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第一三章 精神的・肉体的習慣を調整していく

新たな習慣を身につける過程は、アファメーションのプロセスを使って意識、感情、行動パターンを決まったものにすることでスピードアップできます。

私がそれを学んだのは、高校でフットボールを教えていたときのことです。

私は早くからマルチプル・オフェンス(*数々のオフェンス・フォーメーションを使いこなす多彩な攻撃)を取り入れました。

練習場で新しい攻撃パターンを覚えさせると、選手たちに家や自習室にいるときにも頭の中でイメージを確認するように指導しました。食堂の列に並んでいるときも、選手たちは必要なパターンやスキルを覚えようとしていました。

暇な時間を見つけては、頭の中で何度も攻撃パターンを繰り返すことで、反復のスピードを上げて体に覚え込ませていったのです。

この方法が、新たな知識を得たリスキルを練習したりするときの私のやり方です。私は頭の中で決まった手順を練習します。どこへ行くか、誰と会うか、何をするか――すべてを頭の中でリハーサルします。

そしてアファメーションの形で内容を書き出し、また繰り返します。なぜなら、アファメーションと反復によって、精神的、感情的、肉体的習慣を身につけるペースが加速されるからです。

目次

★精神的習慣を体に覚え込ませる

昼間に少し時間を割いて、頭の中でリハーサルをしてみてください。理想的な考え方、感情のあり方、行動の仕方を頭の中でイメージ練習することで、本番前にあらかじめ準備しておくのです。

そうすると、実際のイベントや試合では、自分のパフォーマンスを意識的に考えるまでもありません。集中して、自然な流れのままに動けるでしよう。

夜になると、その日うまくいかなかったことを全部思い返す人もいます。そんなことをすれば、夜中に打ちのめされた気分で目を覚ましても不思議はありません。大切なのは、その日起こった好ましいことすべてを思い返すことです。

問題に目を向けてもかまいませんが、その場合は、「これが解決したらどうなるだろう?」と自分に問いかけましょう。

そして、その問題をどんなふうに解決したいかをイメージしたら眠りにつきます。眠っているあいだに、潜在意識に対処させるのです。

潜在意識に対して、「朝の六時までに答えが必要だ」と語りかけてみてもいいかもしれません。何時に起きたいかを自分に言い間かせるのも、やっていることは同じです。

潜在意識に言い聞かせれば、その時間に起きられるというわけです。アラームをかけてはいけません。抜け道が用意されていることが潜在意識にはわかるからです。抜け道は残さないで、信頼しましょう。

「起きられなかったら大失敗だろうけれど、潜在意識はきっとやってくれる。だからアラームはかけない」と、自分に言い聞かせるのです。

ほかの部分で、あなたが信用できないところはどこですか? 流れに任せられないから予防策を用意しているところはどこでしょう? 念のためにアラームをかけているところがほかにありますか?アファメーションの内容や自分の態度を日々監視するための手段として、日記をつけることを勧めます。

アファメーションの内容を録音して、何度も聴き返すのもいいと思います。

家にいるときには、家庭や人間関係についてのアファメーションをたびたび聴いて、妻や夫、子どもたち、友人たちとどう接していくかを考えましょう。

そして出勤するときには、仕事に関するアファメーションの内容を聴くようにします。余裕のある時間帯に準備をすれば、時間をより有効に使うことができます。

成長したいと思う分野で、何を行い、どんな人間になるつもりかを自分にプログラミングしてみてください。

★感情的習慣を体に覚え込ませる

勲章を持つベトナム戦争の帰還兵で、武道の達人でもある人が以前私に語ったところによれば、北ベトナムの人間は氷水のように感情を冷静に保てるので、戦士として有能だったといいます。

