社員の退職にどう気持ちの折り合いをつけるか? 創業初期の社員の離職については先述した通りですが、会社が順調に成長しても社員の離職はどうしても避けられません。 退職する理由にはいろいろありますが、「辞めます」と言われて、ワーイと喜ぶ社長はあまりいないでしょう。退職して前向きなチャレンジをしようとしている人に対して応援したい気持ちはあるものの、やはり寂しさや残念な気持ちも内心あると思います。現実的には「この人が抜けたら、仕事が回らなくなるよな……」という危機感もあるでしょう(*)。 私自身、一緒にやっていこうと話した仲間が離れていったシーンを思い出してはセンチメンタルな気分になることがあります。 しかし、そこはしっかりと気持ちに折り合いをつけることが必要です。 そもそも、社長である以上「ずっと自社で働いてもらえるのが当たり前ではない」ということを頭に入れておきたいところです。 今は終身雇用の時代ではまったくありません。一生一つの組織で働く義務もありませんから、個人が働く環境を変えるのは当然の意思決定です。 優秀な人であればいくらでも求人があるので、ミッションへの共感度が低かったり事業がうまくいかなくなったりしたとき、
別の会社から声をかけられればそちらになびいてしまうのも無理はありません。 社員の皆さん一人ひとりにそれぞれの人生がありますから、退職の理由は、仕事にまつわるものだけでなく、プライベートとの兼ね合いなどもあるでしょう。 創業初期のスタートアップは、残業が多くて土日も働くようなハードなところがあります。独身ならともかく、結婚してお子さんが生まれたりすればそのような働き方は難しくなります。どれほど本人にやる気があっても、パートナーから「いつまでこの生活続けるの?」と言われてしまうとプライベートとのバランスの取れる職場に転職せざるをえない、なんて判断に至ることも(どちらが良いということではなく)十分ありえます。 今の会社でワークライフバランスが保たれていれば働き続けてくれるでしょうし、そのバランスが取れていないなら「辞める」という選択肢になるのは仕方のないことです。 そう考えると、社長ができることは、社員の皆さんが持続的に生き生きと働けるような職場づくりをするしかありません。 成長のフェーズに応じて、働く環境を良くしたり福利厚生を整えたりすることも必要ですが、なにより大切なのは、「自分たちの会社は何を大事にするのか」とビジョンを決めて、それを信じてひたむきに続けていくことです。そのビジョンに共感し、そこで働きたいと思うからこそ、社員は長くいてくれるのでしょう。*キーマンやエースから急に辞めると言われたらどうしますか? 通常は「マジか」と頭を抱えるものですが、どうにかするしかない。良くも悪くもその人に依存していた組織体制を変えていかないといけないし、次に同じことが起きないようにどのような対策を講じるかを検討するチャンスと捉えるしかないと思います。
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