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社長の基本②社長の行動力

目次

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は すぐ決めて、すぐやる。

疲弊が進む地方都市の商店街であっても、いえ、だからこそいつそう売上を伸ばして 経営を安定成長軌道に乗せる努力は必須です。しかし、人口の激減などが根源的な理由 なので、なかなか、これといった対応策は見出せません。現在、全国各地にこうした商 店街ができていて、それまでそこを拠点に商売を展開していた経営者の多くは、打つ手 を見出せず手をこまねくばかり。 そうしたところから、何か一筋のヒントでも、と私の講演会やセミナーにも多くの方 が足を運んでこられます。 講演会やセミナーの後はたいてい、個人的に相談にのる機会を設けていますが、ほと んどの相談は、この現状にどう対処したらいいかということに集中しています。相談者は初めて会うケースがほとんどで、正式にコンサルタント契約をしたわけでは ありませんが、私はいつもひと膝乗り出して話を聞き、できるかぎりの助言をさせてい ただいています。 経営が行き詰まっていくときのなんともいえない焦燥感はいまも昨日のことのように 私の記憶に残っていて、他人事とは思えないのです。 しかし、なかには会社の窮状を察し、今後のリスクヘッジや経営改善策についてあれ これお話ししたのに、あっさり帰っていく方もいます。 私の経営アドバイスの内容は、140億円の負債を抱え込んだことや、その地獄から 這い上がってきた経験から身につけたもので、膨大な時間とお金がかかっています。そ のノウハウを1回で習得できるはずはありません。的確な質問をすることもなく、あつ さり帰っていく経営者を見て、「これから先どうされるのかなあ」と不安になることも しばしばです。 数か月後に連絡してこられても、たいていは間違った手法をとつてさらに悪化し、取 り返しのつかない状態になっていることがほとんどです。私の意図するところが伝わらなかったのだと悔しさが渦巻きます。 一方、聞いた話を素直に取り入れ、努力を始めた方は、前向きの変化が徐々に出始め るケースが大半です。 社長の仕事は決断することに尽きる、といっても過言ではありません。しかし、決断 だけでは、社長の仕事のほんの序の口に過ぎません。決断したことを即実行する。いか にスピーディーに実行につなげていくか。これが経営者の仕事なのです。 いい話を聞いたり、いい施策がひらめいたら、即断即行。その場で決断し、その足で 動き出す。そのくらいのスピード感がないと、いまの時代、経営者は務まりません。 経営はフットワークが命。特に中小企業の場合は、 一歩の遅れが命取りになることが あることを胸に深く刻んでおいてください。 ▼決断が1日遅れただけで、 万に1つのチヤンスを逃すこともある。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 社員をほめて、ほめて、やる気にさせる。

「オレがつくつて、オレが育てた会社だ。あれこれいわずにオレのいうとおりにしろ!」 これは、私の父の口ぐせでした。 たしかに、小さなカフェー軒から貸しビル業では三官のシェアトップに成長させたの ですから、父の経営手腕は子どもの私から見ても群を抜いたものがありました。 しかし、父のようなワンマン経営は、私でさえ辟易することが多かったものです。何 をやっても頭ごなしに怒鳴られる、叱られる。 父に対する反抗心もあり、「なにくそ―」と思い、絶対、父が私に求める以上の結果 を出してやろうと意地になってがんばり、それだけの成果は上げたといい切る自信はあ ります。でも、気持ちよく、前向きな気分で仕事をしたわけではありません。子どもでなかっ たら、私もそんな経営者が牛耳る会社はさっさとやめてしまっていたかもしれません。 父ほどでなくても、自分が創業し育ててきたという気負いが強い経営者は、仕事には 自分が一番精通しているという思いが強く、いちいち細かく指示を出すので、社員は指 示どおりに動くだけで、自分で考える経験を積むことができません。 その結果、社員はいっこうに育っていかず、ビジネスも低迷するばかり、となってし まうところが非常に多いのです。 人を育て、活用する経営者は、たえず数字や結果をチェックするのはもちろん、その 数字について社員に質問し、日標数字が得られない場合はもちろん、反対に予想以上に 伸びた場合も、社員自身に分析させ、回答を求めます。 社員自らに検証させることで社員が自分の頭で考え、自分で答えを求める訓練をして いるわけです。 自分の頭で考える訓練を続けていくと、社員の考える力は自然に伸びていき、アイデ アが豊富に湧き出る会社に育っていきます。人を育てる場合の鉄則は、「五つ教えて三つほめ、二つ叱る」。これは二宮尊徳の子育 てに関する教えです。 この原則は何歳になっても同じです。人はいくつになっても、ほめられればうれしい し、うれしければもっとがんばろうと張り切るものです。 しかし、ほめられるだけではほめられたことの値打ちがわからない。だから、尊徳は、 「三つほめて二つ叱りなさい」といっています。ほめることと叱ることを組み合わせ、 ほめられることの価値を身にしみ込ませなさい、ということなのでしょう。 多くの企業を見てきた私の経験からも、叱り飛ばすだけのワンマン経営より、社員に 判断を任せ、ことあるごとに社員をほめる経営者のほうが社員が育ち、その結果、事業 も大きく伸びていくケースが多かったものです。社員すべてに考えて行動する力がつけ ば、会社は例外なく大きく発展していきます。 ▼ことあるごとにほめ、社員のやる気を最大限引き出す。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 部下の失敗を喜ぶ。