彼らから学んだのは、「スロー三回、超クイック一回」というものでした。スロー、スロー、スロー、クイック(攻撃)。

彼らは超高速で攻撃をするために、スロー、スロー、スローの部分を練習していたそうです。

これと同じ方式、つまり「準備して、準備して、準備して― 流れるように動く」という方式を取り入れることで、認識力も有効性も飛躍的に高まります。

私たちの多くは、「進んで、進んで、進んで――失敗する」という道をたどり、そこでなぜ物事がうまくいかないのだろうと考えます。

スロー、スロー、スローの部分は、アファメーションを繰り返す段階にあたります。そのあとで、宣言した目標を実現させなければなりません。

言い換えれば、正しい情報、正しい知識、正しい習慣、正しいスキル、正しい感情をインプツトし、最終結果が正しいものになることを信じるということです。

意識的なレベルで潜在意識にプログラムして、準備を整えましょう。感情面の準備は入念に計画して行う意識的な行動なのです。

「これまでは短気を起こしていたけれど、この次はそうならない」といった具合です。

否定的な感情を未来へ引きずってはいけません。否定的な感情は断ち切ってしまいましょう。未来を決めるのは現在の思考や感情ですから、そこを監視していく必要があります。

多くの人は、愚かなセルフトークで感情的に自分を責め立てます。「ああすべきだった、そうしていただろうに、こうできたはず、ああしさえすれば、私はいったいどうしたというのだ、なぜこんなにばかな真似を、またやってしまった」そうした人は、自分だけでなく他人にも同じことを言います。

「君はいったいどうしたんだ? なぜこんな間違いを繰り返す? 何度言ったらわかるんだ? どうしたらその鈍い頭でもわかってくれるのかなあ? 君がしくじったところを指摘しただろう? どうでもいいと思っているのか?」この人たちはあなたの行動のよくない部分をひっきりなしに、何度も繰り返し指摘してきます。

そのせいで否定的なイメージや感情が誇張され、次もほぼ確実に同じ間違いを繰り返すことにつながるのです。ですから、望ましい習慣的な動きや行動をイメージ練習するときには、正しい感情とともに覚え込まなくてはなりません。

冷静さが必要なら、冷静さと一緒に。興奮が必要なら、興奮と一緒に。望ましい感情のあり方を心の中で確認してみてください。

たとえば、閉ざされた場所で恐ろしさを感じるなら、「こんな状態はもう自分らしくない。この開ざされた場所にいても、家のリビングにいるかのように落ち着いていられるはずだ」と自分に語りかけてみるといいでしょう。自分らしくないものになろうと懸命になってはいけません。

自分自身を、自己イメージを変える必要があるなら、最初にそれをつくり上げたのと同じ方法で変えましよう――セルフトークの言葉、イメージ、感情によってです。

アファメーションは、実際の行動に移す前に、自分がなろうとしている状態について前向きに、肯定的に語るものです。強くなる前に自分は強いと肯定しましょう。

リラックスする前に自分はリラックスしていると肯定しましょう。冷静になる前に自分は冷静だと肯定しましよう。

POINT

望ましい感情的習慣に体に覚え込ませるには、「これまでは」「この次は」という言葉を使う

★行動的習慣を体に覚え込ませる

行動を変えるために以前から使われているアプローチは、新しい行動様式を可能なかぎり長く保つか繰り返すかして、それが習慣に変わるまで耐え抜くというものでした。

このプロセスのあいだはコンフオートゾーンの外に置かれるので、多大なストレスにさらされることになります。これはある意味、強制的なごり押しの鍛錬だと言えるでしよう。

行動を変えるための私のアプローチは、まずアファメーションで自己イメージを変えれば、あとから行動がついてくるというものです。

可能性を最大限に引き出す秘訣は、自分はこうだと頭の中で思っているその内面の考え方、基準なり自己イメージなりを改め、そこから行動が自然に出てくるようにすることだと思います。

