼らの時間軸は今現在のみで、過去の失敗を生かしたり未来を予測する能力が乏しいです。それゆえに突発的なことに条件反射で反応できるので、初動は早いです。新しい物への反応が速いため、黎明期の youtubeにいち早く参入して大金を稼いだりしました。しかし彼らのタイプは一人勝ちのように見えて、太古なら未知のキノコを食べたりして多くの犠牲が出ていたはずです。小さな子供が変わった人を見て「あー、変な人」と大きな声で言うと、一緒にいる親は冷や汗をかきますが、 FCが高い人は大人になってもそういう事をします。思ったことをつい口に出してしまいます。他人に気安く接するのは子供だからで、よく言えば社交的ですが、悪く言えば慣れ慣れしいです。 FCが高い人はイスに長く座り続けるのが苦痛で、何かと立ち歩きます。お金がないと言う割にお金を使ってしまい、新しもの好きなのでスマホの機種は最新だったりします。ファッションや髪型もこだわりがあります。 F Cの行動力によってスポーツを好む他、大音量の音楽を浴びるクラブなどの刺激を好みます。セミナーや異業種交流会といったものが好きで、人と会うと何かやったような気になります。職場でも語尾に感嘆符(!)がついていたり、「うわぁー」とか「えぇ ー」など心の声をそのまま出します。声に出さなかったとしても動作がうるさいです。こうして F Cの特徴を列記していくと、まるで落ち着きが無くて強みがないように思えます。

ですが若くしてベンチャーを起業する人たちは、 FCがあってこその積極的な行動が見られます。 ・FCが低い人の行動休日は別に遊びにいかなくても平気で、植物のように過ごすことができます。クラブで踊ったり、飲み会で騒ぐといったことも好みません。気分を変えることができず、ストレスが溜まりやすいです。外見的な印象は、あまり覇気があるように感じません。活動的ではないので大きな失敗はしにくいものの、チャンスが転がってきた時の行動が遅く、逃している事が多々あります。 ・ACが高い人の行動 A C(場に合わせる子供)は協調性・顔色を伺う・自信がない・ひねくれる、といった特徴があります。例えば待ち合わせの場所には、強迫観念があるかのごとく早めに着いて待っています。先の事を予測しようとする意識はありますが、それは臆病ゆえなので悲観的な未来予測が多いです。不安感からいろいろと考える上に、遠慮がちだから行動が大胆ではなく、消極的に見えます。 A Cが高い人は気を使いすぎで、周囲の人はまどろっこしく感じます。行動に関しても失敗を気にしすぎて、細かい部分にこだわります。対人的なダメージを負うと、いつまでもクヨクヨと引きずります。熱心に仕事をしていると思っていたのに、人知れず悩んでいて燃え尽きて退職してしまいます。疲弊して定期的に休息を欲する傾向があるので、実家など長く休める環境があれば、職歴に空白期間があるでしょう。協調性があるので他人と対立はしにくいですが、合わせるために自分が折れた分だけ不満を溜めます。 ・ACが低い人の行動本人が自分の事を「いじられキャラ」と思っていても、実は空気を読まない行動を周囲に注意されているだけだったりします。単に空気を読まないのではなく、周囲が不快に思うことを自然とやってしまいます。本人は仲が良いと思っていても、実は相手は好ましく思っていないなど認識が食い違います。普通の人と合わないからといって、 ACが低い似た者同士なら合うわけではなく、むしろ互いに相手の気持ちを考えないので険悪になりやすいです。

A Cが低い人は先輩の指示に反論したり、同僚との雑談に全て否定で返したり、会話をすると疲れます。いちいち話の腰を折り、相手の言ったことと真逆のことを言いたがります。周囲の和やかな空気に水を差す存在で、偏屈という印象を与えます。 A Cが低いと『常識的』なことの認識も違っていて、本人からすると世の中は間違いだらけに感じます。特に日本は A Cが高めの社会で互いに配慮し合うため、 ACが低い人は疎外感をおぼえ、年齢を重ねるにつれて社会を嫌う傾向が強まります。 3- 2要素が高い人・低い人から受ける印象の違い人を見抜く際は『印象』というあいまいな基準を重視しませんが、要素のイメージを掴みやすくするため、ここではあえて取り上げます。高い要素が同じ者同士は、親近感を覚えます。例えば C P(厳格な父性)が高い人は責任感のある人を好み、 FC(自由な子供性)が高い人はノリがいい相手を好みます。 CPが高い人が F Cの高い人に会うと、厳しい局面でもヘラヘラして見える態度に腹を立てて、他の部分を見ずに否定的な判断をしてしまいます。このように人格・要素のことを知らないと、付き合う人の幅が狭まってしまいます。会った時の第一印象が悪くても、要素を見極めて自分とは違う異能を認めてください。例えば CPに偏った人は過去の成功例に固執して、新しい物を避ける傾向があるので、 FCが高くて新しもの好きの人と付き合うことで補完関係が築けます。・要素が高い人から受ける印象 CP(厳格な父性)が高い人に会うと、誰も見ていないところでも強い責任感を持って仕事をしている姿に、尊敬の念がわいてきます。また、 NP(優しい母性)が高い人の心根の優しさに触れると、聖人のように感じることでしょう。このように要素が高い人に会うと、正の感情が湧き上がってきます。人間の脳にはミラーニューロンという、他者からの影響を受けて模倣しようという機能があります。だから人格要素が高い人と付き合えば、自身の要素を高めることができます。要素が高くても、 CPや NPほど分かりやすく尊敬の念を抱きにくい要素もあります。例えば Aだけが高い人は、論理的過ぎて会話をしていても冷たく感じます。そして何となくとっつきにくいと感じて、距離をおきたくなります。しかし感情的に好きになれないとしても、才能を認めて接点を持ち続けると得られるものがあります。 Aが高い人の論理性に触れ続けることで、自身の論理性も向上します。