私のところに相談にこられる経営者は、ほとんどが中小企業の経営者です。そして、 相談にこられる方のほぼすべてが、 「とにかく、うちぐらいの規模の会社には優秀な人材がこないのです。ですから、いつ までたっても私が何もかもやらなければならない……。なかなか次のステツプには踏み 出せず、それが大きな悩みですね」と人材不足を嘆きます。 新規事業へ転進することなどをおすすめすると、人材不足から事業を育てられないと 弁解したり、愚痴るばかり。 はっきりいいましょう。

中小企業には社長以上に優秀な人は入ってきません。 自分が就活をする場合を想像して考えてみましょう。子どものころから優秀だと折り 紙つきで、有名校を卒業したり、留学経験があったりすれば、安定性があり、将来性も 豊かに広がる大組織、 一流企業を選ぶのではないでしょうか。 中小企業に優秀な人材がこないのはいわば宿命。当然のことだと受け止めなければい けません。 それでは、中小企業は永久に人材不足に悩まなければいけないのか、というとそんな ことはありません。 人を育てていく、という道があるのです。 もちろん、大組織も人材育成にはかなり力を入れています。しかし、組織が大きいた めに、若いころから現場に出て、修羅場を踏む機会はそれほどありません。その結果、 大企業で育てられた人材は、優等生でソツがなく、ケチのつけようがない人材であるこ とには間違いありませんが、ここ一番というときに頼りになる底力はない。こうした人 が多いのです。

一方、中小企業に必要なのは、優等生というより、実際の仕事の現場で力を発揮でき る人材です。 人材不足を嘆いてばかりいないで、中小企業には中小企業なりに必要な人材があるこ とを意識し、そうした人材育成をすればいいのです。具体的には、最初からどんどん現 場に出して、現場で力を発揮できる人材を積極的に育てていきましょう。 人を育てる経営者とそうでない経営者の決定的な違いは、社員の失敗を恐れるか、恐 れないか、です。 多くの経営者は社員の失敗を恐れます。そして失敗しないように、とマニュアルを作 成して仕事を管理しようとし、自由な裁量を与えようとしません。その結果、社員の個 性はなくなり、自発的な努力もしようとしなくなります。 少数に過ぎませんが、社員にどんどん自由裁量権を与え、のびのびと自分のアイデア や力を発揮させようとする経営者もいます。 中小企業の社員のなかには、偏差値や学歴だけで評価されてきた学校秀才にはない、 ガッツと行動力にあふれた社員もいます。

ただし、こういう社員は時々、やる気にはやりすぎ、大コケすることがあります。 できた社長は、こんなとき、内心ではむしろ喜んでいたりします。人は失敗しなけれ ば成長がないことを知っているからです。 若いころ、尊敬するある経営者から、「人は失敗しないと成長はない。だから、お前 も若い間にいっぱい失敗しておくように」といわれたことがあります。彼にはさらに、 「社員にも失敗させろ。それが地力をつける近道だ。社員が失敗したときに出ていって 対応するのが社長の仕事やろ」といわれたことがいまも頭に残っています。 会社がつぶれるような失敗でないかぎり、社員の失敗をむしろ喜んで受け入れる。そ のくらいの度量がある社長の下でこそ、社員は大きく成長します。 その結果が会社の大きな成長につながっていくのです。 ▼ 「失敗は成功のもと」は至言。社員にはどんどん失敗させる。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 片方の日は近視眼、もう一方は遠視眼。

スタート直後から大盛況、儲かって仕方がないというようなビジネスがあれば、誰 だって楽勝です。しかし、起業後しばらくは試行錯誤の時期。安定軌道に乗るまで、多 少の時間がかかるのが普通です。 むしろ、初めは失敗して当然だ、というくらいの覚悟をもってビジネスを始めれば、 当初の苦しい月日も、あらかじめ覚悟していたことだと落ち込んだり、深刻になつたり せずに乗り切っていけるでしよう。 しかし、中小企業には、当初の″失敗期間″を覚悟のうちだと平然と過ごせる余裕が なかなかありません。いったん会社をスタートさせれば、事務所の家賃や従業員の給料 など、月々、支払わなければならないコストが生じるのです。