好きに振る舞う自由を与えられれば、あなたは今自分がこういう人間だと思っているとおりに行動するでしょう。

私たちが、あなたや私や、私たちの子どもたち、友人たち、同僚たちが、自分自身をどう考えているかは、行動に反映されます。

私たちは自分にできるとおりに行動するのではなく、自分はこうだと思うとおりに行動するのです。

もし自分をだめな人間だと思っていたら、あなたはだめな行動をするでしょう。それが自分はこうだと思うとおりに行動するということです。

「おまえは人の話を聞かない」「おまえはいつもトラブルに巻き込まれる」。

ひとたびそう思ってしまうと、意識的に価値ある人間になろうと努力しなければ、心の安定のためにあなたはだめ人間にならずにはいられないのです。

セルフトークで「私は朝型の人間じゃない」と言ったら、あなたが朝型になることはありません。

しかし、成長したい分野でセルフトークと自己イメージをコントロールして、それを毎日のアファメーションで潜在意識に取り込めば、行動は変えることができます。

このときには、選んだ行動を肯定するだけでなく、アファメーションの内容を定期的に自分のものとして取り入れていくといいでしょう。そうすれば行動を律しやすくなります。

毎日朝晩に何分か費やして、自分が成長したい領域に関して20くらいのアファメーションを書き出し、自分を語りかけてください。

潜在意識への取り込みを確実に行わないと、忙しくなったとき元の状態に戻ってしまう可能性が少なくありません。

また、今やっていることを続けていても目標へ近づけないようなら、習慣のパターンを変える必要があるからです。現時点でのあなたの行動的習慣のパターンは、望みを遂げ目標を達成するのを押しとどめようとする力を表しています。

新たな望みなり目標なりを定めたとしても、決まり切った日常に深くはまりすぎていれば、肝心なことをするのがむずかしくなります。

やることを増やし、もっと多くの仕事をこなし、より早くから起きて、より遅くまで寝ずに頑張る必要がある、といったことをあなたは考えるでしょう。

でも本当に必要なのは、行動や活動や振る舞いに新たなパターンを持ち込むことなのです。習慣は計画的に意識して行う活動によって、意識的なレベルでスタートします。

しかし、ひとたびパターンが確立されると、行動は潜在意識に引き継がれて自然に行われるようになります。たとえば、ビアノで特定の曲を何度も弾いていると、その行為は意識しなくてもできるようになります。

多くの武術はイメージトレーニングを繰り返すことで、流れるような動きを型として身につけることを目的としています。

多くの人にとって、日々の生活は完全に型にはまったものです。朝起き上がって仕事へ出かけますが、本当に目を覚ますのは午前一〇時になってから。

朝に決まってすること、朝食のときにすること、運転のしかた、車を停める場所――すべては自動化されています。ここで問題なのが、潜在意識下のパターンを意識的なレベルヘ持ち出すと面倒が生じるという点です。

新しい上司が組織にやってくると、決まった型を崩すので混乱が生じます。

「午前中にやること、午後にやること、仕事への取り組み方、これらのパターンを変えていってもらいたい」というように。

何かを習慣にしたいなら、その新しいパターンを理解して頭の中で練習しましよう。

たとえば、ゴルフの腕を上げるには、プロの指導を受けて正しい動きを覚え込む必要があります。動作パターンの感触をつかんでスイングの手応えを得たら、あとは頭の中で完壁になるまで練習できます。

頭で考えるだけでも、身につけたいことの大部分をパターン化することができるのです。家にいるときや車を運転しているときに、新しいパターンをアファメーションのプロセスを使って刷り込み、自分のものにしていきましょう。

ステージの上や練習場所で行う必要はありません。むしろ不完全なまま練習をすると、不完全な結果を生むことにつながります。

なりたい自分になろうと、意識的なレベルで頑張りすぎないでください。内面の基準――態度や信念、感情的な反応――を変えれば、習慣は無意識のうちに変わっていくのですから。

★自己イメージの自動操縦システム

あなたは無意識のうちに自分の知覚する現実をとらえ、態度やスキル、知識、感情、そして自己イメージの中に記録しています。

あなたの自分に対するイメージは、意識的なコントロールを手放したときにあなたの能力を左右するものです。自己イメージは自動操縦システムとして、意識して努力しなくても流れのままに行動させる働きをします。

