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立派な社長と立派な専務

社長の仕事と専務の仕事

立派な社長と立派な専務

企業経営というものは、方向づけが決まれば、それでよいというものではない。

その方向づけをどうやって具体的に実現していくかという計画・執行の二つがそろってい

ないとだめである。

ただ方向づけしただけで、ちょうちん上げて騒いでいるのでは、クお祭り″に終わってし

まう。経営というものは、″お祭り´であっては絶対にならないのだ。

どの社長にお会いしても、「俺の会社を一〇年後に上場させる」、「国際化に対応して三年

後にアメリカに支店、五年後にはヨーロッパにも支店をつくる」とか「これからの情報化時

代に先駆けて、マルチメディア関連に進出して、五年後には一〇億円の利益を稼ぐ」という

ような長期構想を皆さんおもちになっている。その構想やよし、である。

ところが、本当にできるかという理論的な裏づけがされたものは、実に少ないのである。

まことに失礼ながら、それらは、ただ社長の願望だけ述べたものや、もしそのまま実行する

と、たちまち資金ショートするようなものがほとんどなのだ。まさに絵に描いた餅にすぎな

いクお祭り構想クなのである。

社長の人生をかけた野望や夢を、単なるお祭り構想に終わらせていいわけがない、と思う

のである。だから、お祭り構想を耳にすると、つい毒づいてしまう。

実は、わたしは日本全国の青年会議所から嫌われものになっているらしい。

なぜかというと、「青年会議所はお祭りの組合だ」とあちこちで悪口を言っているからだ。

確かに青年会議所のメンバーの方々の発想そのものはすばらしい。頭も柔らかいし、知識の

吸収力も旺盛だ。しかし、実行力がおよそない。

お祭りのプランだけを立てて、実行は人任せの印象がどうしても強く残ってしまうのだ。

クお祭り″だけでは経営にならない。それでつい言わずもがなの悪口を言ってしまうことに

なる。

社長の本当の仕事は、五年に一度か、 一〇年に一度、確かな方向づけを出せばよい。しか

し、その方向づけにそって、実現計画を練り、執行管理していく責任者が企業経営にはどう

しても必要なのである。これは経営の原則といってよい。

自社の人材、販売力、資金力、商圏などを活用して、どうやって社長の出した方向づけを

効率的に、無駄なく実現していくか。その具体的な手の打ち方について検討してみなければならない。

設備は現状のままでいけるのか、売上が増えていけば運転資金が増える。銀行から借り入

れると金利が増えるが対応できるか、さまざまな観点から経営計画を練りに練って、チェッ

クして、時には方向是正をしながら執行管理する部門がなくては、企業経営は成り立たない。

通常、その執行部の責任者が専務や常務である。言い換えれば、よい会社には立派な社長

とともに立派な専務・常務が必要なのだ。わたしの場合は、良い社長に恵まれてはいたが、

実行責任者としてわたしが良い専務になるよう鍛えられたと言えなくはない。

ところが、大企業ならいざ知らず、 一般の会社で、立派な社長も専務もそろっているとこ

ろなど、実際にはあまりお目にかかれない。

社長の意図を確実に実現してくれるような専務は、どこの会社でもノドから手が出るほど

ほしい。しかし、そんな都合のいい人材など、中小の会社にはいない、というのが現実なの

である。

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