「いまは赤字だ。でも、必ず儲けてみせるから、それまで給料を待つてくれ」などとい う甘えは許されません。 つまり、中小企業の経営者は、足元の必要経費を稼ぎ出す近くを見る日と、将来、こ れで大きく儲けていくのだという遠くを見る目の両方をもっていなければいけないとい うことです。 片目は近視眼、もう一方は遠視眼。こうした視力はバランスが悪く、不便このうえな いでしょうが、ビジネスでは、近距離を見る日と遠い先を見る目を備えていないと、経 営の安定を確保しつつ、かつ成長力も育むことはできません。 ある不動産デベロッパーの創業者の話です。彼は大手不動産販売の営業マンとしてそ の地域のトップセールスの座を守り続けた実績をもとに、やがては日本の代表的な都市 の姿を変えていくという壮大なビジョンを掲げて起業しました。 しかし、最初から大きな不動産開発の仕事が舞い込むはずはありません。そこで、信 用を築き、地場に十分溶け込むまでの期間を食いつなぐために、なんと会社の1階でパ

ン屋を経営したのです。バン屋なら毎日、現金が入ってくるからです。 ここまで徹底した経営者の例はほかに知りませんが、片方の手で日々の糧を稼ぐ手段 をもつていれば、本来、目指すべき事業のほうで失敗しても、会社はもちこたえられます。 「最初のうちは失敗して当たり前」。このくらい腰を据えて、度重なる失敗をしても、 あきらめずに本業を成功させようとがんばり続けることができるのです。 ▼成功は酒と同じで仕込みの時間が必要。 その間を何で食いつなぐか。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 「朝令暮改」をプラスだと考えてじる。

「なぜ、もっといろいろなトライをしてみようとしないのだろうか」 1000余名の相談者と接してきて、私はつくづくそう思っています。 あるジャンルで新規ビジネスを立ち上げたのだがうまくいかない。すると、もう音を あげて、「このビジネスはもうダメです。でも、ほかに何をやっていいかわからない」 と私のところに駆け込んでくるのです。 もちろん、私も一緒になつて知恵を絞りますが、その場合も、自身は何も考えようと しない。こんな経営者が少なくないのです。 そこで、私はコンサルテイングのたびに、「これがダメならこういうことは考えられ ないの?」などと質問攻めにして相談者を追い込みます。

すると、さすがに何か考えてくる経営者もいるのですが、ほとんどはそれまでのビジ ネスのアレンジでしかありません。 いままでの路線でいい結果が出なかったから苦しんでいるのに、なぜ、新たな領域や 新たな方法論を考えようとしないのか。 私は毎回、首をかしげています。 「思いつくことを次々、小さな規模でやってみて、トライアルの結果、いいものをやっ ていったらいいじゃないですか」。経営は試行錯誤がとても大切なのです。 コンビニ業界では、ファミリーマートとサークルKサンクスの合併により店舗数で第 2位にまで迫ったファミマ。しかし、1店舗あたりの売上はセブンイレブンが圧倒的1 位。コンビニは一番近い店を利用するのでは、と考えがちですが、最近は弁当やおにぎ りなどの主力商品のクオリティで選ぶ顧客が増えているのです。 セブンイレブンはここに着目。弁当などの食品を中心に矢継ぎ早に新製品を売り出し、 一方、売れないものは、長い開発時間をかけた商品であっても、1週間程度で店頭から 引き上げるという変幻自在戦法で、圧倒的な強さを発揮しています。

コンビニにはいろいろなものが並んでいますから、おにぎりを買いに来たついでにこ れもというついで買いも多く、こうした戦法で、店舗あたりの売上で他チエーンに大き な差をつけているというわけです。 くるくる方針を変えたり、次々、売り物を変えたりすることなどを「朝令暮改」とい い、普通は避けるべき行動とされています。しかし、現在は変化の時代です。変化は逆 に大きな強みになっています。 積極的に「朝令暮改」を仕掛けていく経営者。いまの時代には、むしろ、こうしたフッ トワークの軽い経営者のほうが成功の確率は高いのです。 ▼朝令暮改。百戦錬磨。 あの手でダメならこの手を試す。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 変化を見逃さなL