すでに述べましたが、より良い自分になろうと努力することで、意識的にこのシステムを解除することができます。

しかし意識的なコントロールを手放したとたんに、潜在意識はまた制御を奪い返してしまいます。

では、どうやつて自動操縦を調整すればいいのでしょうか?より人に優しく、より勇敢に、より賢く、より幸福になろうと、懸命に努力をすることはできます。

しかし懸命に努力をすると潜在意識が無効になり、そこにストレスが生じます。

自分が認めている自己イメージから変わろうと努力すると、「最近ずいぶんプレツシャーを受けているね」という声が自分からも他人からも間かれることでしょう。

ある程度の期間、意識して行動をコントロールしようとするとプレツシヤーがかかります。数週間から数ヵ月、潜在意識の働きが停止していることもあります。

コーチが選手に、「この試合は奮起して臨まなきゃならない。相手が誰かわかってるか?」と言えば、それは「いつもどおりにプレーしていたら負ける。だから普段以上の力を出してくれ」と言っているのと同じです。

何年も前、まだアール・キヤンベルとジョニー・ジョンソンがプレーしていたころのテキサス大学で、私は当時のチームの手助けをして、全米一位になるためにどれだけのレベルに達する必要があるかを教えました。

その春、コーチ陣は、その基準を感情的な要素も含めて選手たちにたたき込みました。

数週間かけて、選手たちの中にある到達すべきレベルについての基準を変えさせたのです。アファメーションのプロセスは、自動操縦システムを調整するためのツールです。

その使い方を学べば、あなたはさまざまな領域で成長し変化していけます。なじみのものと離れて、この先ずっと奮闘し、成長し、成熟していくことができるでしょう。

あなたが自分の行動やパフォーマンスを観察するとき、アファメーションは「これは私らしい」あるいは「これは私らしくない」のように主張するでしょう。

物事がうまくいったときは「よし、これは今の自分らしい」と言って、成功を自分のものとして取り入れることを学んでください。

そして失敗したときは、「おっと、ちょっと待った。あんなことをするのはもう私らしくない。私にはもっとできる。次の機会には― 」と言って、そのイメージが変化するまで、次の機会にするつもりのことを語り、書き出し、自分のものとして消化していくようにしてください。

何度か失敗するかもしれませんから、文字にしたアファメーションを使う必要があります。意識的なレベルで自分の行動を監視しましよう。「これはもう私らしくない。これまではこうしていたかもしれないけど、今この時点からは、絶対に― ‐」といったように。

そして行動が変わるまで自己修正を続けていってください。

ほかの誰かが適切でない行動をしたときには、「やめるんだ。その振る舞いは見過ごせない。君はそんなことをする人じゃないだろう。君はもっと立派な人間だと私は思っている」と言ってあげましよう。

意見は指導者か両親のような姿勢で伝える必要があります。ただし、それは確固とした意見でなくてはなりません。

何かを肯定することを、弱いとか甘いと見なすような間違いを犯さないでください。むしろ正しく行えば、あなたはより強く頑健になれると思います。

あなたには習慣にしようとしているイメージ、基準、行動があるのですから。

コーチとしてこの方法を使い始めたとき、私は揺るぎない姿勢で臨みましたが、同時にとても建設的でした。

選手には、「それはすぐにやめるんだ。この次はこっちヘステップするか、このパターンで走れ。ああ、わかつてるじやないか。さすがだな。すばらしいぞ」のように言ったものです。

ちなみに、以前はこうでした。

「このぼんくら。またやったのか。どこが悪いか映像で見せたはずだろう。ちゃんとのみ込めるまでまた見せてやる」

間違った行動を止めたいときには、その人に「君ならもっとできるはずだ」と言いましよう。「君はとてもすばらしい」と、相手の立派なところを肯定するのです。ここで必要になるのがポジティブなイメージです。