自身の論理性が彼らに近づくことで、親近感が芽生えます。すると彼らのことを冷たいのではなく、理路整然としているのだと思えるようになり、素直に尊敬できます。 A C(場に合わせる子供)などは特徴を知らなければ、高い人を単にオドオドした人だと決めつけがちです。しかし彼らの細部を観察する能力や、危機を事前に察知する能力は多くの仕事に役立ちます。 A Cの観察力は、人を見抜く時にも役に立つ要素です。人を見抜く方法は、自分と違う才能を認めるための知識でもあります。・要素が低い人から受ける印象要素が高い事は才能ですが、その逆に低い場合は欠点としてあらわれます。エゴグラムの診断テストは、要素を高い・中程度・低いであらわします。求人募集に多くの応募があるような人気の会社では、採用試験のフィルターがあるので、要素が物凄く低い人は少ないでしょう。しかしあまり人を選べない会社では、要素が極端に低い人もいます。わたしの経験では F C(自由な子供性)以外の要素がゼロに近い社員が、 1年のうちに何度も問題を起こしていました。問題を起こしてはごまかし、それも通用しなくなると会社に来なくなりました。全ての要素が低い場合、我をあまり出さないのでつかみどころがなく、不思議な印象を受けます。普通ならそういう人は意欲や能力の面で、経済的に恵まれない事が多いです。ですがわたしが出会った中で、一人だけ例外がいました。その人は優秀な人のそばで、その教えを忠実に実行しようとしていました。彼は複数の要素が高い人の模倣をする事で、多少は上手く再現できなくても方向性は正しいので、平均以上の年収を得ていました。全ての要素が低く我が強くないことが、素直に他人を模倣できる能力につながりました。ですがこれは例外で、全ての要素が低い人はボーッとした目をしている人が多かったです。・要素が低い人は理解されにくい要素が低い人は自分の生活がいかに大変か、自分より要素が高くて普通の生活レベルの人に訴えかけます。しかし要素が高い人が低い人の生活を見ても、何故ちゃんと考えて行動をしないのか疑問に思うだけです。『普通に考えればわかる』のレベルが違うため、要素が高い人から見ると、低い人は単に不真面目に映ります。

3- 3観察しても特徴が出にくいパターン実際に人を見抜く時、これまでに述べた要素の特徴がカチッと当てはまらない事もあるでしょう。それは人間がデジタルではなく、あいまいな部分があるからです。人を見る場数が少ないうちは判断に迷うことが多々ありますが、観察の対象者本人も葛藤しながら行動を決めているので仕方のないことです。例えば C P(厳格な父性)と A(大人の論理性)が高い人が、赤の歩行者信号で止まっていたとします。この時、本人の中では CPによる規律で信号を守る事と、 Aによる合理性で車が来ないから進もうという葛藤が生まれます。少なくとも赤信号を渡るか迷う時点で CPが皆無ではない事を物語っていますが、明確ではありません。こういう 1場面を見て要素の判別に迷ったら、あえて結論は出さずに保留をします。保留したら他の場面と合わせて、要素の判別を行っていけばいいのです。無理に即決しない柔軟性によって、人を見抜く精度が上がります。場面で観察してわからなくても、経歴を加えて判断すると見えてきます。経歴で判別する方法は、後の章で解説します。人を見抜く方法は『血液型 O型の人は大らか』などの話題のネタではなく、仕事のために体系化した人格の判別方法です。体得するには失敗を経験しながらも継続して、経験を積み重ねていく必要があります。トライ&エラーで上達していく過程は、普通に働く皆さんなら普段から、職場で経験していることではないでしょうか?要素の物差しを用いて人を観察する方法に慣れると、少ない情報からでも判別ができるようになります。それは決まった尺度で多数の人を見続けることで、対人データが蓄積されるからです。中高年が不利になりやすい昨今の雇用環境の中、人を見抜くスキルは歳を重ねるにつれて向上していきます。誰に何の仕事を振るのかや業務フローを作るなど、人を知ることで質の高い仕事が可能になります。 3- 4自分と比較する人を見抜く方法を始めたばかりだと、観察しても要素の判別がよくわからない時があります。そういう時は自分のエゴグラムの結果と比較をする事で、大雑把ですが相手の人格が掴めます。例えばあなたの CPが中程度であったとします。