早期発見。早期治療。がん克服にはこれに勝る戦法はないといわれますが、実は、こ れは、すべてのトラブルに対する必勝の法則です。 相談者の多くは、ギリギリにまで追い詰められ、打つ手が見つからないといつて相談 にこられます。事情を聞くと、かなり前から問題の兆しを感じ取っていた、でも、いま はまだなんとかなる、まだ大丈夫、たぶん、なんとかなる……と思っているうちに、気 がついたときには、事態は絶望的なまでに悪化していた、と平然というのです。 前に、経営者は水先案内人であるといいました。経営とは島影1つ見えない大洋を航 海しているようなものです。洋々と広がる海はなだらかで、おだやかで荒れ狂うことなど考えられません。 でも、行く手の空に1点の黒い雲を見つけたら、あの雲は嵐の前兆だとすばやく察知。 大雨、大嵐へのあらゆる備えの指示をする。これが船長、つまり、経営者の仕事です。 「異変に気がついた、そのときに何か考えようとしなかったのですか」と聞くと、「と にかく、時間がなくて……」とまたまた言い訳です。 時間はつくるものです。漫然と毎日を過ごしているかぎり、時間がない状況からは抜 け出せません。 忙しさにかまけていては経営者失格です。どんなに忙しいときでも市場の動向を見、 会社の業績を見、かすかな異常や変化を感じ取り、変化への対応策を考え出さなければ ならない。 経営者にとって、これは最も大事な任務だと心得なければなりません。 現在、あらゆるマーケツトに大きな影響を与えているのは少子高齢化。なかでも少子 化の影響はすさまじいものがあります。戦後の第1次ベビーブーム期には270万人を 数えた日本の年間出生数は2016年には100万人を割り込んでいます。この激減のあおりをもろに受けているのは教育ビジネスです。 私の相談者のなかに、どこよりも早く少子化対策の必要性を感知し、考えに考え抜き、 必死に新領域の開拓を試みてきた結果、誰も気づかなかったニッチ市場を見出した経営 者がいます。 この経営者は、ある地方都市で長年学習塾を展開し、それなりの実績を示してきまし た。しかし、少子化が表面化してきたころから中央の大手学習塾がどんどん進出してき て、ただでさえ小さくなつてきたパイを、容赦なく食い荒らされてしまったのです。 そこでミセスやシエア向けのレツスン教室にも進出したのですが、実はこういうもの ほど中央の知名度があるところに人は流れていってしまいます。 私のところに見えたときも「もう倒産するしかない」と半分泣き声で、資金繰りの苦 しさを訴えていました。 こういう経営者を叱咤激励するのも私の仕事のうちです。 私は「お宅には長年、地元密着で学習塾を展開してきた信用があるでしょう。それを 生かせば必ず打開策はありますよ」と励まし、半年ほどかけて知恵を総動員した結果、ついに、誰もまだ手がけていないニッチビジネスを見出したのです。 障害児の学童保育事業です。現在、障害児を受け入れる学童保育はほとんどなく、障 害児を抱える親は仕事をあきらめなければならず、大きな問題になっています。 相談者はここに着眼。アフタースクールの障害児を預かる事業に着手。現在ではその ノウハウを積み上げ、フランチャイズ化もスタート。全国規模に広げ、もはや他業者の 追随を許さない盤石の経営基盤を築きあげています。 先見性と独自のビジネスモデルの構築で、倒産寸前だった学習塾経営は一気に息を吹 き返しました。このケースは変化の予兆を感じ取ったらすぐに動くことの重要性を物 語ってあまりあるといえるでしよう。 ▼経営環境の変化に勝つ定石は先手必勝。 変化の兆しを感じたら、即、動く。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 柔軟な問題解決力を発揮する。

経営と学校の勉強との最大の違いは「これが正解!」という、公式的な答えがあるわ けではないことです。正解のない問題に対し、試行錯誤しながら、答えを探っていく。 だから経営はむずかしいともいえるし、面白いともいえるのではないでしようか。 しかも、課題に対する答えは1人ひとり、そして、1回1回違います。 経営に求められる答えは生きている答え。いまは正解であっても、それがずっと正解 であり続けるわけではなく、正解は刻一刻と変容します。 経営者の仕事は休みなしでエンドレス。これでいいと安心し、考えることをやめたと たんに衰退が始まってしまうといっても過言ではありません。

プロの将棋では100手先まで読んで、次の一手を決める。そのくらい洞察と決断が ものをいう世界だと聞きます。経営者にも、これと同じくらい考えて考えて考え抜き、 そのうえで、次の展開を決めるという問題解決能力が求められているのです。 お先真っ暗だと思えるような状況で、0・1%の可能性を見つけなければいけないの です。誰でもちょっと考えれば思いつくようなありきたりの解決策や常識的な解決策で は、立ちはだかる高い壁を乗り越えることはできません。 さらにそのO。1%の可能性に関して精査を加えていきます。たゆまざる前進のため の努力。そこで求められるのは、あらゆるリスクを想定して、1つひとつ排除していく きめの細かい考え方です。 しかし、それを成し遂げたときには―フルーオーシャンが待っています。 競争の激しい既存市場は、血で血を洗うようなシビアさからレツドオーシヤンといわ れるのと反対に、誰も見つけられなかった未開拓市場は、競合相手はなく、しかも前途 は洋々と広がっていることから名付けられた呼称です。 本当の勝者は、問題をあらゆる角度から見、考え、0。1%の可能性を見出した後も