これは単に「この次は」と言うだけで生み出せますから、あとはどのようにしてほしいかを説明しましよう。自分自身やほかの人たちを正すこの方法は、意識しなくても自然にできるようにしていく必要があります。

自分がとてもうまく物事を行ったら、自分に対して密かにそれを認めてあげましょう。ほかの人たちが物事をうまく行ったら、その人たちに対してはっきりと口に出して肯定しましょう。

そして自分がやり方を間違ったら、「ああ、これはもう私らしくない。この次は― ‐」と言って、望ましい行動のきっかけにするようにします。

★よき指導者

これまでに師匠と呼べる優れた指導者に出会ったことがあるなら、ここで述べたようなプロセスを実際に目にしたことがあるでしょう。

師匠はつねに、あなた自身が見ているよりも多くのものをあなたの中に見出したはずです。そしてそれを、あなたが理想の状態を理解しやすいような言葉で説明してくれたはずです。

師匠は理想のイメージを見つけてくれます。「私には君が……している姿が思い浮かぶ」のように。

「そうなんですか? 私にはどうも想像できませんが」「君は― にとてもよく似ている」「私が? すごい人たちだったんですよね?」「ああ、だが君ならその上を行くことだってできるだろう」「本当ですか?」師匠は現状のあなたが持つより多くのものをあなたの中に見出します。

説明してくれるのは潜在能力のすべてではなく、師匠があなたの中に見つけられるものか、あなたの中にあることを教えられるものに限られます。

たいていの場合、師匠は自分の関心のある分野― ‐運動競技、音楽、芸術、ビジネスといった分野で、内的イメージを得るきっかけを与えてくれます。しかし、あなたの精神的、社会的、学問的な成長の手引きまではしてくれないかもしれません。

内的イメージを使うことで、師匠はあなたの現状と将来なりうる姿とのあいだに食い違いを生み出し、あなたはそのイメージに到達できるまで、その分野で努力し、成長し、学び、練習していくというわけです。

自分の成長に関する責任を師匠(上司、聖職者、教師、両親、祖父母、おじ、コーチなど)に押しつけてしまうと、卒業したり、会社を辞めたり、その人から離れたりしたとき、あなたは行き詰まってしまうでしょう。

私の友人はこんな話をしたことがあります。

「うちの十九歳の息子が、私からすれば賢いとは思えないことをときどきするものだから、そのことを指摘したんだ。

そうしたらあるときこんなことを言ってね。

『父さん、父さんが僕の良心になってくれたら、自分の心に従う必要はなくなるんだけどな』って」あなたは自分の内面を自分で管理しますか? それとも外部からの制御に頼りますか?あなたの行動をコントロールするのは誰ですか? あなたにはボスが必要ですか? 師匠が必要ですか? あなたは責任を担えるでしょうか、それとも、誰かに自分の良心になってもらう必要があるでしようか?

★自分が指導者となって自身を高みへ導く

自分が師となって自身を高みへ導くこともできます。

たとえ周囲に頼れる師がいなくても、バランスを達成するために成長する必要があれば、自分を成長に駆り立てることはできるでしょう。

自分を導くプロセスも他者を導くのと同じ、成長のための自然なプロセスです。

多くの人があなたの可能性を気づかせる手助けができるでしょうし、あなたが自分を責めていたら誤りの指摘すらしてくれるかもしれません。それと同じことは自分でも行えます。

必要なのは、日標とアファメーションの言葉を書き出して、あたかも師匠が自分に話しかけてくれているように内的イメージを呼び起こすことです。

自分に成長する可能性があると信じ、それによって人生にポジティブな変化があるとわかっている分野であれば、どんな分野でもこの方法は使えます。この自分を導くプロセスの基本的なスキルを学んでおけば、決して行き詰まることはありません。

