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目指すのは「無人化」

 ある日、私の子供が自分たちだけで旅行に行きたいと言いだしました。親なしでは心配ということもありましたが、何事も経験。予約も子供たちにやらせました。  とはいえ支払いは私の仕事です。「お父さん予約したよ。カード決済よろしく」と言われサイトを見ました。とある大手旅行代理店のサイトでした。嫌な予感がしました。この会社は IT化が非常に遅れている会社だからです。  支払い方法の画面で「カード支払い」をクリックすると決済画面ではなく、「ありがとうございました」というページに飛びました。どうも詳細はメールでくるようです。受信トレイを見ると、とても長いメールと PDFファイルが二つ添付されていました。「 PDFファイルに捺印後 FAXしてください」と書かれています。家には FAXがないので、子供たちには「明日お父さんがやっておくよ」と言ってその場は終了しました。  翌日、会社でメールを開き P DFを印刷しました。そして振込をしようと URLをクリックすると「キャンセルされました」というメッセージです。意味がよくわからずサイトを読むと「お振込はお申し込みの当日に行ってください」と書かれています。昨日の夕方の申し込みでそれはないだろうと問い合せ先に電話すると、「この電話は 20秒で 10円の料金がかかります」というメッセージが流れます。仕方なく担当者が出るまで電話を待ちました。数分話しましたが結局、「もう一度申し込みをし直してください」という答えです。  子供たちには違うサイトから申し込みなさいと言ったのは言うまでもありません。  旅行代理店は I T会社じゃないからと思われる方もいるかと思いますが、ネット専業の旅行代理店はすべて自動化されています。  逆に I T企業で自動化されていない会社もあります。  あるパソコンメーカーは料金支払い後 3カ月経ってもサイトに納期すら表示されません。もちろん商品は届きません。電話して確認すると、後 1カ月以上かかりますという曖昧な答えです。 I T企業だからといって自動化に力を入れているわけではないのです。  当社のユーザーは 36万社を超えていますが、サポートは数名で行っています。どうしてそんなことが可能かというと、数百の操作動画を作って誰でも見られるようにしているからです。操作に躓いても動画を見ればほとんどが解決できるようにしています。世間では RPA(作業の自動化)がブームのようですが、私が目指しているのは自動化ではなく無人化、 D Xです。  とはいえ当社も今はまだ自動化というレベルで、完全な無人化はできていません。ただサポートの人員は大幅に少なくすることはできました。サイトを見た、操作がよくわからない、困って電話がかかってくる、長いメールがくる。こうした人間がやらなければならない仕事を少なくすることが無人化へのスタートです。  無人化を目指すと売上が上がります。「わからない」とメールしてくる方はまだいいのですが、何のアクションも起こさず諦めてしまう人、いわゆるサイレントマジョリティを減らすことができるからです。  私自身もネットで買い物や予約をすることがありますが、何を言っているのかよくわからないサイトや、操作が面倒なサイトだと、途中で申し込みを諦めます。そんな苦労をしなくてももっと使い勝手のいいサイトはいくらでもあるからです。  自動化を飛び越して無人化を目指すというと何かお金がかかること、すごいことのように聞こえるかもしれませんが、たいした話ではありません。わかりやすい商品説明の動画やホームページの「よくある質問」も無人化と言えます。無人化とは、人間が携わらなくてもお客様がスムーズに申し込めたり、わからないことを解決させたりすることなのです。  えっ、営業の無人化ですか。それは当社もなんとかならないか模索中なのですが、なかなか結果が出ません(笑)。

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