その人格で対象人物の経歴・行動を観察して、自分より厳格さや責任感が上に感じて、尊敬の念が浮かべば CPは中程度以上で、逆に軽蔑したら中程度より低いです。 NPであれば自分より優しいか否かで、対象人物がどの程度 NPがあるのかわかります。人を見抜く方法を続けて人物のデータが増えてくれば、今度はそのデータと対象人物を比較できます。こうして人格データが増え続ければ基準ができて、簡単に人を見ることができるようになります。 3- 5付き合う人を選別する事について誰とでも分け隔てなく付き合うのが正しい、という教育を受けた方は多いと思います。誰にでも心を開くのは寛容で素晴らしい事に思えますが、これは玄関のドアに鍵をかけないようなものです。現実世界には泥棒のような人間がいるため、自分を守る必要があります。友達を選別するというのは非情なことではなく、孔子の論語(道徳や仁愛)にも益者三友・損者三友という言葉があります。この言葉の意味は、付き合うべき益のある友として、【正直な人・誠実な人・博識な人】を三友と言っています。この三友を人格の要素であらわすと、正直な人は C Pで、誠実な人も CPです。博識な人は A(情報収集)です。逆に付き合うべきでない損者三友は、【不正直な人・うわべだけで不誠実な人・口先だけで調子がいい人】と定義されています。不正直な人は CPが低く、うわべだけで不誠実な人も同じく CPが低いです。口先だけで調子がいいのは、 FC(感情的・衝動性)が高くて、 CP(有言実行)が低い人です。人は自分と同じ人格要素が高い人を好み、逆の人を嫌う傾向があります。孔子は苦労してのし上がった CP(向上心)が高い人なので、益者にも損者にも CPが重複して出てきたのだと思います。孔子の付き合うべき友人のモデルも一つの正解ではありますが、現代ならもう少し NP(優しい母性)があっても良い気がします。ともあれ付き合う友達を選別するというのは、道徳の規範になる人も常識としていたことです。『誰とでも付き合え』と強いるのは、誰かに寄生して生きようとする損者三友の人ではないでしょうか? 3- 6人を見抜く方法を会社に当てはめる

就活や株式投資で会社を見る際に、人を見る方法を応用して会社を判別する事ができます。多数の人格要素が発達した人の方が安定感があるように、会社も多くの要素が発達している事が望ましいです。一見すると勢いのある会社に見えても、企業倫理を守る C P(規範・規律)が高くなければ、組織は長く続きません。納期を守らないとかお金の払いが適当(支払日・金額間違い)な場合は、 CP(向上心・リーダーシップ)を減点します。そういう会社はリーダーシップが欠けているため、上層部の判断があいまいで改革を断行できません。それに CPが低いということは、何らかの不正を働きやすいということです。 A(論理性)に関しても会社の行動や業務を見て、賢くて合理性があるのか否かで判断ができます。 Aが高くなければ業務が余計な手順を踏んでいたり、パソコンを使わず人力や紙の作業を好みます。 F C(好奇心・行動力)に関しては、新規事業への積極性で測る事ができます。今の時代はカメラフィルム会社が化粧品事業に軸を移したり、事業を変化させなければ生き残るのが難しくなっています。そういう変わり身の早さに FCが必要です。 NP(優しさ・共感性)に関しては、元々会社というのは疑似軍隊のようなものなので、 NPが低い傾向があって見えにくいものです。 NPは経済活動を見るより、福利厚生を見た方が判断しやすいです。 A C(人の顔色を伺う・協調性)は、ユーザーのニーズに気を回せる能力に関係しています。ユーザー(相手)の視点に立っているかや、一般の人々の感覚からズレていないかで計れます。 A Cに A(分析・論理性)が加わっていれば、高いデータ分析の能力になります。ベンチャー企業であれば、社長の人格が会社に大きく影響します。会社が成長するにつれて様々な人格の人を幹部に登用していなければ、ワンマン社長のままになってしまいます。ワンマンは決断が早くて他に先んじるため、ベンチャーの競争力になっています。ワンマンでも全ての要素が高い社長なら問題は起こりにくいですが、大抵は偏りがあるものです。社長の年齢が 30半ばを過ぎて F Cが低下してくると、様々な事が滞るようになります。 FCばかり優位なベンチャーは、社長の体力の衰えに比例して衰退していきます。年齢と共に働き方を変えていかないとキツくなるのは、会社組織も個人も同じです。

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