目標を定め、現状との食い違いを生み出せば、美術のレツスンを受けたリウエイトトレーニングをしたり練習したりする意欲を生み出すことができます。

こうなりたいという理想は、必要なスキルや習慣を身につけるためのモチベーションや気力を生むのです。まず、最初に理想が来なくてはいけません。

現時点でスキルや知識を持っていることよりも、結果を夢見ることのほうが重要です。成長の可能性を広げ、正しい精神的、感情的、行動的習慣を覚え込むことのほうが重要です。

正しく用いれば、アファメーションのプロセスはこれを実現してくれます。自分を肯定することが、師匠とほぼ同じ役割を果たすのです。自己肯定は内的イメージを何度となく呼び起こします。それが自分の思う方向を目指し、自分の思う存在になることにつながります。

書き出したアファメーションの内容を一日に何度か考えるようにすれば、それが将来を決定づけるでしょう。過去の失敗のことを考えれば、同じ間違いを繰り返してしまいます。

成長するためには、未来をすでに決まったことのように考えなくてはなりません。未来を現在形で考えるようにしましよう。それこそが偉大な指導者たちがみな行っていることであり、それが彼らの話し方なのです。

第二次世界大戦のさなかにウィンストン・チヤーチルが行った演説を読むなり聞くなりしてみてください。

チャーチルは、敗北の危機に瀕した人々に向けて奮起のイメージを演出することに非常に長けていました。

人々を鼓舞するものは何でしょう? 人々を成長させるものは? 自分の子どもたちにはどんな話し方をすればいいのでしょう? 自分の妻や夫にはどんな話し方をすればいいのでしょう? 自分の使命を成し遂げるのに必要な周囲の人たちにどんな話し方をすればいいのでしょう? すでに決まったことのように話すのです。

ときにその目標は、ばかばかしいものとしてスタートすることもあるでしょう。

その後ほかの人たちがやっているのを見て、すぐに「自分にもできそうだ」と言うようになり、やがて「もうできたも同然だ」とまで言っているかもしれません。

次の体暇はどこで過ごすか決めていますか? クリスマスのディナーはどこで食べるか決めていますか? これらは″もう決まったも同然″のことのまた別の例です。

何ヵ月も前から計画を練り始めて、頭の中で適切な環境をつくっていくこともできます― 誰をそこに呼ぶか、何をするか。

その場所の様子は? 音楽は? ムードは? 内的イメージを使って雰囲気を考え出しましょう。それが先を見越して計画をコントロールするということです。

うまくやれればこれはすでに決まったこととなり、何週間も前からわかりきったことになります。何かの非常事態でも起こらないかぎりは、予定はほぼ計画したとおりに実現するでしよう。

一定レベルのパフォーマンスを想定してそれを肯定していけば、潜在意識が自動的にその想定を何度となく再生し、やがて行動がそれに従うようになります。

フットボールのチームがハドルを組むと、選手たちは言葉や数字を使ってそれぞれの頭の中にイメージを喚起します。そうしてからプレー開始のラインヘ戻って、そのイメージを実行します。

次にハドルを組んだら、選手たちはイメージを喚起する言葉でまた別の目標を定めてそれを肯定し、実行します。そして再度ハドルを組み、また同じことをします。

選手たちは前もって何回も練習とリハーサルを繰り返して、自然に体が動くようになっています。つまり、これは習慣なのです。半年先に目を向けてください。

どんな生活をしていたいか夢に描いてください。そして自分をその状況に置いてみてください。どうですか?。手に入れたい変化がすでに実現していると想像してみましょう。

そのとき日々の生活はどんな感じですかフ。それを書き留めてください。そしてその感情を持って現時点に戻ってきてください。

そのアファメーションの言葉を読めば、再びその状況に身を置けるようになります。繰り返せば、また身を置けます。何度も繰り返しましょう。

それが習慣として潜在意識に取り込み、一足先に望ましい未来へ足を踏み入れるための早道です。

POINT

あなたが手にするのは、欲しいと思うものではなく、手に入ることを想定したもの

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