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社長の間違いは誰も指摘してくれない社長の常識は世間の非常識

 年商が 100億円に近い会社の 20周年パーティでの出来事です。  いつもお世話になっているお得意様が多数来場され、会場は熱気に包まれています。ご列席の方々のスピーチも終わり、そろそろ乾杯のあいさつかなと思ったとき、突然社長が立ち上がりました。「皆さん、ここにいるのは私の母親です。母に自分が立派になった姿を見せられて大変嬉しく思います」と話しだしました。  会場は大きな拍手に包まれて社長はご満悦です。しかし、来場者は拍手こそしているものの表情は呆れ顔です。このパーティの主役は社長でもなければそのお母さんでもなく、お得意様なのです。  私は今までこうしたバカげた常識知らずの社長たちをたくさん見てきました。  平社員は課長から、課長は部長から「常識」を教わってきます。しかし社長には、常識を教えてくれる人がいません。だから社長がおかしなことを言っても、常識外れなことをしても、誰も社長には言わないのです。  取引先はもちろん、会社の社員さえも社長に常識を教えてくれません。そのため社長の常識はどんどん世の中の常識からズレていってしまうのです。  社員からバカにされている社長、取引先から失笑をかっている社長、そんな悲しい社長たちを私はたくさん知っています。残念ながら社長の常識は世間の非常識なのです。  社長という役職は大儲けできるかもしれないけれど、破産して貧乏のどん底に落ちるかもしれないという「ノルカソルカ」の役職です。  常識を持った人はそんなギャンブルには手を出しませんよね。  常識がないから社長なのです。ゆえに社長は変わった人が多いのです。

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