いくつものパターンを想定して精査に精査を重ねたすえにブルーオーシャンを見出し、 そこをぐいぐい進んでいく者をいうのです。 京都の呉服の老舗が業界の低迷傾向のなかでも安閑と経営してきて、いよいよ追い込 まれているという話をしました。それでも、老舗は蓄積資産があるので、なんとか今日 まで生きながらえてきています。しかし、そうした資産をもたない呉服屋はもう後があ りません。しかも長年、たとえば親の代から呉服屋をやっていたところなどは、他の業 界の情報もノウハウももっていません。 ある相談者もまさにそういう方でした。東日本地方ではちょっと名の知られた呉服屋 だったのですが、市場が最盛期の15 %近くまで縮小してしまったのですから、手も足も 出ません。誕生時の祝い着に始まり、七五三、成人式、結婚……と女性の一生の折々を 和服で祝うという慣習もしだいになくなつてきてしまい、着物を着る機会や場がないの に、どうしたら着物を拡販できるのか。 どんなに知恵を絞っても、活路を見出すヒントさえ得られません。

そこで、私は、「とにかく着物を着ない理由を徹底的に調査して今後の経営の柱を見 つけましよう」とアドバイスしました。 小まめにヒアリングして情報を集めた結果、いくつかの理由があがってきましたが、 たいていは想定範囲。なかで1つだけ、店側では気がつかなかった理由がありました。 「着物はどう手入れをしたらいいのかわからない」「手入れの仕方はだいたい知ってい るけれど面倒くさい……」。これが、その理由です。 そこで、その呉服屋は「着物のメンテナンスに特化した事業」の新しい仕組みを考案 し、業界の革命児になろうと必死にもがき苦しみながら、事業改革を進めて成長を続け ています。 絶体絶命、いくら考えても活路がない、というのは思い込みに過ぎなかったのです。 発想を柔軟に広げていけば生き残る道は必ず見つかるということを教えてくれる、最 高の例だといえるでしよう。 ▼360度全方位から考えてみたか? 活路のカギは意外なところに隠れている。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は ブームに乗らなЦ追いかけなL

一時期、ラーメンブームといわれたころ、私のもとにも、「いま、ラーメンブームでしよ う。私もラーメン屋を開業したい。ラーメン屋といっても1店舗では終わらない。ゆく ゆくは全国チェーンにして、そのラーメンチェーンを起爆剤に、いろいろな飲食業を経 営して、食のコングロマリット(複合企業)を目指したい」と相談にこられる方が相当 数いました。 なかなか立派で壮大なビジョンのように聞こえます。でも、こういう人に限って、や がて失敗し、業界を去っていくことになるのがオチ。 ブームを追いかけて、成功した人はいません。なぜなら―フームは必ず去るからです。 ブームといわれ、人が騒ぎ始め、行列ができるようになったときはすでにブームのピーク。水面下では、下り坂に足がかかり始めています。そこから追いかけても―フームの 陰りとともに、衰退の道を歩んでいくだけです。 これまでにもラーメン業界には、他には例を見ない野菜てんこ盛りのラーメンを考案 した「ラーメンニ郎」や、とんこつスープを東京にもち込んだ「なんでんかんでん」な ど、 一時代を築きあげたラーメン屋がありました。 しかし、ラーメンで年商数億円を稼ぎ出していたこれらの店も、いまは「家系ラーメ ン」に人気を奪われてしまっています。ブームや流行はいつか陰り、早足で去ってしま うことが、あらためて身にしみます。 ブームだからやりたいではなく、試行錯誤を繰り返した結果、絶妙のスープができた。 このスープを使ったラーメンの味は絶対ほかには負けないおいしさだ、これを1人でも 多くの人に食べてもらいたい、こうした動機からラーメン屋を立ち上げれば、ブームと は関係なく、長く繁盛するラーメン屋になる可能性は大きいでしょう。 かつて、生キャラメルの大ブームで大きな話題になった北海道の花畑牧場。いくら補 充しても、補充するそばから売り切れになったというほどのブームになった生キャラメルはいまではいつでもすぐに買える商品になっています。 一時期、この牧場は倒産したという噂まで流れたものでしたが、実は現在は生キャラ メルの大ブーム期以上に繁盛しているそうです。 あの熱狂的といいたいような大ブームと、それが去っていくときの引き足の速さを痛 いほど経験した牧場経営者は、現在、その経験を生かして、スイーツやチーズ、クオリ ティの高い豚肉やその加工品など、多様な商品展開に切り替えています。 販売展開も、生キャラメルに次いで、次々発売されているオリジナルスイーツ類の一 般販売と安定的。大量購入が約束されている業務用需要の掘り起こしなど、多面展開に シフトしています。 いま、この牧場のスローガンは、「ブームを起こさないこと!」だそうです。 ▼ブームはいつか去る危険なものだと理解する。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は ファンをもってじる。

経営者は企業の中心的存在で、強い求心力をもつていなければなりません。 何によって求心力をもつか。それは人それぞれ。必ずしもシャープな経営力でぐいぐ い人を引っ張つていく、王道をいく経営者である必要はありません。 一言でいえば、なぜか、皆から慕われる、なんともいえない人間的な魅力の持ち主で あること。そのほうがずぅと強いのです。私の知り合いに、こういう社長がいます。 Hさんはファッションショップの社長。イタリア系フアツションブランドの特約店で すが、日本メーカーがライセンス契約を結んで製作しているので、おしゃれなセンスが ありながら、価格はOLや主婦層もちょっと背伸びをすれば手が届く範囲。あこがれを くすぐりながらも、現実感のあるブランドです。最近、アパレルプランドは軒並み、不振に悩んでいます。かつては目いつぱいおしや れを楽しんでいた女性たちですが、近ごろは、若い世代は携帯電話の料金や食べ歩きに より多くお金を遣うようになっていますし、ミドルエイジやシニアの主婦層もヨガや フィットネスなど体づくりや旅行などにお金を遣うようになっているからだといわれて います。 キメキメのおしゃれよリファストフアツションのほうがカジュアルでシンプルで、 かっこいいというトレンドも、売上低下に拍車をかけているのでしょう。 ところがH社長の店は業界の不振傾向には関係なし。アパレル不況のなかでも、売上 はきわめて順調です。 店は仲良し同士が集まるサロンのような雰囲気で、いつも何人かのお客が楽しくお しゃべりしたり、笑い転げたりしているのです。初めてこの店をのぞいてみたという初 対面のお客でも気がつくと、おしやべりの輪に溶け込んでいたりします。 その理由はH社長の気さくで、あたたかい人柄にあるのでしょう。さらに、お客が安 心してこの店をのぞくのは、H社長の正直で真心あふれる接客があるからです。H社長は、似合わないものは「あ、それね。あなたには似合わないわ。よしたほうが いい」などとはっきり指摘するのです。大して似合わないものでも、お客がその気に なっているのを見れば、内心、舌を出しながら「お似合いよ」とか「おすすめよ」など と無責任なセールストークをして、買わせてしまう店が多いのですが。 さらに、H社長は、なじみのお客については、これまでどんなものを買ってくれたか を正確に覚えています。陰で、顧客のデータづくりをコツコツと行っている証拠です。 ですから、お客が何かを手にとると「あ、それ、去年、買ってくださったあのジャケッ トと合わせると素敵だと思うわ」といったりして、お客の「ほしい気持ち」を心地よく 刺激します。自分のことをそこまで覚えていてくれればうれしくないお客はいません。 さらに、あれもこれもと売りつけようとしないこともお客の信頼を集めます。 ときには仕入れの段階から「これはあのお客様に似合いそう」と特定のお客をター ゲツトにした服を仕入れてくることもあります。こうした場合のセールストークも、「仕 入れにいつたら、あまりにも小泉様にお似合いになりそうな1着が目に留まったので、 勝手に仕入れてきちやいました。お近くにいらしたらぜひ、寄ってくださいね。……も ちろん、押し売りはしないから、心配はいりませんよ」と笑いで話をしめ、相手に気持ちの負担をかけるようないい方はしないのです。 こんな具合ですから、お客はH社長が大好き。皆H社長のフアンです。「H社長がす すめてくれるものを買っていれば間違いのないおしやれを楽しめる。だからついつい 買ってしまうの」と絶大な信頼を寄せています。 こうして自分や自分の店のファンをつくることは中小企業にとって最大の武器。あの 社長が選んだのなら大丈夫、あの会社なら絶対いいからぜひ買いたいといわれるような 関係性を築きあげたら、もう無敵といっていいでしょう。 ▼お客や取引先を社長(会社)や商品のフアンにしていく。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は クレームを経営資源だと認識している。

経営者は、クレームはお客からの大事な情報の1つであるということを見逃してはな りません。 その商品やサービスにまったく関心がない場合は、わざわざクレームなど寄せてきま せんし、クレーム内容をよく理解すれば、そこに商品やサービスをどう改善していけば いいかのヒントが潜んでいることに気づくはずです。 成功する経営者はクレームのなかに宝が隠れていることを知っていて、その宝を積極 的に生かしていこうとしています。 私のクライアントの1人に、長くコメの卸し業を営んでいる方がいます。 山形地方一帯でビジネス網を展開し、大きなビジネスをしていたのですが、近年、少しずつビジネスが縮小していて悩んでいました。 これは必ずしも、このクライアントの努力不足ではありません。日本人の主食はコメ だと思い込んでいるのは旧世代。2011年に「家計調査」史上、初めて1世帯あたり のパンの支出がコメを逆転したのです。日本人の間にこれほどコメ離れが進んでいるな んて―。このクライアントにとっても大きな衝撃でした。 クライアントなりに、なぜコメよリパンのほうがいいのかを調査したところ、最大の 理由は、ご飯は面倒くさい、ということに集約されるのだとわかってきました。ご飯だ とおかずやみそ汁をつくらなければなりませんが、パンなら、レトルトのシチューなど レンジでチンすればいいだけのおかずと合う。朝食ならパンとバター、ジャムだけでも すむ。菓子パンならばバンだけでもいい……とたしかにバンのほうがご飯より手間がか かりません。 もちろん、ご飯でもおにぎりやどんぶりものなら手間はぐんと少なくてすみます。 こうした結果から、このクライアントはコメの卸しのほかに、コメの調理品を販売す る部署を立ち上げたのです。具体的にいえば、大手メlヵlがなかなかつくらない、地域独自の炊き込みご飯のおにぎりやレトルト品を製造し、地域のコンビニやキオスクな どに営業をかけ、販売するルートを開拓していったのです。 コメは面倒くさいという意見、つまり、コメに対するクレームから新商品開発のヒン トを得て、積極的に新ビジネスをつくり上げたわけです。 コメ卸しというビジネスにも将来的な不安要因がちらついていることも、新ビジネス に力を入れていこうという気持ちに拍車をかけています。 最近は大手商社がコメ卸しにも進出し、大型スーパーなどにコメを卸すようになっ ています。大手商社の取扱量はケタ違い。大量仕入れで徹底的にコストダウンを図る のです。 これまでにも書きましたが、中小企業は大企業と真っ向勝負をすることだけは避けな ければなりません。勝負は価格競争にもち込まれ、資金力に限界がある中小企業にはま ず、勝ち目はありません。 しかし、このクライアントは、地域の野菜や名産品を炊き込んだ郷土の味で勝負! という戦術にもち込みました。これには大企業も手も足も出ません。ブランド米などをネットで消費者が生産者からダイレクトに買う動きも加速してい ます。 そこでこのクライアントは、1キログラムの少量パックをつくり、いくつかの有名ブ ランド米のパックを詰め合わせ、日替わりでいろんなコメを味わえるというアイデア商 品を発売。ネットを中心に販売していますが、これも好評で順調に売上を伸ばしてい ます。 卸し業専門のときはBtOBだけのビジネススタイルでしたが、こうしてBtOCの販路 も開けると、消費者の生の声を知る機会も増えます。その声から新たなヒントを得て、 近く、コメ粉製品の製造・販売にも乗り出そうと意欲満々です。 ▼クレームは改善。改良、 さらに進んで新製品の成功のタネととらえる。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 後ろ向きの考え方をしな観

私のセミナーはリピーターが多く、何度も足を運んでくださる経営者が多数おられま す。時々、私はそうしたなかの1人から不意に、「昨日の売上はどうでしたか?」と聞 くことがあります。 いうまでもありません。数字を知りたいというよりは、その経営者が日々の売上をど のくらいちゃんと把握しているかどうか、をチェックしたいのです。 こうして不意打ちすると、意外な事実が浮かび上がってくるのです。数字の把握もそ の1つ。意外なことに、昨日の売上を即答できない経営者は少なくありません。チェッ クするのは月末だけとか、ふだんの動きは営業部長などに一任し、社長は時々報告を受 けるだけ、というところが少なくないのです。会社の規模にもよりますが、年商1 0億円規模ぐらいまでの会社なら、社長は数字の動 きを毎日、チェックすべきです。 どんな小さな変化もまず、数字に表れます。といっても、数字の動きに一喜一憂する のではなく、数字の変化から自社のビジネスの大きな流れをつかみ、もし、ネガティブ な変化の兆しがあれば、迅速に手を打っていかなければいけないのです。 社長が数字をチェックすることで会社にも緊張感が走ります。お金の流れをチェック することは、会社の土台形成に欠かせないのです。 しかし、売上数字が落ちるたびにがっくりと肩を落とし、もう、このビジネスは成り 立たないのではないかとか、やっぱり大手には勝てない、中国や新興国との価格競争に は絶対勝てないなどとすぐに後ろ向きになり、嘆き節ばかり口にする方がいます。 社長が口にするのはネガティブな言葉ばかりだとしたら、社員はいっそう不安になる だけでしょう。社長は、実際に状況が厳しいとしても、前向き、ポジティブ、明るい発 想を持たなければいけません。 社員や取引先、銀行の前では弱音を吐かないこと。暗い展望を聞かされれば取引先や銀行は「要注意取引先」としてマークして、積極的な融資など受け付けなくなってしま う可能性がふくらむだけです。 後ろ向きになると経営者自身の気持ちもしだいにネガティブにしか働かなくなり、日 の前の課題に挑んでいこうとする意欲もそがれてしまいます。 どんなに厳しい状況でも前に進む道は必ずあるはずです。社員などまわりの人に前向 きに話していることがそのまま、経営者自身を励ます言葉にもなる。そんな効用もある のです。 顧間先のなかで大成功している経営者の1人に、神戸で手広く婦人靴の製造・販売を している方がいます。 この20 〜30 年、婦人靴業界は大きく様がわりし、中国製の靴が市場を席捲しています。 製造原価が低く、市場価格も低く、国産靴の市場をどんどん侵食しているのです。 この相談者は、それでも音をあげず、長年、神戸の経済、ひいては日本経済を底支え してきた日本の製靴技術をすたれさせるのはあまりに残念だ、なんとか、神戸の製靴業が生き残っていく活路を探そうと必死に前を向き、前向きなチャレンジをどんどん試み たのです。 その結果、革に繊細なプリントを施す独自技術を開発し新製品をつくったところ、 フアツションに敏感な層から注文が殺到し、新しい活路も成功させています。 また、最近の靴市場では高級スニーカーが人気で、1足数万円もするスニーカーが飛 ぶように売れていき、さらに、世界でたった1足、自分だけのスニーカーをつくってほ しいというカスタムメイド注文も驚くほど増えています。 販促方法もユニークで、まず、流行に敏感なフェラーリファンのグループにこのお しやれなスニーカーをはいてもらい、それをインスタグラムにあげるなどSNSを活用 したところ、ほとんど販促コストをかけずに、顧客層を広げることに成功しています。 苦しいときほど、ウソでもいいから前向きの明るい希望のもてる話をするようにしま しょう。言葉でいい続けることで、夢が実現に近づくことになるのです。 ▼苦しいときほど明るい言葉で、前向きの話をする。

会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は 小さいナンバ11から大きいナンバ11ヘ 育ててじこうとする気概がある。

私の相談者の多くは年商5億円から30 億円くらいの中小企業の経営者です。実は、経 営はこのクラスが一番しんどい。もっと小さければ家内工業レベルでなんとかなるし、 逆にもっと大きければ、あらゆる意味でスケールメリットを働かせられます。 どんな大企業も例外なく、このしんどい段階を通過して大きくなったのです。 もちろん、どの会社もどんどん大きくなつていくとはかぎりません。ウミガメの赤ちゃ んは1度に何十、何百匹と卵から孵り、小さな手足を懸命に動かして海に向かいますが、 後年、生まれた浜に産卵のためにふたたび帰ってくるのはそのなかのほんの数匹。いえ、 もっと少ないかもしれません。企業も同じです。ソニーもホンダも、ソフトバンクも京セラも、創業したときはまさ に中小企業そのものでした。京セラが創業したときの社員数はわずか28 名。現在の京セ ラは社員数7万人余。ソニーもソフトバンクもユニクロも、起業時には社員数名〜数十 名の小さな、小さな企業に過ぎませんでした。 そこから今日の大企業に成長するまでには、数えきれないほどの危機を乗り越えてき たはずです。 あるデータによると、日本の会社390万社のうち、設立1年後の生存率は60 %、設 立5年後では15 %、10 年後では6%。創立10 周年を迎えられる企業は、100社中6社 という厳しい道のりです。 しかし、どんなに厳しい道のりでも歩み続け、ついには日本を代表するような大企業 へと成長していく企業もちゃんとある。これも絶対的な真実です。 消えていく企業と大きく成長する企業の違いは何なのでしようか。 京セラの稲盛和夫さんは、私が最も尊敬する経営者の1人です。稲盛さんは、創業当 初から、「この会社を世界一のセラミックスメlヵlにしたい」と考え、社員に対して、いつもそう語っていたそうです。 このように、経営者自身が不撓不屈の思いをもっていること。これは非常に大事なこ とです。 企業戦略的に見れば、厳しい競争社会のなかをどのようにして勝ち抜き、生き抜いて いくかの戦略が明快であるかどうかも明暗を分けます。 稲盛さんのように、壮大なビジョンを掲げることは非常に重要ですが、実際の成長戦 略では、最初から世界ナンバ11を掲げても身の程知らず、根拠のない幻想だといわれ ても仕方ないでしよう。 まずは、全社員一丸となってがんばればなんとか届く小さいナンバ11を目指すこと です。 そこからしだいにナンパ11の規模を少しずつ大きくしていく。町や市のナンバ11 から県でナンパ11、次には地域ナンバ11、さらに日本ナンバ11、そしてついに世 界ナンバ11とはい登るようにして、事業を発展させていくのです。 ただし、事業は経営者の器以上には大きくなりません。何よりも、経営者の人間力、経営力が徐々に成長していくことが必須です。 社長の器が小さければ、その人が経営する企業もそこ止まり。特に企業の規模が小さ いうちは、よりいっそう経営者の人格、経営力が問われます。 経営力を磨き、器を大きくしていくにはどうしたらいいのでしょうか。 私は、修羅場を踏むことこそ、人を大きく育てると思っています。私自身がまさにそ うでした。140億円という借金を背負い、そこから抜け出すまでの8年間の修羅場。 私の今日は、その日々があつたからこそです。 つらいときには、これも世界ナンバ11に近づいていくために必要な過程だと考えま しょう。そこを抜けたとき、見える景色は必ず大きく変わっています。 ▼世界ナンバ11 への道の一歩は小さなナンバーーから。 どの企業もこの順序を踏んでいった。

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